けぇ がるね?日記

ネパールの首都、カトマンズから発信しています。

2010年07月

変則ばかりの、ネパール政治

ネパール国会では、週明けの月曜日、3度目の首相選出選挙が行われる。しかし今回も、現状では、以前2回同様どの候補も過半数の得票が取れない可能性がある。

ネパールの政治。現在、ネパールの有権者が選出した定数601人という制憲議会、兼、暫定国会議員がいる。しかしここから「政府」「内閣」を作り出す段になると、2つの選挙区で落選した有名政治家を、法的には合法でも、政治倫理的には無茶苦茶な方法で復活当選させ、首相に選出したり。はたまた、落選した政治家を議員外で主要閣僚にし、果ては副首相にしてみたり。

現在の首相選にしたって、政党と云うよりも、主要政党内での政治家個人のエゴが剥き出しだったりして、実に目も当てられない。

新憲法制定のためには、結局、主要政党が一致団結しないと三分の二で可決できない。政府や法案の可決は過半数でいいのだが、新憲法やその関連案件については、三分の二の賛成が必要なのだ。

だからして、残り10ヶ月となった期限の中で新憲法を成立させるためには、この際、挙国一致内閣を成立させることがその第一歩になるのはわかりきったこと。なんだけど......出来ない。

政治においては、時に寝技や密談も必要だろうが。こう、何から何まで変則的なことばかり続くネパール政治には、希望が持てない。 

現在、議会内最大勢力であるマオ派は、インド国境に近いタライ地方選出の議員政党と組んでの過半数を目指していると聞く。もしこれが成功したとしても、コングレスと統一共産党という有力2政党を野党に回すわけで、その政権基盤は、非常に軟弱になる。

これでは新憲法制定はおろか、政権運営も困難になるであろう。


と、心配は限りないのだが、見守るしかない。

このままで行けば近い将来、政治家や政党は、有権者たるネパール市民からの強烈なしっぺ返しを喰らうであろう。もしくは、政治・社会的に深刻な危機に直面する可能性だってある。

政治家諸氏自身、よく分かっているだろうのに。 

今日も決まらず、新首相

マオ派ダハール=プラチャンダ氏も、コングレス党パウデル氏も、本日も両名ともに国会内過半数得票ならず。ネパールの新首相、決まらず。

8月2日、ネパール時間午後4時からの再々選挙となる。

仕事であるから仕方ないが、今日も、亭主と二人、待ちぼうけとなった。待っててくれた人にも、申し訳なし。こーゆー国で、ネパール。 

決まらない、ネパール

昨日の暫定国会による首相選出は、どの候補も過半数の賛成票を取れなかった。統一共産党のカナール党首は、投票直前に立候補を取り消した。この結果、明日金曜日、マオ派ダハール=プラチャンダ氏と、コングレス党パウデル氏の間の決選投票となった。

明日、どちらかの候補で決まる可能性もあるが、再度、大量の棄権票が出れば、また決まらず.....となる可能性もある。

見ていてイライラする展開であるが、こればかりはネパールの政治家に任せていくしかない。ネパール国民が選んだ代表だから。ごく一部、落選したのに(比例枠で)議員になった御仁もいるが.....

今日から明日にかけて、各政党、そしてネパール政治に大きな影響力を持つインド政府筋の間で、多数派工作合戦が続くであろう。これをチキンレースと云うことは容易いし、云いたいんだけれど、ここは「ぐっ」と堪えて見守ろう。
 

金曜日、ラジオあさいちばん

明日、7/16金曜日。NHKラジオ第一「ラジオあさいちばん」
日本時間07:33am頃の海外元気情報に、カトマンズから電話リポートします。番組HP(クリック!)

日本はそろそろ梅雨明けの頃だそうですが、カトマンズ最近のお天気の話題です。 

マイルドに、無政府

ずいぶんと記事更新が出来なかった。ご容赦いただきたい。

さて、毎年5/29のエベレスト初登頂記念日に、エベレスト・ベースキャンプからトレッキングルートを駆け下り、登り返し、ぐるぐる回り道して42.195km走って(歩いて)、ナムチェにゴールする 、テンジン・ヒラリー=エベレストマラソン

今年もネパール人、外国人参加者合計98人が完走し、第8回大会が無事完了している。標高5千メートルを超す場所から走り出すが、これまでレース中の事故はない。ただし去年、スタート地点に向かうトレッキングの途中でロシア人参加者が、キャンプ地から忽然と姿を消し行方不明になるという事件はあった。

この大会、年々開催が難しくなってきているそうだ。地元から

「あなたたちは、エベレストの名前を利用して儲けている」

との突き上げを喰らっている。確かに、主催する側は地元(クンブー地方)の人でもなく、地元のシェルパ族でもない。カトマンズの、ヒンズー上位カーストブラーマン族が経営する旅行会社だ。

この会社に対する非難や、さまざまな噂話は、私の耳にも入ってくる。反対に、年によっては赤字になっても、エベレスト・マラソンを続けてきた主催者の姿も、自分の目で見続けている。

エベレスト街道のような、外国人のお金が墜ちる観光地には、カトマンズ資本の利権が交差する。そこに、地元住民の伝統的敵・味方ファミリービジネスが絡み合う。外から来て、数日から数週間で帰ってしまう旅人には分からない事が多い。一見、素朴で純真に見えるだけのネパール社会は、複雑なのだ。

このマラソンについては、私自身2006年大会を現地取材。2007年の大会には、ランナーとして参加した。その後主催者とは、一時期険悪なムードが漂ったこともあったが、今に至るまで良好な関係を続けさせてもらっている。

一方、この会社とは違う筋の人間関係とも、仲良くしてもらっている。

私は、特定のグループに属していない。そして、カトマンズをベースにするメディア関係者で、自分の身を張ってアドベンチャー・スポーツに「参加」できる外国人って、非常に少ない。傍観して記事を書くネパール人は沢山いるけれど。であるから、いろいろな筋の方たちにとっても、使える人間なのだと思う。

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さて、エベレスト街道ではスポーツイベントばかりでなく、氷河や氷河湖の調査についても、地元がさまざまな声を上げはじめている。

「外国人はサットやって来て、勝手に調査をして帰り、それで巨額な利益を上げている」

「カトマンズや外国で、お城のような家に住む連中が、地元に何も還元することなく勝手に調査をしている」

「これからの外国やカトマンズからの調査は、地元の了解を取って、地元に目に見えるような災害軽減対策を実施するべきだ」

などなど。

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スポーツイベントにしても、調査にしても、それぞれネパール中央政府の然るべき役所から承認をとったり、ネパールの研究機関と合同調査にしたり。と、外から来る人たちも、無茶苦茶しているわけではない。

さまざまな意見がある、地元の個人やさまざまな組織全ての了解を取り付けるのは、実際問題不可能でもある。

エベレスト街道ひとつとってみても、地元からのある面当然で、しかしそれ以上に無茶苦茶に見える主張が高まっている裏に「何」があるのだろう。それは

中央政府の統治能力の低下

としか思えない。

中央政治の混乱で、地方行政のタガが緩んできた。または、中央政府の「権威」や「モラル」が低下したため、みんなが勝手に自己主張をはじめた。

今日明日の危機ではないが、ネパール北から南まで、西から東まで。ゆっくりと効いてくる毒が回りつつあるような気がしてならない。
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