さて。

何のかんの言いつつも最終話まで見終わりました、アイドルマスターXENOGLOSSIA。
原案のゲームとかけはなれた内容で「ロボもの」として始まったこのアニメ。
果たして、この作品が残したものとは…

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◆はじめにおことわり。

 自分はアケ時代からの古参ファンです。どっぷりとファンですw
 なので多少の偏見あるやもしれませんが、ツッコミ無しで。

 超長文です。目が痛くなるので注意。ネタバレもありますので、
 まだ放映していない地区、@Nifty待ちの人は読まないで下さい。


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★掴めなかった、いや掴もうとしなかった「原案ファン」

 今のアイドルマスターという作品は、おおまかに言えば、
 アーケード版からハマってきた根強いファン層、360版から始めたファン層、
 そしてニコニコ動画から入ってきた層
の3つの層があります。
 ファンにとっては、各アイドルのイメージというのは確立していて、
 特に声優陣=各アイドルの結びつきは非常に強いものです。

 そして、「原案ファン」はもの凄い「金づる」でもあります。
 アーケードプレイヤーは、もはや数十万円というレベルではない
 つぎ込みを行ってきた猛者が多いし、360のダウンロードコンテンツで世界3位と、
 ある意味偉業をなしとげた点から言っても、過言ではないでしょう。

 しかし、アニメ化にあたり「舞-Hime」布陣の「超豪華声優陣」に変更されるに至りました。
 ネット上では色々な憶測がとびかいましたが、結果としては「原案ファン」を
 最初に切ってしまう「イメージ変更」でした。

 (※個人的には実際聞いてギリギリ許容範囲ではありました。ただし、やよいを除いて(怒)

 次に「借りただけのキャラクターたち」。
 外見は原案のイメージですが、性格や年齢、3サイズまで変えてしまっては
 もはや「同姓同名の別人」です。
 
 古里プロデューサーは「スターシステム」であると、インタビュー記事にて発言しています。
 そして、XENOGLOSSIAはゲームのアイドルたちが、「舞-hime」をやればどうなるのか。
 …を表現したものであると。
 
 …どこが?と言わざるを得ません。
 本来のスターシステムであるならば、キャラクター達のイメージは崩さなくても
 良い筈です。結局のところ、「声優がスターシステム」になっていただけ。
 
 ぶっちゃけた話(想像ですが)、この作品は、

 仝機紘-Hime3の企画(シナリオ)、キャラクターがあった。
 ▲▲ぅ泪好▲縫甦覯茲持ち込まれ、色々あった末、舞-Hime3のシナリオを
  使うことになった。
 アイマスキャラを「舞-Hime3キャラクターに当てはめた」。
 い發舛蹐鷂彊得射イ箸離ぅ瓠璽犬合わず、「舞-Hime3」の声優を採用。


 という流れではなかったのかなと。あくまで想像ですよ?
 これで「アイドルマスターXENOGLOSSIA」は作られたのかもしれません。

 で、結局アイマスキャラの必要はあったのか?

 前述していますが、結局「原作」にアイマスキャラを「被せただけ」であり
 全く必要なかったと思います。
 オリジナルキャラでやっても何の違和感も無く視れたかと。

 何にせよ、結果「原案ファンの獲得の失敗」、さらに「アイマス作品」という
 レッテルも有った為か、「サンライズ(舞-Hime)ファンの獲得も失敗」し、
 「商業的大失敗」に繋がる結果となったと思われます。

 DVDは売れずもうワゴンセールに放り込まれ、CDも全然売れてない…
 声優オタですら釣れていない、そんな哀愁さえ漂っています。

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★見え隠れしていた、原案側との「深い溝」

 原案側も、普通ならば「アニメ化」となった場合大々的に宣伝するものです。
 しかし、放映直前まで公式HPどうしの相互リンクは貼られず、
 イベントやラジオでは微塵も触れようとしない…
 
 「普通ならば」例えば、360のDLCに「アニメ版の衣装」が配信されたり、
 イベント等でも例え声優が違ったとしても、スタッフが宣伝するでしょう。
 そういう事は結局、最後までありませんでした。

 とあるインタビュー記事で、ニコニコ動画のMAD作品と同列に扱っている
 ような節も見られ、「深い溝」の底は見えそうに無いのでした。

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★肝心のアニメは実際どうだったの?

 一度視始めた意地というか、わずかな期待をこめて鑑賞を続けた自分ですが。
 正直言って、何にも響くものはありませんでした。

 それは一体何故なんだと。

 作画は通して安定していました。深夜アニメにしてはクオリティは非常に
 高い部類に入ると思いました。
 
 しかし、全話とおして「暗い色使い」がネガティブな方向にしか向いていません。
 夜間のシーンや司令室などの暗い空間が多い事や、終末的な世界であることは
 わかります。
 ですが、明るかったシーンは海の回ぐらいしか印象に残ってません。
 もう少し明るい色使いでも良かったのではないかと思いました。
 
 …シナリオ上無理だったかもしれませんけども。

 それより一番「ダメ」だったのは、そのシナリオと演出でした。
 
 シナリオですがおおまかに言えば、「美女と野獣」だそうです。
 確かに今まで無かった、「美少女と巨大ロボの恋」です。
 (…結局、新ジャンル(?)すぎたようで…。)

