2007年04月02日

Aow Tou Dou Zat/Jean Paul Gaultier

Aou Tou Dou Zat/Jean Paul Gaultier

ジャン=ポール・ゴルチエ [ Jean-Paul GAULTIER ] はフランス・パリ生まれのファッションデザイナーで、また彼の持つファッションブランドの名前でもあります。

ジャン=ポール・ゴルチェと言えば、パリコレなどのファッション・ショーを思い出す方も多いと思いますが、リック・ベッソンやジャン・ピエール・ジュネなどの映画の衣装や、ABCやマドンナ [ Madonna ] 、BOOWY、坂本龍一などのミュージシャンの衣装なども手掛けており、イギリスやアメリカの業界人とも深い交流があるようです。

本作『Aow Tou Dou Zat』は1989年に発表されたジャン=ポール・ゴルチェ [ Jean Paul Gaultier ] 名義の唯一のアルバムです。

とはいえ、ゴルチェ自身が演奏したわけでも歌っているわけでもありません。

もちろん、ゴルチェ自身も関与しており、曲のコンポーズ作業に立ち会ったり、ジャケットのデザインを手掛けたりしているそうで、当時、彼のファッション・ショーでも使われています。

実は、本アルバムは、元ニュー・ミュージック [ New Musik ] の音響オタク・プロデューサー、トニー・マンスフィールド [ TonyMansfield ] が、ゴルチェのインタビューの録音物を元にハウス・サウンドに乗せてコラージュした曲「How To Do That」を、ファットボーイ・スリム [ Fatboy Slim ] のノーマン・クック [ Norman Cook ] や、アート・オブ・ノイズ [ The Art of Noise ] のJ.J.ジェクザリク、マーク・サンダース [ Mark Saunders ] 、トニー・モーラン [ Tony Moran ] 、マントロニック [ Mantronik ] などがさらにミックスを施したバージョン違いを12曲収録したアルバムなんです。

Jean Paul Gaultier「How To Do That」のプロモ映像
(実にかっこいいミュージック・クリップです。)

しかし、そこいらの同じ曲のミックス違いをまとめた12inch盤と全く違うところは、元曲が同じであるにも関わらず、12組のリミキサーの料理法の違いにより、それぞれがまったく違う顔を持っているというところで、まるでコンセプチャル・アルバムのようにメリハリが効いていて1枚を通して聴いても飽きることがありません。

また、よく12inch盤に収録されるリミックスは、クラブで流されることを目的とした非常に長いバージョンが入っていることが多いのですが、本作では短いもので2分強、長いものでも6分というちょうどいい尺になっているため、ホームリスニングやお店のBGMにも適しています。

楽曲の方は、もちろん、バラバラのアーチストに料理されているので一曲一曲個性があるのですが、全体を通して聴くとZTTレーベル的なバッキング&コラージュに、松岡直也ばりのピアノフレーズやパーカッションによるラテンっぽいエッセンスが加えられたような雰囲気で、古いハウスミュージックというイメージではありません。

音色的には明らかに当時の機材の音ですが、最近はあえてこの時代の音色を使っている楽曲も多いため、今聴いてもさほど古くさい感じはしないかも知れませんね。

ところで、アルバム・タイトルの『Aow Tou Dou Zat』とは、フランス訛りの「How To Do That」を自ら皮肉ったもの。
英語や仏語に明るくない私の耳ではこの違いをはっきりと区別することは難しいのですが、「How」が「Aow」と聞こえるところまでは理解できます。
日本から比べれば文化の似た同じヨーロッパ圏なのですが、それなりに地域による訛りがあるものなんですね。

ところで、アマゾンではこのアルバムの曲目やクレジットなどの紹介がありませんでしたので、下記に記しておくことにします。

1Don't Do That (5:03)
Mixed By - Norman Cook
2Noisy (3:56)
Remixed By - J.J. Jeczalik
3Do? (4:11)
Mixed By - George Shilling
4It's Crazy With An Accordeon (2:18)
Featuring - Yvette Horner
5What Will I Do With That (5:08)
Mixed By - Mark Saunders
6Do It Again (4:57)
Remixed - Tony Moran for Latin Rascals
7How To Do That (In A New Way) (3:39)
Produced By - Tony Mansfield
8Technic Idea (4:15)
Mixed By - Morton - Sherman - Bellucci
9Jacques Lacan - Deconstruction Mix (6:00)
Remixed By - Dave Dorrell - Tim Atkins - Carl Atkins
10Rai It (3:38)
Remixed By - Djamel Ben Yelles
11How To Drum It (4:42)
Remixed By - Mantronik
12How To Mix That (4:16)
Remixed By - The Sleepers - Plez - Chany

ゴルチェ・ファンのかたはもちろん、関与したアーチストのファンの方や、ハウス・ミュージックに関心のある方にもぜひ聴いていただきたいアルバムですね。

今や希少価値が出て来たのかプレミアものとなっていますので、欲しい方はお早めに手に入れて下さい。
/BLマスター

uknw80 at 17:01│Comments(4)TrackBack(1)☆その他の国のニューウェーヴ | ☆一発屋系

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この記事へのトラックバック

1. 財布持つならゴルチェ  [ ゴルチェ最前線 ]   2007年04月10日 01:37
まさにゴルチェらしいデザインの財布ですね!!シンプルだけど、表面の幾何学的なデザインが素敵!! 革だけれども敢て革っぽさを出さない。 人工的な近未来を予想させるデザインが面白い。さすが、ゴルチェの財布ですね☆皮の専門店が絶賛するデザインがたまらなく、意欲を...

この記事へのコメント

1. Posted by Masanori   2007年04月07日 23:40
うわー懐かしい! 久しぶりに観ましたこのビデオ。当時僕はデザイナーとしてのゴルチエの名前を知らなかったので、「なんかカッコいいおっさんだなあ」としか思わなかったのですが。

そうなんだ、トニー・マンスフィールドなんですね。。。どうりで曲もカッコいいわけだ。
2. Posted by BLマスター   2007年04月08日 20:10
Masanoriさん、まいどです。
おおっ、楽しんでいただけましたか。
トニマン・バージョンもかっこいいですが、一曲目のノーマン・クック・バージョンのラテン色の濃いミックスや、2曲目のJ.J.・バージョンのアート・オブ・ノイズっぽさもかなりイケますよ。
ま、音遊び的なものなんですが、個性の強いリミキサー陣の腕が優れていますから、非常に面白いアルバムになっていると思います。
3. Posted by HeyDJ   2007年07月29日 10:51
コイツ持ってますよ(笑)。なんか中古盤まとめセールみたいな10枚セットで…。かなり乱暴ながら洋楽、ってくくりだけの組み合わせでしたのでほとんど聴いた記憶がないな(笑)。早速引っ張り出して聴いてみます(笑)
4. Posted by BLマスター   2007年07月31日 23:59
HeyDJさん、まいどです。
これ、けっこう面白い盤ですよ。
恐らく、当時は流行もの的な見方をされていたので、叩き売り状態で売られていたのも頷けるんですが、今となってはプレミア付きで販売しているお店もあるくらいですからね。
リミキサー的な発想の方には、絶対にウケると思いますよ。

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