うにの五線ノートから…

「うに」はuniqueのuni。 作曲家木島由美子の五線ノートに書き付けた、音楽&舞台裏。

October 2015

ひとりごと2

作曲。いま、書きたくて書いている。

確かに、現在の作品は仕事として注文を受けて書いている。
しかし「見栄え良く」「ただ華やか」「どんな人にも分かり易く」…
などと言うことは一切考えない。

仕事として受けたからには、さっさと書くのが鉄則だとは思うけど
どうしても「はい、こんなのでどう?」などという
軽々しいことはしたくなかった。
どうしても「書く必要がある」ものを見つけたところで書きたかった。

注文を受けたから、ただ注文通りに書くのと、
書きたくて書くのでは天地の差がある。
仕事として受けたら、まず私の「引き出し」の中を探すけれども
なかなかぴったりの「これ!」が無く、苦しい思いをする。

私にとって音楽は飾りや実験や自己満足ではない。
言いたいのに言えなかったこと、
悶々と抱えるものを書かずにはいられない。
それを他人様に演奏して頂く曲にしていいものかどうか、これも悩む。

今まで委嘱をうけて何作か書かせて頂いた。
本当に、何度考えても涙が出るくらいにありがたいことである。
しかしその度にこんなことを考えて、何ヶ月も時間を掛けて来た。
答えが見つかるまで七転八倒した曲も。(ほとんど全てだけど)
しかし今回は何年も掛かってしまった…期限がないのをいいことに。

なおさら中身を考える。

2楽章を大幅に手を入れ始めた…やっぱり「こっち」だ。
迷いに迷って「こっち」だ。
書きたいものを掘り下げる。ひたすら掘り下げる。

ものすごく外出したくないけど、明日は仙台で仕事。
私が分解してしまいそうだけどとりあえずお風呂入って寝なくちゃ。
寝たくないけどおやすみなさい。
今夜はこの曲の夢を見る(…聴く?)と思う。

ひとりごと…

ソナタ、推敲の最終段階。
ひとつアイディアが降って来た。
これをちゃんと形に出来るだろうか?
あまりに不安なのでファイルのコピーを作り、
そのコピーのほうで推敲を進める。

調があるんだか無いんだか微妙な和声の流れの「この」場面に
必然性を伴う「その」動きを埋め込むことは可能なのかな??
「その」動きのベクトルは保てるのか?全体の流れにどう合流させる?
合流させなくても良いんだけど「この」場面では合流させたいな。

内容の割に貧弱に思える場面での、突然のアイディア。
全体はここまで無駄な音を削りに削って来たけれども、蛇足にならないか?
力任せに書いて来た部分でもあるので、ここはひとつ冷静に。
冷静になりすぎることもなかろうと思われるので。


戦闘シーンを描くアニメーターもこんな思いをするのかしら。
正義、怒り、鼓舞。力、スピード、熱、爆音。
陰謀、諜報、裏切り。負傷、屍、悲嘆。
それを横から冷静に眺めて丹念に描き込むのと似てる気がする。

(いや、今の曲は戦闘とは何の関係もないんだけどね)
(私の中身が熱くなり過ぎたのでそれを思っただけ)
(秋になったからあんまり汗かかなくてちょうどいいや笑)


ベートーベンどの。

突然思ったのですが、ロックってなに?

ええと、反体制、反権力、反逆の叫びの音楽なんだそうな。

反体制の音楽が売れたら体制に取り込まれてしまうから
ロックは売れなくていい、とおっしゃるミュージシャンもいましたね。

いやいや、ちゃんと税金を(どんな形であっても)納め、
病気になれば保険を使い、高齢になれば年金を貰う、
ちゃんと体制に従順でいらっしゃるじゃないの。
…などというとブン殴られるかしら?

