デヴィッドトーン

2008年04月17日

Polytown/Polytown ( Torn/Karn/Bozzio )

Polytown

今日紹介するのは、それぞれ音楽業界屈指の変態プレイヤー(とんでもなく個性的という意味です。笑)として有名な、デヴィッド・トーン [ David Torn ] ミック・カーン [ Mick Karn ] 、テリー・ボジオ [ Terry Bozzio ] の3人による、ポリタウン [ Polytown ] という非コマーシャルかつ、実験的な単発ユニットのかなりアバンギャルドな作品『Polytown』です。

このアルバム、サウンド的には、全くのインストもので、フリー・ジャズやプログレ、ニュー・エイジ系の音と取れなくもないのですが、逆に、どこにもカテゴライズしにくい奇妙奇天烈な音とも言えます。

恐らく、メイン・ストリーム系の音楽を好まれる方には全くウケない音だと思うのですが、楽器を演奏される方や、この3人のいずれかのファンの方にはそうとう面白い音だと思います。


ミック・カーンとデヴィッド・トーンの名前は、当ブログではかなり登場しているので、今更説明する必要はなさそうですが、一応、簡単に紹介しておきます。

ミック・カーンは、元ジャパンのベーシストで、真っ当な音楽理論を学んだプレイヤーには決して考えられない不思議な音階を奏でることで有名です。
また、ベース界のロールスロイスとの異名を取る「ウォル [ Wal ] 」製の、世界で一つというチューリップ・ウッド・ボディーのフレットレス・ベースから生まれるファットな音も相まって、彼の超個性的な変態ベース・フレーズを形成しています。

彼のプレイは、ソロ作品の他にも、ゲイリー・ニューマン [ Gary Numan ] ミッジ・ユーロ [ Midge Ure ] 、矢野顕子、土屋昌巳、ピーター・マーフィー [ Peter Murphy ] 、ビル・ブラッフォード [ Bill Bruford ] 、ビル・ネルソン [ Bill Nelson ] JBK(ジャンセン・バルビエリ・カーン)デヴィッド・トーンケイト・ブッシュ [ Kate Bush ] 、ジョン・アーマトレーディング [ Joan Armatrading ] 、ノーマン [ No-Man ] 、詩人の血、竹村延和、D.E.P.、半野喜弘などとのセッション作品でも聴くことができます。

デヴィッド・トーンは、独自の「ループ・ギター」と呼ばれる非常にエフェクティヴなギターで有名なギタリストで、ソロ作品の他にも、デヴィッド・シルヴィアン [ David Sylvian ]ミック・カーンJBK、ビル・ブラフォード [ Bill Bruford ] 、トニー・レヴィン [ Tony Levin ] 、マーク・アイシャム [ Mark Isham ] 、アンディ・ラインハルト [ Andy Rinehart ] などとのセッションでもトリッキーなプレイを聴かせてくれます。

ミック・カーンのライヴ映像
(ギターがデヴィッド・トーンです)
マーク・アイシャム「The Grand Parade」のプロモ映像
(トーン、ミック、テリーがバックを努めています)

そして、この2人に勝るとも劣らない個性的な演奏をするドラマーがテリー・ボジオ。

テリー・ボジオは、75年に、フランク・ザッパ [ Frank Zappa ] のバック・バンドにチェスター・トンプソン [ Chester Thompson ] の後任として加入し、テクニカル、かつ、パワフルなプレイで注目を集めました。

ザッパ・バンドの頃の映像
エイドリアン・ブリューやパトリック・オハーンも居ますよ)

ザッパのバックでは、なんと、3年間で19枚というアルバムに参加(ザッパは、アルバム発表数でギネス・ブックに載っていたくらいですから、これでもほんの一部なんですが…笑)、その後、ビル・ブラッフォードの後任としてザッパ・バンド時代の盟友エディー・ジョブソン [ Eddie Jobson ] が在籍するU.K.にも参加し、1980年にウォーレン・ククレロ [ Warren Cuccurullo ] 、パトリック・オハーン [ Patrick O'Hearn ] らと共に、当時の嫁、デイル・ボジオ [ Dale Bozzio ] をボーカルにしたミッシング・パーソンズ [ Missing Persons ] を結成。

ミッシング・パーソンズの頃の映像

しかし、2人の離婚がきっかけとなりミッシング・パーソンズは解散、その後はジェフ・ベック [ Jeff Beck ] 、スティーヴ・ヴァイ [ Steve Vai ] 、トニー・レヴィン、スティーヴ・スティーヴンス [ Steve Stevens ] らとのセッションでも活躍しました。

