知られざる佳曲

   一. クラシックを中心とした音楽が好きです。
   二. 素人ですが、著作権や著作権法について考えたり、情報検索について書いたりしています。
   三. アマゾンの深層webや物流に関心があります。

タグ:クラシック

いま「大人のための教養」が流行っているらしい。

近所のコンビニの雑誌コーナーに『おとなのための教養入門』(プレジデント社)というムックが並んでいて、試しに「音楽」の項目を読んでみることにした。執筆者は樋口裕一多摩大学名誉教授



おとなのための教養入門

プレジデント社 2018年07月30日
売り上げランキング :
by ヨメレバ




そこにはモーツァルト、ベートーヴェンというウィーン古典派の二大看板が採り上げられていた(4ページ分)。

---------------------------------------------------------------------
「二項対立」で体系的に音楽を学ぶ
頭がよくなるクラシックへの誘い ●樋口裕一
 感覚的、快楽的なモーツァルト
 哲学的、宗教的なベートーヴェン
---------------------------------------------------------------------(同誌の目次から引用)





紙面の都合上もあるだろうし、芸術としての性格も違うが、この本の中の「美術」が古代ギリシャ・ローマから後期印象派まで、いわば総花的に扱っていたのとは対照的だった(たしか8ページ分あったと思う)。


クラシックがどのように紹介されているか興味があるので、こういう本があるとつい手に取ってしまう。そして、書いていることに対して「あぁそうだな」とか、「それは違う感じがするなぁ」とか、つい批評の批評をしてみたくなる衝動に駆られがちなのだが、この本での採り上げ方というか、クラシック音楽の「切り取り方」には好印象を持った。もし総花的に並べたとしても、読者の印象には決して残らなかっただろう。



音楽や美術に限らないけど、何かを紹介したり、お薦めしたりすることって、難しいことだとつくづく感じる。でも、こういういい意味での「取っ掛かり」を得て、大人になってからでもクラシック音楽を聴き始め、そして、自分の好みに合う音楽を自分一人の力で探せるようになると素敵だと思う。


必ずしも自分で探すことは必須ではないが、芸術や文化の楽しみ方は数多くある中で、自分で探し出す楽しみは結構大きな部分を占めている。自分自身で探せる力――これこそが教養だろう。



『おとなのための教養入門――なぜ、すぐに役に立たない学びほど大切なのか?』プレジデント社、2018年。




蓄音機


以前、「パブリックドメイン・クラシック」というサイトがあって、レコードの著作権である著作隣接権の保護期間が満了したレコードの演奏を聴かせてくれていたのだが、その後、惜しくもなくなっていた。



今、久しぶりに探してみたらミラーサイトがあるようで、聴くことが出来た。とても嬉しい。



パブリックドメイン・クラシック


パブリックドメインのレコードの音楽は、みんなの財産だ。

この財産がもっと多くの人に届けばいいなと思う。



誰が「知」を独占するのか-デジタルアーカイブ戦争 (集英社新書)

福井 健策 集英社 2014-09-17
売り上げランキング : 215392
by ヨメレバ





パブリックドメインクラシックはどこへ行った? : 知られざる佳曲



ブログネタ
クラシック に参加中!
20130602104847-1






全く新しいクラシック音楽の会社、JK arts (ジェイケイ・アーツ、本社:横浜市)が設立された。

JK arts



詳しくは、同社のサイトに譲るが、コンサートの企画運営、その録音録画などの事業を通して、全ての音楽愛好家に「未体験音楽」を提供していくとしている。

これは、創業者木下淳(Jun Kinoshita, 1964- )の体験が大きく関わっているのだろう。木下自身もピアノを弾き、コンサートを開き、機材を使って、それらを収録してきた。

録音録画は言うまでもなく大切な作業だ。現在、YouTubeには世界中のアマチュア・プロの演奏がアップロードされているが、聴けるのは、とりもなおさず、きちんと収録されているからだ。
そして、中には素晴らしい演奏なのに、あまり良くない録音状態のものもある。

JK artsによって、世界に素晴らしい演奏会と、その「記録」がますます増えることを確信している。




アマチュア・オーケストラの雄、オーケストラ・ナデージダの演奏から


かつてはFMで、今はYouTubeで。

クラシックを聴きたくなったら、すぐに聴くことが出来る。

でも、パソコンの前に座って、それで終わり?



