qp



これまで沖縄県内で様々なデザインを生み出し、数多くのイベントにてライブペイントを行ってきたペインター"LOOSE QP"。視覚からの攻めをし続け、普段口を開くことが無い彼ではあるが、そんな立場だからこそシーンに対して様々な思いがあるはず。今回はそんな秘めた思いを開放してもらうためにインタビューを行った。



■本日はよろしくお願いします。まずはQPさんが所属している"ROOTLESS"についてお聞きしたいのですが、これはグループということでよろしいのですか?

そうっすね。クルーっすね。
前はまた別の場所にあって、今は浮島(浮島通り)なんですけど。

■前っていうのは、、、

mangekyo(mangekyo mono works)の。

■ああ、現在のSTOCK ROOM GALLERYですね。そういえばそうでしたね。その時"ROOTLESS"はお店の名前でしたよね?

最初はお店の名前、、、お店の名前兼クルーの名前みたいな。
belyniのタカヤさんと、MODANと、あとmangekyoのDAMと、もう一人読谷で今植木屋さんをやっている人がいて、

■その植木屋さんはなんと言う方ですか?

その人はイワムラヒロキという人なんですけど。
あんまりこの辺で遊ばないというか、リンクしないとは思うんだけど(笑)

■その方もROOTLESSのメンバーなんですね。知らなかった(笑)

この5名でね。

■チャイチーさん(ちっちゃいさん)は?

チャイチーは立ち上げのメンバーではなくて。

■ああ、立ち上げがその5名だったってことなんですね。じゃあ今はチャイチーさんを合わせた6名ですか?

そう。6名ですね。

■結成はどういった意図で?

結成したときは、なんだったかなー、、、

■お店も構えつつグループとしての結成って感じだったんですか?

そうそう。最初は店舗で「何かをやろう!」ってなって。皆何かを作れる人だったり、描ける人だったり、植木屋さんも内装関係強い人だったから、何かできるんじゃないかってなって、最初はBARみたいな感じ。でも皆仕事しているから、片手間的にちょっと何かできるのやろうってなって、BARみたいなスタイルにして、皆の遊び場みたいになって。絵を描く奴はアトリエみたいにしたり。

■"ROOTLESS"という名前の由来は?

皆で持ち寄って、色んな名前があったんすよ。

■案を出し合ったんですね。じゃあ誰が付けた名前だったんですか?

ROOTLESSは、、、

■憶えてます?(笑)

多分俺が出した(笑)なんか一致団結みたいな名前にはしたくなくて、"○○LESS"っていうのが使いたかった。それに皆自由に動きたかったし。

■"LESS"には自由みたいな意味が込められているんですね。

じゃないとクルーなんて組みたくないもんね。それで"根無し"みたいな意味でROOTLESSって付けて。

■あ、そういう直訳があるんですね。

"根無し草"みたいなのをいい意味で捉えて決めました。

■なるほどです。ではROOTLESSの由来に続いて聞きたいのですが、今"LOOSE QP"という名前ですよね?(笑)

はいそうです(笑)

■それはどういった由来なのですか?

由来はね、、、

■ていうか、元々"QP"だけじゃなかったでした?

元々は"QP"だけでした。

■でしたよね。"LOOSE QP"にある日変わりましたよね?(笑)

ある日変わりましたね(笑)元を辿れば、、、これちょっと恥ずかしいんですけど(笑)"QP"自体は、小学校からずっと"QP"なんですよ。

■それはあのー、、、マヨネーズの?(笑)

そうっす。マヨネーズの(笑)小学校1年から、、、

■1年!?(笑) めちゃくちゃ昔からじゃないっすか(笑)完全にアダ名だったんですね!?

アダ名っす(笑)気付いたらもう"QP"だったので。絵も描く前ですね(笑)で、そのアダ名のまま時が経ち、色んな出会いを経て、絵を描き始めて。絵を描く上で"LOOSE"がついたんですけど。

■なるほど。絵描きとしてからなんですね。

東京に、すごいQPさんって人がいて(笑)

■いらっしゃいますね。存じ上げていますよ(笑)

それで被るのもあれだし。でも変えるのもって思って。俺もずっと"QP"って呼ばれてて、"QP"だけで言えば俺の方が長いし(笑)

■そうですね(笑)小1からだったらかなり長いですよね(笑)

そこで「一捻りしたら」って言ってくれたのが実はSPELさん(沖縄出身のグラフィティライター)で。

■お!そこで大先輩の名前が出てくるんですね。

「なんか変えたら」ってなって、確かにその方が良いのかもなって思って。そこでその時に読んでた本のタイトルで"ルーズ"って言葉があって。俺当時ダラダラしてて時間にもルーズだったんで、これにしようっていう軽い気持ちで付けました。浸透するまでに結構時間はかかったんですけどね。

■その時はいくつぐらいですか? 絵を描き始めた時期ぐらい?

