2014年05月02日
「ミュゼ107 」に、楽しみな「ミュージアムキッズ」が付いてくる!



今回は、「こどもの日」にちなんでというタイミングになってしまったけど、定期購読者のみなさまには、「ミュージアムキッズ」という小冊子が同封されてる。まさしく「子どもたちよ、ミュージアムに行こうぜ」という内容で、編集・発行は、こども☆ひかりプロジェクトだ。被災地の子どもたちのためにミュージアムの力を結集させようと活動してきたあつまりだ。とく小冊子づくりは、仙台を中心にした大学生たちがユースプログラムの一環として取り組んだもので、企画から取材、執筆も彼ら、彼女たちが行った。私は「編集アドバイザー」ということになっていて、編集会議に出たり、最後の文字チェックや表紙のことなど、まあ、大人としてのお手伝いをした。思えば、「ミュゼ」の校了とかけっこ状態だったので、「こどもの日」に近づいてしまったというわけだ。
しかし、この冊子は楽しい。そうです。ミュージアムは楽しいところなんです。こういうのがあったら、日本のミュージアムはもっとよくなると直感し、その意はますます強くなっている。これは「ミュゼ」が創刊された20年前には考えられなかったことだ。
そもそも「ミュゼ」はミュージアムグッズとミュージアムショップをよくして、もっと利用者がミュージアムを楽しめるものにしたいと考えて作ってきた雑誌だ。紆余曲折はあったものの、なんとかここまで来た(しかし、儲かってはいないので、ほめられたものじゃないが)。そのうちに、大学生とかに「ええ!ミュージアムショップってなかったんですかァ」と本気で質問される時代になった。カフェやレストランだってそうだ。ミュージアムは変わり、こどもたちへの教育プログラムも増え、人々のミュージアムに向ける目も変わってきた。
そういうことを考えると、ミュージアムを次世代につなぐためには、子どもたちがそこでよい経験を重ねていくことが重要になる。大手企業の戦略しかりである。ミュージアムは大企業にはなれないけど、ミュージアムのもつ公共性、次世代にメッセージを残していこうという姿勢、多様な価値観を認め、モノを通してコミュニケーションを図ろうという考え方や方法は、いろんな方向に好奇心いっぱいの子どもたちにとてもいい場になるだろう。
この冊子の編集会議のとき、ひとはくの八木さんから「ミュゼは二十歳になっただから、子ども作ってもええんちゃう」といわれた。はじめは「な〜るほどねえ」と冗談半分で聞いていたけど、だんだん「確かに、可能性がある」と思うようになった。「ミュージアムキッズ」を校了して、そのことを言ったら、「そやろっ」と笑っていた。
次号「ミュゼ108」では、子どもたちのための、いやママやパパがミュージアムに子どもを連れていきたくなるようなミュージアム雑誌が可能なのか、ミュージアムとして応えられるのか、そんなことを考える特集にする。
「ミュージアムキッズ」は、こども☆ひかりプロジェクトのホームページで見られます。
また、ほしい方はこども☆ひかりプロジェクトの事務局に聞いてみてくださいね。
私のところにも、もう3冊しかありません。
umproyamashita at 08:00│Comments(0)│