2015年09月12日
朝日新聞のコラムに載って
時の経つのは速いモノだ。と、いいわけしながら、また1ヶ月ほど経ってしまったブログでした。すみません。
8月の半ばから9月半ばは、取材やら打ち合わせやらの日々が続いているが、すばらしいことに「ミュゼ」と私の顔写真が、朝日新聞の折り込み紙(っていうのかな)「be」に登場した。「かしこく選ぶ 買い物指南」というコーナーで、ミュージアム専門誌「ミュゼ」の編集長であるワタクシが、いろいろと魅力的なミュージアムグッズについてコメントするといういうものだ。記者の冨森さんが、企画してくれ私がお話ししたものを彼女がキッチリとまとめてくださる。ふだんなら、私が書き手なので、「え〜、書かなくていいんですかあ」なんて、楽々な気分で取材に応じたのだった。
校正が1回あり、いよいよだなと内心ワクワクし、そうして寝坊した先週の土曜日に第1回が掲載された。毎週見る新聞に自分の顔がある、というのも案外、落ち着かないものだが、まあ、そんな印象を抱くのも自分だけなんだろうと内なる声を聞きつつ、「これで、ミュージアムグッズはもっと注目されるぞ!」と気持ちを外に向けて、まずは、facebookに投稿。私にしては、1番か2番くらい多くの「いいね!」をいただいた。みなさま、お読みいだだき、ありがとうございました。
八戸の是川縄文館の発掘お道具のレターセットは、「ミュゼ110」でも紹介したけど、2人の女性発掘作業員が消しゴムスタンプで作っているという事実が、またいい。(想像だけど、青森県は棟方志功の精神を引き継ごうと版画系に力をいれているのではないだろうか。)
ということで、今日は2回目が載った。ロングセラーに注目の巻。大阪市立自然史博物館の虫偏Tシャツ、かみつけの里博物館の古墳スケール、高知県立牧野植物園の富太郎の言葉が載った「赦鞭一撻(しゃべんいったつ)ノート」が紹介された。とくに、古墳スケールや牧野のグッズは、私も開発に関わったのでうれしいかぎりだ。古墳スケールは写真に載らなかったけど、「ミュゼ」を始めてから数年のことだったと思う、定規というきちんと目盛りがある特性に年表を当てはめた。古墳の形も鍵穴のようで可愛らしく、そのダイナミックな変容も歴史を語るのにわかりやすい。
「赦鞭一撻(しゃべんいったつ)ノート」は、牧野富太郎の文字の美しさ、内容の濃さ、例えば「忍耐を要す、精密を要す」といった植物画に対する態度を示すもののほか、「植物園を有するを要す」などミュージアムにはうれしいひと言も入っている。こういう人物がいらしたのだと改めて、畏敬の念をいだく。だから、ロングセラーになってくれたのだろう。
来週もお楽しみに。
ところで、来週は、関西テレビの取材を受けることになっている。編集室にいらっしゃるという!(掃除しなきゃ!)
そこでも、いろいろなミュージアムグッズをお見せすることになっている。打ち合わせで、こんなグッズ、あんなグッズの話しをして勝手にもりあがっていたら、担当のお二人がちょっと引き、「ミュージアムグッズ、好きなんですねえ」と。
いやいや、私はミュージアムグッズファンの代弁をしているだけですよ。世の中にはもっともっと、の方がいらっしゃいますから。
ちなみに、関西テレビさんの番組は「あまり知られていない雑誌」ということで、注目をいただいた次第です。ハイ…。
umproyamashita at 23:41|Permalink│Comments(0)│
2015年08月15日
祝!「ミュージアムキッズ」創刊号。親になっていた「ミュゼ」
気にしながらも、約1ヶ月が経ってしまって、このところまったく「習慣、週刊」でないブログです。すみません。
ところで、本日は、戦後70年という節目の終戦記念日であり、メディアはいろんな特集や特番を組んでいるけれど、こちらはまったく関係なくも、うれしいメディアの登場となった。その名もこども☆ひかりプロジェクトが発行した「ミュージアムキッズ」だ。(こども☆ひかりプロジェクトのホームページからダウンロードできます。http://www.kodomohikari.com )
これまで、A5判の創刊準備号を2号の出してきたが、いよいよの創刊号となったのである。「ミュゼ」としては、おもに校正やデザインなどの編集のお手伝いをして、まあ、校了まで見届けたというもので、もちろん誕生には関わった。うれしいことに、目次の上のほうに「ミュゼから生まれたキッズです」とあり、親子誌であることを表明してくれた。知らないうちに、立派な子どもが授かったというのは、考えてみれば不思議なものだ。キリストさんみたいなものか?!