彼のドラムの特徴は、とにかくテクニカルでタイト。
しかも、音数、手数がやたら多く、かなりジャズ寄りなロック系のプレイです。

また、最近の彼のドラム・セットは、ものすごい数のドラムとシンバルで構成されており、「要塞」という呼び名もついています(笑)。
数年前の話では、6個バスドラムに27個のタム、スネア、30枚以上のシンバルという巨大なセットで、まさに「要塞」。
恐らく、バンドにおける個人のドラム・セットとしては世界最大級なんじゃないでしょうか。
しかも、近年、ますます規模は大きくなっているのだとか。
もちろん、どこかのヘビメタ・バンドのように装飾品として並べているわけではなく、微妙なチューニングによって音階を作ったりするために必要なのだそうで、全てのパーツをワンステージに一度以上叩いているそうです。

いや〜、ローディーさんたちが苦労しているところが想像できますよね。

YouTubeで彼の「要塞」を組み立てる行程の映像、それを叩いている映像を見つけましたので、興味を持たれた方はご覧になってみてください。
見所はずらっと並んだタムとスネア、シンバル・スタンドの形状、そして、ペダルの数とハイハットの位置でしょうか。
とにかくすごいです。
初めて見る方は、驚きを通り越して、笑っちゃうくらいですよ(笑)。

テリー・ボジオのドラム・セットのセッティング映像
テリー・ボジオのドラム・ソロ映像1
テリー・ボジオのドラム・ソロ映像2

さて、こんな超個性的な3人ですが、彼らはそれぞれ、担当楽器の本来の役割以上の音を出すという共通点があります。

トーンは、本来のギター・パートに加えて、サスティーンやリリースの長いシンセサイザー的な音色を、ミックは、本来のベースの役割に加えてメロディー楽器的な音を、テリーも、本来のドラムの役割に加えてメロディー楽器的な音を受け持っています。

この3人が、売れるアルバムを作ることを意識せず(あくまでも私の想像ですが…)、個性派アーチスト同士の実験的なコラボとして発表したのが本作なのですから、面白くないわけがありません。

曲によって、3人のうちのいずれかの個性が強く出た曲がありますが、全体的に見ればそれぞれの個性がバランスよくミックスされたアルバムです。

プロデュースと作曲は、全曲この3人の名義になっていますので、恐らくは、すべて、スタジオでのセッションから生まれた曲なのでしょう。
そういう意味ではインプロ(即興)っぽい要素も多分に含んでいるのですが、決してだらだらとした抑揚のない曲になってはおらず、むしろ、各プレイヤーの個性的な演奏を引き出すための計算がされたメリハリのある楽曲が多いように感じます。

わかりやすく言えば、フリー・ジャズで言うところの各パートのソロ部分を組み合わせたような構成の作品ですね。


しつこいようですが、メイン・ストリーム系のポップスではありません。

とはいえ、小難しいイメージの芸術作品というわけでもありません。

考えてみれば、ギター、ベース、ドラムという当たり前のバンド編成なんですが、決して当たり前の音ではないのです。

むりやり解説を付けるなら、3人の変態凄腕プレイヤーが、それぞれの個性をぶつけあって音を楽しんだ、興味深い娯楽作品といったところでしょうか。

とにかく、3人3様のプレイを興味深く味わうことのできる傑作です。

残念ながらYouTubeでは、本作に収録された楽曲の映像を見つけることはできませんでしたが、アマゾンで10曲中、5曲目まで試聴可能ですので、興味を持たれた方は、ぜひお聴きになってみてください。
/BLマスター

uknw80 at 23:02|PermalinkComments(7)TrackBack(0)

2007年04月17日

Door X/David Torn

Door X/David Torn

本作『Door X』は、1990年に発表されたデヴィッド・トーン [ David Torn ] のソロ名義のアルバムです。

本作は、なぜかウィル・アッカーマンやジョージ・ウィンストンなどでおなじみのウィンダム・ヒル・レーベル [ Windham Hill Records ] からリリースされており、当時、本作をタワー・レコードのロック・コーナーで探し回っても見つからず困り果てたことを思いだします。

結局、店員さんに探してもらい、ウィンダム・ヒルのコーナーで見つけた時にはその意外さに驚いたのですが、調べてみれば、この頃のウィンダム・ヒルはニューエイジ系の音楽にも精通していたようで、本作はその中でもかなりアバンギャルドなもののようです。

