2024911日、第2回オンライン憲法塾を、オンライン(Zoom)で開催しました。テーマは「『新しい戦前』にさせないために ~安保法制違憲訴訟をたたかって~」で、報告者は、大木裕生氏(弁護士、広田法律事務所)【安保法制違憲ふくしま平和訴訟弁護団事務局長】です。25名が参加しました。

憲法塾終了後、参加された方々から、メールにて寄せられたご感想・ご意見は、次の通りです。

 参考にしていただけると幸いです。今後とも、よろしくお願いします。

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

★ 大木先生、お忙しい中で丁寧なご準備とお話ありがとうございました。

新安保法制の内容と安保三文書については、私の理解がさらに進んだ気がします。

「安保法制の違憲訴訟について」のお話をたいへん興味深く聴きました。

小林久起裁判長は、「しのぶ福祉会パワハラ裁判」の担当でもあり、仙台高裁での支援の傍聴をした際に、明確な言葉づかいや裁判の進め方からも誠実な姿勢を感じました。(パワハラ裁判の判決日が延びたのは、この違憲訴訟と重なっていたからだと今にして思います。)

この訴訟の成果と意義という点について素朴に感じたことを書きます。

①平和的生存権や人格権の侵害は、実際に戦争になって侵害を被らないうちは認められないのか、国に戦争をさせないために訴訟をしているのだから、それでは遅い。

②「憲法九条の解釈変更がなされた」と明言しているのに、「新安保法制の成立によって、憲法が改正されたことにはならない」から、国民の憲法改正決定権の侵害にはあたらないという論理は無理がある。ここが限界か。

仙台高裁の判断を、これからの運動に活かしていく(「上手く使う」)には、成果を正しくつかまなければならないのですが、そこがどうもはっきりしません。次のような理解でいいのでしょうか。どなたか教えてください。

集団的自衛権行使にはその3要件を厳しく守ることを確認したことに意義がある。

「我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置に限られる」としていることから、そこからはみ出すような政策は明白な違憲性があるとみなすことができると暗に示している判決である。だから、今後につながる判決である。                           (T.S)

 

 ★若い弁護士なのに、広田先生の情熱に影響され、期待され、叩き上げられ、まだまだ若手も頑張らなくてはと率直におもいました。若い人たちやあまり憲法になじみのない方々にどうアプローチするかが課題ですね。労働組合など通じて、日常生活から考えるきっかけづくりを増やさないと、今のままではと危機感を覚えました。簡単な感想ですが。(E.I

 

 ★このようなスケールの大きい訴訟を、一地方都市の皆さんが、地裁支部に向けてやったことに大きな感動をしています。地方に住むと、こうした問題は、首都や大都市の運動とばかり思っていたので、勇気をもって、声を上げたということ感動しました。何処か、国の基本的問題は、首都圏や大都市での問題と考えていた自分に反省しています。

 いわき在住の若い弁護士さんの話で、会津・中通り・浜通りの方々が、一緒に参加していたこと、福島での運動の盛り上げの方法として期待しています。まずは、県内の声を統一的運動に高めるきっかけになることを期待しています。

 残念ながら高裁でも敗訴しましたが、あえて最高裁に上告しないことの判断は、現在の司法状況をみれば,残念ですが賢明な判断だったと思います。確実に勝訴可能な、状況を作っていくべきですね。大木先生には、是非、いわきだけでなく、南会津・会津・県南・県中・県北・相双の皆さんと交流を深めて、県民運動の先頭に立っていただきたいと思います。(T.K

 

 ★本日の自衛権についてのお話を聞き国民は国によって戦争という過酷な戦いをしないように守られているものと感じていました。その中でも、他国での戦いの中でも他人ごとではない自分たちの母国日本もその的にもなることがある。そうしないためには、やはり国が道を誤らないように私達国民の厳しい目を向け続けることが必要であると感じた時間でした。

大木先生が、若い中でもこのような難しい問題に向き合って私達国民が平和に暮らせることへの架け橋として日々努力されていることに励まされます。

たくさんの国への問題を、私達国民の声として届けることの重要性を改めて感じました。ありがとうございました。今後のご検討をお祈りいたします。(H.S

 

