6月24日(月)

当院では慢性心臓病の診断・治療も力を入れていますが
小型犬で多い病気と言えば・・・
「僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)」 

この病気を説明する際にはいつも飼い主さんに
正常な心臓の働きについて簡単に説明しています

皆さんも中学校や高校の理科や生物の授業で習った記憶があるかもしれませんね

この図は非常に分かりやすいので見ていただけたら幸いです
photo_003
「心臓は全身へ血液を送り出すポンプの役割をしているのですが
 実は4つの部屋に別れています (左心室、左心房、右心室、右心房)

 皆さんも血液が体内を循環していることはご存知だと思いますが
 循環するということは一方通行であり、逆向きに血液は流れないようになっています
 その役割をしているのが、心臓の各部屋を区切っている弁です 

 その中でも左心房と左心室を区切っている弁(僧帽弁)が年をとって変性してくることで 
 きちんと閉まらなくなってしまいます
 
 そうなると血液の逆流が心臓内で生じてしまい
 うっ血性心不全といって心臓内で血液がパンパンになった状態になってしまいます」 

そしてこの状態を放っておくと・・・
最初は心臓も自分で頑張ってくれるんですが
血液が容量オーバーになると「肺水腫」といって
肺にまで水が漏れだしてしまいます 

これは先日、呼吸困難・咳で来院されたワンちゃんの胸のレントゲン写真ですが 
赤丸で囲ったところ(肺)が真っ白になっています
BlogPaint
肺は空気を交換する大事な臓器ですので
このように肺に水がたまってしまうと呼吸ができなくなってしまいます
「急性肺水腫」といって非常に危険な状態です

この後は酸素室で入院としました
そして肺から水を抜くための利尿薬や強心剤、血管拡張剤というものを使って
何とか治療を行っていきました

なかなか順調にいきませんでしたが
それでも治療の甲斐あって日を増すごとに、肺は綺麗になってきてくれました
ランジュ2  ②ランジュ3  ③ランジュ4

一番最初の写真と最後ではスゴい違いですよね
このように心臓病は放っておくと肺水腫や腹水、失神といった怖い状況を引き起こします
そして肺に水がたまって呼吸が苦しいということは
地上に居ながらにして、水に溺れているのと同じことなんですよね
ものすごく怖いことだと思いませんか

しかし心臓病は完治こそすることはありませんが
早期発見をして適切な治療を行うことによって天寿を全うしてくれる病気です

ですので聴診をしたときに雑音があるといわれた子や
心臓病があるといわれた子
咳を良くしたりする子は
一度きっちりと心臓検診をしてあげるようにしてください

愛犬小豆もこの僧帽弁閉鎖不全症を患っていますが
定期的な検査・治療によって何の症状もなく元気に過ごしてくれています

人間でも動物でも一番大事な心臓・・・労ってあげるようにしましょう


では今日はこの辺で・・・・ 
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