不肖わたくし、もの心ついたときから、筋金入りのテレビっ子であった。何時間でもテレビを見ていたい。勉強するときも、ごはんを食べているときでも、何するときでも、テレビの音が聞こえているとうれしい。
さすがにテレビを見ながら受験勉強は出来ず、一時はラジオ深夜放送にハマる。パックイン・ミュージック!銀杏並木の、東京バザール♪ だよねぇ〜
さて、時は巡り、テレビの仕事を出来るようになったのは有り難い限りである。この業界、常に、仕事場ではテレビはつけっぱなし。ニュース番組がBGM。我が家でも仕事場でも、私の居る場所ではネパールの民放TVか、NHKワールドが常にONだ。
近年、定時ニュース以外の番組のほとんどが「英語吹き替え」になっているNHKワールド(海外向けTV放送)である。多くの在外日本人には、「日本語で放送しろよ、(゚Д゚ )ゴルァ!!」と、不評だとも聞く。
日本語番組は、受信料を払うワールド・プレミアム(海外向け有料TV放送)と.....ケチだなぁ......毎月の料金だけでなく、10万円を超える初期投資して、デカいパラボラとデジタルレシーバーをセットせねばならず。個人には、ちょっと無理な相談。
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さて、我が息子は、日本語を理解しない。ネパール語と英語が彼にとっての言語であり、言葉の上では非日本的である。そんな息子であるが最近、NHKの「美の壷」を欠かさずみている。英語版では、The Mark of Beauty である。日本の伝統美を、ブルーノートのジャズの調べで紹介する素敵な番組である。放送回数が増すに従い、紹介する「美」も多様化し、今日なんて「銭湯の中に潜む、日本の美」だった!先日は「観賞用鶏」だったし。
番組ホストの谷啓さんと、今日はゲストの犬塚弘さんが着流しで、銭湯のエコー効く空間で「くち(声)トロンボーン」のジャム・セッションを披露してたりする部分は、ある年齢以上の日本人でないと意味、分かんないだろうけど。やっぱ、クレイジー・キャッツは品がよい。
私が好きなのは、解体新Show だ。英語吹き替え版では、The New Anatomy Show だったかな?パッパッパラッパァ〜と、骸骨が踊る。ランニングすると脇腹が痛くなるのは何故?とか、ためになるんだよなぁ〜。英語だけど。
Nihongo Quick Lesson も、金田一秀穂先生がいいね。いしかわじゅんセンセのアニメがカワイかった「ニホンゴおじさん」も好きだった。
Tokyo Fashion Express は、最新の東京モードを紹介する英語番組。それにしても、世界で活躍する日本人デザイナーの皆さんの多くは、インタビューで日本語で答えているんだよなぁ。ファッションは言語を越えているというか、世界に発信できるユニークさがあれば、外国語というハンデは乗り越えることも出来る。ということか。
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数年に一度日本に行くたび、日本のテレビは全部日本語で、外国語も吹き替えで、しかも、日本語で喋っているのに日本語字幕が出てくるのに(特にバラエティー番組)スゴ〜く違和感を憶える。
私が「非日本人化」している、何よりの証拠であろう。
日本在住の日本人は見ていないであろう、日本発信の英語番組の数々。日本語番組の英語吹き替えだけでなく、最初から、英語で制作されているものもある。ライフスタイル・文化・教養番組は秀逸なのが多い。