絵はもう描いてて。ライブペイントにもちょろちょろ出始めてた頃なんすかね。フライヤーとかでやっぱり"QP"って書かれて。稀に「これって東京のあのQPさん?」って言う人がいて。「いや、違います」みたいなのもあって(笑)

■騒ぎになるわけですね(笑)

そうそう(笑)そういうのもあって何か付けようと思って。多分20歳とかですかね。

■結構前なんですね。

20歳か21ぐらいですかね。そんぐらいですね。
もしかしたらでもSPELさんは、親切で言ったと思ったんだけど、なんか嫌な感じしたのかな。

■どっちもあったのかもしれないですねひょっとしたら。

すごい人がいらっしゃいますもんね。

■僕は絵を描く人に常々聞きたいと思っていたことがあるのですが、「何をしている人ですか?」って聞かれたら、なんて答えますか?

そうっすね、、、

■この質問の意味は、わかってもらえますか?(笑)

分かります(笑)それは今回インタビューを受けるにあたって考えたんですよ。

■ヒップホップ界隈で絵を書いていると、その人に対しては「グラフィティライター」だっていう認識を持つことがあると思うんですね。でも本人からすれば、「俺はグラフィティライターではないよ」って言う人もいっぱいいらっしゃるわけじゃないですか。
その辺はかなり繊細な話になってくると思うんですけど、QPさんの場合っていうのがすごく気になって。

今は色んな人達、内地にも色んな絵描きさんがいて、そういう人達がライブペイントという形で色んなイベント出て作ってきたおかげもあると思うんだけど、"ペインター"っていう呼び名があるので、なにか表記するものがあれば、"ペインター"と書くようにしていたり、お願いしていたりしますね。でも別にこれで飯食っているわけでもないので。

■でもきっと僕意外からも様々なシーンで聞かれることがありますよね。

まあ仕事はデザインをしてて、色んなお店だったりイベントだったりTシャツはデザインさせてもらってきたので、デザイナーという場面もあれば、、、、、なんかでもそれは、難しいなー。

■言い切ることに対して複雑な思いがあるんですか?

自分が"ペインター"って言っていいのかっていう部分はね。「頼まれたから描いてます」みたいなスタンスなのかっていうのもあるし。ただ「描くならカッコイイの描きたいです」みたいなスタンスですね。
色んなペインターさんがいて、自分なんかが見ているのはそれで飯を食べている人達が"ペインター"って名乗ってて、同じように名乗るのはどうなんだろうって思ったりすることもあるので。

■声を大にしては言い切れないところも、、、

言ったことはないっす。言ってる人沖縄でいないんじゃないすか?

■確かにペインターって名乗っている人は知らないですね。

多分、グラフィティやっている人との区別化が産んだ言葉なのかな。どうなんだろう。

■ではそんなペインターであるQPさんは、普段どんな音楽を聴いているんですか?

音楽は、、、最近はなんだろうな、、、。でもヒップホップっていうカテゴリーから出たことはあんまり無いんですよ。結構作業ベースというか、絵を描いている時とかデザインをしている時に、ちょっと集中させてくれる音楽とか。

■ヒップホップ意外は聴いたりしないんですか?あの、、、三代目 J Soul Brothersとか?(笑)

いや、全然聴かないですね(笑)音楽で言えば仲良くしているDJの人達から貰ったミックスを楽しく聴かせてもらってたりですね。
最近思うのは、DJから貰ったり買ったりするCDから「何この曲!?」ってなって展開していることが多いですね。自分で調べて。でもそんなに強いこだわりはあんまり無いですね。

■じゃあ自然な流れて聴いていることが多いんですね。

最初は多分日本語ラップばっかり聴いてたっすね。

■誰とか聴いていました?

18歳ぐらいの時にBUDDHA BRANDとかSHAKKAZOMBIEとか。

■ギドラとかもですか?

あーそうっすね。そっからっすね。

■もろさんぴんCAMPの時ですね。絵を描き始めたのもそういったヒップホップにおけるグラフィティ文化に憧れて始めたんですか?

そうすね。そこは18、19歳ぐらいの時ですね。高校の頃の話になるんですけど、自分PIN(DJ PIN)さんと同じ高校で、

■ですよね。前に言っていたのを覚えています。PINさんは先輩に当たるんですよね?

先輩ですね。で、PINさんと一緒にラップをしていた人の中に自分の同級生がいたんですよ。マッピーさんと、スエヒロさんと、一緒にやってたもう一人。

■それは黄金時代(DJ PINが過去に在籍していたユニット)の話ですか!?

