2007年01月07日

斬(1)/杉田尚 加筆修正+おまけ部分について  

 『斬』単行本におけるジャンプ掲載時からの変更点を挙げてみます。あとおまけページなどにもちょっと触れる。

カバー
 表紙は描き下ろしカラー。手前に覚醒斬VS貫木、画面奥に月島さんと牛尾。背景は校舎、そしてタイトルロゴのバックにはCGによるエフェクトがかかった真っ赤な空模様。申し分ないカッコ良さです。背表紙も合わせ、斬の目は青いんですね。次巻はVS刺々森戦か討条戦でしょうか。個人的には、数週かけて盛り上げた前者を見てみたいです。
 カバー折り返し部の著者近影+コメント。実に簡素なものとなっています。自画像キャラには煙草が欠かせない模様。

内表紙
 (おそらく)描き下ろしカットの斬。線が細いので連載前か初期に使われたカットなのかも? 目次には申し訳程度のラフ画の斬。おまけページもこのノリでラフ画満載です。全体を通してかなり投げやりな感じですが、単行本での描き下ろしは原稿料が出ないサービス的なものと聞いたことがあるし、お金にならないならこんなもんでもオッケーなのかも知れません。

一太刀 斬、見参
1巻11ページ
 背景にスミベタ塗られました。宙を漂う埃やゴミみたいなやつも、白色で表現されてます。いつでもどこでも真剣勝負の恐れがある世界ってことで、より緊迫感を出す演出になったかと。以後、一太刀と二太刀では、スミベタの追加が多いようです。連載初期には忙しくて手が回らなかった部分なのかも?

>「テメェも武士(ぶし)ならその腰にブラ下げてるモン抜いたらどうなんだぁ?」
 ↓
>「テメェも武士(おとこ)ならその腰にブラ下げてるモン抜いたらどうなんだぁ?」
 他の部分同様、ルビが「ぶし」から「おとこ」へ変更。「武士(ぶし)」そのものは存在しない世と言うことだろうか。しかしこの一太刀のラストでは「父ちゃんみたいな本当の武士(ぶし)」って言ってるんだよなあ。父ちゃんは「職業:武士」だったとか?

>牛尾「女ごときが武士の俺様に立てつこうなんて100年早ぇ」
 ↓
>牛尾「女ごときが武士の俺様に楯突こうなんて100年早ぇ」
 誤字の訂正。この辺は単純なミスですが、誤字も含め担当編集さんの確認が甘い新連載な気がします。

1巻35ページ

1巻36ページ

1巻40ページ

1巻42ページ

1巻43ページ

1巻45ページ
 背景スミベタ追加を連続で。

1巻53ページ
 木下の刀にヒビが入るコマ。「ピシッ」の書き文字が太く縁取りされ、集中線が増え、迫力が増しています。

>木下「研無刀の基本である「破壊」を無理矢理生かしやがるなんて」
 ↓
>木下「研無刀の基本である「破壊」を無理矢理活かしやがるなんて」
 適切な漢字へ変更。

プロフィール(1) 村山斬
 ラフ全身画と簡単なプロフィール。身長・体重がぼくとほぼ一緒で、何か複雑。大人になったら負い抜かれそうな体格かも…。

二太刀 夢
>村山「それにしてもあの時 僕に何が起きたんだろう」
 ↓
>村山「それにしてもあのトキ 僕に何が起きたんだろう」
 ここ重要。漢字だった「時」がわざわざカタカナに直されています。よくよく他の台詞を見れば、斬も月島さんも「トキ」なんですね。細かいですが微妙にニュアンスが違うのだと思います。古くは週刊少年マガジン系ヤンキーor暴走族漫画などで見られた「あの頃」→「あのトキ」みたいな使い回しかと思ったんですが、『ROOKIES』なんかでも頻繁に用いられてたし、最近の若者言葉を表現したものと捉えた方が良いのかも?