でも本当の意味の「反逆」として闘うのは、そんな「体制」ではなく
自分の中の「自分」なのだと、最近心の底から思ったのは、
Ludwig van Beethovenその人の音楽ですよ。
これ以上無いくらいにロックな生き方を感じるのですよ。

ここ数日、用事があってベートーベンの作品にいくつか触れていました。
ただいま部屋が彼の楽譜だらけで、とってもイイ感じ。笑。

彼の遺したピアノソナタを弾いていると、音楽の勢いに泣けてきます。
交響曲の譜面を読んでいると、もしや物凄いスピードで書いたのかしら
と思われるような音の動きや配置が随所に見られるのもシビレます。
特に五番の四楽章に至る場面は何度聴いても熱くなります。

苦悩を突き抜け、歓喜に至る。彼の生き方そのものです。

今さら私がクドクド言うことでもないのですけどね。
でも、七番の四楽章が現代のロックと同じアフタービートだよね、
などと言う話では無いのです。

調性音楽を「手垢のついた書法」と呼ぶかたもいらっしゃいます。
実際似たり寄ったりの音楽になりがちですから、
今さらオリジナルを主張しようにも手詰まり感たっぷりなことは確かです。
調性音楽のその先へ。
それは、その人なりの「ロック」を模索しているということでしょう。

恵まれた環境ゆえにロックしきれない悩み…ということで
太宰治を思い出しましたが…久しぶりに読み返してみようかな。

残された作品を聴く、読む、ということは
先人の苦悩をそのまま辿ること。

「じゃ、アンタはどうするの?」と常に尋ねられているような。

image近所の親しくしている農園から
ラ・フランスが届きました。
まだ固いから、熟すまで楽しみに待ちます。

さて、大編成2曲、小編成1曲の締め切りを
ようやく&なんとかかんとか乗り越えました。
(私が)待ちに待った作曲の仕上げに掛かります。
Kさん、お待たせしてすみません。
間もなくです!!









どうでもいいこと3つ

ブログを少々お休みしていましたが皆様お元気でいらっしゃいますか?

私のほうはそれぞれの締め切りに追われてはいるのですが、
それぞれの音楽にどっぷり浸って楽しませて頂いています。
ここ数日ほとんど外出もしないので、たいした出来事もないのですが
それでもこまごました(どうでもいい)ことがあるもので。

2015-10-23-09-21-19 秋の入り口は毎年、花粉症のような
アレルギーの症状に悩まされます。
どうやら稲刈りの季節が良くないようで。

精白された小麦粉よりも、
精白していない全粒粉が身体に良い、
というようなことを小耳に挟みましたので、
アレルギーの季節だったこともあり、
全粒粉でパンを焼いてみました。

ごはん、精白小麦粉、全粒粉をそれぞれ100gずつ、お水を130cc。
それにバター10g、砂糖大さじ2、塩小さじ1、ドライイースト小さじ1。
残りご飯を使うので、小麦粉+スキムミルクの時よりモチモチします。
全粒粉特有のゴソゴソした食感は精白された小麦粉で軽減しました。
ふくふくして香りが良いです〜♪
慣れたら全部全粒粉にしてみようかな。でもお値段高いのよね


このアトリエに虫がいる。らしい。たまーーに

ぶん

と、羽音がする。
この辺りにいるんだろうか?と見当を付けて捜索を試みたけれども
(彼だか彼女だかの)お姿を発見することあたわず。

楽譜書きが佳境に入って身体も心も熱っぽくなって来たころ、また

ぶん

と、羽音がする。
休憩ついでに部屋の掃除と捜索を行うものの、
やはり(彼だか彼女だかの)お姿を発見することあたわず。

お〜い。このまま冬はこの部屋に居着くのかい?
ご尊顔を拝謁して恐悦至極に存じ奉りたいゆえ、掃除だの捜索だのするけど
よく考えたらあんまり存じ奉らなくてもいいような気もする。

だって、キミ、虫だし。


2015-10-23-16-40-21 楽譜書きで精根尽き果て、
ぼーっとしたところで身体を動かしに外に出て、
買い物ついでに某所でコーヒーを飲み、
読書にふける、この贅沢なひととき。
でも読書も目を使うことは使うのですよね。
つまり、休憩なのにまた目が疲れるのですよ。