そうそう(笑)

■繋がるなー(笑)3人目のラッパーの方ですね!?(笑) なんか黄金時代からは抜けたとかじゃなかったでしたっけ?

抜けたんすかね?とりあえずその人が僕と同級生で、ずっと遊んでて。

■そうなんですね!すごい!その方はなんて言う方だったんですか?

そいつは太田君っていう(笑)

■"MC太田"っていうことですか?(笑)

大田はなんて名前でやってたのかな?(笑)まあ良く遊んでて。それで彼のお家に行くと、ベタですけどヒップホップが流れてるわけですよ。それで「こんな活動しているよ」って教えてくれて。PINさんもそんなに喋りはしなかったですけど、ちょろっと挨拶したり。

■昔から仲良かったという感じじゃなかったんですね。

PINさんは自分なんかがタバコ吸う場所を毎回通って帰るので、「おつかれーす!」みたいな感じで挨拶していたよ。で、太田君のお家に行ってヒップホップ聴いて、「なにこれ面白い!」ってなって。当時俺は音楽難民だったんですよね。

■色々と渡っていたんですか?

部活っ子だったんで。

■ちなみに何部に入ってたんですか?

サッカー部でした(笑)それからは太田君からCDを借りて、多分BUDDHA BRANDとかだったと思うんですけど、ハマりましたね。

■ヒップホップカルチャーは音楽から入っていったんですね。

そうですね。それで自分で色々調べたりしていたら、グラフィティとかが出てくるわけじゃないですか?それを知ってカッコイイって思って、自分でも描けるかもって思って。それから描いたりして遊んでたら、「ちょっと紹介するよ」みたいな感じになって。

■それは太田君が?

太田君が(笑)まあずっと一緒に遊んでたんで。その中に音楽だったり、当時のグラフィティだったりに触れて。グラフィティっていう名前も知らなかったと思うんですけど、ファッションだったりにカッコイイなーって思ってたんで。そこら辺で惹かれていったというか。

■そこでラップだとかDJのような、音楽そのものをクリエイトする方向には走らなかったんですか?

走らなかったですね。

■元々絵を描くこととかは好きだったんですか?

元々好きでしたね。でその太田君に連れられて、当時"ミツヨコ"と呼ばれていた場所(那覇市三越の横の通り)に遊びに行って、そこでベンベン("BEN"。W-OKI CREWのリーダーであり、CLUB CRUTCH、C2のオーナーでもある)とかに出会うんですよ。

■ベンさんとはそんな早い段階で知り合っていたんですね。

そうっすね。18歳ぐらいだから。その時はベンベンもラップしてて、他にラップしている人達も何名かいて。で、ミツヨコって当時ダンサーとかもいっぱいいて。

■らしいですね。話で聴いたことがあります。

ガラスを鏡代わり見ながら練習していたり。ただたむろしているような恐い人達もいっぱいいて、同級生もいて、ベンベンもいて。なんか飛んだり跳ねたりする車に乗っているような恐い先輩も週末にはいっぱいいたりして(笑)そこで色んな人と知り合った感じっすね。

■その時にイベント行ったりクラブに行ったりもし始めたんですか?

ちょこちょこと。皆やっぱり何かをしていたんですけど、でも絵を描いている人はその時はまだ身近にはいなくて。色んな人の名前は知ってたんですけど。

■ミツヨコにもいなかったんですか?

リュウさんっていう人がいて。僕はみんなの後ろをちょろちょろしているような人だったので、当時はちゃんと喋ったことはないんだけど。

■SPELさんははじめから知り合ったわけじゃないんですね。

SPELさんはまたもうちょっとしてから登場しましたね。もう同じような感じっす。絵を描いていたら「めっちゃ上手い人いるから紹介するよ」って言われて。多分初めてガッツリグラフィティをやっているっていう人を紹介されたのがSPELさんで。

■当時からガッツリだったんですね。

優しく迎えてくれました(笑)今はもうやってないですけど、グラフィティやっている人ってステッカー作ったりするじゃないですか?その真似をしてステッカーいっぱい作って。
貼られてる場所がいっぱいあったので、そこに貼って、またしばらくして様子見に行ったら、俺のステッカーの上からSPELさんがババンって貼ってて、「うわっ!」ってなるみたいな(笑)

■張り合いならぬ貼り合いをしていたんですね。

でも変なやり合いとかではなくて、楽しむ感じで。

■確かに話し聞いてて楽しんでいる感じっていうか、すげーピースなバイブスは伝わりますね。

SPELさん自体が優しかったんすかね。

■ちょっとまた話が変わるのですが、現在ライブイベントに出演したりCDのパッケージに関わったりなど、音楽に携わって絵を描くっていうことが多くあるじゃないですか?そんなビジュアルの部分を担当する中で、聴覚を使う音楽との繋ぎ合わせ方っていう部分はどれくらい意識しているものなのですか?それともそんなに考えずに挑むこととかも多かったりしますか?