○無料でクラシックの世界を楽しめるのがアマチュア・オーケストラの世界。

○首都圏や京阪神で、毎週のように演奏会が開催されている。

○演奏会情報も簡単に調べることが出来る。




もしクラシックに興味を持ったら、アマチュア・オーケストラの演奏会に行くことを勧める。

「クラシックの世界」側にいる人は、なぜプロのオーケストラを勧めない!と怒るかもしれないが、楽しみ始めたばかりの人にお金を払わせようとしても、クラシックを聴く人が減るだけだと思う。

入る門を狭めたら、その世界は長続きしない。


長く続けられるのは、多分、天国だけだ((c) キリスト)。





アマチュアオーケストラの Windsor の城の骨董品の印刷物 1895



アマチュア・オーケストラ(アマ・オケ)がクラシック音楽への扉を開ける。

演奏会の雰囲気を、無料か高くても千円前後の入場料で楽しめるのがアマ・オケだ。
以下のサイトで簡単に、演奏会情報を探すことが出来る。



アマ・オケの演奏会カレンダー
フロイデ

クラシック音楽全般のサイト
コンサートスクウェア






巨大なコンサート・ホールを響かせる「生の音楽」の魅力は素晴らしい。



はじめてのクラシック (講談社現代新書)はじめてのクラシック (講談社現代新書)
黒田 恭一

講談社 1987-10-19
売り上げランキング : 392674

Amazonで詳しく見る
by G-Tools











初めてのクラシック

パブリックドメインとなったレコードの演奏を紹介してくれるサイト、パブリックドメインクラシックが表示されなくなってから、数ヶ月が経つ。はてなブックマークで五千件以上のブックマークを集めるくらいに、反響を呼んでいたのに、とても残念だ。

運営されている方のことを何も知らないので、推測するしかないが、無料での運営はなかなか大変だったのではないだろうか。

あのIMSLPでさえ、かつては閉鎖していたことがある。パブリックドメインクラシックもいつか復活してほしい。

「パブリックドメイン・クラシック」で試聴を楽しむ


ミッキーマウス DVD BOX vol.1 (DVD付) (<DVD>)ミッキーマウス DVD BOX vol.1 (DVD付) (<DVD>)

宝島社 2010-01-08
売り上げランキング : 303791

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



上記サイトの閉鎖に関し、何か情報をお持ちの方がいらしたら、提供していただけると嬉しいです。
コメント欄に、「非公開希望」と入れてくだされば、公開しません。

by カエレバ




写真は「ロシア語モデル」 もっと廉価なタイプも下部にあります。


最近の電子辞書には、「えっ、こんなものまで」というくらい収録コンテンツが充実しているが、なんとクラシック音楽まで収録していたとは・・・

Naxosジャパンによる「クラシック名曲1000フレーズ」である。



CMなどで、あ、あれ何の曲だったっけ? という時にすぐに活用できる。

勿論、電子辞書だから紹介された作曲家は、すぐに収録のブリタニカ国際大百科事典で調べることが出来る。
今までも、「筆順字典」や、「現在カタカナ語辞典」、「オックスフォード現代英英辞典」など、ありとあらゆるコンテンツが収録されていたが、ついに音の世界までも電子辞書が進出してきたのだ。


4054046134ナクソス攻略ブック
ナクソス攻略ブック編集部
学習研究社 2010-09-22

by G-Tools


これもナクソスの戦略の一環らしい。恐るべしナクソス!





by カエレバ


ブログネタ
クラシック に参加中!
Esquire (エスクァイア) 日本版 2009年 01月号 [雑誌]Esquire (エスクァイア) 日本版 2009年 01月号 [雑誌]

エスクァイア マガジン ジャパン 2008-11-22
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


一昨年9月号のクラシック特集今年3月号のピアノ特集に続き、またもエスクァイアがクラシック音楽を採り上げた!