1巻69ページ
 一太刀同様、背景スミベタ追加はこちらでも。

>村山(な 何 この異様に恐そうな人は?)
 ↓
>村山(な 何 この異様に怖そうな人は?)
 適切な漢字へ変更。

>月島「木刀でチャンバラごっことはなによ!!」
 ↓
>月島「木刀でチャンバラごっことは何よ!!」
 「何」がひらがなから漢字へ。これに限ってはニュアンスの違いと言うよりは読み易さへの配慮だろうか。

>村山「な……なんだったんだ?」
 ↓
>村山「な……何だったんだ?」
 同上。

1巻74ページ

1巻77ページ

1巻77ページ

1巻77ページ
 お馴染みになって来たベタ塗り追加。三太刀以降は多分ない…筈。

木下カット
 木下が「今ちょうど泳いで南極に着いたところだ」とのたまう謎のラフ画。姿をくらます為だけならば、何も日本から南極まで逃げる必要もありませんよね。立つ事すらままならなくなったので泳ぐ事に専念し始めた、その修行の一環なのかも知れません。木下ファンに救いのある後日談。

三太刀 貫木刃 参上!!
 加筆修正ではないですが、二点ほど。
 本誌掲載時のカラー扉はCGエフェクトが施されていて中々迫力があったものの、単行本ではメインキャラ三人のみのカットで、少し寂しさを感じます。まあ、これはこれでシンプルにまとまった構図で、良いような気もします。
 あと、斬が貫木を想起しているコマ。本誌では印刷が悪くて気付きませんでしたが、貫木は薄墨で描かれてるっぽい? 同様の手法は幾つかありますが、他は黒一色なのでここだけ少し珍しい。薄墨自体、印刷にはあまり適さないって話ですよね(昔の話?)。普段『ちびまる子ちゃん』くらいでしかお目にかかれない。

変身後のザンについて
 いろいろ書いてありますが、個人的に一番気になるのは「変身の前と後とでは顔の輪郭が少し違う」ってこと。言われて見れば顎が鋭くとんがってますが、それプラス相手を上目遣いで睨み返すような姿勢の変化も手伝って遠近法的表現なのかなと思ってました。

四太刀 貫木の力
>貫木「えらく足遅せぇ上に直線的だな…」
 ↓
>貫木「えらく足遅ぇ上に直線的だな…」
 送り仮名の変更。口語アレンジなので、どのように送るかは書く人次第ですね。一太刀で「早ぇ」と表記してるので、適切な対比になってます。

プロフィール(2) 月島弥生
 体重を隠す辺りが何だかんだ言って女の子キャラでしょうか。個人的にはスリーサイズも含め、花咲さんとのプロポーション対決が見たかったんですが、叶わず…。斬も後に登場する貫木もそうですが、読切(『斬』や『破天荒』)からの変遷を書いてても如何せんかなり以前のジャンプの読切で誰も覚えてなさそうだし、どうせなら巻末収録とかで読みたかったです。どうでも良いけど「(悲)」マークが可愛いと思った。「(涙)」とかとは違う、シンプルな悲壮感が漂います。

牛尾カット
 「俺のプロフィールは無しかい」と言わせるくらいなら書いてやれよプロフィール、と思わずにいられない牛尾様のラフ。

赤井(牛尾の子分)
 もんの凄いひどい表情のラフ画。でもこう言うどこか頭のネジの飛んでるようなキャラは結構楽しんで描いてる気がします。

金蔵
 金蔵曰く「僕のお父ちゃまの財力には誰も勝てねぇよ」。こちらのラフも、赤井に続きダメそうな表情が生き生きしてます。

研無刀について
 研無刀登場の経緯と、斬・月島・貫木それぞれの刀のデザインラフ。おしゃれが好きな武士は鍔のデザインで勝負してそうです。

ジャンプ本誌のもくじコメントについて
 書くことねえよ思いつかねえよ、と言う素直な意見。かなり昔から荒木先生や冨樫先生が反抗の意を示していましたが、最近は短文で終わらせてる人も少なくないし、特に制限はなくなって来てるんでしょうか。コメントが読みたいって読者もいるだろうけど、作家にとって負担になる場合はなくなって全然平気ですよ。

プロフィール(3) 貫木刃
 何か気合入ってる気がするラフ。どうも杉田先生お気に入りキャラのようです。「忍ではなく忍武士」との解説がありますが、「忍の力を持った武士」と言われてもそもそも「忍の力」が何なのかわかりません。どっちかと言うと、手裏剣やカギヅメなど「忍の武器を持った武士」なのでは?

