梅本聡のblog「職業介護福祉士」

西暦2026年。令和8年。 介護を生業として33年目となった介護福祉士 梅本 聡が、支援のこと、他にも色々と思うこと・考えることを書き綴ります。

株式会社Qship(キューシップ)では、介護福祉士 梅本聡が
■介護施設アドバイザリー[顧問]
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梅本聡の著書「認知症ケアの突破口」
中央法規出版:https://www.chuohoki.co.jp/products/welfare/3880/

株式会社Qship(キューシップ)代表・介護福祉士の梅本聡です。



新ユニットリーダーを任命してスタートした2004年度。
ある日のユニット(職員)会議で、認知症対応型共同生活介護(以下「グループホーム」)の職員から「ホーム長(梅本のこと)は入居者の意思を確認することが大事だと言いますけど、入居者に「何食べますか」と聞いても「何でもいい」「みなさんと同じでいい」「あなたにまかせます」って言われるんです。どうしたらいいですか」と問われました。

これって、研修でもよく聞かれる質問なのですが、あるときの研修でこの質問をしてきた方(グループホーム勤務)に問いかけると、「グループホームが目指しているのはふつうの暮らしですから、それを再現するのが私たちの仕事です」と答えられました。



僕らは、例えば友人と外食に出かけた時友人に「何食べる?」と問われると、「う~ん」と脳の中に蓄積された情報から「何にしようかな」と選択を始め、「和食にしようかな」「いや中華がいいかな」「やっぱりパスタにしよう」といったように「何」を絞り込みます。そして、「今日はパスタを食べに行こう」と着地をして、「ところで、どこのパスタ屋に行く?」といったパターンが、僕らの暮らしの中には普通にあります。


このような僕らのやり取りと同じようにグループホームの職員も、研修で質問してきた方も、「何を食べますか?・何にしようかなとその人が描ける=ふつうの暮らしの再現」に「単になっていた」ということではないでしょうか。

つまり「何」を投げかけられている方々が「認知症の状態にある」ということがすっぽり抜け落ちているのです。

グループホームの入居者さんは「認知症の状態にある」ことが入居の条件ですから、そこでの支援策は「認知症の状態に応じられること」が必須です。



例えば、歯に痛みがある(歯が壊れている)人と一緒に外食することとなり、一緒に行く人の歯が壊れていることを知っていたら、知っている(壊れていない)側は「何食べる?」じゃなくて「何だったら食べられそう?」と聞くと思います。
要は、壊れていない側が壊れている側の人に合わせようとします。


それと同じように、脳が壊れた状態(認知症の状態)にあることを支援者側は知っているわけですから、『その状態で理解できるようにすること=支援策』であり、「何食べる?」って抽象的に聞いたら「何でもいい」「わからない」となることを予測し、まずはそう聞いたとしても、次の段階では「ご飯?麺?パン?」と選択肢を具体的に示して認知症の状態にある方が「何」を描きやすいよう支援する。
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前述の「ふつう」の暮らしにとどまっているだけでは、認知症の状態に「応じている」とはいえないということなのです。

しかも前述したとおり、グループホームの正式名称は「認知症対応型共同生活介護」ですから、「認知症対応=認知症の状態に応じる」ことが必須の事業であることも忘れずにいたいです。

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