うにの五線ノートから…

「うに」はuniqueのuni。 作曲家木島由美子の五線ノートに書き付けた、音楽&舞台裏。

June 2013

あ…あの…

今朝は酷い頭痛。
娘のお弁当作りをパスさせてもらって二度寝などしていました。
お昼頃だいぶ治まったのですが、頻繁に耳鳴りが。
やだなぁ。
両親は耳が悪いのです…母は若いときから高音域が聴こえませんし、
父もだいぶ聴力が衰え、補聴器のお世話になっています。
兄も会話に不自由することが多々あるらしく、
妹の私も体質を受け継がないわけは無いと思うんですよ。
ここ数年、音を確かめるためにヘッドフォンを使うことが多かったのですが、
先週くらいから耳鳴りがするので使用を控えています。

6月の山形は冷房を入れなくても快適な気温が続きます。
ということは窓を開け放して仕事をすることが多いです。
ヘッドフォンを使わないので、スピーカから音を出して仕事をしてます。
ということは、我が家の隣にある公園のベンチに座ると、
私の仕事内容が漏れ聞こえちゃうんですね。

今日は、アレンジ曲について某氏からリクエストがあったものを
5〜6曲ほどインターネットで探して聴いていましたところ…

窓の外のベンチにひとの気配が。

楽譜をダウンロードしてアレンジを始めたら気配がしなくなりましたが、
また別な2曲をインターネットで探して聴いていましたら、

また窓の外のベンチにひとの気配が。


あの…この曲お好きですか…??


なんかへんなかんじ。


声をかけてみたいような気もするけど
タバコの煙が流れてくるのがどうもいや。


うーむ。

日曜だけかしら???



本間雅智チューバリサイタル!

本間雅智チューバリサイタル
6/28(金)鶴岡市中央公民館 6/29(土)山形テルサアプローズ 19:00〜

<プログラム>
J.B.アーバン/ヴェニスの謝肉祭
モーツァルト/ファゴットとチェロの為のソナタ K.292
(バリトンサックスとチューバによる二重奏)
C.ドビュシー/喜びの島 *石井理恵ピアノ・ソロ
イベール/室内小協奏曲 *東涼太サックス・ソロ
ボザ/小協奏曲 他

<出演>
本間雅智(チューバ)東 涼太(サックス) 石井理恵(ピアノ)

=================================

鶴岡出身で、国立音大、東京藝術大学大学院を修了した
チューバ奏者=本間雅智さんによるリサイタルです。

本間さんの演奏は、山形交響楽団の定期演奏会で聴かせて頂いたのが最初。
次にはPRO WiND 023で。
難しいことを軽々演奏されるのと、陽気なお人柄。
なぜか一度お酒の席をご一緒させて頂いたことがあります(駅前だった?)。

でね、以前に本間さんから頂いたCDに、
Saxophone東涼太さんとの演奏(Baritone Sax×Tuba)が入っていたんですよ。
ものすごいアドリブが延々と続いていたので、強烈に覚えていたんですよ。
今回の演奏会のゲストと伺ったので、これは聴かなくちゃと思ってまして。

石井さんのPianoは何人もの奏者、各方面から絶賛の声が聴こえて来ます。
soloだけでなく、伴奏としても素晴らしい演奏をされますので
特に山形に縁のある演奏者は嬉しいのでは、などと思います。

こんなようなメンバー。
SaxophoneやPianoのsoloも入れながらのTubaの音楽を堪能しました。

Tubaに「縁の下の力持ち」ばかり担当して頂くのは勿体ないみたい。
美しく歌う、かつ機動力抜群、かつ豊富なボリューム。
Tubaは楽器が大きい分、発音や音の移動など
反応が遅れがちなイメージがありますが、練習次第なんですね。
本間さんにとって「楽器が大きい=動きが遅い」ではなく「=響きが豊か」。
素晴らしい魅力となりました。

Baritone Saxophone×Tubaのモーツァルトが楽しかったですよ。
プログラムにもありましたが、SaxophoneやTubaが作られたのは1840年代。
その年若い楽器が、1775年頃作曲のモーツァルトの音楽を奏でるんです。
大きな楽器が古典を上品に演奏するのもまた良いもんですねー。
(べつに普段が上品じゃないとは言ってませんよ汗汗汗)

他にもいろいろ楽しいことはあったんですがとりあえずこんな感じ。
(なんでフランスものが並んでるんだろうとか)
Tubaをたっぷり楽しませて頂いた今夜でした。
ありがとですー!


