※「進行性脊髄軟化症」を検索して調べられている方へ

右京動物病院ブログにお越しいただきありがとうございます。
下記の記事を読んでもらえれば分かる通り、
進行性脊髄軟化症は非常に危険な緊急疾患ですが、
命を救うことはできると当院では考えています。

そのためには麻痺が進行する前に手を打たなければなりません。
「進行性脊髄軟化症」と言われてしまっても諦めたくない方は
できるだけ早めにご相談ください。
進行性脊髄軟化症について詳しくはこちら
(治療を前提として、相談のみの連絡はできる限りご配慮ください)



12月22日(月)

前回は椎間板ヘルニアのワンちゃんのお話をさせていただきましたが
今回は犬の椎間板ヘルニアのグレードⅤの約10%に発生するといわれている
「進行性脊髄軟化症」についてお話しします 
(椎間板ヘルニアのグレード分類についてはこちら) 

この進行性脊髄軟化症という病気
実のところ現在の獣医学では未だよく分からない病気の一つでもあります

ただ確実にいえることは 
発症してしまえば100%に近い確率で死に至る病気 」であるということ
インターネットなどでも「進行性脊髄軟化症」と調べると非常に怖い病気として結果がたくさん出てきます

犬が椎間板ヘルニアを発症した後に
障害部位から頭側に炎症・浮腫が波及し どんどんと脊髄を軟化(壊死)させていきます
最初は後ろ足の麻痺だけだったのが、前足、首と続き・・・
最終的に延髄という生命維持に重要な神経をもが軟化してしまいます
その結果の症状として痛み・呼吸困難によって命を落としてしまう難病の一種です 

獣医師になってからも数多くはありませんが
椎間板ヘルニア発症後に「進行性脊髄軟化症」を発症してしまい命を落としてしまう子を見てきました

椎間板ヘルニアは下半身麻痺を起こす病気で命には別状はないと思っていたのに・・・
いきなりの愛犬の死の宣告に打ち拉がれる家族、そして何も出来ない獣医師・・・
全国でも多くの愛犬・家族・獣医師がこの病気で辛い思いをしてきたでしょう

そして今回・・・

当院にも進行性脊髄軟化症の子がやってきました
PB048198
トイプードルの4歳、まだまだ若い女の子です
過去にも椎間板ヘルニア(といっても腰痛がある程度のグレードⅠですが)
を発症したことがあり、今回も腰痛を主訴に来院されました

いつもと同じように内科治療で経過を観察していたところ
翌日には下半身麻痺が出てきました
さらに
前足ので身体を支えるのも難しくなってきています

そこで外科的治療も考慮に入れて緊急的にMRI検査を受けてきてもらいました

その結果・・・
症状は椎間板ヘルニアのグレードⅤに進行している
なおかつ障害されている脊髄の頭側に高信号が見られ進行性脊髄軟化症の可能性が極めて高い
(進行性脊髄軟化症の生前・術前診断は難しいといわれていますが
 近年ではMRI検査の進歩によってかなりの精度が見込めます)
という結果を告げられました

さて・・・どうしたものか

飼い主さんには放っておけば1週間以内に亡くなる可能性が極めて高いことをお伝えしました
しかし
このまま死を待つだけのことはしたくない
何とか生かしてやることはできないか

MRI検査の神経病センターの先生にも相談させていただきました
論文ベースでのエビデンス(医学的根拠)はないが手術にかけてみることを考えました
「連続の片側椎弓切除および硬膜切開術」

たとえ手術が成功しても一生下半身麻痺は治ることはありません
獣医療でもまだまだ治療が確立されていない難病です
それでも命を助ける為に手術にかけてみるのか・・・
飼い主さんと話し合った結果

命さえあれば、大事な家族の命を助けられるのであれば、
あとにどれだけ介護が必要になっても頑張れるとお言葉を頂きました

そうなれば後は全力を尽くすだけ
不治の病といわれている「進行性脊髄軟化症」
今までにもこの病気で亡くなる子を見てきましたが
これ以上何も出来ずに見ているのはやめにしたいです

スタッフ総員でMRI検査当日の夜間に手術をおこなうこととなりました・・・

次回 進行性脊髄軟化症〜手術編〜 です

それでは今日はこの辺で・・・・ 
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