知られざる佳曲

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タグ:ウィーン

ウィーンフィルとともに ワルターバリリ回想録

Walter Barylli 音楽之友社 2012-10-03
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大方のクラシック・ファンから見れば、「いまさら」なのでしょうが、ワルター・バリリのヴァイオリンを最近、好んで聴いています。

最初に印象に残ったのは、ブラームスのホルン三重奏曲を聴いていた時でした。昔から知っている、でもあまり気に留めたことのない曲です。



ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番&第2番、他ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番&第2番、他
ウラッハ(レオポルド)

ユニバーサル ミュージック クラシック 2007-12-19
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バリリの演奏を聴いて、この曲のことが気になりだしました。上記CDでは、クラリネット・ソナタがメインの扱いで、ホルン三重奏曲は余白に併録されている感じですが、私はホルン三重奏曲ばかり聴いています。

ウェストミンスター・レーベルの古いモノラルの録音が、何故か心地よいのです。




その次は、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタを聴きました。

モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第25番モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第25番
バリリ(ワルター)

MCAビクター 1996-03-23
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私の拙い言葉で説明するよりも、聴いていただいた方が遥かに分かりやすいと思います。YouTubeに演奏がアップされていたので、ぜひお聴きください。ピアノ伴奏は、パウル・バドゥラ=スコダです。表示されているジャケットとは異なりますが、上記ヴァイオリン・ソナタのCDに収録されています。




ワルター・バリリの録音は古いものばかりなので、いつ頃亡くなられたのだろうと思って調べてみたら、まだご存命であることが分かった(すみません)! なんと御年93歳!(1921年生まれ) これからも一日でも長く生きてください。

今年は、バリリのCDを一つでも多く聴いていくという目標が出来た。









セルゲイ・ボルトキェヴィチ(Bortkiewicz, 1877-1952)は南ロシア、ハリコフ(現ウクライナ共和国)に生まれた。生没年から明らかなように二つの世界大戦を経験し、不運な作曲家の常で、翻弄された生涯を送った。ロシア革命後、トルコ経由でウィーンに逃れ、同地で没した。





それゆえ、たとえ英語圏であっても、西欧では「Bortkiewicz」と名前を綴ることが多い。これはドイツ語圏やポーランドでよく使われる綴り方である。

彼の作風はまさにロシアらしい濃厚かつ叙情的なロマン主義の王道を行くもので、しばしば「ラフマニノフの亜流」と蔑まれたが、逆に言えば、ラフマニノフが好きな人には無条件でお薦めできる作曲家である。

練習曲 変ニ長調 Op.15-8 は、彼らしい美しいメロディに彩られた小品である。情感を込めて始まり、ドラマを形作り、華やかに終わってゆく。ショパンよりも幾らか艶やかで、ラフマニノフほどに難しくなく、スクリャービンよりも健康的だ。一聴をお奨めする。

名人・カツァリスが自らのレーベルでCDを出している。
Sergei Bortkiewicz

上記CDは既に廃盤になっていて、ジャケットだけ変えて中身は同じで再発されている。
Sergei Bortkiewicz(再発)

米国アマゾン(Amazon.com)で曲を聴く事が出来ます。
試聴リンク
トラック1



試聴リンクの歴史的使命を終えたので、新たな試聴デバイスとしてYouTubeへのリンクを整備して書き直しました。

Bortkiewicz




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過日、紹介した「ウィーンわが夢の町」の著者アンネット・一恵・ストゥルナートさんがユニヴァーサルからメジャーデビューすることになりました! 明日18日発売です。

過去の記事:アンネット・カズエ・ストゥルナート「ウィーン わが夢の町」


アンネット・一恵・ストゥルナート オフィシャルサイト

Annet Kazue Strnadt故郷、日本をうたう

ユニヴァーサルと言えば、DGやデッカ、フィリップスも扱う名門中の名門。一人でも多くの方にアンネットさんが知られることになれば嬉しいです。5月にはNHKの番組「課外授業〜ようこそ先輩」にも出演しています。


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この子、上手いなぁ。



ところで、フーゴー・ラインホルトって誰なんだよ。

ラインホルト(Reinhold, 1854-1935)は音楽の都に生まれ、その地に没した。ブルックナーに作曲を学び、多くの作品を残し、賞賛されたらしいが、現在ほとんど忘れられている。第一、母国語(ドイツ語)のウィキペディアにも何も記述が無い。いや、記述が無いのには慣れてはいるが・・・。なぜか英語の方には項目があった。

Hugo Reinhold

即興曲 嬰ハ短調 Op.28-3 は、数多くの作曲家の幻影とともに流れる。19世紀末のウィーンのピアノ曲なんて、ほとんど聴かれていないのではないか。新ウィーン楽派くらいしかないだろう。かろやかだが、寂しげに駆け抜けてゆく。