ま、それはそうと、
こども☆ひかりプロジェクトは、東日本大震災を機に、被災地の子どもたちに元気になってほしいと全国のミュージアムに関わる有志たちが、それぞれが培ってきた経験を活かし、現地に出かけてワークショップや展示などをしてきた。その際に、地元の(主に仙台市)大学生たちをボランティアとして育て、ミュージアムの大人たちと子どもたちをつなぐ役として活躍するようになった。活動が展開していくにつれて、「ジャーナルがほしいなあ。大事やで」という話が、ひとはくの八木剛さんのほうから、幾度となくつぶやかれ、「ミュゼも二十歳になったんやから、こども作ってもええやん?」などとその気にさせられ、次第に準備号を2回、そして今号へとつながってきたのだ。方針としては、子どもたちにミュージアムの魅力を伝えるワークショップの情報を載せる、ミュージアムの魅力を伝える、そして取材は大学生が行い、ミュージアムの学芸員らがフォローするというものだ。八木氏いわく「ミュージアムの専門家たちがバックにいるって、スゴイ強みだと思わん?」はい、そうです。
ま、ここまでは「絵に描いた餅」同様で、けっこう創り上げることができるのだけど、肝心のお金のほうは?しかも、フリーペーパーで行きたいとのこと。
こういうところにして、私なんぞは、二の足を踏んでしまうけど、やはり関西の面々は、そのあたりが骨太のようで、「広告取りにいかんとなあ。出してくれるといってくれてるわ」と、チャチャっとやってしまう。とはいえ、経済的には見切り発車のところもあるようだけど、とにかく一歩を踏み出したのだ。
長くなりましたが、
「ミュージアムキッズ」が、出来上がってきて率直に、ミュージアムと子どもでこんなに情報や記事が作れる時代になったのだあ、という感慨。これらが、ミュージアムの学芸員や大学生らによって作られたものであることの、さらに深い感慨。そして、親誌「ミュゼ」の生き方についても考えざるを得ない。親子なので同居、という線もあるよな、なんてね。
とにかく、キッズの誕生はうれしい。ミュージアムと社会のいろんな可能性を見せてくれる。
umproyamashita at 13:24|Permalink│Comments(0)│
2015年07月10日
ミュゼ111号が出ました!2ヶ月も更新をサボってた〜!