 (※厳密に言えば、「美少女と異星人(珪素生命体)の恋」なので、ロボとは違うんですが。) 

 今までは、ほとんどが「美少女アンドロイド」相手がアニメやゲームでは表現されることがほとんどでした。
 (※To Heartのマルチ、セイバーマリオネット、ちょびっツなど…)
 そういう作品は、「男性の欲望を満たす存在」が描かれています。
 それが例えどれだけ「純愛」に描かれていてもです。
 
 ゼノグラシアは、相手を男属性にした上で「新しい形」を表現しようとしたのでしょうか。
 たとえ、美青年(美少年)アンドロイドを相手にしても、正直売れる作品に
 なるとも思えませんし、結果、現在の形に落ち着いたのかもしれません。

 結局、大半の視聴者が置いてけぼりを食らう羽目に。
 これもまた、「ターゲットがぶれている」ためなんでしょう。
 「萌えロボアニメ」のつもりで視始めたアニメファンですら、つきはなした内容となってしまいました。

 表面上だけ見れば、異星人との恋に落ちた少女が、色々と困難を乗り越えて
 愛を育んできたけれど、最後その異星人の恋人は、自分と地球を守ってお月様になりました。
 …という悲恋(?)話です。

 26話かけて、その「本筋」は一応貫いてきたんだなとは思いました。

 しかし、その為に演出面で犠牲になった物があまりにも多すぎた。

 特に、「ロボもの」として期待していた人にとっては裏切られます。
 戦闘シーンは思いきり端折られ(あまつさえ一番盛り上がりそうなシーンまでバンバンカット)、
 一番目立ったテンペスタースも登場していきなり蒸発→以降コアだけ
 (何それ)など、ロボの存在価値は正直いって「ツマ」に過ぎませんでした

 恋愛話を描くなら、もっとロボがそれらしい動きや表情を見せてくれても良かった。
 時々身勝手に動くだけで(最終話はそれなり?の表現でしたが)、
 はたから見れば、「ヒロインが物言わぬロボットに勝手に盛り上がっている」
 ようにしか見えません。はっきり言って、大半の視聴者は蚊帳の外でした。

 そして散々ばら撒かれた伏線はほとんど回収されず。
 (※されている部分もありますが、パッと見わからないのがほとんどですね)

 SFたっぷりな雰囲気を漂わせながらも、矛盾だらけ、穴だらけの設定
 隙間だらけのイメージというか、ハリボテの世界。

 モンデンキント首脳が守ろうとした「鳥かごの世界」とは?
 そもそも、月の崩壊の原因は?
 トゥリアビータ内でのクーデター後の組織の維持はどうなっていたの?
 ウルトゥリウスの一撃がずいぶんと安売りに…
 アウリンって結局何がしたかったの?そもそも何だったの?
 目立っていた悪役(カラス、モンデンキント首脳)のあまりにもあっけない
 最後(ワンカットで死亡)。
 モブキャラは問答無用で惨殺。
 
 その他、上げればキリがないと思います。
 あまりにも語られない「重要なこと」が多すぎて、ストレスが溜まるだけです。
 
 エヴァのような「考える楽しみ」があるかと言えばそうでもありません。
 どこからどうツっこんだら良いものやら、矛盾だらけですから。
 考えるだけ無駄だと思えるぐらい、ご都合主義で成り立った世界でした

 あとエヴァのオマージュ(と言えば聞こえが良いかも)も多々ありましたね。
 何を意図してかは知りませんが…。

 もう1つ、「アイマス」キャラの扱いも酷いものでした。

 特に千早。ずいぶんヒドイマジキチキャラになるとは…しかも最後は分解・消滅まで…。
 春香と対となるヒロインのはずで、「品行方正」の設定はどこへやら。

 ネット上では「借り物キャラでまさか死亡する事はないだろう」と
 言われてましたが、見事に2人も死者が出る始末…。

 悪い意味で、これまた原案ファンを突き放してしまいました。
 シナリオ上仕方ないとはいえ、もう少し考える余地があったのではないか?

 わずかでしたが、原案のステージ衣装を着て登場するなどのファンサービスも
 ありましたが…残念ながら「何で今更?」の印象が強いものでしたね。

 26話かけてやってきた「異種生命体との悲恋話」。
 視聴者に残ったものは、空虚でご都合主義で稚拙なセカイだけ…。

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★アイドルマスターXENOGLOSSIAは「失敗作」だったのか

 何か新しい「恋のかたち」を見せたかったのだとは思います。
 シナリオ、演出がそれを全て表現しきれなかった。
 世界観があまりにも不安定で、「作品の世界を構築できなかった」。
 結果、アニメとしては佳作になってしまったのと思います。
 駄作とは言いません。でも、失敗作ではないとは言いません。
 
 プロジェクトアイマスの一つとしての「アニメ部門の役割」を果たせなかった
 のは確かだと思います。

 大半のアイマスファンからの評価が、それを表していると思います。

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最後に。

思いつくまま書きなぐりましたが、言いたい事は書きましたw

それにしても、いちアイマスファンとしてこの作品に出会えたことは、
非常に興味深いものでした。
そして、大変残念なものでした。

もし新しいアニメがあるとすれば。
願わくば、ファンも製作側も満足できる作品を期待したいと思います。


(※一部修正加筆あり)