表紙となったサイモン・ラトル(Rattle, 1955- )
ラトル/ベルリン・フィルの記者会見で
飯尾さんのクラシカより





小さな鎌倉特集の小冊子も付いているので、この秋の鎌倉散策にどうぞ。


一緒に買って1500円以上にするための名盤は、これをお薦め。
アルフレート・プリンツによるブラームスのクラリネット五重奏曲と三重奏曲。

B00018H08Gブラームス:クラリネット五重奏曲
プリンツ(アルフレート) ブラームス ウィーン室内合奏団
コロムビアミュージックエンタテインメント 2004-03-24

by G-Tools




ブログネタ
クラシック に参加中!
Tokyo CD Map

SEEDSONW さんが作った「クラシック東京楽譜CDマップ」に感心した。

クラシック東京楽譜CDマップ

グーグルマップの「マイマップ」を活用して、ご本人のブックマーク(電話番号や定休日の確認)としてだけでなく、皆が使えるブックマークにしてくれている。ご本人が「立ち寄る首都圏のクラシック音楽関係のショップや図書館等を」紹介するブログ記事と連動した地図なので、当然のことながら全ての大規模店舗や有名店舗が採り上げられているわけではないが(例えば渋谷のタワーレコードは載っていない)、新宿、池袋、神保町、秋葉原、銀座などの情報が纏められていて、とてもありがたい。

クラシック・ファンのためのショップ・資料館情報(御茶ノ水・神保町編)

クラシック・ファンのためのショップ・資料館情報(新宿編)


かつて私も「CDを探すには」という一群の記事で、効率的にCDに辿り着く方法を考えました。
CDを探すには【第1回】
CDを探すには【第2回】
CDを探すには【第3回】
CDを探すには【第4回】
CDを探すには【最終回】

【第2回】で「グーグルマップ」の活用にも触れましたが、その時はマイマップを知りませんでした。



サイトの構造としては、


クラシック東京楽譜CDマップ(地図上の店舗に目印)
      │
 ブログ記事(店舗外観写真、電話番号、評価など)
      │
   ≪外部リンク≫
      │
    店舗サイト

という仕組みで情報が整理されている。

当然、マップから地理的な纏まりも確認でき、加えて、店舗のブログ記事も地区ごとに集められているので取りこぼしが無い。

SEEDSONW さんもお薦めになっていたが、私も更なる情報についてはレコードマップがお勧めできると思う。こちらは大規模店舗は載っていないが、大規模店舗が取りこぼしてしまう情報が掘り出し物が見付かるだろう。

レコードマップ ’07-’08 (2007)
レコードマップ ’07-’08 (2007)


続きを読む

ブログネタ
クラシック に参加中!

チラシで楽しむクラシック
Amazonで購入
livedoor BOOKS
書評/音楽


演奏会場の入口でドッサリ渡されるチラシの束。たぶんクラシック以外では見られない光景なのだろうが、クラシックの世界では誰もが当たり前と思い、気にも留めない。昔はもっとカサカサと音の出るビニール袋に入れられていたが、たしか聴衆の指摘で音が出にくい物に代えられたはずだ。

ポップスの分野ではポスターや販促グッズに光をあてることがあるようだが、クラシックの分野ではチラシだけに目を向けた本は今までなかった。

第一章 歴史編――あの日あの時あの場所で
第二章 人物編――君に逢えなかったら
第三章 チラシからの誘惑――読んで読んで、読まれて読んで

それだけに期待を持って読んだのだが、著者が「チラシの魔力について(中略)妄想を炸裂させてみたかった」とする方向性には必ずしも賛同できなかった。能書きはどうでもいい。もっとチラシそのものに語らせて欲しかった。雑誌での連載が基になっているようで、そういった限界もあったのかも知れないが、特に第一章歴史編でのあまりチラシと関係性を見出せない文章には辟易した。著者は同時性を表現したかったのだろうが、クラシック音楽のチラシは世相と簡単にリンクできるだろうか? 少なくとも私には「こじ付け」としか思えなかった。

著者は「『私批評』を標榜」されているらしいが、ただの独白が私小説にならないのと同じように、ある程度他者が共感・理解できるものでなければ、やはり「私批評」は成り立たない。

文章以外の面では、まずカラーのページを増やして欲しかった。せっかくチラシがカラーなのに、白黒ページが多すぎる。130ページほどの分量でカラーはたった八ページなのは、本体価格1700円の本としては寂し過ぎる。

恐らく著者も出版社も軽い感じの本を目指したのだろうが、本書は音楽社会学の好著を目指すべきだった。音楽と社会とを結びつけるチラシは、当然、音楽社会学の重要な研究材料になる。アートマネジメントの重要性が叫ばれている中、本書は書き方次第で音楽社会学の教科書にもなれたのではないだろうか。もし、なっていたら毎年一定の需要が生まれたはずである。