お待たせしました!「ミュゼ111号」が発行されました。発行日は、6月25日でしたが、なんとか約2週間遅れです。
とはいえ、昨日、今日と発送作業が行われているので、購読者のみなさまには、あと少しお待ちいただくことになります。
それにしても、毎号、途中で「ほんとに、できるんだろうか」と不安にかられる。しかし、執筆者のみなさんが、きっちろと原稿を書き上げ、校正もしてくださるので、だんだんに形ができてゆく。そうなってくると、「できそうだな」と気持ちが上向きになってくる。なので、みなさまには、感謝、なのです。
というなか、ナント、ブログを2ヶ月も休んでしまった。「週刊ミュゼ」とは知りながら、なかなか雑事に追われ、本業に追われ、とうとう、そうなってしまったのであった。思い切ってFacebookだけにしようかとも、勝手に迷ったが。すみません。
以上、お詫びと反省でした。
そこで、チラリ「ミュゼ111号」の中身を紹介したい。
特集は、「子どもとミュージアム」の3回目。特集としながら、東京都庭園美術館のラーニングプログラムについて。「ウェルカムルーム」と「あーとであそぶにわ」を学芸員の八巻香澄さんに登場いただいて紹介した。庭園美術館のイメージがすごくかわったな。それから、平塚市美術館での乳幼児を対象にした展覧会について。これは担当した学芸員の安部沙耶香さんと企画した冨田めぐみさんに書いていただいた。これまでの経緯が考え方が詳しく書かれてあって、2p予定を3pに増やしての掲載となった。思いおこせば、このレイアウトに行き着くまで、ウンウンしていた。
それから、今回現物をお届けできなかった「ミュージアムグッズキッズ」の創刊号の話題。これが、惜しかった。今、制作中です。ミュージアムと子どもの話題は、まだまだ掘り起こせると実感している。
それから、誌面の都合で小さくなってしまったけど、「たばこと塩の博物館」のリニューアル記事もある。渋谷時代にはあまり展示されなかった岩塩展示がスゴイ。ポーランドの世界遺産の岩塩坑が紹介されているのだけど、そこに実際にある岩塩でできた「聖キンガ像」が再現されている。シャンデリアまで塩なんだって。なめてみてないから確かめたわけじゃないけど、塩の使い方っていろいろなんだな?!識が覆るのが、博物館だと納得。それから、たばこ展示では、美しい喫煙具の数々が展示してあった。モノを通して、たばこ文化を知らされた。そうそう、もっとも惜しかったのが、グッズが載せられなかったことだ。「たばこ としお」のオリジナルマッチがいい。白いマッチの頭のところに、2人の顔らしきものが描かれ、1本だけに「愛」と赤で書かれている。燃え〜!
ICOM世界大会が京都で開催されることが決定した、その当日のようすを東京国立博物館の栗原祐司さんがレポートしてくれた。瞬間を迎えるまでがドキュメントしてある。
ハンセン病資料館、名護の羽地ダム資料館などなど、きっと読み応えがあると思います。Miemuでの展覧会と結婚式については、布谷館長が書いてくださいました。
とりあえず、2ヶ月の空白を埋めようと…。書きすぎかな。
umproyamashita at 19:30|Permalink│Comments(0)│
2015年05月09日
知らなかった…。学び多き、ハンセン病資料館。次号では書きます。
実は、前号の「ミュゼ110」で掲載するはずだった国立ハンセン病資料館についての記事。草津温泉町にある国立療養所栗生楽泉園にある重監房資料館も合わせて紹介したいと思い、「寒そうな、ところだなあ」とひるんでいたら、とうとう、春になってしまったというわけだ。もっとも、よくよく調べたら、11月から4月25日までは団体専用期間だったので、もともと無理だったのかも。
ということで、昨年の11月から国立ハンセン病資料館(写真上、ガイダンスコーナー。療養所には消防も、映写機も備わっていた)には3回、重監房資料館には2回(2日連続で。写真中は展示の重監房の復元。下は、跡地)、取材の途中に趣いた沖縄の愛楽園にも2回訪れた。それぞれの成り立ちの違いもあり、東京だけの例ではわからなかったなと、掲載が遅れたことにも意味があったかといい訳しながら思ってる。そうそう、映画「砂の器」もTSUTAYAで借りて、見直した。いつも酔っ払ってみてたわけでもないだろうに、案外、覚えてないものだと反省。
