この記事においては、
上智大学の男子学生の就職先について考察します。
男子のみということは、総合職としての就職先ということになります。
一般職を除いて考えるためには好都合なものと言えるでしょう。
単純に男子のみの上位就職先を示すのが分かりやすいと思うので、
上智大学男子学生就職先ランキングを作成してみます。
2015卒のデータが公表されたので追記しました。

2014卒上智大学男子(総合職)上位就職先

1位日立製作所12人
2位ソフトバンググループ8人
3位三菱東京UFJ銀行 3位りそなグループ 3位日本電気 3位トヨタ自動車7人
7位みずほフィナンシャルグループ 7位NTTデータ 7位キヤノン 7位三菱電機6人
11位東芝 11位楽天 11位損害保険ジャパン 11位住友商事
11位リコー5人

考察

大手メーカーのランクインが目立ちますね。
女子学生の多い上智大から女子を除いた結果として、
理系男子の就職先がランクインしやすくなったということでしょうか。
しかしながら理系であれ文系であれ、
上智大学からの男子の、あるいは総合職の就職であることは変わりません。
メーカー以外では金融系が上位に来ていますが、
金融系企業が上位に来るのは採用数自体が多い影響であるため、
上智大に特有の傾向ではないでしょう。
11位に住友商事がランクインしている点は、
上智大学の男子学生の就職の強さを示しているとも言えるかもしれません。
しかし、ソフトバンクグループやりそなグループが上位にランクインしていることは、
人によっては就職の弱さを示していると捉えるかもしれませんね。

上智大学は細かい数字まで公開しているため、学部ごとの就職先も鮮明に分かります。
そこで、上智大学の文系学部の男子上位就職先も見てみることにします。

上智大法学部法律学科の男子上位就職先

1位NTTコミュニケーションズ 1位横浜銀行 1位りそな銀行2人

上智大経済学部経済学科の男子上位就職先

1位りそなグループ3人
2位NTTデータ 2位ソフトバンクグループ 2位東日本電信電話 2位SMBC日興証券
2位三井不動産リアルティ 2位博報堂プロダクツ 2位東京都2人

どちらの学部でもりそな銀行がランクインしていますね。
メガバンクよりもりそな銀行が上位に来ていることは、
就職の弱さを示していると捉える人もいるかもしれません。
もっとも、1位でも3人程度で、2人の就職先も少ないような状況だと、
あまり順位に価値がないかもしれませんが。
個人的には、男子学生の就職が極端に弱いという印象は受けませんでした。
法律学科は、テレビ朝日、読売新聞、三菱商事といった企業に男子の就職者を出していますし、
経済学科は、伊藤忠、住友商事、三菱商事といった企業に男子の就職者を出しています。
法律学科の男子就職者数が67人、経済学科の男子就職者数が97人程度と、
それほど多い人数ではないことを考えると、
悪くない就職状況と言えるのではないでしょうか。
上智大は細かい数字まで示してくれているため、
興味のある方は自分の目で見て判断するといいでしょう。

上智大学2013年度卒業・修了者進路状況報告書

2015卒上智大学男子(総合職)上位就職先


順位 就職先(人数)
1位 三菱東京UFJ銀行(12)
1位 NTTデータ(12)
3位 トヨタ自動車(9)
4位 三井住友銀行(7)
4位 日本電気(7)
4位 日立製作所(7)
4位 りそなグループ(7)
8位 東芝(6)
8位 ソフトバンクグループ(6)
10位 SMBC日興証券(5)
10位 日本アイ・ビー・エム(5)
10位 千葉銀行(5)
10位 日産自動車(5)
10位 野村證券(5)
10位 東日本電信電話(5)
10位 日本ユニシス(5)

コメント

三菱東京UFJ銀行、トヨタ自動車、日立製作所などが上位にランクインしている点は、
2015卒も2014卒と同様です。
日本アイ・ビー・エムや日本ユニシスがランクインし、
ややIT業界への就職が多いような印象になっています。
しかし、日本アイ・ビー・エムに関しては、
慶應大の2015卒でも倍増以上の増加を示しているので、
上智大学に固有の傾向とは言えないでしょう。
住友商事がランク外となり、千葉銀行がランクインしたため、
人によっては2014卒より見劣りすると捉えるかもしれません。

2015卒上智大学法学部法律学科男子上位就職先

1位SMBC日興証券 1位三菱東京UFJ銀行3人
2位三井物産 2位アクセンチュア2人

採用規模の大きい金融企業が1位となっていますが、
2位に三井物産が来ている点は、
就職が強いという印象を与えそうです。
男子の就職者数が55人のみであるため、
1人の就職先がかなりの重みを持っています。
例えば、以下の企業にはそれぞれ1人が就職しています。

NTTコミュニケーションズ 毎日新聞社 パナソニック
アビームコンサルティング 東京海上日動火災保険 日本生命保険
電源開発 三菱東京UFJ信託銀行 みずほフィナンシャルグループ

これらの企業への就職者数を上位2位への就職者数に加算すると、
19人となり、男子の就職者の3人に1人以上が、
これらの企業に就職しているということになります。

2015卒上智大学経済学部経済学科男子上位就職先

1位りそなグループ4人
2位野村證券 2位阪和興業 2位LIXIL 2人

メガバンクよりもりそなグループが上位に来ていますね。
この点は就職の弱さと捉える人もいるでしょう。
しかし、伊藤忠商事や講談社など非常に人気のある企業にも、
男子の就職者を出しています。
男子の就職者が88人であることを考えると、
そこまで男子の就職が弱いという印象は受けません。
88人という規模では1人の就職先がかなりの重さを持つことになります。

新日鐵住金 コマツ製作所 東洋インキSCホールディングス
リコー 東芝 日本電気 パナソニック NTTコミュニケーションズ
NTTコムウェア 講談社 京成電鉄 伊藤忠商事 双日
信金中央金庫 三菱東京UFJ銀行 三井住友銀行
みずほフィナンシャルグループ ソニー損害保険 損保ジャパン日本興亜損保
東京海上日動火災保険 東急不動産 監査法人トーマツ
デトロイトトウシュトーマツ

合計23人がこれらの企業に就職しているということは、
男子の4人に1人以上がこれらの企業に就職しているということです。
人によって捉え方は変わるでしょうが、
悪くない就職先と言えるのではないでしょうか。

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