デヴィッド・トーンのギタープレイは非常に特徴的で、独特のフィードバックとエフェクト使いによる「ループギター」と言われる奏法により、まるでシンセサイザーのパッド系の音色のような浮遊感のあるエフェクティブな音色を奏でます。

ちなみに、「ループギター」という名称は、多種多様なエフェクターを用い、通常のコードワークを主にしたギターではあり得ないエフェクティブな音色を奏で、楽曲において幅広い役割を持つギタープレイのことで、この手の音の一部分をループして同じ箇所を何度も再生するだけでもアンビエント系の楽曲になることからこの名で呼ばれています。

彼のギター・プレイは、こういった音色の他にも、ピンク・フロイドのデイヴ・ギルモアを思わせるクリーントーンもあり、これもまた気持ちよいのですが、「ループギター」というプレイにおいては世界的に第一人者であり、まさしく唯一無二な存在と言っても過言ではないでしょう。

彼は、元ジャパンのメンツや、キング・クリムゾンのメンツなどとも非常に親交が深く、これらのバンドの枝分かれした数々のバンドやユニットでもその才能を発揮していることでも有名です。

私の個人的な(勝手な)彼の位置づけとしては、ロバート・フリップ [ Robert Fripp ] とエイドリアン・ブリュー [ Adrian Belew ] 、そしてデイヴ・ギルモア [ David Gilmore ] 、ビル・フリゼル [ Bill Frisell ] という四角形の中の中心に位置し、エイドリアン・ブリューと並んで最も敬愛する変態ギタリストになっています。

本作『Door X』は、そんな彼のソロ・アルバムの中で、個人的に最高傑作と感じている作品で、すべての楽曲において彼の変態ギターを堪能できる秀作です。
なお、昨年10月に紹介した『The Collection』はCMPレーベルでのベスト盤であるため、本作『Door X』の楽曲は収録されておりません。

このアルバムの参加アーチストは、盟友とも言える元ジャパンの変態フレットレス・ベーシスト、ミック・カーン [ Mick Karn ] を始め、同じく数々の作品で共演しているキング・クリムゾンのタコ足ドラマー、ビル・ブラッフォード [ Bill Bruford ] 、布袋寅泰のツアーにも参加したマルチ・キーボーダー、アントニー・ウィドフ [ Antony Widoff ] 、スムース・ジャズ界の貴公子と呼ばれるイケメン・トランぺッター、クリス・ボッティ [ Chris Botti ] など、一癖も二癖もある個性的なメンツで、ジャズやプログレ、ブルース、ニュー・エイジとも取ることの出来る摩訶不思議な音を構築しています。

このような表現で説明すると、いかにも小難しそうなイメージを持たれるかも知れませんが、ウィンダム・ヒルからリリースされているにもかかわらず半数以上は歌ものですし、それなりに音楽を聴いていらっしゃる方なら決して退屈することのない面白いアルバムで、決してテクニックご披露大会的な作品ではありません。

はっきり言って、トーン自身が歌うボーカルは特に上手いわけではないのですが、それでも伸びのある特徴的なハイトーンは味わい深いものがあります。

しかし、聴きどころは何といってもトーンのギターワークと、それを取り巻く個性のキツい参加アーチストの競演です。

特に、ジミヘンの名曲をカバーした「Voodoo Chile」は本作の最大の見せ場で、トーン独特のループギターと、どこかブルージーながらサスティーンが長く気持ち良いソロ、さらに、ミックの変態ベースやブラッフォードのタコ足ドラムなどが、それぞれの個性をしっかりと主張し合いながら演奏している様は非常にエキサイティングです。

さらに、同じメンツで演奏される「Promise」ではAORチックなメロディーのバックに、やはりそれぞれの個性のキツい音が重なり合い、独特の不思議な音を聴かせてくれます。

残念ながら、本作はアマゾンでも試聴できませんし、本作に収録された楽曲をYouTubeで発見することもできませんでした。
しかし、彼のプレイしている映像は存在しますので、この機会に紹介しておきます。

デヴィッド・トーンによるスタインバーガーのデモ演奏の映像
ミック・カーン「Daris Car」のライヴ映像

デヴィッド・トーンがお好きな方はもちろんのこと、ミック・カーンやビル・ブラッフォードあたりがお好きな方にはぜひ聴いていただきたいトーンの最高傑作だと私は思います。
/BLマスター