いずれにしても、1996年にらい予防法が廃止になったことや、国家が賠償することになったことなど新聞やテレビの報道はそれなりに知って見てきたつもりだったけど、改めて、らい病の歴史やその政策、療養所のことなどを学んだ。長らく続いた隔離政策、それを容認してきたのは、政策担当者だけでなく、社会の風潮だったり、偏見だったりした。誰を糾弾するのではなく、私たちそれぞれのなかに、偏見や差別をする、その芽があるのだと。
今、どこからどう書こうかと、もやもやしてるけど、ほかの博物館との違いは、理念や事業の最初に、まずが「知ってほしい」と「教育啓発」が最初に来ていることだ。そして「交流」と。博物館という方法、その存在が、大切な役割を果たすのだ。とくに、国立ハンセン病資料館の最初は、入所者たちが自分たちの生きた証を遺したいと資料館をつくる運動から始まったのだ。生きている、その証をぶつけるように、文芸、陶芸、書といった生きるための文化活動も多くなされていた。
ハンセン病の資料館は、博物館の教育普及活動ではなく、博物館の成り立ちの根幹に「教育啓発」、「社会啓発」があるのだ。
umproyamashita at 18:18|Permalink│Comments(0)│
2015年04月17日
平塚市美術館「気になる!大好き!これなぁに!」よかった
「ミュゼ109」の鼎談に出ていただいた冨田めぐみさんから、「平塚市美術館で、とっても珍しい仕事をさせて頂きました!本当にエキサイティングでした。」というメールをいただき、どんなものかとお聞きしたら、展示の企画提案から、作品の選定、レイアウトの相談、解説下書き、搬入などを学芸員さんと一緒に携わったという。初め、よくわからなかったので、これは行くしかない!と思い、最終日の4月12日にようやくうかがうことができた。
タイトルが「気になる!大好き!これなぁに! 赤ちゃんたちのセレクション」。フォントもやさしい丸文字系で、入口のモニターで赤ちゃんや小さい子と鑑賞するときのポイントや、マナーがやさしく説明される。
入ると、まず「あかーっ」と強烈な印象の大きな作品は元気にあふれる感じの空間に入り、それからジワジワと細かくみていくというような構成になっている。冨田さんいわく「『0才児からの鑑賞ツアー』などで300件以上データを蓄積してきて、そこから反応の多かった作品を展示しているんですよ」。見れば、作品の脇に子どもたちの発話やようすがキャプションのように小さなプレートにひと言ずつ年齢・月齢とともに並んでいる。これを見て、親たちも「あ、うちもそうだ」とか「うちの子は、もっとするどいぞ」なんて、我が子を再認識するのだろう。
学芸員の安部沙耶香さんは、「これすべて、所蔵品です。作品については解説できますが、乳幼児の鑑賞については専門ではありませんので、ほんとに一緒に取り組みました」と話す。新聞にも取り上げられたこともあり、なんと、この時期の所蔵品展と比べると、3倍!の3600人あまりの来館者があったという。それから、他の美術館の方々の視察も多かったらしい。まさに近ごろ「気になる!」乳幼児向けプログラムというわけだ。
とはいえ、冨田さんが心配するのは、お子さんが鑑賞している合図を出しているのでに、それに気づかなかったり、無理強いして見せようとしたりすることだという。「鑑賞のときに、親にアドバイスしてくれる方がいると、もっといいのですが。そういう方々を増やしていきたいんです」と。実際に、会場にやってきたママと赤ちゃんに「ここを見てみて。あ、天井も気になるよねえ。赤ちゃんは照明もとても好きですよ」などとアドバイスしてくれていた。確かに!
取材記事として書こうかどうか、迷ったけど、ここにいたる経緯や展覧会に向けての努力もいろいろとおありだったので、お二人の名前で書いていただくことにした。よろしくお願いしますっ!
umproyamashita at 15:52|Permalink│Comments(0)│
2015年04月04日
次の「ミュゼ」に向けて。グッズの力で、返品にもマケズ?