すぐに手に入る盤(ナクソスなので日本語解説は付いてない)は、ハープで演奏されたものくらいしかない模様。 曲目確認



by カエレバ




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【追記】英語版ウィキペディアの履歴を見てみたら、2007年4月27日に(!)項目が出来ていた。つまり、ここ数日の出来事というわけか・・・。



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ウィーン わが夢の町
  • アンネット・カズエ・ストゥルナート
  • 新潮社
  • 1470円
Amazonで購入
livedoor BOOKS
書評/ルポルタージュ


読み終わりました。著者の凄まじい半生に声が出ません。とても私のような意志の弱い人間には真似ができない。これから読む方のためにも、粗筋は書かないことにしますが、恐らくは、読めば著者の生き様に圧倒されるでしょう。戦乱の中国で生死の境を彷徨うのは、様々な物語で読んでいますが、平和な日本でも、ソ連でも、アメリカでも、音楽の都ウィーンでも事件と苦難の連続です。そのうち「スペシャルドラマ」になるのではないでしょうか。それとも昼ドラか?

なぜ、こんなに苦しまなければならないか。歌いたいという「夢」のためである。夢は断じて甘いものではない。それどころか、平気で人を絶望の淵に追いやり、自殺までさせようとする。




私がアンネットさんに会ったのは、2000年の9月だった。音楽に関係の無い出会いだったが、最後に「今日はこれからどうなさるんですか?」と尋ねられたので、
「夜はオペラを観ます」と私が答えたら、
「シュターツオパー(国立歌劇場)ですか? だったら、私が出ますよ」
「えっ、本当ですか?」
「えぇ、探してみてください」

その時、私は本当に驚いていた。確かにアンネットさんは声がいいので、只者でない雰囲気は感じ取っていたが、まさか国立歌劇場の歌手だったとは!(それまで間近で見た歌手といえば冠二郎さんだけだった)

「ウィーンはいつもウィーン」という曲があるが、やはりウィーンという街は、ウィーンなのだ。音楽家を探さずとも、普通にこんな出会いがあるのだ。その夜の演目は確かプッチーニの「ラ・ボエーム」だったように思う。偶然、再び「本が好き」でアンネットさんのお写真を見て、その思い出が蘇ってきた(蛇足だが表紙の写真の撮影者はカメラータ東京の井阪紘社長・・・CDが出るのかな?)。

カラヤンとのエピソードは暖かく、微笑ましい。帝王と呼ばれたカラヤンも若い頃は随分と苦労したという話を読んだことがある。確かディスコグラフィーに関する本で読んだと思ったが、駅や鉄道はいつもカラヤンにとって売り込み時代の(移動の)苦労を連想させるものだったらしい。遠くから来たアンネットさんを見て、その頃の自分と重ね合せたのかもしれない。

専門的な音楽の話はそれほど出てこないので、初心者でも臆することなく読めるだろう。また驚くべきことは、大事件であっても淡々とした筆致で書かれていることだ。自分なら何十ページも使って、おどろおどろしく書くと思うが、著者は何事もなかったかのようにサラリと書く。

六十代に差し掛かった現在の彼女は後進の育成という大きな使命を全うしようとしている。それは「歌いたかった」自分を支えてくれた多くの人々への恩返しであり、自分をここまで導いてくれた「歌」に対する恩返しでもあるのだろう。

夢を見ることは苦しい。実現までの道のりが険しいのだから。でも、夢を見なくとも、生きていくのは辛い。だとしたら、夢を見ずしてどうやって世の中を耐え忍んでいけるのか。この本を読み終えて、そう思った。

人生は実際に生きるよりも夢見ていた方がずっといい。とはいえ、人生を生きるという事は、それを夢のように見る事ではあるのだが。(プルースト)

こんなに残酷であっても、それでもやはり夢は美しいものなのかもしれない。


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Wien, du Stadt meiner Traeume
ウィーン わが夢の町

献本キター



一度言ってみたかったんです。小飼弾さんみたいに。
(*..) ポッ

《参考》書評 - ネットvs.リアルの衝突

とは言っても、小飼さんみたいに出版社や著者から直接本を贈ってもらえるわけないので、「本が好き」というサービスを利用した結果です。まぁ、結果的には出版社からの献本にはなるかな。




著者のアンネット・カズエ・ストゥルナート(旧姓:高島一恵)さんは東洋人で初めてウィーン国立歌劇場の歌手(正式な団員)として採用され、以来、様々な巨匠の下で歌い、ウィーンの空の下で暮らしてきました。彼女の壮絶な半生が綴られていると帯にあります。

読み終えたら、(契約上)書評を書きますので、お楽しみに。
勿論、アンネットさんは憶えている訳ないでしょうが、ウィーンでお会いしたことがあります。彼女の2000年度の手帳には間違いなく私の名前が載っているはずです。しかも、舞台で何度か遠くから観ているわけだ・・・。その時の話もいずれ。

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