目を使わない、手軽な気分転換って無いかしら。
これが目下の悩みです。

「音楽を聴く」というのはナシです。
がっちり聴いてしまうから休憩になんないのです。

うーん、ラジオかなぁ。FMを良く聴いていますけど。
でも聴きたいときに聴きたいものってあんまり当たらないのよね。

メモ

image井上ひさしの言葉から。

 難しいことをやさしく。
 やさしいことを深く。
 深いことを面白く。
 面白いことを真面目に。
 真面目なことを愉快に。
 そして愉快なことはあくまで愉快に。

写真は成田→仁川便の窓から見た空の色。
ほんのちょこっとだけ真夏の富士山。

週末〜〜

2015-10-16-19-00-21土曜日は母の誕生日でした。
前夜祭はお寿司屋さんのカウンターで。
好きなものをにぎってもらってお祝いでした。
ちゃんと母の大好きな卵焼きが出て来るあたり
ご主人、さすがです。

母は80歳になりました。
私たち子ども二人が離れて暮らしているので
だいぶ寂しい思いをさせてしまっていますが
少しずつ顔を見に行こうかなと思います。


昨日山形に帰宅後、聴きに行ったのはこちらのコンサート。

【WONDERING TRAVEL TOUR】山形公演

日時 2015年10月17日(土) 開演19:002015-10-17-18-52-02
会場 やわた蔵

鈴木広志:saxophone
大口俊輔:piano &accordion
田中庸介:guitar
清田裕里江:percussion


=========================

蔵を改造して作られた空間なのだそうで。
最初は狭いかな?と思いましたが、響きの心地よいこと。

ピアノのふたが全開でもうるさくなく、
Saxophoneのスラップタンギングのしっぽまでちゃんと聴こえます。
つまびくGuitarの細かいニュアンスも、疾走するフォルテシモの迫力も
余すところ無く伝えてくれます。これは凄い。

演奏がまたゴキゲンなのです。
いいなぁ。すごくいいなぁ。
こんな自由な音楽を聴くと身体の内側から何か吹き出してきそうです。

「お経」という曲がシュールでツボでした。笑。
本当にお経から始まった後、ものすごいエネルギーになりました。
いや、楽しい。

音楽は音楽です。
「音だけ」で勝負です。
言葉はいりません。
ストレートに心に響いてくる、何かがあれば。

大学に再び通い、師匠について作曲を勉強し始めたころ、
しょっちゅう言われたことが蘇ってきました。
「説明しないと分からないような音を書くな」
「なるべく言葉を減らせ」

ついでに言うと、一般的な意味でのコンサートの、
プログラムにある曲目解説も、演奏者のプロフィールも
本当は要らないんじゃないかしら、と思いました。
何も無くても音楽はこんなに楽しいんだもの!

どんなだったかはやっぱり直に聴いて頂くしか無いです。
皆様、来年もぜひいらして下さいね!!


さて、10月は締め切りがあと3つです。
少々忙しいのであまり頻繁にはブログ更新しないと思います。
みなさまどうぞお元気で。

一睨みで水を凍らせるのはHorn奏者。

オケアレンジ中。

平和な歌なんだけど。
讃える歌なんだけど。

明らかに上行してるんだけど。
歌詞はあきらかに盛り上がってるんだけど。
あきらかに歌いやすく、
フォルテに持って行きやすい音域なんだけど。

原譜、ぜんぶメゾピアノってあり得る???

オケのバランスがあるから一応の強弱記号は付けるけど
あとは指揮者の判断に任せてしまいたい。
だって合唱団がこの通り練習してたら混乱するもん。
現場で音を出してみて判断して頂くしかないような。

指揮者は現場での全知全能の神。いや、それを上回るのはホルン奏者…
…っていうジョークがあったような。
あ、自分のブログにまとめておいたんだっけ。
あら、指揮者は「神に説教する」となってますね。笑。

よかったらお楽しみください。何度読んでも爆笑します。→楽隊ジョーク

根ざす

「山形国際ドキュメンタリー映画祭2015」、今日観て来た映画はこちら。

長編記録映画「無音の叫び声」農民詩人 木村迪夫の新・牧野物語
上山・牧野で農業を営みながら詩を書かれる、
木村迪夫(みちお)さんのドキュメンタリーです。

このリンクしたページの冒頭にある言葉を引用させて頂きます。
「なぜ山形には農民でありながら
 詩や評論や絵画など様々な表現活動をする人たちが多いのか」

9月末に新庄で観た舞台「土に叫ぶ人 義農 松田甚次郎」そのひとも
小作農の傍ら、戯曲を書き、土舞台で農村劇をやったひとでした。

なぜ詩を書くのか、の問いに迪夫さんはこう答えます。
「ただただ百姓だけをして虫けらみたいに埋もれてしまいたくなかった。
 人間らしく生きて、生きた証を残したかった。」