本日は、販売委託先から帰ってきたたくさんの「ミュゼ」バックナンバーたちを迎え、なんとか本棚や箱に収めました。(返品の山をじっと見つめてたら、悲しくなるので、西堀栄三郎さんのフィギアに登場してもらい、高い山の頂上に立った探検家ふうに演出してもらった。こういう写真を撮ってたから、また時間かかちゃったけど、雰囲気いいでしょ。)
ところで、「ミュゼ110」はお手元に届きましたでしょうか。今回も年度末ギリギリになり、いろ〜んなお問い合わせをいただき、何回も「すみません」といいました。しかし、ナントカ出来上がって、ホッとしています。といっても、発送日から、3週間も経ってますね!
実は、前号から発送方法を変えました。これまで、こちらで用意した封筒に印刷会社からみなさんにお届けしていたのですが、前号から倉庫兼発送をしてくれる大村紙業さんという会社さんにお願いしました。さらに、今号からは、封筒へのラベル貼りなどもお願いしたのです。弊社では、20年近く、ファイルメーカーというソフトで購読者管理ということをしていて、それはそれなりに活躍しているのですが、いろいろな便利な方法がかなうようになって、ずーっと踏襲していた方法がとても効率が悪いことがわかったのです。オフィスの移転をきっかけに、大村紙業さんに書籍の搬入をお願いしたのですが、「ミュゼ」の発送についても、いろいろと過程を踏んで、お願いすることにしました。
と、同時に仕事の仕方の見直しもしなくちゃと、なんやかやです。在庫管理もかなり正確になってきましたからね。
ということで、次号に向けてがんばります。
あっ、それと今年度から前期だけ、法政大学のキャリアデザイン学部で「ミュージアム教育論」を担当することになりました!
毎週あるからねえ〜。これを理由に発行が遅れる、ということのないように用意周到にいきたいです。
ブログ更新が遅い、このごろですが、なんとかペースを戻していきたいです。
今年度もよろしくお願いいたします!
umproyamashita at 18:04|Permalink│Comments(0)│
2015年03月11日
お待たせしております。なので「ミュゼ110」のエッセンスを
「ミュゼ110」は、やっと印刷・製本にかかることができました。18日から発送開始になる予定です。
ところで、このところ、ずーっと、ずーっと更新していなかったブログでした。
お待たせしてすみませんでした。
なので、「ミュゼ110」のエッセンスを紹介します。
まず、特集は「愛すべきミュージアムグッズ」。もっとみなさんに愛してほしいという視点で、グッズの良さを「お勧め人」の言葉をいれて紹介しました。JT生命誌研究館の「他人のそら似」シリーズを千葉大大学院生の冨永さんが熱烈ファンとして教えてくれたのがきっかけでした。根津美術館については、昨年の2月に訪れたときにショップで発見した美文字でユーモアのあるハガキの文面がずーっと気になっていて、それで取材が実現。思った以上にミュージアムグッズ開発への愛が深いので、初めは1/2ページくらいのコラムにしようと予定していたけど、一挙に2pに!きっと4pでもいけたかな。あのバカラとコラボレーションしたオリジナルグラスのことが紹介できなかったので、いずれまた…。
それから、八戸市是川縄文館の「発掘お道具レターセット」と付箋。発掘作業をしている若い女性の2人組が消しゴムスタンプを作って手作りしているのだ。是川縄文館に会議でいっていて、いつも感心していた。こちらもグッズは1年前に購入していた。
大ヒットしている福岡市美のオリジナルマスキングテープは、3人の学芸員チームで臨んだものという。そのほか、学芸員さんたちから紹介された自館のコレクションのグッズへの開発愛を披露してもらっている。いずれにしても、ミュージアムグッズは、みなさんの大きな愛情のもと明らかに成長したよなあ。
長くなりましたが、
佐賀大学美術館の記事もぜひ!国立の文系・理系と5学部ある総合大学に「美術館」!ができたのです。しかも、キャンパスの入口に、美しく、おしゃれなカフェもともなって。地域に拓かれた、地域づくりに芸術を通して貢献する人材を育てるべく2016年度には新しい芸術系の学部ができる。そのために美術館が活かされていくという。地域の人たちも、学生たちも利用し、活用していく大学美術館。大学に美術館があるということは地域と何ができるのか。いろんな可能性を感じる。 あ、そうそう、佐賀市って、いろんな種類のパフェがあるとか。それで自家製の生パスタが自慢のカフェでも新たにパフェメニューを強化したとか。おいしかったですよ。
ジャーナルミュゼでは、「天王寺動物園の改革」について、改革担当となった牧慎一郎さんが執筆する。かつて連載の「動物園を行く」のときは、動物園マニアで文科省の職員でした。ウチナーから見るミュージアムでは、南風原文化センターの学芸員・平良次子さんが執筆。小学生たちが、かつて学童疎開をした方々と船で宮崎、熊本を訪れ、交流した記録である。
こども☆ひかりプロジェクトのユースの活動、研究会のようす、そのほか、連載のみなさんも奮っています。
ぜひ、お楽しみに!