 ★2015919日の新安保法制の制定によって、その後の動向が、憲法第9条の実質的な改定プロセスを蓄積させていることに危機感を抱いた。大木氏の説明の中であらためて「閣議決定」の位置づけの変化のようなものを感じた。2023427日、「GX脱炭素電源法案」が衆議院本会議で可決、その後参議院において修正された後、512日修正法案が採択された。これらによって原発の再稼働を進めることになった。この時にも、「閣議決定」の重みや同法案が、電気事業法、原子炉等規制法、再処理等拠出金法、再エネ特措法、原子力基本法の5つの法律改正案を一括して審議する「束ね法案」となっていて、国会での審議を妨げる「工夫」がされていることなどに慄然としたことを思い出す。国会での保守勢力の圧倒的多数が立法府としての国会の軽視につながっていることを思い知らされた。いずれも国民の多くは、マスコミなどでは、それらの法制度の内容や立法過程などの問題点を知らされてきたとも言えない。

専門家、安保法制違憲訴訟に直接関わっている大木氏の報告によって、改めて緊張感を抱くことになった。このような機会に参加できたことに感謝したい(HS)。

 

 ★「新安保法制」については概論としては理解していたつもりですが、大木先生のお話を聞き、改めて「憲法9条」の精神とは真逆の方向に行く危険なものであることが、よく分かりました。「旧安保法制」と「新安保法制」の比較が私ら素人には大変よかったです。また、「集団的自衛権は他衛権である」ということばが印象に残りました。今後はいろんな場面で使わせて頂きます。(K.W)

 ★津島訴訟の今野さん、三瓶さん、そして弁護団の大木先生など9/10の仙台高裁でお目にかかった方々が参加されていて、なんか話したくなりました。さて、大木先生のお話は、自分の裁判でもあったので大変興味深く視聴しました。忘れもしない「生業訴訟」の原告団会議が男女共生センターで開かれた日、終わりの頃に、広田弁護士が「新安保関連法案」の強行採決に反対する訴えをしたのでした。閣議決定で決めるなんてとんでもない、と思っていた私はその時もらった申込書に「裁判に参加する」旨を書いて送り、原告となったのです。それ以来、いつも経過報告を送って頂き申し訳ない、と思っていました。今日は大木先生のお話を聞いてよく分かりました。「理不尽なことには屈したくない」とやせ我慢をしながら頑張る私でした。ありがとうございました。(Y.W)

 

 ★長谷部恭男教授の「自衛隊と米軍の『統合』に関する表明」の中で「日本が集団的自衛権の行使ができるのは、他国が攻撃されたことによって日本が直接攻撃されたのと同様の深刻で重大な損害が発生する、そういう場合でなければ集団的自衛権は行使できない」と政府自身もその有権解釈をしていると疑問を投げかけています。

私はこのアンダラインを引いた文言を始めて知ったわけですが、当てはまる現実的な場面は長谷部恭男教授の意見の通り「本当にそんなことがあり得るんだろうか?」「そうそうあることではない」と思います。

しかし日本本土にある米軍基地と自衛隊基地は沖縄、南西諸島にある日米軍事基地を含み密接なかかわりの中に存在しているわけですから俯瞰した視点から見ると重なり合っているとみることができます。

戦争の準備を進める側においては、国土全体に深刻で重大な損害が発生という大きな視点より「集団的自衛権を行使できる条件」は日米軍事基地が相手国への先制攻撃・反撃を受ける、あるいは侵略的攻撃・侵略される攻撃が現実的な場面を想定しているのではないかと考えます。現実の場面から見ると、「日本は集団的自衛権の行使ができる」条件は整い、危険な「統合」であると思います。もしその程度の政府の考えかたであれば、重大な問題であると思います。

日本の安全保障政策には国会を通して徹底した議論が尽くされていないなかで政府は何を考えて、どこまで真剣に考えているのか大変心もとないという意見に同感です。S.K

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240911






 

