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【式典】
中部方面隊創隊記念行事の式典では、中部方面総監をはじめとすると多くの関係者から隊員に対して訓示・祝辞が行われます。
[観閲部隊指揮官臨場]
観閲部隊指揮官(第3師団副師団長)は陸将補の識別マークをつけた73式小型トラック(3師-付)で臨場し、各部隊の敬礼を受けます。
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〈観閲部隊指揮官の臨場(2019年)〉
観閲部隊指揮官の車列が待機しています。ちなみに、この時はまだ中部方面会計隊の部隊紹介が終わっていません。

[総監臨場]
方面総監は第304保安警務中隊の先導を受け、公用車(トヨタ:クラウン)で臨場します。臨場後すぐに「栄誉礼」を受け、式典がはじまします。このとき、小銃を携行している隊員は捧げ銃を行いますが、この時はまだ銃剣をつけていません。
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〈方面総監臨場(2018年)〉
方面総監旗はすぐ後ろを随伴するトラックに乗せられており、旗手は巡閲の時以外、その場で直立不動となります。

[国旗に対する敬礼]
隊員に対し「付剣」の号令が行われたあと、国旗が入場します。駐屯地や式典によっては掲揚柱に国旗を掲揚する場合もありますが、「中部方面隊創隊記念行事」では『部隊用国旗(旗手によって運ばれる国旗)』を使用しています。国旗が登壇し、方面総監を含めた観閲式参加部隊全体による敬礼(着剣捧げ銃)・国歌の斉奏(または独唱)が実施されます。国歌の演奏パターンは2つあり、音楽隊による演奏(2019年)、中部方面音楽隊の声楽専門隊員(鶫三等陸曹)による独唱(2017年・2018年)が行われます。2018年の場合、翌週に行われた「中央観閲式」でも国歌の独唱を行なっています。

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〈国旗の入場(2018年)〉
国旗には国旗を護衛する隊員2名が別に配置される。


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〈国旗に対する敬礼(2019年)〉
指揮官や幕僚など拳銃装備者・銃を持たない隊員は挙手の敬礼、旗手は旗の敬礼、小銃装備者は着剣捧げ銃の敬礼を行う。国家独唱の場合、音楽隊員は国旗に対して姿勢を正す敬礼を行う。

[巡閲]
方面総監が参加各部隊を巡閲します。基本的には総監が乗車する1台(中方付)が使われますが、2018年のように都道府県知事クラスの人が加わる場合には人数分の車両に巡閲者が分乗する。2018年の場合は3台のの車列で行われ、このとき乗車したのは前から順に、中部方面総監(岸川公彦陸将)、兵庫県知事(井戸敏三)、大阪防衛協会副会長(角和夫:宝塚音楽学校理事長)。

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〈巡閲(2018年)〉
2018年は3台が連なっての巡閲となった。方面総監は総監旗と共に先頭の車両に乗車、続けて井戸兵庫県知事、角大阪防衛協会副会長の順で車列を形成する。

[総監式辞・来賓代表者祝辞]
中部方面総監によって行われる「式辞」では、方面隊隷下の隊員に対する訓示を述べる。そのあと、来賓代表者(過去2年分では府県知事(代理者含む)と大阪防衛協会代表者)の祝辞、祝電披露、その他来賓者の紹介が行われます。来賓者として紹介されるのは主に「国会議員(代理を含む)・自治体首長(代理を含む)・自治体議員(代理を含む)・歴代方面総監・防衛協会関係者」であり、ちょうど衆議院議員解散総選挙の選挙シーズン真っ只中に開催された2017年は国会議員が誰一人として参加せず、秘書などの代理者の名前が呼ばれました。

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〈京都府副知事(知事代理)の祝辞(2019年)〉
式辞は方面総監が、祝辞は府県知事(または副知事の代読)・大阪防衛協会の代表者が担当します。画像(2019年の府県知事祝辞)は代表して京都府副知事が京都府知事の祝辞を代読した。

[観閲行進準備]
祝電披露までが終わると、観閲行進の準備を行うため観閲部隊指揮官とその幕僚が退場、続けて観閲部隊が一斉に退場しグラウンド整備に取り掛かります。


第3特殊武器防護隊の除染車が車両の行進ルートに合わせて散水作業を行い、砂埃の飛散防止を図ります。前日が雨だった年には散水作業を行わず、「散水作業のデモンストレーション」という形で除染車の走行展示が行われることもあります。
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〈散水作業(2019年)〉
除染車の前輪付近に散水用のノズル・車体後部に除染剤散布用の散布銃が装着されており、本来は地面・表面に付着した汚染物質を洗い落とすために使用される。ここでは乾いた砂が砂埃として舞うことを抑えるために使用された。

2019年は観閲行進の準備が行われているタイミングに合わせて「第3施設大隊・第381施設中隊」による自衛太鼓『京都三施太鼓(第3施設大隊:第381施設中隊は移動用トレーラーの提供)』の演奏披露も行われました。
※2020年も自衛太鼓の出演があり、第37普通科連隊・関西補給処(信太山菊水太鼓・宇治鳳凰太鼓)・第371施設中隊が参加しています。
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[自衛太鼓(京都三施太鼓:2019年)]
中型セミトレーラー2型の荷台に和太鼓などを載せてることにより太鼓などを運ぶ手間を抑えている。太鼓・人員を丸ごとトレーラーに搭載しているため、短時間で展開・撤収することが可能。観閲行進開始までの限られた時間を利用して演舞を披露した。本来は重機や装軌車を載せて運ぶための車両であり、2型は積載しやすいよう荷台部が低床式となっています。
「自衛太鼓」は各地の駐屯地・基地・艦船における『クラブ活動』の一環として「北海自衛太鼓(北部方面隊第13施設群:幌別駐屯地)」として産声を上げた和太鼓チームが全国の陸海空各自衛隊に広まり、現在では「自衛隊音楽まつり」でも各地から選抜されたチームが演奏に参加しています。


次回からは記念行事の見せ場、『観閲行進』です。
 
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▼もくじ▼
 
【部隊解説:第3施設大隊】
第3師団隷下の施設科部隊であり、重機・架橋設備などを使用して野戦陣地の構築、地雷撤去・仮設橋梁設置による進路の確保などを主任務とする。重機を保有しているため土砂災害等の現場において人命救助や塞がった道路の応急復旧などにおいてその威力を発揮する。

【部隊解説:京都三施太鼓】 
第3師団管内には「福知山酒呑太鼓(第7普通科連隊)」「信太菊水太鼓(第37普通科連隊)」「京都三施太鼓(第3施設大隊など)」  「姫路白鷺太鼓(第3特科隊など)」など多数の和太鼓チームが組織され活動している。これらの「自衛太鼓」は大場一刀氏が創設した『北海太鼓』を源流とする「北海自衛太鼓(第13施設群)」を発祥としており、現在では陸海空を問わず全国各地の駐屯地・基地・艦艇に「自衛太鼓」のチームやサークルが置かれています。 

【装備解説:中型セミトレーラー】
施設科の重機や90式戦車の砲塔(90式戦車の車体や74式戦車、10式戦車は73式特大型トレーラーを使用)を輸送するために配備されている20トン対応型のトレーラー。荷台中央部が低床式になっている「2型・緑色回転灯設置(車幅3メートル以上)」であり、通常は装軌車(ドーザーなど)を運ぶのに使用される。