追記:東さんのプロフィールにある「東京中低域」、
なんだかすごく面白そうなんですけど。




せきにんって

アンサンブル、次の曲のアレンジに入りました。
依頼主さんにちょっとご相談したいことがあるんですが、
あいにく依頼主さんは昨夜も今夜もコンサート。
ってことは移動やリハーサルで一日中時間を取られるはず。
なので、お返事の期待が出来ません。

プロの演奏家との仕事だと、このようなことが頻発します。
最近多いかも…それだけ責任重大です。

決してアマチュアの方との仕事は責任は軽い、などと言うことではありません。
アマチュアの方々に演奏をお願いするのでしたら、なるべく早い時期に…
本番半年前〜どんなに遅くとも3ヶ月前には譜面をお渡しするようにしています。
ですから、何かトラブルがあっても対処する時間が
(プロに比べれば)たっぷりある、という面があるんです。
でも、だからと言って後からあちこち直さなければならないような
ヘナヘナな譜面など書きたくありませんけどね。

比較して、プロは譜面をお渡ししてから本番までの期間が短いことが多いです。
アンサンブルですと、本番前の合わせは2〜3回あるかないか、
オケですと、小さいコンサートならリハーサルの次に「即本番!」です。
譜面に不備があれば、このスピードにかなりの支障を来します。
いちいち「ここ削ってください」「ここ半音下げてください」
などとやっていては、貴重なリハーサル時間がどんどん減ってしまいます。
そういう意味で責任重大なんですよ。

楽譜や音源CDには、必ず作曲・編曲者として私の名前を入れます。
責任の所在をハッキリさせるためです。
何か不都合があったら、私が責任を持って対処できるようにするためです。
(決して自己顕示のためではありませんよ、念のため。
 以前、そのように言われイヤ〜な気持ちになったことがありまして)

お返事が来ないことが分かっているので…
その部分以外の、可能なところから進めます。
でっっでも楽しくて…
どんどん進めてしまいたいんだけどっっ
危ないっっ



抜き書き

Twitterよりご紹介致します。
すてきな言葉を見つけたので。

=================

高関 健 @KenTakaseki 

G大レッスン。学生諸君を指導しながら、果たして自分自身はできているだろうか、と自答の4時間。「聴衆とオーケストラの前に立つ指揮者は、あたかも全身いっぱいに蜜をつけて巣に戻ってくる蜜蜂のように、からだいっぱい音楽をつけて舞台に現れなければなりません。」近衞秀麿先生の言葉が心に響く。

=================

からだいっぱいに音楽を付けて…

指揮者としての有り様を、
ごくシンプルに言い表した、凄い言葉だと思いました。



さて、民謡メドレーが完成。
5〜10年前にもアレンジしたことのある曲たちなので、
それぞれ譜面データを開けて音楽を確かめましたが…
アレンジも流れも響きも楽譜作成の技術も、どれもこれも稚拙です。
…ということは、今はこの時点よりも前進はしてるって思って良いのかな。

納得の行く演奏のために練習を積み重ねるように、
納得の行くまで何曲も何曲も書いて、幾度も幾度も推敲を重ねて来ました。
努力は無駄では無いんですね。
煮詰まった時や全くひらめかない時、クズみたいなのしか出て来ない時は、
お醤油で煮込み過ぎた里芋みたいにゴロゴロ床に転がってみたり
こんなに才能無いんなら止めちまえなんて
豆腐の角にアタマぶつけてシンデしまおうかと思うときもあるんですが…。

とにかく数を多くこなす。…と、そのうち何か出てくる。
ほら、昔から言うじゃないですか。
「ヘタな鉄砲も数打ちゃ当たる」

あ。思い出しました。
「天才」と言われる人たちに共通することって何だと思います?
多作であること、なんだそうですよ。

ちょっと元気出ますね。
がんばろ。








苦悩を乗り越えて…???

ベートーヴェンというと、
耳が聞こえなくなっても努力して音楽を書いた人だと習った。
苦労して苦労して偉大な仕事を成し遂げた人だと教わった。
しかし彼の偉大さはそこにあるのではない。
苦労したのは確かだが、心に湧き上がる音楽に突き動かされてのことだ。
『どうしても書きたいことがたくさんあった』そのものが偉大なのだ。

…と、先日、某店社長さんが話して下さいました。
私も常々思っていたことで、とても同意しましたので、
忘れないうちにここに書き留めておきます。

苦悩を突き抜け、歓喜に至る。
それも素晴らしいけど、もっと素晴らしいのは溢れ出る音楽ですよ。
溢れてくる音楽を書き留めるためには、
耳の病気など邪魔以外の何ものでもなかったはず。
なのに、病気のために話が大きくなるのは彼の本意ではないような。

作曲家・佐村河内守さんの作品が注目されていますね。
「現代のベートーヴェン」などとコピーが付いて。
でも、表現された音楽以外に“脚色”することは、
佐村河内氏にもベートーヴェン氏にも失礼なんじゃないでしょうか?
確かに、病気なのに作曲を続けることは注目されるきっかけにはなりますが、
彼らは音楽そのものを表現したいのだし、聴いて欲しいのでは。
溢れ出る「何か」を受け取って欲しいのではないでしょうか?