両さんを探せ!
 本誌でのこち亀30周年企画について。…なんですが、だだっ広い空白を残し、僅か二行で必要最低限のことだけ書いて終わる始末。やたら投げやりに見えますが、初めての新連載途中に長寿漫画の企画に付き合わされて苦痛だったんでしょうか。空白部分に何とも言えない恨みオーラを感じる。

次刊予告
 「2巻は近い内に出る」との文章と共に、討条・刺々森・壊原の集結ラフ画。それなりにかっこいいですが、壊原だけ露骨に描き込み甘い気が。次巻は残りの10話のみ収録かな。読切『斬』『破天荒』は、いつの日か短編集が出せる日まで待ってます。

コメント
有無さん初めましてこんにちは!いつも鋭いジャンプ考察と神がかりなパロ漫画、日参して楽しく拝見しておりますvv
今年も、たくさんの更新を楽しみにしております!
斬単行本チェック、お疲れ様でした!
連載終了した今ではこちらで斬への愛に溢れた漫画や考察が見れるのが唯一の楽しみだったりします。
余談ですが、近所の大型書店で斬を買ったところ、斬のほうがOVER TIMEより平積みの段が低かった。
連載順位こそ最後までOVER TIMEの後ろでしたが、人気は斬のほうが上だったんでしょうかね。ちょっと嬉しかった。
それでは、長々と失礼しました(m__m)応援しています♪
しまったァァッ
斬一巻まだ買いに行ってなかったんだ


加筆修正が思ったより多くて意外です
ん?
左が全身ってのは修正はいらなかったんですか?
ここまで詳細に・・・乙です
斬1巻買おうかな・・・

ちなみに戦国時代の武士も棒手裏剣を持っていて中距離で投擲武器として使っていたそうです。
甲冑の隙間や眼を狙って投げてたそうです。

斬の世界の武士は江戸時代なのかと思いますが。

剣術っていう本に書いてました
新年一発目が斬だw
立てつく ×
楯突く  ○

初めて知ったかもしれません(;´Д`)
お疲れ様です。
内容に特に追加・修正はなしか、とか思ってて全然気付かなかったんですが、結構いろいろな手入れがあったんですね。
でも「左が全身」、「並の手練じゃない」はそのままっだたり…
この辺は直ってたらなおってたで物足りなくなるものもありますが(笑)
あれ、斬って覚醒前の目が茶色で、覚醒後が青なんじゃないですか?
コメントありがとうございます!

>琉さん
どうもはじめまして、こんばんは! いつも有無を楽しんで頂けているようで嬉しいです。最近は更新も少な目ですが、ご贔屓にしてください。
連載終了当時、『斬』に関してはもっと更新をしたかったのですが、やはり新しい話が読めないからか意欲が失せてしまいました。単行本2巻発売の際にはまた何かしらの関連記事を上げたいですね。
人気の程はどうだったのでしょうね。ぼくは『OVER TIME』は殆ど印象に残らなかったかなあ。

>梨恵乃さん
うーん、意外な部分での修正はあるんですが、もうちょっと色々と目を引く修正やおまけも欲しかったかなあと思います。単行本形式で気軽に読めるのは嬉しいのですが、少し物足りないです。

>米さん
修正すべきところではないんでしょうね。

>kkkさん
単行本は是非購入して下さい。そんで杉田先生が次回作に励む原動力となってくれれば幸いです。
なるほど、手裏剣を使う武士もいるんですね。『斬』の舞台は一応現実の日本と同じくらいに産業が発達してるので、そう言った外国の昔の事例も知られていそうですが、杉田先生はそこまでグローバルに世界観を設定してはいなさそうですね。

>空白さん
縁起が良いです。

>空白さん
語源を調べたりするとより深く知れると思います。

>くろがねさん
労いのお言葉どうもです。ぼくがチェックした部分は殆どの方がスルーされてたんですね。まあ本筋とは殆ど関係ないようなところばかりですしね…。
定番のツッコミどころは、そのままでこそ『斬』ですもんね。2巻も本誌での斬のノリを壊さないよう期待してます。

>空白さん
覚醒前は黒だった気がします。あんまりちゃんと覚えてないですが。
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