昔はホント好きなようにというか、自分のスタイルを出しつつ、他の人には負けない絵を描こうっていう感じで好き勝手描いてましたよ。けどなんかROOTLESSで出演してMODANと描き始めて、イベントの内容とかに合わせるようになりましたね。
「こういうイベントだから、こういうものを描こう」だとか、「こういう音楽が流れるはずだから、こういうモチーフにしよう」だとか。もしくはオーガナイザーの人に聞いて、「こういうのを描いて欲しい」っていうリクエストになるべく沿っていったりっていう描き方だったりとか。
多分、自分もMODANもデザインを仕事をしているので、自分の描きたい様にっていうよりも、相手の喜ぶものを作る意識があるのかもしれないです。

■ある程度依頼主に合わせてみたいなやり方が身についているんですね。

まあたまに好き勝手描くこともあるんすけど(笑)でもやっぱり相手が望むものだったり、希望するものだったり、喜ぶものを描こうっていうスタンスですかね。

■例えばラップとかだと、思っていることをダイレクトに伝えたくてやっている人が多いと思うんですね。しかし絵は絵であるために抽象的になるというか、メッセージをダイレクトに伝えることが難しいと思うのですが、QPさん自身が描く絵に対して「具体的にこういうことを伝えたい!」っていう強い主張などを込めていたりはしますか?

強い主張っていうのは、、、そこまで無いですね。

■主張するよりも、楽しんで貰ってみたいな部分を意識する方が強いですか?

そうっすね。ライブペイントなんかでは、最初の20分見て、「ああ、この人こういう絵を描くんだ」ってわかっちゃうような描き方ではなくて、ちょっとずつ見ていて「こんな風になるんだ!」っていう描き方にしようってのはあります。

■過程を楽しんで貰えるようにみたいな、、、

そうっす。一発でも「ああ多分最後こうなるな」ってわかられるのも面白くないので、

■それはROOTLESSのライブペイントを見ていたらめちゃくちゃ感じます! 自分自身過程を見ていて最後に「こうなるんだ!?」って驚く瞬間がありますよ!

あとやっぱROOTLESSで言えば得意・不得意があるので、それぞれカバーしながら最後いい感じになるようにしています。

■ライブペイントの際にROOTLESSとして2人で描く時って、「こういう順序で、ここはお前が描いて、ここは俺が描いて」っていうイメージというか、設計する順序とかを完璧に決めて挑むんですか?

大体、、、

■ていうかこんなこと聞いて大丈夫ですか? 種明かしっぽい部分がありますが(笑)

俺とMODANは多分隠したい場所があるんすけど(笑)言えるところで言えば、ちゃんと打ち合わせはします。結構密な打ち合わせをして、「今回こういうイベントだから、誰ピックアップして、こういうのを描こう」ってだったり、「こういうリクエストがあったらから、こういう風に描こう」とか打ち合わせをして、さらっと完成予想図みたいなのを、スケッチというか、ホントに落書き程度に描いて、後はもう本番で合わせていく感じですね。あと、「色はこのトーンで行こう」とか「何色以内で収めよう」とか色も決めて打ち合わせをして挑んでます。

■絵を描く人達って、その人自身で決めているテーマみたいなものがあったりするのかなと思っているのですが、QPさん自身そういう絵を書く上でのテーマや、常に意識していることってありますか?

なんか見た人に感じて欲しいってテーマはそんなに考えたことはないんすけど、ただ、、、なんだろう、、、描きたがりな、、、(笑)

■「俺の絵を見ろぉ!」みたいな?(笑)

俺の絵をってわけではないんですけど(笑)やっぱ皆が描けないのを描いてみたいとか、

■人とは違うぜっていうところを表していきたいんですかね。

そうっすね。リアルな人を描いたり、いきなりカワイイイラストを描いたり。

■その両方を使い分けるイメージはありますね。

抽象的な絵も描いたり。それはまた1人だったらそこも使い分けたりするんすけど、MODAN君が来たら、ちょっと一歩下がったり、、、

■一緒に描くとそんな風に考えているんですね。

一緒に描くから。今回はMODANが主役っていう日もあったり。主張というよりは、完成した絵がカッコ良くなれば、、、

■カッコイイことしたいっていう、

そうそう。カッコイイ絵を描きたいって感じですね。

■じゃあ特別ラッパーとかDJだとか、他のヒップホップカルチャーに携わっている人を見て羨ましがることは無いですか?

