知られざる佳曲

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タグ:ダンテ

べアトリーチェの会釈


先月、初来日したアンジェロ・ヴィラーニの公演は、どれも大成功だったようで嬉しい。

来日にあわせてリリースとなった彼のデビュー盤も演奏会場を中心に飛ぶように売れたらしい。筆者は仕事の関係で残念ながら、どこの会場にも伺えなかったので伝聞情報に基づくしかないが、生演奏の感想を伝えてくれた方たちは、みなヴィラーニの才能に興奮しているようだった。


アンジェロ・ヴィラーニ日本語ホームページ


急遽、開かれた渋谷のタワーレコードでのミニライブも盛況に終わったそうだ。ちなみにヴィラーニは右手の治療のためにロンドンへ渡った不遇時代、ケンジントンにあるタワーレコードで働いていたらしく、日本で行ってみたい場所はまずタワーレコードだったそう。




彼のデビュー盤CD『神曲 地獄篇(原題:Dante's INFERNO)』は、もちろん演奏の素晴らしさもさることながら、企画と選曲の良さが光っている。


by カエレバ



このCDの三曲目には、19世紀の名ピアニスト・名指揮者であるハンス・フォン=ビューロー(von Bülow, 1830-1894)が作曲した歌曲「ダンテのソネット『なんと優しく、なんと高潔な』(Dantes Sonett "Tanto gentile e tanto onesta")」をビューローの舅であるリスト(Liszt, 1811-86)がピアノ独奏用に編曲した作品が収められている(実際にはヴィラーニも編曲している)。



残念ながら、YouTube上で聴くことは出来ないようなので、是非CDで聴いていただきたい。



ヴィラーニが次に何を録音するのかはまだ分からないが、次もおそらく買うと思う。





Wenn sie euch grusst mit freundlicher Gebarde (Sonett von Dante), Op.22, for voice and piano (1865):
Arranged for solo piano as Tanto gentile e tanto onesta, S.479 (1874)





ディドーとアエネアスの出会い



もうすぐアンジェロ・ヴィラーニのリサイタルだ(5月25日水曜日)。

Angelo Villani Piano Recital


プロモーション映像の中からパーセル(ヴィラーニ編曲)の「ディドーの嘆き」が美しかったので、ご紹介したい。

パーセル(ヴィラーニ編)「ディドーの嘆き」


トロイ陥落後の王子アエネアス(Aeneas)の逃避と冒険を謳ったヴェルギリウス(Vergilius, 70BC-19BC)の「アエネイス(Aeneis)」から、アエネアスとの別れを悲しむカルタゴ女王ディドー(Dido)の死の場面である。

ヴェルギリウスは「神曲」の中でダンテ(Dante, 1265-1321)を地獄、煉獄へと案内した人物。

両親がイタリア系移民であるヴィラーニにとって、ギリシャ・ローマ神話や、ダンテは自分のルーツを辿るものであるのだろう。私を含めた日本人にとって、それらは馴染みが薄いが、西欧社会にはアエネアスの末裔を名乗る名家も沢山(?!)あるので(私もそういう人に会ったことがある)、今回のリサイタルは西欧文化の源流に触れるいい機会となるはずだ。


神曲 (まんがで読破)

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by カエレバ







いま、一番生で聴きたいピアニストはグリゴリー・ソコロフなのだが、彼の来日可能性は限りなくゼロに近い(*)ので、初来日を控えているアンジェロ・ヴィラーニ(Angelo Villani)に期待している。

筆者も去年まで知らなかったのだが、YouTubeで聴いて、いっぺんで好きになった。


ワーグナー(ビューロー&リスト&ヴィラーニ編):トリスタン幻想曲


そして、今月(2016年5月)、東京・代々木上原で来日コンサートが開かれる運びとなった。

アンジェロ・ヴィラーニ/ピアノリサイタル



ダンテ生誕750年を記念したアルバム『神曲 地獄篇』が好評をもって迎えられ、『レコード芸術』誌2016年5月号において、最高の評価である「特選盤」の評価を得ている。

by カエレバ













* ゼロと言い切ってもいいのだが、神彰(Jin, 1922-1998)みたいなものすごいプロモーターが日本に呼んでくれることを願って、「ゼロに近い」に留めておく。




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