知られざる佳曲

   一. クラシックを中心とした音楽が好きです。
   二. 素人ですが、著作権や著作権法について考えたり、情報検索について書いたりしています。
   三. アマゾンの深層webや物流に関心があります。

2007年08月

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まさかテルミン演奏の映像まで、YouTube にあるとは思わなかった。
奏でているクララ・ロックモア(Rockmore, 1911-1998)は、テルミン(Theremin)という不思議な楽器の受容に大きく貢献した人物で、まさしく第一人者であった。

テルミンは他に例が見出せないほどに独創的である。史上初の電子楽器であるだけでなく、手で触れずに「音を出す」楽器など他にあるだろうか? 勿論、足だって使わない。ロシアの科学者レフ・テルミン(Theremin, 1896-1993 ただし正確にはテルメン Termen である)によって発明され、まるで空気を紡ぐような動作でこの世に音を出す。触れないが為に巧く演奏するのは非常に難しく、したがって最初から普及は無理な話だった。

テルミン(ウィキペディア)


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演奏している曲は、ラフマニノフの歌曲「歌わないで、美しい人よ(Sing not to me, beautiful maiden)」Op.4-4 をテルミンとピアノ用に編曲したもの。原曲の詩はプーシキンの「グルジアの歌」から採られているため、CDなどでも「グルジアの歌」という表記になっている。

ピアノ伴奏はクララの姉、ナディア・ライゼンバーグ(Reisenberg, 1904-1983)で、彼女はレオニード・ニコラーエフ(ソフロニツキーやショスタコーヴィチの師)、ヨーゼフ・ホフマンに師事している。


電子楽器のはずなのに、人の声よりも親しみやすい気がするのは何故だろう。

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彼女の演奏がCDでも聴けます。

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プログラムって何だろう・・・

子供の頃、親に買ってもらった「学研の図鑑」の一冊に機械の仕組みを詳しく紹介したものがあった。普段うかがい知れない工場の中の、そのまた機械の中で工業製品や食べ物が一個一個作られる様子が詳細な透視図で描かれていて、夢中で見た記憶がある。


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また、教育テレビでも「工場にある機械はこういう仕組みになってます」と子供向けの科学・工学番組が流れていて、小学校の時に先生が授業時間で見せてくれた。機械は蓋を開けてみれば分かるが、コンピュータの場合はどうするのだろう。「プログラムのからくりを解く」はそんな疑問に答えてくれる本である。

コンピュータの「仕組み」は、プログラムである。また回想になって恐縮だが、私が中学生だった80年代、最初のパソコンブームがやって来た。私の同級生にもパソコンに凝っている奴が現れ、彼の部屋で初めてパソコンなるものを見た。まだインターネットも無い時代である。私は彼に質問をした。
「パソコンって何をやるの?」
「計算とか、○○とか・・・」
そして、彼は自作の「米印だか☆印だかを表示するプログラム」というものを見せてくれた。悪いので口には出さなかったが、こんなに大きな機械で電卓にも出来るような計算とお遊びか、と呆れてしまった。自分は一生こんなものをやることはあるまいと思いながら、同級生の家を後にした。

それから十年以上が経ち、元号も変わり、ウィンドウズ95の発売を待ちわびる人々が秋葉原で行列を作り、報道されていた。職場にもパソコンがやって来て、業務はそれ無しでは回らなくなり、程なくして自宅にもやって来た。このブログも当然パソコンを使って書いている。時折疑問に感じることがある。中学生の時に見たパソコンやプログラムと、今のインターネットを見ているパソコンとは、同じ「パソコン」なのだろうか。ちゃんと繋がっているのだろうか。絶対に繋がってるはずなのだが、それを確かめ、空白の十年を埋めるためにこの本を持って記憶の航海に出た。




同じような疑問を感じていた方にお薦めします。今や、何をするのにもキチンとしたソフトが用意されていて、しかも無料のものも多いので、自分がプログラムを組む必要など絶対に無いが、凡そこの世の便利な生活の陰にはプログラムがあるのだということをこの本は教えてくれる。