umproyamashita at 18:37|Permalink│Comments(0)│
2015年01月22日
根津美術館のグッズとショップ、すごい!
ほぼ1ヶ月ほど、ブログを休んでおりました。今さら、「あけましておめでとうございます」もないのですが、今年もよろしくお願いいたします。
先日、麻布アートフェスタの書のワークショップ「筆と墨で遊ぶ AZABUで書4」が、無事終わり、墨にまみれて筆と硯と道具を片付け、やっと「ミュゼ110」にも力を入れられるようになった。とはいえ、何もやっていないわけではない。ブログは休んでいたけど、チョコチョコと進んでいて、先日は、ほぼ1年越しで気になっていた根津美術館のミュージアムショップを取材した。
そうです、ずーっと気になっていた、あの「あめだより」と双羊尊をかたどったハガキに書かれた文と美しい書のゆえを改めてお聞きすることができたのだ。きっかけは、双羊尊の変形ハガキを作った際に、その利用の仕方をお客さまに伝えたいということだったという。しかし、そこで学芸部の松原部長が、ひとひねり。展覧会の展示物や内容にあわせて、歴史上の、または架空の宛名と差出人が、登場する。その文面も、史実に基づきつつ、ユニークな内容だ。たとえば、昨年の「和かを愛でる」展では、紀貫之が柿本人麿に、「前略 貴兄と小生の和歌の優劣が取り沙汰されたのはもう千年も昔のことになりますが、今日まで和歌の文化が伝えられているのは喜ばしいかぎりです。根津美術館の「和歌を愛でる」展で、ご自身の絵姿に対面なさってはいかがでしょうか・不一」と送っている。住所も当時の住まいらしい。文字の美しさと文面の楽しさが、来館者をさらに楽しませてくれるのだ。美術史が専門で、書の心得のある松原部長の手によりさらさらと書かれるとのことだ。取材では、これまでのハガキを見せてくださった。なお、切手も別の職員さんの手作りだとか。圧巻だ!このミュージアムグッズへの愛情の注ぎようは、すばらしい。
根津美術館では、リニューアルの際に館内で「ショップ委員会」を立ち上げ、ミュージアムショップやグッズについて、根津美術館にふさわしいものは何かを検討している。なかには、何度も試作をかさね、2年越しで登場したグッズもあるという。
そこで、新しくできたのが、あのフランスの名門バカラをコラボレーションしてできた双羊尊がモチーフになったタンブラー。今年の羊年にちなんで、今、双羊尊の特別展が開催されているが、それを盛り上げてくれている。手にずっしりとなじむグラスの底には、Baccartと根津美術館のロゴが見える。1ヶ19440円と、庶民には、値の張るミュージアムグッズだが、ウィスキーやバーボンを飲めば、いい酔いになるだろうなあ。と、松原部長は、「飲めば、そバカラ、酔いますよ」とナイスフォロー。いいですね。ああ、すてきなミュージアムグッズとその愛に酔いしれたい。