こんなことを言うと申し訳ないが、むしろ文章無しでチラシをそのままカラーで載せてくれた方が個人的にはありがたかった。それぐらいチラシは我々に語りかけているのである。主だった要素を書くだけでも、これだけある。

○カラー(何色刷りか)
○写真の大きさ・枚数(勿論カラーか白黒かも重要)
○活字(書体の変遷は時代を感じさせる)

それ以外にも、表面に書かれる文字情報も重要である。70年代くらいまでは、チケットは「各プレイガイド」で買うものだったようだ。それが80年代以降は「ぴあ」が先頭に記載されている。

その小さな変遷を辿るだけでも、音楽社会学の重要な研究となりうる。仮に芸術が不変不滅のものであったとしても、社会は日々変わり続けるものであるから、両者の接点にあるチラシも少しずつ変わってゆくからだ。

評価できる部分は、華麗なチラシで人目を引く光藍社と、ワープロ打ちの文書を連想させる(実際そうなのだろうが)武蔵野文化事業団(良質なアーチストの招聘で定評がある)との対比など、あちらこちらに視点の良さは表れていた点である。

本書を踏まえ、今後この分野で新たな本が書かれることを期待したい。

続きを読む

ブログネタ
クラシック に参加中!
Mozart


先週も日本テレビでモーツァルト特番を放送していた。

モーツァルトのCDを買いたいが、「ベスト・クラシック100」を買うのはちょっと・・・と感じる方々にお薦めできる「上級者からも馬鹿にされない一枚」というものを考えていきたい。

まず、第一の条件として安く手に入ること。普段、クラシックを聴かない方がCD購入に費やせる金額はそう多くはないはず。高くとも1999円以内で入手できるものに限定したい。

第二の条件として、「一枚目であること」を考慮すること。名演かも知れないが録音が古すぎたり、奇抜な内容だったりするものは避けなけれなならない。

そして、最後の条件として、家を訪ねてきた上級者に見られたとしても決して侮られないジャケットであること。多くの「初心者向け」と題されたCDの安っぽい装丁が、入門者の胸を痛めていることをレコード会社は知るべきだ。いい大人が「私は初心者です」とはなかなか言えない。


by カエレバ








たとえ「モーツァルト」という名前を知らなかったとしても、絶対に聴き覚えがあるはずの最後の二曲の交響曲からは、この一枚。
交響曲第40番・第41番(クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団)
残念ですが、第40番の冒頭を「疾走する悲しみ」と誤解している上級者もまだまだ多いです。(本当は、同じト短調の弦楽五重奏曲 K.516)





B002GKRT3Sモーツァルト:ピアノ協奏曲第20&21番
モーツァルト アバド(クラウディオ) グルダ(フリードリヒ)
ユニバーサル ミュージック クラシック 2009-10-21

by G-Tools



オーケストラだけでなく、ピアノも楽しみたい方なら、ピアノ協奏曲集を薦める。
ピアノ協奏曲第20番・第21番(グルダ、アバド指揮ウィーン・フィル)
劇的な短調で人気が高い20番と、典雅な第二楽章が映画「みじかくも美しく燃え」に使われたことで知られる21番の組み合わせ。


楽天ブックスならこちら





B00018H086モーツァルト:クラリネット五重奏曲
プリンツ(アルフレート)
コロムビアミュージックエンタテインメント 2004-03-24

by G-Tools



アマデウスの名刺代わりともいえる「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を外したくない方なら、この一枚か。
アイネ・クライネ・ナハトムジーク&クラリネット五重奏曲(ウィーン室内合奏団ほか)

楽天ブックスならこちら




B000CSUWIAモーツァルト:序曲集
ベーム(カール)
ユニバーサル ミュージック クラシック 2006-02-15

by G-Tools



と、三枚ほど紹介してみたが、「オペラはどうした」という声があがりそうなので、オペラのメロディのいいとこどりである序曲集を紹介したい。
オペラ序曲集(カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルほか)
小林秀雄ほどの評論家でも終生「オペラを軽視した」と批判されるほど、モーツァルトにとってこのジャンルは大きい。

楽天ブックスならこちら





一枚あたり1000円から1800円ですから、ベスト・クラシックを買うより安いはずです。安心してモーツァルトを楽しんでいただければ幸いです。

続きを読む

このページのトップヘ