追記:
あと、本来はこのブログで紹介すべきではないのかも知れませんが、DTMや多重録音で音楽を作っておられる方にオススメしたいのが、デヴィッド・トーンのサンプリングCD『DAVID TORN - Pandora's Tool Box』です。

Pandora's Tool Boxこれは、デヴィッド・トーンのエフェクティブでトリッキーなループギターを全70トラックも収録したサンプリング音源で、お手持ちのサンプラーやハードディスク・レコーダーに取り込むことで、彼の特徴のある音色をあなたの楽曲の中に加えることができます。

クリムゾンやジャパンの系列に属する音楽を作っておられる方にはぜひ使っていただきたい貴重な音源です。

ちなみに、このパッケージのカバーアートは、盟友ミック・カーンの彫刻をモチーフ使ったもので、ここでも彼らの親交の深さがうかがえますね。

このサンプリングCDのデモサウンドは下記で聴くことができますので、興味を持たれた方は一度聴いてみて下さい。
 ↓
DAVID TORN Pandora's Tool Box(Q Up Arts社デモリンク)

このサンプリングCDはこちらで購入できます。
 ↓
DAVID TORN - Pandora's Tool Box

uknw80 at 18:20|PermalinkComments(2)TrackBack(1)

2006年11月16日

The Collector's Edition/Mick Karn

Mick Karn The Collector's Edition

本作は、1996年に発表された、このブログではおなじみの元ジャパンの変態ベーシスト、ミック・カーン [ Mick Karn ] がドイツのCMPレーベルに移籍してからのベスト盤的内容で、本来ミュージシャンが持っていて当たり前の音楽的知識を身につけてからのミックを知るには持ってこいのアルバムと言えるでしょう。

これまでに紹介したミック・カーンの記事の内容とかぶるのですが、彼はジャパン在籍時代にはコード進行的な知識は一切持っておらず、逆にそれが功を奏したのか、ジャパンの3rdアルバム『Quiet Life』でフレットレス・ベースに持ち替えてからと言うもの、爬虫類を思わせるミック独特のウネウネベース奏法が生まれ、特に個性派アーチストたちから引っ張りだことなりました。

まさしく「ベースが歌う」という意味を感じ取って頂けるベースラインを奏でるミック・カーンは、かなり希少な個性派ベーシストの一人です。

ジャパン以外で他のアーチストの作品に参加したのは、ジャパン在籍時代のゲイリー・ニューマンの『Dance』という作品が最初で、ウルトラヴォックスのミッジ・ユーロや、バウハウスのピーター・マーフィーとの『Dari's Car』、キング・クリムゾンのビル・ブラッフォード、UKやミッシング・パーソンズ、VAIで知られるテリー・ボジオ、そして、ジャパン解散後はほとんど相方と化している同じく個性派ギタリスト、デヴィッド・トーンらとのセッションで徐々に本来ミュージシャンが持つべき音楽的知識を身につけて行ったのです。

そのせいもあるのか、最近の作品では、昔のミックらしいウネウネベースフレーズが聴けなくなって来たのが残念なのですが、さすがに『The Collector's Edition』と銘打った本作ではその存在感あるプレイを充分に堪能してもらうことができます。

ちなみに、このアルバムでもほとんどの楽曲にトーンが参加しており、サウンド的には、先日紹介した同じくCMPでのベスト盤的内容のデヴィッド・トーン『The Collection』と姉妹作品的な感覚もあるのですが、さすがにそれぞれのソロ名義だけあって、どちらも各自の個性が発揮された楽曲を選んでおり、同じ曲は収録されていません。

それぞれのソロアルバムだけでなく、他のアーチストの作品や単発もののユニットにペアで参加し異彩を放っている二人だけに、どちらも非常に興味深い内容で、既存のポップソングに興味がなくなって来たという方にはぜひ聴いて頂きたい作品です。


1.「Little Less Hope」は『Tooth Mother』からの一曲で、SEの後、いきなりミックらしいウネウネのベースと、トーンらしいトリッキーなギターを聴くことが出来る、マイナー進行ながらポップな楽曲です。
この曲ではミックの低いボーカルを聴くことも出来ますよ。

2.「Bestial Cluster [Alternative Edits]」は『Bestial Cluster』の一曲目に収録されたパワフルなタイトル曲のバージョン違いで、いつものミックのベース音とは違ってかなり歪んだ個性的な音を使っています。
ミックのソロライヴでは一曲目に演奏され、のっけからノリノリ、インストながら大変ポップに仕上がっており、アート系のサウンドが苦手な方にでも自信を持ってお勧めできる分かりやすい楽曲です。