この本を読めば、プログラムというものが一つ一つ愚直に、しかし論理的に物事を進めて行く「プロセス」であることに気付かされる。当たり前のことだが、目に見えないものなので誰しも忘れてしまっているような気がする。昔、同級生が書いたプログラムにも一行ずつ実行すべき「プロセス」が書いてあった。

論理的な考えを学ぶために数学が必要であるとか、課程(プロセス)が大事だとか、学生の頃は何とも思っていなかったような言葉が、今更ながら胸に響いてきた。

前回の「理工系のネット検索術100」もためになったが、今回も面白かった。今の子供たちは小さな頃から「便利なパソコン」に慣れ親しんでいる。その子たちに読んでもらうために、中学校や高校の図書館でこの本を買ってもらえないだろうか。


アルファブロガー、小飼弾さんの記事から。
書評 - プログラムのからくりを解く



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Les filles de Catulle Mendes
楽譜は高い・・・とお嘆きの貴兄に

パブリックドメイン(PD)となった楽譜を無料でダウンロードできる国際楽譜図書館プロジェクト(IMSLP: International Music Score Library Project)。最近、お世話になっています。

国際楽譜図書館プロジェクト

メインページの左サイドにある「作曲者名(composer name)」、「作曲家の年代(composer period)」、「ジャンル(work genre)」などのナビゲーションから検索して探すだけです。あるいは、検索窓に作曲者名(アルファベットで)を入れるだけ。

作曲者名から探すのが早いと思います。

パブリックドメインのものだけなので、存命中の作曲家や殆んどの現代作曲家の作品はありませんが、よく演奏されるクラシックの作品は網羅されているので、利用する価値はあるでしょう。


「人力検索はてな」から
クラシックの楽譜が無料でダウンロードできるところで、下記を重宝しています。http://www.sheetmusicarchive.net/これはピアノの楽譜が多いのですが、ヴァイオリンの楽譜に強いダウンロードサイトを教えてください。

『チャイコフスキー:交響曲第5番』オンラインで公開されている楽譜とMIDIを探しています

情報検索


「音大卒」は武器になる

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(追記:2012年5月)
検索すると、「国際楽譜ライブラリープロジェクト」という訳の方が多いみたい。
実際に建物があるわけではないので、「図書館」よりも「ライブラリー」の語感がしっくりくるのだろうか。
でも、「ライブラリープロジェクト」ではやや冗長に過ぎると思い、「図書館プロジェクト」と訳した。




ダルベール(D'albert)は「A」の項にあるので注意。

人に分かりやすく教える時、「無料楽譜のウィキペディア」と説明しています。そうすると、案外うまく伝わります。

いつもお世話になっている、かおりんさんのブログから
休日
無料楽譜へのリンクがサイドにあります。


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Tashiro
ちょっとした縁で田代慎之介のピアノを聴くようになって、はや十年になろうとしている。田代のピアニズムは決して大見得を切るような真似はしない。「作品との真剣勝負」などという陳腐な言い回しでは、彼の演奏を一パーセントも表現することができない。

それなのに、ピアノに向かっている田代を客席から見る時、いつも何か怖いぐらいの気迫を感じる。恐らくそこにあるのは、演奏会の前までに作品と真摯に向き合った姿であり、演奏会では苦闘している姿などひとかけらも見せないプロの美学である。それが冷淡に見えると言う人は、乱暴な情熱家を聴きに行けばいい。


田代慎之介のホームページが出来た。前回のリサイタルでの「泉のほとりで」も試聴できるようなので、聴いてみてください。
田代慎之介のピアノ室

今月から来月にかけて札幌、東京、山梨(韮崎)でリサイタルがあります。
詳細は上記ホームページかプロアルテムジケでどうぞ。

札幌公演 8月24日(金) 
  札幌サンプラザホール 7:00PM (開場6:30PM)
東京公演 9月 3日(月)  
  東京文化会館小ホール 7:00PM (開場6:30PM)
韮崎公演 9月29日(土) 
  東京エレクトロン:韮崎文化ホール大ホール 6:00PM (開場5:30PM)

