2009年08月26日

高速無料

「高速道路の無料化」は果たしてどうだろう?

会社の女性の一人に聞いて見た。
「そうですねぇ。・・・」
と詰まっているようだったので、
「単純にはいかないよね?なら、感覚的にはどう?無料になるというのは?」
「賛成です」

「二酸化炭素(CO2)が非常に増える、渋滞する、(郵便物などの)遅配がある、あるいは莫大(ばくだい)な税金が掛かる」((2009/08/26-12:07)社民党)

今回の選挙というのは、あまり深く考えてはいけない、のかもしれない。
よく「心理」テストなどでは、直感的に思うところにマークする、という。
よく考えると該当するものがなかったり、これも、これも当てはまるかなぁ、とか。



首都圏に住み、ビジネスをしている私にとっては、「無料化」は有り難いが、「渋滞」増ということが頭に浮かぶのだ。

無料化は極端だが、じゃあ、横浜東京間(=横浜区間600円+東京区間700円)
(金額は単純化)の今の料金が、半額になれば?4割下がれば、となるだけで、効果は大きいようにも思える。

不景気な世の中にあっては、企業でも個人でも、何かと節減・削減が目立つ。
企業内で、「経費削減30%」と言っても、どうやって削減するのか、という具体的な指針がなければ社員は戸惑うし、結果、達成出来ないものだ。
具体的な数字の把握、そして具体的な処方がなければ問題解決は出来ない。

日本ではリストラというとすぐに「人減らし」ということが頭に浮かぶが、これは具体的な削減策」と言えば、ズバリである。極めてわかりやすく、明確だ。

少なくとも、日本の財政にしても、消費喚起にしても、抜本的な施策が求められている。莫大な予算を投下して作った高速道路をもし「この区間は当面使用中止」として、その維持費も予算化しなければ、この道路は時間と共に老朽化を早め使い物にならなくなるかもしれない。無駄な投資になってしまう。が、それ以上の出血は抑えられる。
北海道だかに作られた「無駄な高速道路」は、一般道を利用したのと変らない所用時間とも言われていながら、作った以上その維持の為の税金は垂れ流しだ。

・作ればその維持管理費=建設費+維持管理費×N年
 この経済効果は、マイナス(税収不足に反映)でさらなる財政悪化の元にもなる

・使えば経済効果に反映するとすれば、大いに活用するような施策が、税金投入が必要だとしても、それ以上の効果が期待できれば実施すればよい

「高速無料化」も、すべて無料化する必要はないだろうし、まずは期間限定で無料化するのも面白いかもしれない。
何事もやってみないとわからない。

もし首都高速が無料化されれば、当然渋滞すると誰でも思う。
実際に大渋滞になれば、どうするだろう?
車利用を控える人も増加するのは間違いないのである。
現に、ガソリン高騰で、車利用を減らした人も多かったり、もはやマイカーはやめて、バス・タクシー・電車・飛行機等の交通手段を使う人が増えるとも考えれる。
高速道路収益は減っても、一般交通機関の収益には大いに貢献することにもなる。
これも一方での「経済対策」効果ともいえる。

右肩上がりの時代のようにすべてが上向き、すべてが潤うという時代はとうに終わっている。こっちが儲かればこっちは損する、差し引き全体としてどうか、という面も見ざるを得ないだろう。

そもそも、首都高速は償還後、無料化、だったのだ。
それが無料どころか、下がるどころか、上がる一方であった。
一体、どういうつもりで「無料化」を約束したのか?
結局、状況が変ったから、どんどん高速網を増やし、維持管理費がかかる為、止むを得ないとすれば、無料化出来る根拠自体がなかったことになる。
甘い計算であったのだ。

それにしても、上がる一方というのは極めて納得のいかないものだ。
そのような意味で、一度無料化し、現実の数字(収支・交通量の変化)を出して、必要ならば可能な規制、規則を作っても良いかもしれない。
高速は、物流には便利だが、人の流れには他の手段で賄える。

一度、原点に戻って現実を見つめるのも他の方法を見つける機会だ。
そのうち、タイムとラベルではないが、行き先を指定すれば、あっという間にそこについてしまう、というSF社会が現実化するかもしれないのだ。

インターネット社会になった現在、これが流通や人の動線を大きく変化させてきている。家族社会も核家族化が当たり前になり、社会の構造は高度成長期までと大きく異なってきているのだ。一体これから先、どのような社会になるのか、ということを見据えた上でのインフラ整備が望まれている。



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