いやでも羨ましいですよ。

■ホントすか? 誰が羨ましいとか思いますか?(笑)

羨ましいというか、、、白・黒ないすか?

■白・黒っていうと、どういうことですか?

これまた言っていいのかわかんないすけど、、、、(笑)

■言いましょう(笑)

あの、、、ダンスバトルあるじゃないですか?

■はい。

MCバトルあるじゃないですか?

■はい。

DJバトルあるじゃないですか?

■はい(笑)

絵はバトルが無いんですよ。

■なるほど!!!その視点面白いですね!!!確かに!!!

だからなんか、、、白・黒ついていないというか、常に。もし複数名で描くとき、勝ち負けにするものなのかどうかもわからないですけど。「私はこれが好き!」「俺はこれが好き!」って言うだけで。

■勝ち負けって確かに求められてない気がしますね。バトルじゃないから、見ている人もそんな勝ち負けの判断で見ないっすもんね(笑)

そうそうそう。だから羨ましいっすね。

■白・黒つけたいのですね?(笑)

白・黒つけたいというか、つけたいと思った時もある。たまにある。

■良いと思います!その視点はホントに言われないと気付かなかったですね。今聞いててめちゃくちゃ面白い考え方だと思いました(笑)

ダンスももうわかりやすいじゃないっすか?オーディエンス側が審査員でっていうのがあって。DJもそうだし。

■じゃあいきなり誰かが"アルティメット・ライブペイント・バトル"みたいなのを主催したらどう思いますか?(笑)

でもやっぱり想像したら超地味なんすよ(笑)

■(爆笑)

皆2~3時間描いて、手も汚してってやって(笑)

■パフォーマンス性っていうところに関していうと確かに、、

すごい地味。

■それに関して言うとラップとかダンスとか現在進行形で進んでいくアートとはちょっと違いますもんね。違うというか、過程を見て楽しむという部分もあると思うですけれども、完成を見て楽しむっていう部分がとても強く出ていますからね。

だからMCバトルとか超わかりやすい。あの短い時間の中で切り合って、オーディエンスがワーってなって。まあ「あっちの方が俺は好きだった!」ってのもあるかもしれないっすけど、わかりやすいじゃないすか。
あと、絵は勝ち負けじゃないっていうスタンスで描いている人もいるんすよ。だから無理やりそこに巻き込むのもどうだろうって思いますし。

■確かに描く人によって意識は変わってきますよね。

昔とあるパイセンに「やりましょうよ!」って言ったんすよ。実は。

■そういう絵のバトルをですか!?

そう。それですぐ却下されて(笑)

■ははは(笑)

「地味でしょ!」みたいな(笑)

■でもラッパーにしてもDJにしてももちろん争いじゃないというか、勝ち負けじゃないよっていうところでやっている人もいっぱいいるわけじゃないですか。それでも勝ち負けをつけたいと思う人もいるわけですよ。特にラッパーとなるとそういう意識が強い人もいますし。だから絵であってもおかしくないと思います。もちろん「違うだろ」って言う人もいると思いますが、逆に「良いぜ!」って思う人もいてもおかしくなさそうですけどね。実際にQPさんがそう思われたわけですし。

、、、、、はい。

■そんなこと言ったらあれですか?周りからちょっと変な目で見られることもありますか?(笑)

でももうおじさんなので(笑)最近イベントがCLUTCHであって、ライブペイントをさせてもらったんすけど、

■どういったイベントですか?

W-OKI TATOOのアキラ君が主催したイベントですね。それで、イベント前に何回かお話をしたんですが、彼もすごい絵が上手なんですよね。
で、彼も結構なんか直接的には言わないですけど、バチバチな感じがするというか、なんか謙虚な姿勢ではあるんすけど、戦いたいっていうのを感じて。だから今回ライブペイントやらせてもらったんすけど、自分では結構負けた感があったとういうか(笑)

■やられた感じだったんですか?

やっぱ上手でしたね。

■ライブペイントで描く時に、他にも絵描きさんがいると「他の奴と勝負だ!」みたいなことを思ったりしてるんですか?

