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阪急7000系では、界磁チョッパ制御装置(PE33系)・主電動機(SE577)・駆動装置(WNドライブ)などに東芝製の機器を使用していますが、京都線用に製造された7300系では、京都線用車両の機器類として標準的な「東洋電機製造」製の主要機器類(主制御装置(ES773系)・主電動機(TDK8580-A)・駆動装置(TD並行ガルダン駆動)を)搭載し、京都線普通列車用車両としてははじめてとなる電気指令式ブレーキ搭載のワンハンドルマスコン車となった。
【7300系:形式解説】
・現在存在する形式区分
[7300形(Mc車)]:7000系の7000形に相当する制御電動車
[7400形(M‘c車)]:7000系の7100形に相当する制御電動車
[7450形(Tc車)]:7000系の7150形に相当する制御付随車
[7850形7890番台(To車)]:7300形の電装解除・中間車化改造車
[7850形7950番台(To車)]:7150形の電装解除・中間車化改造車
[7800形(M’車)]:7000系の7500形に相当する中間電動車
[7800形40番台(M‘車)]7850形(90番台)の電装化改造車
[7900形(M車)]:7000系の7600形に相当する中間電動車
[7850形(T車)]7000系の7550形に相当する中間付随車

現存しない形式区分
[7300形10番台(Mc車)]:GTO-VVVF制御装置を搭載した制御電動車、7890形に改造され消滅
[7850形90番台(T車)]7300形10番台とユニットを組む中間付随車、7800形40番台に改造され消滅

※「〇〇番台」は外見・機器構成の違いを説明するため便宜上つけたものであり、正式な(書類上の)形式は「7300形、7800形、7850形」です。


《編成解説》
【リニューアル未施工車】
リニューアル未施工車は2両編成と6両編成の車両が該当しており、7300編成〜7302編成、7323編成、7325編成、7326編成(ここまで2両編成)と7321編成(6両編成)が該当する。

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[7301編成(2両鋼製車)]
10両編成を組成する際に増結編成として使用される編成は、製造当時自動連結器だった0番台梅田方の先頭車(7300・7301・7302)と20番台梅田方の先頭車(7320・7321・7322)を入れ替えることにより対応化した。

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[7323編成(2両アルミ車)]
7303編成以降の編成では梅田方先頭車に電気連結器付密着連結器が装備されており、付属編成と基本編成の先頭車同士を入れ替えることなく組成することが可能となった。7323編成は7321編成(鋼製車6両編成:リニューアル未施工)と併結されている。


【リニューアル未施工車(平成期導入車両)】
8000系や8300系が導入された1989年(昭和64年・平成元年)に増備された7300系である7307編成(6両編成)と7327編成(2両編成)には、部分的に8000系の設計が反映されている。
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[7307編成(アルミ車6両編成)]
外見は他の編成と変わらないものの、この編成独自の特徴として「パワーウインドウ」が搭載されている。このため貫通路側車端の窓とドア間窓の真ん中はどう頑張っても開かない「固定窓」化されている。


【リニューアル(7007編成・7008編成と同等)】
7000系では7000編成・7002編成・7004編成で施工されたタイプ(前期更新車)のリニューアルを飛ばして、7007編成・7008編成と同じタイプのリニューアル工事が実施された。
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[7320編成]
この方式がとられたのは7320編成のみとごく少数派、これは8両編成の鋼製車がこの編成しかいなかったためでもある。

【リニューアル施工車(7013編成以降の方式と同等)】
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[7305編成]
8両編成の鋼製車が1本しかいなかったため7320編成の次に実施されたリニューアルは7013編成以降のものと同タイプで施工されることになり、7300系8両編成はすべてリニューアル施工工事を完了させている。ちなみに、7304編成のリニューアルは全車両近畿車輛の手で実施された。

【リニューアル施工車(6+2両→8両固定編成化施工)】
7300系は製造時の両数と形態によって3つの番台から構成されており、
・0番台(製造時6両または8両のチョッパ制御車)
・20番台(製造時2両)
という組み合わせである。
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[7324編成]

3つ目の番台は「10番台」、こちらは残念ながらすでに番台がなくなってしまっている。
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[7324編成(京都方先頭車)]

[10番台の現状]
10番台というのは、[GTO-VVVF制御の6両編成]という位置づけであり、7310編成のみ1編成が製造された。6両編成では唯一MT比1:1の構成となっており本来M‘車である「7810」が来るべき場所にはT車の「7990」が配置された。
2018年8月に7310編成と7324編成の2編成がリニューアルを施工された際に8両固定編成化され誕生した『新生7324編成』は、
7324(Mc)-7840(M‘:元7990)-7970(T)-7954(To:元7454)-7890(To:元7310)-7960(T)-7910(M)-7410(M’c)という特殊な編成が出来上がることになった。

【取り残された1両】
7300系は83両が製造され、うち82両が営業運転に入っている。残る1両「7851」は正雀車庫の片隅で放置された状態が続いている。
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[7851]
阪急社章もなければアイボリー塗装もない、阪急車両の特徴ともいえる車体の光沢もないなど長期間放置された車両独特な状態となっている。他の放置車両(保存車のぞく)が廃車解体されていくなか、この車両の処遇が気になるところである。

次回が最後、能勢電鉄7200系(編成解説込み)で解説を行います。
 
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