「Bestial Cluster」のJBKでのライヴ映像

3.「Bandaged by Dreams」は、テリー・ボジオ、デヴィッド・トーンとの共作『Polytown』からの一曲で、シンプルな編成ながら異彩を放つ楽曲。
『Polytown』の中では比較的メロディアスな曲ながら、このアルバムの中ではかなりアート寄りなので一般ウケはしないかも知れません。
しかし、この3人の個性のぶつかり合いは、単なる足し算では終わらないところがミソ。

4.「Feta Funk」は、ミックお得意の中近東っぽいサウンドがクローズアップされた『The Tooth Mother』からの一曲。
これまた、ミックのよく使う奏法のリバース・ベースも多用され、ナターシャ・アトラスの雰囲気のあるボーカルが変拍子の楽曲を引き立てています。

5.「Liver and Lungs [Alternative Mix]」は『Bestial Cluster』に収録された曲のバージョン違いで、デヴィッド・リーブマンのソプラノ・サックスがフューチャーされた、これまた変拍子かつ、ムーディーな楽曲。
ベースが歌っているという表現がぴったり当てはまります。

6.「Saday, Maday」は、同じく『Bestial Cluster』からの一曲で、サックスやボーカルパートはあるものの、基本的に頭に残るメロディーラインはミックのベースがほとんど。
やはり、異国情緒漂うミックらしいドラマティックな楽曲です。
スティーヴ・ジャンセンのドラミングもかなりいけてます。

7.「Corridor」は、マイケル・ホワイト、マイケル・ランバート、デヴィッド・トーンとのユニット『Lonely Universe』からの一曲。
トランペットのせいかフリージャズ的な要素も多分に含んでいますが、やはりミック×トーンのコンビ芸のすばらしさを痛感できる秀作です。

8.「House of Home」は、アンディー・ラインハルトの『Jason's Chord』からの一曲で、
アンディーの美しいピアノにミックとトーンが巧い具合に自分たちの個性をかぶせ、ほっと落ち着ける、ある意味で牧歌的な雰囲気を作っています。

9.「Drawings We Have Lived」は、今作唯一の未発表曲で、旧友リチャード・バルビエリも参加する現代音楽的な楽曲。
デヴィッド・トーンのループ・ギターが非常に心地良く響きます。

10.「Red Sleep」は、再び『Polytown』からの一曲で、テリー・ボジオのドラミングがすばらしい楽曲です。
比較的落ち着いた楽曲において、まるでドラムソロを叩いているようなドラミングと、滑らかなミックのベース・フレーズの対比は特にすばらしく特筆ものです。

11.「There Was Not Anything But Nothing」は、『The Tooth Mother』の最後に収められた楽曲で、旧作『Dreams Of Reason』を思わせる吹きもの系が中心のエピローグにふさわしい曲です。
ドラムは入っていませんが、ミックらしい重たさが感じられ、なかなかの秀作です。


ただ、さすがに彼のソロ名義のプロモやライヴ映像を探すのは難しいので、このアルバムに収録していない楽曲で、ジャパン以外の映像を数曲ピックアップしておきます。

元LUNA SEAのSUGIZOライヴでの「Sons of Pioneers」の映像
ミックのソロライヴでの「Dalis Car」の映像(トーンも参加)
JBKのライヴでの「Plaster The Magic Tongue」の映像
土屋昌巳のライヴでの「Sea Monster」の映像
イタリアの歌姫アリーチェのライヴに参加した映像(スティーヴも参加)

以前のミックのインタビューで「ヴァージンにいた頃はセールスも良くはなく、アルバム制作において完全な自由はなかった。しかし、CMPに移籍してからは、こんなボクでも稼ぎ頭だからね。やりたいことをやらせてもらえるのさ。」という風なことを言っていました。

小さいレーベルならではの、フットワークの軽さが活かされたというわけですね。
ぜひ、自由でのびのびしたミック・カーン・ワールドを堪能して下さい。
/BLマスター

uknw80 at 15:38|PermalinkComments(2)TrackBack(3)
来場者数
Artists Categories
amazonでサーチ
amazon
CM-Click
BOSE
ボーズ・オンラインストア

クワイアットコンフォート

L1 model I system
石橋楽器店


Sony Music Shop
Sony Music Shop

Sony Music Shop
Tag Cloud
amazon