2006年11月04日

The Age of Plastic/Buggles

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試聴はこちらで→The Age of Plastic

初めまして。
この度、こちらのサイトに参加させていただくことになりましたSNOOOPと申します。自分の好きな音楽を紹介できる、このような素敵なサイトにお誘いくださったBLマスターさんには本当に感謝、感謝、です。ありがとうございます。

さてさてこちらに参加させていただくにあたりまして何を…と思い既出のアーティストを眺めておりましたら・・・自分の中での80年代音楽の主要なトピックスであるBugglesが未出であることに気づきました。はなはだ僭越ではございますが、本当に「これ幸い」と選択させていただきます。

(追記:後で大ポカに気づきました。カテゴリZTTで既出だったんですね。カテゴリ移動しました。すんません>BLマスターさん)

Bugglesの「ラジオスターの悲劇(原題『Video killed the radio star』)」は今では耳にしたことの無い人はいないと思える有名な曲ですが、曲・歌詞ともにエポックメイキングな楽曲です。アメリカのMTVが開局時の一曲目にと選曲したのも当然でしょう。

"Video killed the radio star"のプロモ映像

79年発売のこの曲は80年にUKチャートで一位となり、それを受けてのこのアルバム「Age of Plastic」が製作・発表されました。「ラジオスター…」製作当初はトレバー・ホーン、ジェフリー・ダウンズ、ブルース・ウーリーの三人でしたがブルース・ウーリーはシングル発売前に脱退、結局二人のユニットとしてのアルバム製作となりました。このような経緯から、このアルバムは「ラジオスター…」を中心とすえたコンセプトアルバムであるものの、他の曲は「ラジオスター…」とは多少趣きが異なります。

アルバム全体を通じてのコンセプトはおそらく当時の雰囲気なのでしょう、「行き過ぎたテクノロジーがもたらすであろうことへの警鐘」…となるのでしょう―文字にすると大げさですね、そこまでシリアスでは無いのでしょうが―それを当時随一の音楽テクノロジーを利用して表現しており、トレバー・ホーンの無機的な鋭い声質ともマッチしています。

一曲目はセカンドシングルとなった、アルバムタイトル曲でもある"Living in the Plastic Age"。You tubeにこれのプロモ映像がありました。(22秒頃に大阪万博に出ていた岡本太郎の「手の形の椅子」があったり3分22秒頃にインベーダーゲームが出てきたりして違う興味も湧いてきます)この「Plastic Age」というのはきっとダブルミーニング的な意味合いがあるのだと思うのですが、歌詞ではどうやら形成術のことを指しているようです。先に挙げたYou Tubeで見られるシングルバージョンは異なりアルバムバージョンでは未来的な序奏があり、アルバム全体の序曲にもなっています。

二曲目はご存知「ラジオスターの悲劇」です。特徴的なラジオボイス、未来的でありながら郷愁も漂わせるキーボードアレンジ、全体的に柔らかな曲調をグイッと引き締めるギターワーク、イントロからエンディングまで飽きさせず聞き続けられる魅力的な楽曲です。テクノ・ポップの枠組みを超えた名曲です。

三曲目は"Kid Dynamo"。二曲目の曲調を受け継ぐようなエレクトロ・ピアノで始まりますが、打って変わって硬派な曲調になります。ギターがメインでシンセサイザーは効果音的に用いられています。短い割にはドラマチックな展開の曲です。というか、妙に派手。

四曲目の"I love you (Miss Robot)"。これは聞けば聞くほどトレバー・ホーン的だなぁと感じます。ロボットに恋する男の歌なのですが、ボイスエフェクトやサウンドエフェクトを用いてベースを中心とした金属的な質感が巧みに表現されています。ドライブしているシーンにはドライブを思わせる音が入っていたり、(彼女との話はコインを入れて一定時間電話でするようなのですが)電話の音、再びコインを入れる音など、音の遊びがあります。きらびやかな印象の曲です。

五曲目の"Clean, Clean"。当時のメディアであるレコード盤で言えばB面一曲目。シンセオルガンとシンセストリングスの荘厳なイントロから一転、オーソドックスな8ビートになりますが、間に入るシンセのリフがユニーク。シンセソロとエンディングはテクノ・ポップ…というよりはエレクトロポップの先駆という感じで秀逸。このジャンルに興味のある方には必聴かも。サードシングル。

六曲目は"Elstree"。本国イギリスでの四枚目のシングルカットだったらしいんですが、それはともかく本当に美しい楽曲です。メロウなピアノで始まりピアノとシンセが交互に織り成すバッキングにトレバー・ホーン(やコーラス)の無機質なボーカル。シンセサイザーと言えば「無機的」「機械的」の代名詞のような楽器と思われていたこの時期―79〜80年のテクノ・ポップの有名な曲としてはMのPop Muzik、ゲイリー・ニューマンのカーズ、YMOのライディーンやテクノポリスが発表された時期ですが―この曲以前にこれほどシンセサイザーを巧みに使った叙情的でポップな曲は無かったのではないかと思います。後のエレクトロ・ポップに確実に影響を与えている一曲でしょう。
#歌詞が確認できなかったので何を歌っているのかは解らないのですが、1分25秒頃に「オーケストラ・ヒット」という言葉が聞こえるような気がするんですが、もしそうなら何か暗示的な気も。(後にトレバー・ホーンがプロデュースしたYesの"Owner of a Lonely Heart"のオーケストラ・ヒットは一音だけで一世を風靡しましたよね)