<曲目>
シューマン/幻想小曲集 op.12
ショパン/夜想曲 ハ短調 op.48-1
ショパン/マズルカ 変イ長調 op.59-2
ショパン/幻想ポロネーズ 変イ長調 op.61
シューベルト(リスト編)/「アヴェ・マリア」「糸を紡ぐグレートヒェン」「鱒」
スクリャービン/2つの夜想曲 op.5
スクリャービン/ピアノソナタ第3番 嬰へ短調 op.23

今回採り上げる曲は、音楽の教科書では「ロマン派」だが、そう十把一絡げにできない個性豊かな作品ばかりである。「飛翔(Aufschwung)」や「夜に(In der Nacht)」が人を惹きつけてやまない「幻想小曲集(Phantasiestuke)」にどういうアプローチを見せるか、とても興味がある。そして、まるでバラードのような大きな世界に聴くものを引き摺り込むショパンのハ短調夜想曲(第13番)。

同じくショパンだが、晩年のポロネーズの傑作として名高い「幻想」と、調性を同じくするマズルカ。作品59の三つのマズルカは昔から好きだったが、第二曲だけ抜き出すと、どう聴こえるのだろう。一見明るく聴こえるのに、どこかモーツァルトを聴いた時のように「かなし」く感じる不思議なマズルカだ。小林秀雄は万葉集の「かなし」とモーツァルトを結びつけたが、そこに近いものを私は感じる。

ゲーテを敬愛したが、素気無く「ファウストはモーツァルトが作曲すべきだった」と言われてしまったシューベルトの「糸を紡ぐグレートヒェン(Gretchen am Spinnrade)」。これは個人的に大好きな曲です。シューベルトの音楽にはいつも心を鷲掴みにされてしまう。落ち着き無く何かに恋焦がれるさまは、この作曲家やシューマンの独壇場である。

特に、このブログとして真っ先に扱わなくてはいけないのがスクリャービンの珍しい作品、初期の二つの夜想曲である。彼の初期の作品はよくショパンの影響を指摘されるが、そのショパンの音楽の美しさが退廃の兆しを宿していることに気付かされる小品。日本人ほどショパンを愛する国民もあまりいないだろうが、なぜかスクリャービンの初期作品は数えるほどしか演奏されない。嬰ヘ短調のソナタは個人的にはあまりスクリャービンらしい霊感を感じないのだが、比較的によく演奏されるソナタである。

どれも今までの田代の選曲からは遠かったような曲のように感じる。それがまた楽しみだ。


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ma copine
世に焼き菓子店、数多くあれど一番美味しいと思っているのがこの店。そういう店の常として駅前などの便利なところにはないし、大量生産もしていない。自然な感じで美味しいし、体にもよさそうな気がする。

写真、うまく撮れないなぁ。せっかく美味しいお菓子を撮ったのに、美味そうに見えないのが残念。お店は平塚駅からバスに乗って行きますが、全国発送も可能なので是非是非お試しください。

追記:お店に行かれる方へ(2007年8月12日現在の情報です)
平塚市西八幡3−5−6(Yahoo! 地図情報)
バス停「八幡公民館入口」を利用すると便利なようです。
(八幡で始まるバス停が多いのでご注意ください)
平塚駅北口の7番・8番バス停から出ます。
(そのバス停から出る全てのバスが通ります)
バス会社は神奈川中央交通です。

マ・コピーヌ

お店のブログから、今日はガトーマルシェだそうです。
明日はGateaux Marche

平塚市のページから
焼き菓子の店 マ・コピーヌ

おいしい焼き菓子のレシピ―はじめてでもできる基本の作り方とアレンジ。
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Debussy et Chausson
ドビュッシーが晩年に書いた小品が、近年になって発見され話題になった。「燃える炭火に照らされた夕べ(Les soirs illuminés par l'ardeur du charbon)」と題されたそのピアノの小品は、少しずつ外国ではCDが出てきたが、国内盤は出ていないので殆んど聴く機会が無かった。