2024911日、第2回オンライン憲法塾を、オンライン(Zoom)で開催しました。テーマは「『新しい戦前』にさせないために ~安保法制違憲訴訟をたたかって~」で、報告者は、大木裕生氏(弁護士、広田法律事務所)【安保法制違憲ふくしま平和訴訟弁護団事務局長】です。25名が参加しました。

憲法塾終了後、参加された方々から、メールにて寄せられたご感想・ご意見は、次の通りです。

 参考にしていただけると幸いです。今後とも、よろしくお願いします。

 

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★ 大木先生、お忙しい中で丁寧なご準備とお話ありがとうございました。

新安保法制の内容と安保三文書については、私の理解がさらに進んだ気がします。

「安保法制の違憲訴訟について」のお話をたいへん興味深く聴きました。

小林久起裁判長は、「しのぶ福祉会パワハラ裁判」の担当でもあり、仙台高裁での支援の傍聴をした際に、明確な言葉づかいや裁判の進め方からも誠実な姿勢を感じました。(パワハラ裁判の判決日が延びたのは、この違憲訴訟と重なっていたからだと今にして思います。)

この訴訟の成果と意義という点について素朴に感じたことを書きます。

①平和的生存権や人格権の侵害は、実際に戦争になって侵害を被らないうちは認められないのか、国に戦争をさせないために訴訟をしているのだから、それでは遅い。

②「憲法九条の解釈変更がなされた」と明言しているのに、「新安保法制の成立によって、憲法が改正されたことにはならない」から、国民の憲法改正決定権の侵害にはあたらないという論理は無理がある。ここが限界か。

仙台高裁の判断を、これからの運動に活かしていく(「上手く使う」)には、成果を正しくつかまなければならないのですが、そこがどうもはっきりしません。次のような理解でいいのでしょうか。どなたか教えてください。

集団的自衛権行使にはその3要件を厳しく守ることを確認したことに意義がある。

「我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置に限られる」としていることから、そこからはみ出すような政策は明白な違憲性があるとみなすことができると暗に示している判決である。だから、今後につながる判決である。                           (T.S)

 

 ★若い弁護士なのに、広田先生の情熱に影響され、期待され、叩き上げられ、まだまだ若手も頑張らなくてはと率直におもいました。若い人たちやあまり憲法になじみのない方々にどうアプローチするかが課題ですね。労働組合など通じて、日常生活から考えるきっかけづくりを増やさないと、今のままではと危機感を覚えました。簡単な感想ですが。(E.I

 

 ★このようなスケールの大きい訴訟を、一地方都市の皆さんが、地裁支部に向けてやったことに大きな感動をしています。地方に住むと、こうした問題は、首都や大都市の運動とばかり思っていたので、勇気をもって、声を上げたということ感動しました。何処か、国の基本的問題は、首都圏や大都市での問題と考えていた自分に反省しています。

 いわき在住の若い弁護士さんの話で、会津・中通り・浜通りの方々が、一緒に参加していたこと、福島での運動の盛り上げの方法として期待しています。まずは、県内の声を統一的運動に高めるきっかけになることを期待しています。

 残念ながら高裁でも敗訴しましたが、あえて最高裁に上告しないことの判断は、現在の司法状況をみれば,残念ですが賢明な判断だったと思います。確実に勝訴可能な、状況を作っていくべきですね。大木先生には、是非、いわきだけでなく、南会津・会津・県南・県中・県北・相双の皆さんと交流を深めて、県民運動の先頭に立っていただきたいと思います。(T.K

 

 ★本日の自衛権についてのお話を聞き国民は国によって戦争という過酷な戦いをしないように守られているものと感じていました。その中でも、他国での戦いの中でも他人ごとではない自分たちの母国日本もその的にもなることがある。そうしないためには、やはり国が道を誤らないように私達国民の厳しい目を向け続けることが必要であると感じた時間でした。

大木先生が、若い中でもこのような難しい問題に向き合って私達国民が平和に暮らせることへの架け橋として日々努力されていることに励まされます。

たくさんの国への問題を、私達国民の声として届けることの重要性を改めて感じました。ありがとうございました。今後のご検討をお祈りいたします。(H.S

 

