2007年03月05日

808:88:98/808 STATE

808State Best

808ステイト [ 808 STATE ] は、アシッド系ハウスが全盛の1988年にマンチェスターで結成され、同年ZTTレーベルからデビューしたグループです。

読み方は「エイト・オー・エイト・ステイト」が一般的ですが、電子楽器系の音楽をやっている方の間では、RolandのリズムマシンTR-808の愛称である「808=やおや」をとって「ヤオヤ・ステイト」もしくは「ハチ・マル・ハチ・ステイト」と呼ばれることも多いです。

マンチェスターといえば、ファクトリー・レコードの本拠地でもあり、古くはバズコックス、マガジン、フォール、ジョイ・ディヴィジョン、スミス、その後もストーン・ローゼズやハッピー・マンデーズ、インスパイラル・カーペッツといった、いわゆる「おマンチェ系」(懐かし〜)のバンドなどを輩出したことでも有名な土地ですね。

そんなマンチェスターから、808ステイトのようなエレクトリック系のグループが輩出されたことも意外ではありますが、それ以上に驚いたのがこのグループがZTTレーベルの所属アーチストであったということです。

当時のZTTレーベルと言えば、アート・オブ・ノイズや、アンドリュー・ポピーに代表される実験的なサウンド、もしくは、フランキー・ゴーズ・トゥー・ハリウッド、プロパガンダなどに代表される過激なアプローチのエレクトリック系ポップスが主流であり、DJライクなクラブ系サウンドが売りの808ステイトのようなグループのデビューはほんとに意外でした。

グループ名は、先述のRolandの有名なリズムマシン「TR-808」から取ったという説が濃厚ですが、インタビューによれば、「808」が、アメリカのハワイ州の局番であることにも由来するそうです。
私的には、彼らと常夏のハワイがどうも結びつかなかったのですが、けっこうハワイでのイベントも行われているとか・・・。

結成当時のメンバーは、マーティン・プライス [ Martin Price ] (G,Key,Sax)、グラハム・マッセイ [ Graham V Massey ] (Key)、ジェラルド・シンプソン [ Gerald Simpson ] (Key)の3人で、デビューの翌年にはジェラルドが脱退し、代わってアンドリュー・パーカー [ Andrew Barker ] (Key)とダーレン・パーティントン [ Darren Partington ] (Key,Per)が参加、その後、90年にはマーティンが脱退し、以降は3人で現在まで活動を続けています。

結成のきっかけとなったのは、マーティンの経営するレコード店、イースターン・ブロック [ Eastern Bloc ] でのことで、ここに出入りしていた元バイティング・タングス(4ADやファクトリーにも所属したらしいですが・・・?)のメンバーのグラハム、クラブDJでもあったジェラルドと意気投合、マーティンの業界での顔の広さを利用した営業戦略によりスピード・デビューを果しました。

本作『808:88:98』は、ZTT在籍時の88年から98年までの作品『Newbuild』『Quadrastate』『90』『Utd. State 90』(米国市場向け編集盤)『Ex:El』『Gorgeous』『Don Solaris』から16曲もの代表曲をセレクトしたベスト盤です。
さすがにハウス系が主流の初期の作品は旧くささを感じてしまいますが、時代時代に合わせたサウンドの変化を楽しめるのはベスト盤ならではのこと。
DJさんなら手法だけを取ってみてもかなり勉強になることでしょう。
懐かしさと共に、新たな発見をすることも出来ます。

また、2004年には初期の未発表曲をまとめた『Prebuild』も発表され、最近になってこの手のサウンドの再確認の動きも出てきました。

「Pacific」のプロモ映像
TV番組出演時の「Pacific」のライヴ映像
「Ancodia」のプロモ映像

基本的に、ダンスフロアでの使用が意識しているのか、いわゆる「4ツ打ち」がメインになっていますが、さすがはZTT、踊れるリズムをキープしつつも、単調にならないようにいろんなバリエーションを楽しませてくれます。
単なる、「踊らせるためのダンス曲」ではないんですよね。

デビュー当時は、私の働いていたクラブディスコでかかりまくっていたためか、勝手に頭の中でZTTレーベルアーチストの音とは別の「ダンスもの」的な扱いをしていたのですが、今になって改めて聴いてみればZTTらしい音のコラージュがされており、所々に他のアーチストの作品で聴かれる音色もチラホラ・・・。
808ステイトが他のクラブ系のサウンドと違っていたのはここだったんですね。

彼らのデビュー以降、クラブ系のサウンドと、実験的なアンビエント系のサウンドの垣根が無くなってきたように思います。

そう考えると、その後のクラブサウンドはもちろんのこと、恐らく、エレクトロニカ系のサウンドにも大きな影響を与えているんでしょうね。

ビョークや、UB40ジョン・ハッセルなどとのコラボレーションも好評で、最近でも著名アーチストから続々とお声がかかっているとか・・・。

808 State feat. Bjork「Ooops」のプロモ映像h
808 State feat. Bjork「Ooops」のライヴ映像
UB40 & 808 State「One In Ten」のプロモ映像

本作なら、ダンスフロア系のサウンドが苦手な方でも、あっさりと馴染むことができるんではないかと思います。
ぜひぜひご一聴下さいませ。
/BLマスター

uknw80 at 16:24│Comments(0)TrackBack(1)◆ZTT レーベル 

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