毎回思ってますね。

■おおーすげえ! もちろんその時に勝敗は無いわけですが、自己判断で勝敗を分けたりするんですか?(笑)

自分の勝手な思い込みかもしれないですけど、「なんかあいつの後ろ人多いな」とか。めっちゃ見られてるって思ったりとかは、、、

■ああ、でもそういう状況ならそう思っちゃいますよね。

一緒に出るんだったら他の人に負けたくないし。またMODANと別々に出るんだったらMODANよりはいいの描きたいし。彼もそう思っているだろうし。
出ている人の中には「自分のスタイルが描ければ俺は良いので」っていう人はいるかもしれないですけど、見ている人が「この絵が一番いいね!」って思ってもらえるようなものを常に描こうと。じゃないと絵の具が勿体無いので(笑)

■じゃあイベントなどに出演して、他の絵描きさんのところに人が集まっていたりすると、ちょっとジェラシーを感じたりして、、、

そうそう。しれっと見に行ったり(笑)

■それから若干燃えたりとか(笑)

そうっすね。

■そんなことを思いながら描いてらっしゃったんですね。

実は(笑)

■いやーいい話です(笑)ではそんなライブペイントをするQPさんですが、QPさんの視点で沖縄のラッパーなどをみてどういうことを感じていますか?刺激的だとかつまらないだとか、率直な意見を教えていただきたいです。なんなら何も感じないって答えでも良いですし(笑)

何も感じないってことは無いですよ(笑)やっぱ筆止まる時もありますもん。身体が動いてたりとか。そんときはやっぱり振り返って「あ、あいつか!」って思ったりします。集中したら結構聴こえなくなったりするんすけど、完全に音楽をシャットダウンはできないので。

■自分が出演しないイベントに遊びにいったりとかは頻繁にありますか?

描かずに遊びに行くことは、、、でもちょっと減ってきたかな。

■イベントに出演した時って良いイベントもあるとは思うんですが、ぶっちゃけつまんねーイベントだったりとかもあると思うんですけど、、、

ははは(笑)

■それは誰しも感じたことあると思うんですよきっと(笑)そういうストレスを感じた時に、シーン全体に対して変化して欲しいっていうことを考えたりはしますか?

なんか、、、W-OKI NIGHTは皆勤ではないですけど、第一回目の(CLUB)SLUMの時とかから大分出させてもらってて。先輩どんな絵描くのかなーと思いつつも、やっぱり気持ちは先輩達よりいいの描きたいって思って描いてたんすよ。でもその時周りは先輩達だから、自分はぺーぺーで、俺はあんまり知られてない人だったんすね。

■認知されるのも厳しかったんですね。

でも今はなんか絵描く人が決まってきてて、、、というか、絵を描く人の中でも出演する人が決まってきてて、もっと新しい人がいっぱい出てきてもいいなーと思ったりする。ライブペイントにROOTLESSで呼ばれるのは嬉しいすけど、なんか、、、

■自分達ばっかりになっちゃってんじゃないかって、、、

そうそう。まあ自分なんかが飽きないように色んなタッチは変えたりするんすよ。でもなんかもっと面白い人いっぱいいるはずなのにって思う。

■ペインターというか、絵を描いている人に対して「もっと出てこいよ!」って思ったりするわけですね。

そうっすね。でもまたなんか出にくいのもあると思うので、出やすいイベントがあったらいいのかなーとか思ったりね。

■それに関して例えば、「このイベントはあいつが主演したら良いのに」って考えたりとかしますか?

でもやっぱり、これは絵描く人特有だと思うけど、「はい!はい!はい!」ってしないんすよ皆(笑)

■自分から「出さして!出さして!」みたいな(笑)

そうそう(笑)それがないんですよ(笑)

■だから自然と繋がっている人だけの出演になっちゃうんですね。

そうそう。それはちょっと悪い部分というか、沖縄ってちっちゃいので、こうなっちゃうのもしょうがないっすけどね。でももっと色んな人の絵が見たいなーってね。多分引っぱり出さないといけない思うんすけども。

■そこでQPさんが後輩世代とか、身近な仲間を連れ出したり、声かけたりしても良いのではないでしょうか。

もっと色んなイベント出て描いたら良いのにっては思うけど、、、

■QPさん的にはそこまでって感じなんですか?

そうっすね。でも良い絵描きはいっぱいいますからね。SK君とか上手いじゃないですか。

■確かに渋い絵描きますよね。

描き方も面白い描き方をするので。そこに結構本腰というか、、、もっといっぱい描いたら良いのになーとは思う。

■繋がりが無いからそんなにイベントに呼ばれないっていうのが多いんですかね。SKさんとかあんまりNEKKE2(那覇市にあるクラブ)意外で描いているのを見たことないですもんね。

そうなんですよ。それにまたとある先輩に、「ライブペイントはROOTLESSばっかだな」みたいな感じで言われて(笑)「そうだよなー」って思いながら。
呼んでもらえるのは嬉しいですし、呼んでもらっている立場なのでそこはなんとも言えないですけど、「これ見る人飽きてるのかなー」って思ったりとか、MODANと話したりはしますね。

■そこに関しては、「っていうか他の奴が出ねーもん」みたいに考えたりしますか?