 ★2015919日の新安保法制の制定によって、その後の動向が、憲法第9条の実質的な改定プロセスを蓄積させていることに危機感を抱いた。大木氏の説明の中であらためて「閣議決定」の位置づけの変化のようなものを感じた。2023427日、「GX脱炭素電源法案」が衆議院本会議で可決、その後参議院において修正された後、512日修正法案が採択された。これらによって原発の再稼働を進めることになった。この時にも、「閣議決定」の重みや同法案が、電気事業法、原子炉等規制法、再処理等拠出金法、再エネ特措法、原子力基本法の5つの法律改正案を一括して審議する「束ね法案」となっていて、国会での審議を妨げる「工夫」がされていることなどに慄然としたことを思い出す。国会での保守勢力の圧倒的多数が立法府としての国会の軽視につながっていることを思い知らされた。いずれも国民の多くは、マスコミなどでは、それらの法制度の内容や立法過程などの問題点を知らされてきたとも言えない。

専門家、安保法制違憲訴訟に直接関わっている大木氏の報告によって、改めて緊張感を抱くことになった。このような機会に参加できたことに感謝したい(HS)。

 

 ★「新安保法制」については概論としては理解していたつもりですが、大木先生のお話を聞き、改めて「憲法9条」の精神とは真逆の方向に行く危険なものであることが、よく分かりました。「旧安保法制」と「新安保法制」の比較が私ら素人には大変よかったです。また、「集団的自衛権は他衛権である」ということばが印象に残りました。今後はいろんな場面で使わせて頂きます。(K.W)

 ★津島訴訟の今野さん、三瓶さん、そして弁護団の大木先生など9/10の仙台高裁でお目にかかった方々が参加されていて、なんか話したくなりました。さて、大木先生のお話は、自分の裁判でもあったので大変興味深く視聴しました。忘れもしない「生業訴訟」の原告団会議が男女共生センターで開かれた日、終わりの頃に、広田弁護士が「新安保関連法案」の強行採決に反対する訴えをしたのでした。閣議決定で決めるなんてとんでもない、と思っていた私はその時もらった申込書に「裁判に参加する」旨を書いて送り、原告となったのです。それ以来、いつも経過報告を送って頂き申し訳ない、と思っていました。今日は大木先生のお話を聞いてよく分かりました。「理不尽なことには屈したくない」とやせ我慢をしながら頑張る私でした。ありがとうございました。(Y.W)

 

 ★長谷部恭男教授の「自衛隊と米軍の『統合』に関する表明」の中で「日本が集団的自衛権の行使ができるのは、他国が攻撃されたことによって日本が直接攻撃されたのと同様の深刻で重大な損害が発生する、そういう場合でなければ集団的自衛権は行使できない」と政府自身もその有権解釈をしていると疑問を投げかけています。

私はこのアンダラインを引いた文言を始めて知ったわけですが、当てはまる現実的な場面は長谷部恭男教授の意見の通り「本当にそんなことがあり得るんだろうか?」「そうそうあることではない」と思います。

しかし日本本土にある米軍基地と自衛隊基地は沖縄、南西諸島にある日米軍事基地を含み密接なかかわりの中に存在しているわけですから俯瞰した視点から見ると重なり合っているとみることができます。

戦争の準備を進める側においては、国土全体に深刻で重大な損害が発生という大きな視点より「集団的自衛権を行使できる条件」は日米軍事基地が相手国への先制攻撃・反撃を受ける、あるいは侵略的攻撃・侵略される攻撃が現実的な場面を想定しているのではないかと考えます。現実の場面から見ると、「日本は集団的自衛権の行使ができる」条件は整い、危険な「統合」であると思います。もしその程度の政府の考えかたであれば、重大な問題であると思います。

日本の安全保障政策には国会を通して徹底した議論が尽くされていないなかで政府は何を考えて、どこまで真剣に考えているのか大変心もとないという意見に同感です。S.K

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