ボードレールの「悪の華」に収められた「露台(Le Balcon)」からの一節を表題に持つこの小品は、寒さに苦しんでいたドビュッシーのために石炭を届けた人物の労を労って書いたもので、決して音の多くない中にも、やはりボードレールから採られた「音と香りは夕暮れの大気に漂う」を思わせたり、他の傑作のエコーもどこからか響いてきたりする。人生の夕べに差し掛かり、過去を回想する意図もあったのだろうか。



この曲を金子一朗が弾く。私も生で聴くのは初めてだ。


2007年8月11日(土)
『金子一朗ピアノリサイタル〜ドビュッシー ピアノ作品全曲チクルス第1回〜』

<曲目>ベルガマスク組曲
    喜びの島
    12の練習曲 他

開場:13:30〜 開演:14:00〜
会場:東京文化会館 小ホール
   全席自由2000円(全649席)
主催・企画:Ichiro Kaneko Piano Factory

金子一朗本人の演奏がピティナの連載で聴ける。ストリーミングの質が低く、演奏の真価が伝わっているとは言いがたいが、割り引いて聴いていただけたらと思う。
ドビュッシー探究  連載第一回



この曲を収めたバヴゼの新譜。トラック25で試聴できます。

Debussy: Complete Works for Piano, Vol. 1Debussy: Complete Works for Piano, Vol. 1
Claude Debussy Jean-Efflam Bavouzet

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私は美術が好きだが、思わず振り返ってしまうような絵に会うことは滅多にない。しかし、吉田初三郎の鳥瞰図にはいつも釘付けになってしまう。

長々と説明するよりも、図そのものを観て頂いた方が分かりやすいと思う。観光地や都市を中心として、周縁部は極端にデフォルメをし、球体の地球においては本来見えないはずの遠隔地まで書き込んだ「世界図」が吉田の鳥瞰図である。

ウィキペディア:吉田初三郎

観光鳥瞰図と吉田初三郎

大正・昭和の鳥瞰図絵師・吉田初三郎の作品紹介/県別所蔵作品画像一覧

mapfan01 さんのブログ「博多湾つれづれ紀行」から
群青色が深く、美しい。
吉田初三郎がこだわった群青色と明治・大正期のポスター製作技術の関係。

吉田初三郎のパノラマ地図―大正・昭和の鳥瞰図絵師 (別冊太陽)
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例えば、本州の内陸の観光地を描いた鳥瞰図なのに、左端と右端はするすると県境を飛び越え、東京や大阪、京都まで伸びていき、九州や北海道はおろか、台湾、上海、ハワイ、サンフランシスコなどが「見え」る時もある。

この自由さを荒唐無稽と笑いたければ笑うがいい。荒俣宏は「観光の涅槃図」と呼んだが、この人物が全く登場しない無人の図像を「涅槃図」と言えるかどうかはともかくとして、吉田の鳥瞰図には仏教絵画を連想させる要素が多くあるような気がしてならない。あるいは宮曼荼羅などの影響もあるだろう。描かれた鉄道路線や外国航路など文明開化を象徴する目新しい事物に惑わされてはいけない。この絵は日本古来の絵画の伝統を現代に受け入れ易い形で継承しているのだ。





熊野詣、お伊勢参り、大山参り、江の島詣など、我が国において、旅は古くから巡礼(参り)と深く結び付いていた。否、巡礼以外の旅など無かったのかも知れない。その理由は一つには「巡礼と結び付けなければ旅など出来ない」日本国民の真面目さもあるだろう。だから一口に観光といっても、今のような軽い意味合いだけではないはずだ。

そうした観点から吉田の鳥瞰図を見た時、荒唐無稽なはずの「上海」や「サンフランシスコ」までもが、中心の観光地を「聖地」とする世界図には必要であったことに気付く。

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