2026年2月13日、第18回オンライン憲法塾を、Zoomで開催しました。テーマは、「再審法改正と憲法」で、報告者は、吉田吉光氏(松川運動記念会事務局長)です。25名が参加しました。
メールにて寄せられたご感想・ご意見は、次の通りです。
参考にしていただけると幸いです。今後とも、よろしくお願いします。
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★法制審議会の「要綱案」は「日弁連の意見」と対比し、再審請求を①判決に関わった裁判官を再審請求審で排除するとあるが、再審公判では裁判官を排除する必要がない。②裁判所による選別で請求を棄却しなければならないでは、救済が必要な
事件も門前払いにされる。③証拠開示の命令では、再審請求の理由と関連する証拠につて開示命令を義務化となっているが、開示の範囲が狭く、無罪を示す証拠が開示されないおそれあるので、全ての証拠の開示が求められる。④開示証拠の目的外使用の禁止では、元被告が違反した場合、拘禁刑や罰金が科せられる。これでは支援者や報道機関の自由な活動を萎縮・抑制され、合理性に欠く。⑤検察側、元被告側の双方に抗告(不服申し立て)を認めることについては、検察側の抗告を認めると再審請求が長期化するので、再審法の目的が生かされず時代錯誤を感じる。
「超党派国会議員連盟法案」なるものは2月衆議院選挙の結果を受けて案も組織も消え失せたことは誠に残念でならない。とにかく最も大切な課題は、国民的な世論を高めることである。身近なところから、小さな願いを大切にし、着実に進みたい。T.S
★前回・今回と参加させていただきました。
短時間の中で良くまとめられていると感じます。
人命を軽視する姿勢が、法制審議会案にあらわれていると思います。
アメリカの冤罪究明部門の話は参考になりました。日本でも、ぜひ取り入れて欲しいと思います。
私にできることは、署名を集めること位かと思いますので、超党派議員連盟の法案が通るようにあとおししたいと思います。(M.N)
★大変勉強になりました。吉田さん、ありがとうございました。
再審法については福大の講演会の時から専門的な話をきていますが、それがいよいよ審議入りしたら、むしろ改悪されたと………。我々素人には信じられません。
私は松川事件の現地調査に参加するまでは、警察や検察は罪人を罰するための仕事だけをしていると思っていたので、無実の人を死刑にするなど信じられませんでした。今もなお全証拠開示をしないと言うのは一般国民から見ると、おかしいと思います。日本の関係者は、吉田さんが終わりの方で話した、海外の制度をよく学んで早く取り入れてほしい、と思いました。(K.W)
★今回のオンライン憲法塾は、「再審法改正と人権擁護」と題し、吉田吉光氏から講演がありました。このテーマはメディアでも度々取り上げられています。特に、袴田事件の再審無罪判決に関しては、テレビ等で専門家の解説がなされていることもあり、個人的に強い関心をもっています。ただし、私は詳細を承知しておらず、「再審法」が改正されたことは今回初めて知りました。
事前に配布された資料は、簡潔にまとめられ、分量も少なかったため、概要だけはすぐ理解できました。
講演が開始されると、同氏からレジュメのまとめを中心に詳しい解説とともに同法改正に関わる問題点が指摘され、法改正がなされたとはいえ、冤罪が減少したり、再審が認められ易くなったとは言い難いと感じました。
講演後の質疑が少なかったのは、議論し難いテーマだったからだと判断しました。今回も質疑等は控えさせていただき、今後はしっかり準備してから議論に参加させていただきたいと考えております。
講演内容に関して3点のみ言及したいと思います。一点目は、資料①の「再審無罪」と「再審請求」に関してリストアップされている事件に関してです。吉田氏も指摘されていた通り、案件が認められるまでの期間があまりにも長期で絶望感さえ感じました。これでは再審制度自体が機能せず、憲法の国民の権利と義務(資料②)の趣旨に反しているとの印象を受けました。二点目は、法務審議会の再審手続きのイメージ(資料③、毎日新聞2026 年 1 月 22 日と2月3日)が複雑で難解と言わざるを得ません。再審までの大まかな流れに対して、日弁連から修正案や反対意見が出されています。まだ多くの問題が存在しており、それらに関する議論が不十分であることを物語っています。三点目は、アメリカの検察庁内に存在する冤罪究明部門が日本にもあってもよいと感じました。具体的な活動内容は知りませんが、同部門のよい点は日本にも積極的に取り込み、もっと日本国民の権利と義務を尊重してほしいと切に願います。
最後に、今回のご講演ありがとうございました。今後、このテーマに関する問題意識を高め、関連知識を吸収するとともに、再審法の将来を見守っていきたいと考えています。A.N
★袴田事件については、そのドキュメンタリー映画も見ましたので、再審法改正問題については、大きな関心を持ってきました。
人権に関わる重要な法律なのに、刑事訴訟法の中で、第435条から第453条まで、19条のみしかありません。裁判官の裁量に基づいて進行しているのが実態だと思います。
仙台の繁華街で、死刑判決が下された息子の無実を、母親独り、通行人に訴えていた姿を思い出します。一家4人殺しの犯人として逮捕され、拷問に耐えかねて嘘の自白をしてしまった。そのまま死刑が執行されていたらと思うとゾッとします。松川事件も福島地裁及び仙台高裁判決は死刑を含む判決でしたが、まさに松川の運動が、最高裁で全員無罪の判決にまで至りました。松川は再審事件ではありませんが、こうした松川の運動が、松山事件を再審で死刑台から無実の被告人を救いました。それに至る前に、再審の道を広くして、法律に基づく手続きを明確にすることが再審法の改正だと思います。
現在の法制審議会の要綱案のままだと、改悪になるとの、当事者の悲痛な訴えがあります。すべての証拠を開示すること、再審開始決定に対する検察官の不服申立を禁止し、いたずらに再審手続きを遅らせることを止めさせることが、特に重要と思います。他人事ではなく、自らのこととして、すべての国民が考えるべきことと思います。T.K
★人権保障のために、「裁判を受ける権利」があるという観点から、「再審法」改正に触れた説明は納得できました。吉田さんありがとうございました。
刑事裁判において、再審だけでなく第一審から、警察・検察の保持している証拠は「国民の財産」であるから、全面的に開示してその真偽を確認しながら、冤罪を決して生み出さないようにすることが当然確立されるべきだと思います。
「裁判官ガチャ」とも言われるように、裁判官の個人的な判断で証拠の取り扱いが変わるようなことはあってはならないはずです。法制審の要綱案でも、証拠の範囲について結局は「裁判官ガチャ」が起こりうる可能性があります。
人間は誤りを犯すことを避けられない存在であるという基本的な人間観に立つこと。だから、その誤りができるだけ発生しないように、また、万一発生しても中途で補正する仕組みを法的に備えておくことが必要です。法の下で平等な人権を、公正に保障するには属人的な余地を残しておいてはいけないと思います。議員立法のような「再審法」の改正が求められています。
残念ながら、「高市解散」によって廃案になってしまった議員立法案を、再度提出する必要があります。新しい国会議員の構成のなかで、できるだけ早く提出を促し世論を喚起すために、私たちは何をすればいいのでしょうか。
YouTubeの「古館伊知郎チャンネル」で、痴漢冤罪事件を『それでもボクはやってない』で映画にし刑事裁判制度の問題点を指摘し続けてきた周防正行監督と、法制審議会のメンバーであった鴨志田裕美弁護士が、古館氏と3人で怒りをこめながら法制審議会の要綱案について語っています。URLは次の通りです。 (T.S)
https://www.youtube.com/watch?v=mTHPrsJkCRE&t=38s
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