(細部違っていると思いますがだいたいこんなようなところ…)

芸術とは何ぞや。の問いにまっすぐに答えるお姿が印象的でした。
人間らしく。まさしくその通りですね。


詩をかくひと。
絵をかくひと。
戯曲をかくひと。

山形は豊かです。


ところで、日本の音楽を習い始めました。
西洋も東洋も、歌う心は同じ。方法がだいぶ違いますが。
その「違う方法」を直接知りたくて、やってみることにしました。
今は始めたばかりなので、内容を書くのはしばらく控えます。
今まで、いくつか民謡を題材にした曲を書いてきたときに考えたことを
少しずつ広く深く掘り下げて行きたいので、その手段のひとつです。
先生とのやりとりがものすごく刺激的です。
全然違う世界が拓ける予感がしています。

でも西洋音楽の勉強も引き続き努力して行きます。
おまんまの喰い上げはイヤですから〜。笑。

絶賛ぐちゃぐちゃ中

音楽が全てでは無い。
様々事情があって、気持ちが小さくなってしまうことも。
外からああだこうだ言われるとますます問題がこじれてしまうし。

全てがうまく行くとは限らない。
全てのひとに好かれるとも思わない。
世の中甘くない。

強くあれ。挫けるな。と、自分にカツを入れてみる。


今日は「山形国際ドキュメンタリー映画祭2015」のうちの
『戦場ぬ止み 』を観てきました。
沖縄・辺野古の問題、なぜこうなるのか考えたくて行ったのですが
延々と続く争い、抵抗、ますます考え込んでしまいました。

いろいろぐちゃぐちゃのまま、オーケストラアレンジを開始。
ああ、平和な歌だな…
歌詞もコードもいつものパターン、というのがとても癒されます。
水戸黄門と同じかな。いつものパターンが安心するのって。

山形大学キャンパスコンサート!

campus_concert_くどいようですが今日の本番はこちら。
第一回 山形大学文化ホール・
キャンパスコンサート2015
「山形が生んだ音、音楽
  ー松島彜、木島由美子の音楽ー」

本番の挨拶では
自分のことばかり話してしまったので
こちらでは松島さんの印象も少し。
1890年・山形生まれの松島さん、
女性作曲家の先駆け的存在の方です。
オンナは作曲に向いてない?!
今の時代なら笑ってしまうところですが
この時代、ピアノを弾き作曲を学ぶなど
どれだけ大変だったことでしょうか。

作品が演奏されるのを聴いていても、
ピアノが非常に上手な方だったんだなとハッキリ思います。
特に「六變奏曲(民謡“開いた”を主題とする)」では、
日本の音楽に無理に西洋の和音をくっ付けないところが好きですー。
どの曲もどの曲も美しくて…浄化されるような…とてもすてきです。

この美しい音楽を聴いた後、休憩を挟んでいきなり始まる私の曲。笑。
生まれた年が75年隔たると、これだけ音楽が違うものかと実感です。
自分で言うのもおかしなものですが。
私のピアノソロや声楽の曲は、しんみりしたりほんわかしたりするものが
あまり無いので余計にそう思うのかもしれません。んんん。

image演奏後、こんなに奇麗な花束を頂きました。
演奏して下さった学生の皆さん、
ありがとうございます。
それぞれの演奏者が独自に考えたことが
直に感じられ&見られて楽しかったですよ。
「ラプソディ」や「働くオンナの事情」では
お客様の反応があったのも楽しかったですね。
企画して下さった佐川馨先生、
幸運なチャンスを下さってありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

東京からわざわざおいで下さった藤原先生、研究室の先輩、
聴きに来て下さった合唱団の方、劇団の先生、ありがとうございました。
演奏された曲の4分の3に関わった盒仰昌劼佑┐気鵑鵬颪┐燭里盍鬚靴ったし
一緒にドキドキして聴いて下さったのも嬉しかったです。

皆さんありがとうございましたーーー!!!!


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