ところで、作曲家の中には、佐村河内さんの作品を評して
「マーラーの劣化版だ」などと評するかたもおいでですが、
「今現在は21世紀なのに、古い時代の手法で書く意味が分からない」
と仰るかたもおいでですが、
彼の音楽を受け取って、深く感じ入るかたが大勢いらっしゃる、
ということについてどのようにお考えでしょうか?

「(現代の作曲家を省みて)演奏家に嫌われたら負けだよな。
 再演なんか望めないし…。」
というご意見も見かけました。


負け?

あなた誰と戦ってるの?


余計な脚色は要らない。
音楽そのものを、聴いて下さるかたの心に届けたい。
そのために自分の「語法」を磨く。

それで良いのではないでしょうか。
音楽以外の概念も言葉も要らない、と思うんですが…。



とりあえず、とりあえず

先週は外出が多く、落ち着いて楽譜を書く時間が少なかったのですが、
ようやく一件の仕事が第一段階完了しました。
スコアを印刷ののち製本して、パート譜印刷して、
サンプル音源のCD-Rを作って、お手紙付けて、お引き渡しの段取りを。
本番までいろいろあるはずですが、今の段階はとりあえずここまで。

さて、午後からは山形県の民謡のメドレーを書き始めました。
弦楽四重奏アレンジですよ。と、宣言してしまう。
これまで、最上川舟唄は何回アレンジしただろう?
オーケストラと弦楽四重奏とピアノソロ…かな?ほんとかな?
うーん…同じじゃつまんない…けど、そんなに「引き出し」を持ってない。
ピアノソロのときに四声フーガを書いて撃沈したからリベンジしようかな。
でもそんなに重たくしてメドレーの他の曲と合うかな。
とりあえずやってみる。興味とヒラメキの方向に冒険してみよう。
沈没したら…そのときはそのとき。

ワクワクとドキドキをいっぱい積んで「出航」です。
書き始めるときはいつもこんな感じ〜〜〜。

ああ。民謡アレンジだといつも発想記号を山形弁で書きたくなるの。
pesante(=重々しく)というよりも、ここは「ねっつぐ」!(=粘り強く)
だめかな、Oさん!!

しかし…まぁ…仕事が切れません(自慢に聞こえたらごめんなさい)。
私に仕事を下さるかた、心から感謝致します。
ありがたくてありがたくて。
自分の好きなことで人様のお役に立てること、
一生を賭けることの出来る仕事を持っていること、心底幸せです。


見かけただけですが

さきほどNHKの番組予告でチラッと見かけただけなんですが…
坂本龍一氏が対談でこのようなことをおっしゃっていたような。

「今までは、音楽はラジオやCDなどメディアを通して聴くのが当り前だった。
 しかしこれは音楽そのものでなくてコピーだ。
 20世紀は音楽のコピーが普及した世紀だった。
 これからはコピーではなく、ライヴを聴くのが当り前になる。」

山下達郎氏からも同じことを聞いた記憶があります。
「音楽の聴き方が変化したから、CDを売るのが難しくなった。
 これからはコンサートを大切にして、ライヴを聴きに来てもらう。」

ね。本当ですね。ナマの音楽を大事にしたいです。
ナマの音楽でなくては聴けない「何か」を大事にしたいです。


私の仕事はナマの音楽の設計図を書くこと。

魂に響く一瞬の音楽を、
たった五本の線に書き留める作業は本当に難しいです。
それに、本当に言いたいことは楽譜を超えたところにあります。
音楽は常に、つなぎ止めておけない、その先にあると思っています。

「演奏は競技ではない。恋愛です。」(by グレン・グールド)

だからコピーではダメなんです。
だからライヴだと思うんですよ。


何気ない日常の生活に、“潤い”や“ときめき”は大事です。
でも忙しい普段の生活で、いつも恋愛しているわけにも行きません。
だから、恋愛のような音楽は必要不可欠なんじゃないでしょうかね。

などと、理屈をこねながらスーパームーンを眺める今夜です(^^)







 

トリフォーリオ!

ピアノ三重奏 トリフォーリオ Trifoglio 2nd.Concert
2013年6月22日(土)喫茶・ギャラリー 瑳蔵 14:00〜

出演:駒込 綾(Vn.)渡邊研多郎(Vc.)大野木はるか(Pf.)