先日、麻布アートフェスタの書のワークショップ「筆と墨で遊ぶ AZABUで書4」が、無事終わり、墨にまみれて筆と硯と道具を片付け、やっと「ミュゼ110」にも力を入れられるようになった。とはいえ、何もやっていないわけではない。ブログは休んでいたけど、チョコチョコと進んでいて、先日は、ほぼ1年越しで気になっていた根津美術館のミュージアムショップを取材した。
そうです、ずーっと気になっていた、あの「あめだより」と双羊尊をかたどったハガキに書かれた文と美しい書のゆえを改めてお聞きすることができたのだ。きっかけは、双羊尊の変形ハガキを作った際に、その利用の仕方をお客さまに伝えたいということだったという。しかし、そこで学芸部の松原部長が、ひとひねり。展覧会の展示物や内容にあわせて、歴史上の、または架空の宛名と差出人が、登場する。その文面も、史実に基づきつつ、ユニークな内容だ。たとえば、昨年の「和かを愛でる」展では、紀貫之が柿本人麿に、「前略 貴兄と小生の和歌の優劣が取り沙汰されたのはもう千年も昔のことになりますが、今日まで和歌の文化が伝えられているのは喜ばしいかぎりです。根津美術館の「和歌を愛でる」展で、ご自身の絵姿に対面なさってはいかがでしょうか・不一」と送っている。住所も当時の住まいらしい。文字の美しさと文面の楽しさが、来館者をさらに楽しませてくれるのだ。美術史が専門で、書の心得のある松原部長の手によりさらさらと書かれるとのことだ。取材では、これまでのハガキを見せてくださった。なお、切手も別の職員さんの手作りだとか。圧巻だ!このミュージアムグッズへの愛情の注ぎようは、すばらしい。
根津美術館では、リニューアルの際に館内で「ショップ委員会」を立ち上げ、ミュージアムショップやグッズについて、根津美術館にふさわしいものは何かを検討している。なかには、何度も試作をかさね、2年越しで登場したグッズもあるという。
そこで、新しくできたのが、あのフランスの名門バカラをコラボレーションしてできた双羊尊がモチーフになったタンブラー。今年の羊年にちなんで、今、双羊尊の特別展が開催されているが、それを盛り上げてくれている。手にずっしりとなじむグラスの底には、Baccartと根津美術館のロゴが見える。1ヶ19440円と、庶民には、値の張るミュージアムグッズだが、ウィスキーやバーボンを飲めば、いい酔いになるだろうなあ。と、松原部長は、「飲めば、そバカラ、酔いますよ」とナイスフォロー。いいですね。ああ、すてきなミュージアムグッズとその愛に酔いしれたい。
umproyamashita at 23:58|Permalink│Comments(0)│
2014年12月26日
12月が去りそう。遅々と進む「ミュゼ110」
いよいよ今年も、あと少し。今日が仕事おさめの方も多いだろうが、わがアム・プロモーションも表向きは今日が仕事納めとなっている。
ところで、この前の23日は、仙台でこども☆ひかりプロジェクトの「ミュージアムストリート」があった。寒かったァ!