そう思ったり、「なんでいないんだろう?」って話をしたり。「あいつ上手いから出ればいいのに」とか思いますね。

■沖縄だと結構繋がりでっていうところで出演するっていうのが強いイメージがあるんですよ。ライブペイントに限らず思うんですけれども。そういう部分が強いので、「はいはい!」って自己主張をする人が少ないと、難しいのかもしれないですね。

自分から名乗り出る人はあんまりいないと思うんすよね。だから多分絵を描いているんだろうし。

■確かにそうですね(笑)メッセージをきちんと伝えようと思ったらラップとか他の手段に走りそうですもんね。

そうっすね。

■今後QPさんとして「こういうアーティストになりたい」っていう考えや、先のビジョンなどはあったりしますか?

個人としてというよりは、ROOTLESSとしてなんか大きい仕事をしたいなーとは思ってます。まあ仕事というか、沖縄にいる先輩達を驚かしたいっていうところだったりもありますけれども。絵よりもやっぱりデザインに重きを置いているので、僕はどっちかって言うと。

■その"絵"と"デザイン"の違いっていうのは、どういうことですか?

Tシャツだったり、何か商品作ったり。自分で色々物は作っているので。ちょろちょろっと。

■物づくりというか、作ることのトータルというか、、、

そうそう。そこがまあメインの仕事でもあるので、意識としてはそっちの方が大きいので、なんかすごい、、、なんだろう、、、

■でかいことできればみたいな?

そうっす。あとやっぱり、例えばBROOK FIELDのカズマさんとか、VINYL MASICのSJRさんとか、GROWTH RING FACTORYのナオさんとか、カッコイイ物づくりをしている先輩達がいて尊敬もしているので。この人達に負けたくないっていうのがある。

■それを聞いて今思ったんですけど、自分の周りにいる人ミュージシャンも、身近な近い先輩だとか仲間をまず驚かしたいっていう意識が強いんですよ。DJだったら客を大勢盛り上げるんじゃなくて、たまに変な曲かけて、近い仲間が「やばいやっさー!」ってなってくれたら良いみたいな。
今QPさんからも身近な人をっていう話が出てきたので、そこは沖縄的なのかなーとか思っていたりしますね。

身近な人を、その人達を尊敬しているから、その人達を驚かせたいっていうのもあるし。でもちょっと違うのは、100人いたら100人に「いいね!」って言われたい。

■万人受けを目指したいっていうことですね。

100人いたら100人のための物を作りたいし、絵もそこに近いしね。100人いたら100人に「あいつすげーな」って言われたい。だからちょっと違うかも。もしかしたら。
10人しかいない人の為に、描くことは俺はもしかしたらしないかな。ライブペイントで言えば、描いている上で「この部分はあの人が見たらウケるな」って思って描いているところがあったとしても、全体は、、、

■ちゃんと万人受けするように?

そうそう。ちゃんと皆にウケてらえるように。けど「ここは捻りを」とか「ここはあいつにしかわからん」っていうのは、もしかしたら入れたりするんですけど。

■いや、そういうことだと思います。ちゃんと身近な人にしかわからない部分も入れてっていう。
一応他のDJの人だったりラッパーの人だったりも、もちろん万人受けを目指すというか、その日に来ている人全員が盛り上がればっていう気持ち持っていると思うんですよ。でも、身近な人しかわからないっていう部分の意識も強くもっているというか、、、

まあそうっすよね。

■QPさんに関して言えばLOOSE & GROOVE(ROOTLESS&BELYNIのブランド)でTシャツなどを作っているじゃないですか。そこでも100人いたら100人に受け入れて貰うことを目指して作っているんですか?

基本は僕はそうです。やっぱ売ってお金にしないと、、、売ってお金っていうか、売れないと商品というのは作る意味がないので。

■客観的に見て、絶対いいだろうって思える物をやっぱり世に出していきたいっていう意識が強いんですね。

理想はそうすね。そこは絵とちょっと違うかもしれないっすね。なんか人によっては「俺が良ければいい」みたいな人もいたりするんで。でもそこで否定しないっすよ。

■まあQPさんはそういうスタンスでやっているってことですよね。

そうそう。

■ではまた音楽に関する質問に戻るのですが、今音楽を聴いていてハマっているアーティストとか、食らわされた人はいますか?

あー、、、食らわされた、、、

■自然と聴いている曲とか、マイ・フェイバリット・アーティストみたいなのでも良いですし。

名前なんだったかな、、、ええっと、最近良く流しながら作業したりするのは、、、、、誰だろう(笑)

■ははは(笑)それは日本人ですか?