七曲目は"Astroboy"という曲。「Astroboy」というのは鉄腕アトムの英語名でそれ以外には何も指すものは無いと思うのですが…これまた歌詞が意味不明、らしいです。そう思って聴くと「西洋人の想像しそうな東洋的なフレーズ」や「流れるようなメロディ運び」で何か東洋を意識して作られたような気がします。僕たちが鉄腕アトムからイメージするものとは少し趣きが異なるような気もしますが、それもまぁカルチャー・ギャップということで。

八曲目はオリジナルアルバムでは最後の曲となる"Johnny on the Monorail"。この曲のイントロも巧みです。ただ惜しむらくはその後様々なテクノ・バンドエレクトロ・ポップのバンドが同様のアイデアを使った曲が一杯発表されたので、今聞くと古臭く感じるというか、「よくある曲」に聞こえてしまいますが…それでもきっちりと作りこまれたエンディングまで聴くと非凡さを感じます。

このCDにボーナストラックとして入っている9曲目のIslandは"Plastic Age"の、10曲目のTechnopopは"Clean-Clean"の、11曲目の"Johnny on the Monorail (Very different version)"は"Elstree"のそれぞれシングルカット時のB面だそうです。少し上記の曲に比べると楽曲的にはデモトラックっぽい気もします。

*****

今回Bugglesを調べているうちに珍しいものを見つけました。
おそらく現役当時のBugglesのテレビ出演映像(口パクですが)
2004年のPrince's trust Liveのレコーディングメンバーによる"Video Killed …"のライブパフォーマンス、ジェフ・ダウンズはもちろんブルース・ウーリーもいて女性コーラスもオリジナルです。

今は将来予測はウン十年単位で冷酷、冷静に行われ非常に夢のないつまらないモノとなっています。でもバグルスが、トレバー・ホーンが四半世紀以上前に発した「未来的な何か」を改めて聴けば、夢のある未来を感じられるかもしれませんよ。
/SNOOOP

追記:アマゾンを見ていたら、12月に日本版が再発売されるとか。→ラジオ・スターの悲劇+3ボーナストラック等は変更無いようですが。

uknw80 at 22:48│Comments(5)TrackBack(0)◆ZTT レーベル | ☆一発屋系

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この記事へのコメント

1. Posted by Tamore   2006年11月05日 05:27
>2004年のPrince's trust Liveのレコーディングメンバーによる"Video Killed …"のライブパフォーマンス

うわあ、これ、すごいですね。初めて見ました生演奏。
コーラスも確かにオリジナルだ。すごいー、しかもかっこいい!
モノクロのせいもあるけど、2004年とはとても思えませんね。年代不詳です。こうして生演奏で聴くと、思ったよりASIAっぽいですね。ジェフリー・タウンズですから、当たり前といえばそうですが。

>1分25秒頃に「オーケストラ・ヒット」という言葉が

え?っと思って、思わず歌詞カード見ちゃいました。
言ってたら面白いですよね。

They stop the orchestra
If you get it wrong

次の「if」につなげて唄ってたんですね。残念。
でも、その空耳は面白いです。
これからも楽しみにしてます。
2. Posted by TY   2006年11月05日 06:46
ブルース・ウーリーのヴァージョンの「ラジオスター〜」や「クリーン・クリーン」も良いですよ。バンドっぽくて。因みにKEYはトーマス・ドルビーでBはマシュー・セリグマン(後にトンプソン・ツインズに参加。ドルビーと共にロビン・ヒッチコックのプロデュースも手掛けます)です。
3. Posted by SNOOOP   2006年11月06日 12:59
コメントありがとうございます。
>Tamoreさん
歌詞、ありがとうございます。大きな聞き間違いでした。
手元に歌詞カードがありませんでして、ネットで歌詞検索したんですが、何故だかElstreeの歌詞は決まってClean, Cleanの歌詞がアップしてあるんですよ。。
ともあれ、今後ともよろしくお願いいたします。

>TYさん
Camera Clubというバンドですね?自分は87年頃にその存在を知って、時々思い出したように音源を捜索しているのですが未聴なんです。
良いらしいですね〜。
TYさんもコメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
4. Posted by TY   2006年11月08日 03:49
すいません。2度も同じコメント残してしまって。削除お願いします。ブルース・ウーリー&カメラ・クラブは、何年か前にソニーから国内盤でCD化されてますよ。
5. Posted by SNOOOP   2006年11月08日 08:47
こちらこそすいません、ココの操作にまだ不慣れなもので。
早速コメント整理してみました。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005HTC9
これですね。うーむ、気づかず買いそびれて…しかもこの高値はなんじゃろか。
来週末東京に行くので中古屋を回ってさがしてみます。。不調そうな予感ですが。

ともあれ情報ありがとうございます!

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