2026年5月15日、第21回オンライン憲法塾を、Zoomで開催しました。テーマは、「『国家情報会議設置法案』と統治技法 ――法治主義・人間の尊厳・人権保障・『差別されない権利』の再定位」で、報告者は白藤博行氏(専修大学名誉教授、専門:行政法)です。41名が参加しました。
メールにて寄せられたご感想・ご意見は、次の通りです。
参考にしていただけると幸いです。今後とも、よろしくお願いします。
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★私には「難しい」というのが本日の講演に対する率直な感想です。無論、新しい学びがたくさんあり勉強になったという点で、講師の白藤氏に感謝しています。
難しさの中身は大きく分けて3つあります。一つは学問的用語を理解することの難しさです。「『国家の統治の技法』として捉える」、「行政組織法と作用法」、「差別されない権利の再定位」などの語句は、レジュメをしっかりと読み込まないと内容が頭に入りません。自分なりに解釈してこの法案の問題点を理解したとして、それを周囲の人たちにどのように伝えて法案反対の立場に立ってもらうかというのが二つ目の難しい問題です。
さらに、この法案を成立させないために政治的に何ができるのかというのが三つ目の難しさです。提示されている六つの「必要な規範」を満たすために私たちは何をしたらいいのでしょうか。
「普通の国」が持っている「国家のインテリジェンス機関・機能」を持ちたいという政権の野望を、「差別されない権利」の主張から説明するのは正しいと思いますが、広く浸透させるのは対抗の道具にするのは容易ではないでしょう。それほど、「かつてないほどの我が国を取りまく安全保障環境の複雑化・深刻化」という表現は一連の政府の戦争準備政策の枕詞として国民に浸透しているように思います。
「スパイ防止法」で取り締まられるのは自分ではない「スパイ」である、国家の諜報活動で監視されるのは自分以外の「特別な人」であるという思い込みは運動の大きな壁であると感じます。(T.S)
★初めて参加させて頂きました。
組織法のみで作用法の議論が無い事の危うさ、それはより権力者が自由に国民の情報を
操れる恣意性に繋がります。
人間の尊厳を基礎とする「差別されない権利」=個人情報を「不当に利用しない」事を要求する権利。内調の歴史的総括なき格上げ。これらが法の執行の為と統治の為の区別の曖昧性を残したままの運用に対する歯止めの問題。
これらが日本の立憲主義の綻びの蟻の一穴となるような危うさを感じつつ拝聴しました。憲法論としては、認識対象とし個人の尊厳を基底として批判し続ける事の重要性を感じました。ありがとうございました。Y.A
★この分野の専門的なお話は初めてお聞きしました。「スパイ防止法」は「日本を守ためのものだからいいのではないか」と思っている人が多い中で、今日のお話は、多くの人々に急いで訴えるべき内容でした。内調を国家情報局にして、「(戦争をやるために)国民をスパイするための機関」にする、と。なんかこのまま進むと戦前の「治安維持法」と同じではないか、と思うのですが、そう言う理解でいいのでしょうか。用語など私には(初めてで)分からないこともありましたが、大変勉強になりました。白藤先生、ありがとうございました。(K,W)
★ 今回のオンライン憲法塾は『「国家情報会議設置法案」と統治技法の変容―法治主義・人間の尊厳・人権保障・「差別されない権利」の再定位』と題し、行政法がご専門の白藤博行先生(専修大学名誉教授)から講演がありました。当日、演題がこのように変更され
ました。
事前に配布されたレジュメは難解で、ある程度理解できたのは、1頁目の国家情報会議設置法案の構成図と6頁の「6.」に書かれた六つの条件と最後のまとめの部分でした。国家情報会議に関して、個人的にはyoutubeで見聞きした程度で、こんなに深い内容だとは思いもよりませんでした。
講演が始まり、レジュメに沿って白藤先生が解説されたものの、難解な言葉も多く、このテーマの本質を十分に理解できませんでした。私なりに「国家情報会議設置法案」に関わるキーワードとして、「国家情報機関の設置」「差別されない権利」「検証なき制度化」「民主的統制の実質化」「サイバー領域における情報活動」「統治の技法と法の支配」をピックアップしてみました。日本の安全保障の根幹にも関わると推察されるので、当然、あらゆる角度からの検討が必要であり、白藤先生がご指摘になった種々の問題点(主に「6.」の六つの論点でしょうか)もほぼ納得できた次第です。
講演後の質疑応答では、神戸先生など専門家の方々から出された質問や意見に対して、白藤先生が分かりやすく回答するという流れがあったお陰で、国家情報会議設置法案の現状と問題点が明らかになったように感じました。
今回のご講演、ありがとうございました。このテーマは我々にとって今後も増々重要になってくると思われるので、その動向に注視していく所存です。A.N
★政府側は「各省分を単に纏めるものだ」と言いますが、実際の内容を知りました。なかなか表現が難しく感じましたが、「差別されない権利」の視点でみればよいと知ることができました(ms)。
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