2006年11月28日

佐倉市立美術館「PLANET STREET」の商店街を柴川さんとガイドツアー

sakurasibi 1sakurasibi 2 kururisakurasibi 4book







千葉の佐倉市立美術館で「PLANET STREET 2000年後に発掘された<駅〜まち〜美術館>」(11/7〜12/24)というアートプロジェクトが行われていて、そのなかで去る11/25に、アーティスト柴川敏之さんと商店街をめぐるガイドツアーが催された。2000年後から現代をみるというテーマで化石化したような作品を作る柴川さんがこの街で展開したのは…、それぞれのお店にキューピーちゃんの化石や、スヌーピーの化石、蚊取り線香の化石といったものを何気なく飾っておくというものである。お客さまはいつものようにお店にやってくるけど、そこでどうも不思議な古めかしいけど現代的なナニカに出会ってしまう。「これ、なに?」と会話がはずんだり、それを目指してスタンプラリーをしにやってくるよその誰かと話すことになる。
 その日は、美術館で柴川さんのトークを聞いてから、街に乗り出した。彼は、添乗員よろしく自ら旗を振り、拡声器で参加者を誘導し、説明していく。お店は23箇所で、それに駅と美術館が加わる。小さなエコバックにそれぞれのスタンプを押していくとカラフルで可愛いバッグができあがるわけだ。
 さて、お店にはどんなものが置いてあるのだろう。
 2000年後の人が発掘した遺物を本当の使い方と間違っておいてある場合のインスタレーション、2000年後はもしかしてこうなっているかなというインスタレーション…など、じっくり見ると「おっ」とおかしな発見があるし、また「えっ、だからなあに」とあまり見ようとしない方もそれでいい。
 写真から何がみえますか?小さくてすみませんが。
 薬屋さんのショーウィンドー、八百屋さんのゴボウのような笛? 床屋さんではバルタン星人がウルトラマンの髪を切っている? そのほかにもいろんなストーリーが隠されていて、帰りの駅への道ではなぜか馴染んだお店のある通りとなっていた。
 それにしても、どのお店にいっても柴川さんが入っていくと和やかになる。「はじめから、みんな受け入れてこれたんですか」と学芸員の永山智子さんに聞くと、「実は、柴川さんのねばり強い交渉があったんです」とのこと。ニコニコしながらじっくりと話しをまとめていく彼の力は、すごいビジネスマンに匹敵するに違いない。こういうビジネスマンにはまだお会いしたことがないけれど。
 佐倉市立美術館は千葉大の学生たちによる千葉アートネットワーク・プロジェクトと組んで、街と美術館をアートで結ぶ取り組みを行ってきている。美術館が妙に親しげな雰囲気だったのも、そんな活動があってのことだったんだ。
 
sakurasibi 5hajiwasakurasibi yaoyasakurasibi 1125yaoya2

umproyamashita at 20:27│Comments(0) ミュージアムでの教育プログラム | ミュージアムなるほど見聞

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