昨年と同じ仙台駅すぐのアエルが会場だったが、とくに今年はユース(大学生)たちが企画や準備から携わってくれた。プログラムを提供するミュージアムのお姉さま、お兄さまたちは、来場する親子づれにユースたちが積極的に話しかけたり対応したりしてくれたので、「頼もしくなったねえ」とそれぞれに見守ったというわけだ。
午後には、奥山恵美子仙台市長もいらっしゃって、いくつかのプログラムを体験された。ところどころで、奥山市長に手をふるママたちに遭遇し、慕われぶりを感じた。
この「ミュージアムストリート」については、大学生たちに書いてもらう予定。どうぞ、お楽しみに。
そうそう、「愛すべミュージアムグッズ」も少しずつ集まってきています。目黒寄生虫館からは、本物の寄生虫入りのストラップをご推薦いただいているのだけど、寄生虫がいないとできない代物で、今、在庫がないものもあるとか。ばっちり撮影したいんだけど、こちらはどうなることか。
衝撃的なハンセン病資料館の取材、地域に根差した佐賀大学の美術館の取材、文化庁のミュージアムマネジメント研修の視察の昼休みに東京国立博物館の表慶館で催されていたエルメスの展覧会もみた。素敵だった。あ、忘れちゃいけない!「チャスキ50号」も発行されました。
振り返れば、けっこういろいろなことがあった12月。そして、この1年は、アム・プロモーションにとって、オフィスの移転やなんやかやとありました。それに、ブログの更新が少なくて失礼いたしました。
ただ、ちょっとした風邪はあったけど、おおむね健康でした。ううん、よく睡眠をたっぷりとってるからかな。
とはいえ、「ミュゼ110」の完成に向けて、遅々と進んでまいります。
umproyamashita at 18:04|Permalink│Comments(0)│
2014年12月08日
JT生命誌研究館のグッズ「他人のそら似を生む進化」シリーズがすごい
12月に入って1週間と少し。最近、ブログの更新が遅くなっていて、すみません。
寒くなりましたね。
今、じわじわと次の110号にかかっている。次号の特集はひさびさの「ミュージアムグッズ」で行きたい。これまで取材で集めていたものの、紹介できなかったものや、新しいグッズもいろいろあるのでドーンと紹介したいな。
そんな時、千葉大の大学院生の冨永さんが「すごいんです!」と紹介してくれたのが、JT生命誌研究館のペーパークラフト「他人のそら似を生む進化」シリーズだ。「ヤドカリの王とカニの女王」は、片方がタラバガニで片方がズワイガニになっている。どちらもカニとして食べているけど、実は、タラバガニはヤドカリ系でカニではないんだそうな。カニは足が4本あるけど、タラバガニのほうは3本。足の数が違っているのだ。と、いうふうにもともとは違うのに、「他人のそら似」のようにそっくりさんに進化してしまうのがいるのだよ、というのがわかるグッズなのだ。ほかに、ホオジロザメとイクチヲサウルス、オオウミガメとフンボルトペンギン、ヨツユビハリネズミとヒメハリテンレックがある。
ほかにも生命誌を語るペーパークラフト系のグッズがいくつかあったので、なんと取材に行ってしまった。
これらは、そもそもは「季刊生命誌」のおまけとしてついていたものだちであった。季刊生命誌は、判型が14cmの正方形のカード型になっている。そのなかに、付録のように入っているわけだ。それにしても、かなり凝っている。
取材を快く受けてくださった村田英克さんは、
「ここは、研究とそれを広げ、伝えていく表現が車の両輪のようになっているんです」
と。ぱっと差し出された名刺を見たら、部署名に「表現を通して生きものを考えるセクター チーフ」とあった。
ホームページには「表現」とあったけど、こんなに長い名前で具体的な名称だとは知らなかった。
昨年、20周年を迎えたJT生命誌研究館。「ミュゼ」の最初のころに、中村桂子館長には対談に出ていただいた。あのころは、このグッズは生まれてなかったけど、グッズへの「表現」は、サイエンスにあまり接してこなかった私にも、こうやって近づきの機会を与えてくれるのだ。
愛すべきミュージアムグッズをいろいろと集めてみたい。
なお、「ミュゼ109号」はみなさまのお手元に届きましたでしょうか。今号の発送では、発送代行の会社さんにお願いしたので、こちらの不手際でお届けできなかった方もいて、すみません。とはいえ、ときどき、いろいろな仕組みを見直すことも必要だなと反省した次第です。送付状の文面や内容を変えたりしました。
umproyamashita at 17:54|Permalink│Comments(0)│