F.シューベルト/ピアノ三重奏曲 変ロ長調 D.28
B.マルティヌー/ピアノ三重奏のための牧歌集 H.275
R.シューマン/ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 Op.63

==========================

酒田、米沢、山形と三回公演があり、今日が最終日。
2ndコンサートは合計4回公演なんですね。

回数が多いせいもあるんでしょうか?
どの曲もとても「こなれた」感じのする響きと流れです。
ビート…という言い方はクラシックにはふさわしくないように思いますが
ほかにあまりぴったりする言葉が見当たらないので使ってしまいます。
ビート感が心地よくて、音楽がずんずん進むのを感じることが出来ます。

音色とバランスが美しいのは
Facebookに上がっていた動画でも充分感じましたが、
このワクワクするビート感はナマで初めて感じた…というか
クラシックの世界ではあまり見当たらないかも…です。
特にマルティヌー、特にAllegro con brioね。

小編成のアンサンブルの緻密さに惹かれますねえ。
大きな編成のアンサンブルの迫力も大好きですが、
このくらいの編成をきっちり書く研究もしたいなぁ。

なんか前回よりも満足したかもしれません。
あんまり詳しくここに書くのもどうかと思うので、ブログではこの辺で。


明日は、全然違う分野=エレクトーンを研究しに某店へ出かけます。
今日はその下準備。譜面を全部書き上げたので印刷してマニュアルも用意して。
うぅぅ、時間が足りなさ過ぎ。
身体が4つ欲しいよ〜!

いつものように

今日も一日中楽譜書き。
7分ほどのアレンジがほぼ出来上がり。

夕方、ぼーっとしつつ食事の支度をし、
ぐったり疲れて帰って来た娘と、向かい合ってのささやかな夕食。

娘「おかーさん、明日7時の電車で行くからね」
母「うん(?いつものことだよね?)」
娘「明日、水筒をお願いね」
母「うん(?いつものことだよね?)」
娘「お昼は◯◯◯に行くから、お弁当は要らないよ」

ここでやっと気付きました。
明日は土曜日、学校は休みなんですねえ。

学校の授業も部活動もテスト前で休みだけど、学校で勉強をするため、
いつもの時間の電車で出かけるから、
いつものように水筒にお茶を入れて用意して欲しいと言っているのだと、
やっと理解しました。
いつもいつも、本当にいつもいつも部活で学校に行っているので、
改めて言われると、凄くビックリします。笑。

JK(=女子高校生)と言われるのは、人生の中でたった三年間。
良く遊び良く学べ。というかキミの場合は良く学ばないとヤバいね。笑。



うつでは無いんだけど

「5月病」ならぬ「6月病」ってあるんですってね。

=============================

大学の新入生が、環境の変化になじめずゴールデンウイーク明けから授業を休みがちになる「5月病」に対し、研修を終え現場に配属された新入社員が、職場のプレッシャーと梅雨時の天候不順で体調を崩し、休みがちになる「6月病」。いまや、中堅、中高年社員にまで及ぶという。

=============================

なるほど…分かるような気もします…。
天気がぐずつくとなおさら気が滅入りますもんね。

なんでこんなことを思ったかというと、今朝から酷い頭痛でして。
午前中は横になったり軽く小説など読んだり、だらだら過ごしました。
夕方、娘も早めに帰宅してきたのですが、やはり頭痛とのこと。

ですが、我が家の場合は二人とも活動しすぎのように思います。

娘は、部活も勉強も忙しく、夜はお風呂に入る気力すら無いことも多いし、
気絶するように寝入ってしまう…「瞬殺」ならぬ「瞬眠」ですよ。笑。
猛烈にお腹が空くようなので、食事や栄養の心配は無いようですが、
時間的にも体力的にも、なかなかゆったりするところまで行きません。
娘を見てると「ゆったりするにも体力が必要なのね」などと思います。笑。

今週はテスト期間に入っているので、部活動は一休み。
テストのときだけゆっくり出来る、ってのは何か皮肉っぽい。笑。

私は私で、このブログを書く時間を端折ればいいのにとは思うものの
書き始めるとやっぱりちゃんと書きたくて。
楽譜書きの仕事、家でのレッスン、外でのレッスン、家事。
助けてくれる大人は近くにありませんから、なんとかやりくりしなくては。

六月に入って締め切りを4つ片付けヤレヤレと思ったのですが、
夏までに、まだ4つ残っています…。
今日はだいぶゆっくり休めましたから、明日からまた走りますよ〜!
Profile

木島由美子

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Recent Comments
月別アーカイブ
*ご案内*
木島由美子作品集CD「Lumiere」をインターネット販売しています。曲目や演奏者などの詳しいご案内やお求めは、↓この画像をクリックして下さいね。

cd2011


山形市:トミオカ、
東京・大久保:石森楽器でも販売中です。
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