外人。

■ヒップホップですか?

ヒップホップ、、、ではなくて、なんか恥ずかしいんすけど、最近はStevie WonderとかSadeとか。

■Sadeさんというのはシンガーの方ですか?

そう。素敵なシンガーですよ。その人聴いて作業することが多いっすね。あとはもう昔の日本語ラップをYouTubeで流して作業したり。DJだとKIYOさんやRIEちゃんのMIX聞いたりとか

■最近の日本語ラップとかをチェックしたり聴いたりはしていますか?

最近のはそんなに聴いていないす。俺日本語ラップをちょっと遠ざけた理由があって。

■ほう。

遠ざけたというか、歌詞の内容をめっちゃ聴いてしまう人なので。音楽を聴くときって、基本車乗っているとき意外は、何かをしている時、、、絵描いてたり、パソコンしたり、何か作業があってのっていう。

■バックミュージックとして聴くことが多いんですね。

そうそう。それで聴くのが多いので、もう歌詞が聴こえ出したら、「この人が何言ってるんだろう」っていうのを聴いてしまうので、

■作業に集中できなくなってしまうんですね(笑)

「こいつこういうこと言っているんだ!」ってなって、歌詞を調べたり、、、

■掘っちゃうというか、入り込んじゃうんすね。めちゃくちゃ。

で、それからちょっとNujabesとかあの辺のインストを聴いたりとか。外人さん聴いてみたり。

■言葉がダイレクトに入ってきすぎちゃうと手付かなくなっちゃうんですね(笑)

既に知っている日本語ラップであれば、もう聴いたことあるので、特に言葉がガッツリ入ることはないんですけど。

■もう内容を理解しているから?

そうそう。だから作業しながらでも聴ける。

■じゃあ日本語ラップアーティストというか、沖縄のラップにアーティストばっかり出ているイベントとかに出演していると大変だったりしないですか?ずっと日本語で3.4時間ぐらいやってるわけですし。

うん、でもめっちゃ聴く。MODANが描いて、自分が手を休める時があったらめっちゃ聴く。

■ROOTLESSで出演すると代わりばんこで描くから聴く時間もあるんですね。

「ああ、こういうことをこの人は言っているんだ」とか聴いたりしますね。聴いてしまうので。だらかMCバトルは見てて楽しいですね。

■あ、それは意外ですね。DVDとか見たり?

YouTubeで最近めっちゃ見ますね。「一瞬でこんな思いつくんだ」って考えながら。

■やばいMCとかいました?

最近見たので言えば、バトルにめっちゃ出てた時のリョウスケ(D.D.S)。あとその流れで色んな人を。特にこの人がっていうのはないすけど。流しながら見ている時はもう作業はしていないですね。

■完全に見るスタンスなんですね(笑)

なんか感覚は格闘技が好きなんで格闘技見ている感覚っすね。

■格闘技はどんな物を?

総合格闘技とか、ボクシングとかも大好き。

■見た目によらず結構熱いもの好きなところあるんですね。見た目によらずって言うと失礼かも知れませんが(笑)

そうですね。MCバトルはホントそんな感覚で見てます。

■では最後の質問なんですが、今後の展開の予定とかはありますか?

ROOTLESSとしてはまあ楽しみつつ、メイクマネーまではいかないですけど、人が喜ぶ物を作れていけたらってのと個人としては、もっと絵は上手くなりたいなーと思っています。今、運動もチョロっしているんですけれど、体力はこっから絶対落ちていくんですよ。

■年を取るからってことですか?

そう。年を取るに連れて。けど絵は描けば描く程ずっと上手くなっていくものだと思っていて、それは多分間違いないと思うので。
まあ仕事はデザインですけど、絵を描くっていうことはメインではないし。それと飯を食う自分の仕事でもないですけど、絵はやっぱ上手くなりたいなーっとはずっと思います。

■やればやる程上手くなれるから、今後もずっと上を目指してというか、

上を目指したいですね。それは思います。なんか内地でDRAGON76さんっていう人がいて、その人が大好きで。ちょー絵上手くて。まあ同じような絵を描くつもりはないすけども、あんな感じなペインターさんになりたいですね。

■尊敬されているんですね。

ちょー大好きです。こんな感じの最後で大丈夫ですか?(笑)

■バッチリですよ(笑)1デザイナー、1ペインターとしての音楽の繋がりを知ることができてとても良かったです。
今後も様々な場面でQPさんの絵が見れることを期待しています。本日はインタビューを受けて下さってありがとうございました!



(2015.8.27. インタビュー)



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