2006年08月08日

THE GARDEN/JOHN FOXX

JOHN FOXX THE GARDEN

ジョン・フォックスは、タイガー・リリーという名のバンドでデビューした後、初期ウルトラヴォックスを結成した中心人物で、78年発表の3枚目「SYSTEMS OF ROMANCE」まで在籍、その後は80年よりソロ・アーチストとしてマイナーながらも秀作を世に送り出しています。

この動きはちょうどジェネシスにおいてのピーター・ガブリエルと似ており、中心人物が抜けた後、コマーシャルなアプローチの後ガマが入り、一気に有名になってしまうというパターンに当てはまります。

コマーシャルなアプローチをする後ガマというのが、ウルトラヴォックスではミッジ・ユーロ、ジェネシスではフィル・コリンズということになるのですが、2人とも昨日紹介の「BAND AID」において重要な役割を担っているのが面白いところですね。
逆に、ジョン・フォックスとピーター・ガブリエルはまったく参加していません。

いきなり蛇足でしたが、この「THE GARDEN」は1981年に発表したソロとしての2枚目で、ヨーロッパ的ロマンティシズム溢れる優美な作品です。

1枚目の「METAMATIC(邦題:メタル・ビート)」がウルトラヴォックス後期から推し進めて来たサイバー路線を、多重録音によりほとんど1人で完成させたのに打って変わって「THE GARDEN」は、バンド形式で制作されています。

前作はたった1人で制作されているためかシンプルなイメージがあり、歌唱法も幾分無機質な歌い方をすることで機械臭さを表現しているのに比べ、「THE GARDEN」はバンドっぽさも感じる有機的な作品というイメージを抱きます。

ちょうど、この少し前に発表されているゲイリー・ニューマンの「TELEKON」や、ジャパンの「Gentlemen Take Polaloids(邦題:孤独な影)」あたりの雰囲気と似たところもあり、この頃の叙情的な英国ロック特有のこもり感のせいか、音にふくよかな暖かみすら感じさせてくれます。

考えてみれば、当時はシンセの音自体が無機質なイメージがあったのですが、今聴いてみれば、生楽器と電子楽器のバランス感覚が実に見事で、ジャケットの英国庭園の写真のようなオーガニックなイメージすら湧いて来ます。

ちなみに、ジョン・フォックスが1997年からシリーズ化して発表している「Cathedral Oceans」という、ある種神がかり的な(キリスト教的な)静寂を感じるアンビエント作品のアルバムジャケットに使われている写真は、この「THE GARDEN」のジャケットや歌詞カードに使われている写真と似ており、恐らく同じ英国庭園で撮影されたものではないかと思われます。
よほどのお気に入りなのでしょうね。

「Cathedral Oceans III」のDVD のプレヴュー映像

このアルバムには、そこそこヒットし、彼の代表作の一つとなっている「Europe after the Rain」という名曲や、タイトルにもなっている静かな大作「Garden」、同時期のウルトラヴォックスと非常にイメージの近い「Systems of Romance」など、捨て曲がないと言ってもいいくらいの秀作で、私的にはジョン・フォックスの最高傑作だと思っています。

未聴の方はこの機会にぜひ聴いてみて下さい。
/BLマスター

uknw80 at 19:53│Comments(4)TrackBack(0)ULTRAVOX 

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この記事へのコメント

1. Posted by yk   2006年08月08日 20:46
大好きですね、コレ。当時万博のコンサートも行きましたよ。マイク2本マイク(一本はヴォコーダー用)がカッコよかったですわ。ドラムはスネアとシンバル系以外シモンズでしたね。
2. Posted by BLマスター   2006年08月08日 21:01
ykさん、まいどです。
私はそのライヴ行けなかったんですよ。
今になってみると残念で仕方ありません。
ところで、「Europe after the Rain」のビデオ、You Tubeにはありませんでした。
あっても良さそうなもんですけどね。
3. Posted by yk   2006年08月09日 18:03
>「Europe after the Rain」のビデオ
そーですかぁ。TV−CMなってましたよね、で、ライヴでもあの曲演らなかったんですよね、美味しいと思うのに。拘りなんでしょね先生の。
4. Posted by BLマスター   2006年08月10日 12:53
ykさん、どうもです。
ありゃぁ、ライヴで「Europe after the Rain」演らなかったんですか。
先生の代表曲なのにもったいないですよね。

でも、シルヴィアンのライヴで「Forbidden Colours(戦メリの歌入り)」を演られた時はがっくり来ましたから、熱狂的なファンにとってはその方が良かったのかも知れませんね。

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