けぇ がるね?日記

ネパールの首都、カトマンズから発信しています。

2011年09月

世界最低、でも最高っ!

さてさて、今年もやってきました。9月24日(土)開催、第5回カトマンズ・マラソン!

第4回大会
第3回大会
第2回大会   
第1回大会   

世界最低のロードレース(のひとつ)、と、評判の高いレースの詳細は、過去の記事をご覧あれ。

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今年は直前になっても、大会ホームページが去年のまま放置されており。ゾンビのようにめげない主催者のニレンドラ兄兄(にいにい)も、ついにギブアップしたのかな?と、ちょっと寂しく思っていたら.....レースの3日前に、走友ナランからの電話。「今年もやるってさ。国立競技場で、地味に受付始まってるみたいだよ」

ひぇ〜っ!とたまげて、昼間は勤務で動けないため、愚息を斥候(?)として送り込み、手続からゼッケン受け取りまで全てを代行させた。

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レース当日は、朝5時半集合6時スタートと云っていたが、そんなもの、なんのなんの。と、6時に国立競技場に着いたら、やっぱり、まだ始まる気配がない。

毎年給水がいい加減のため、アミノバイタル・ウォーターをハイドレーションバックに入れて背負う。埃と排気ガスの中を走るため、自転車用のサングラスも。今年は写真撮りながら走ろうと、日本で買ってきた防水デジカメもスタンバイさせた。

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5kmの部にエントリーしておいた亭主は.....逃げました。

そして、6時半頃、号砲とともにフルマラソンとハーフマラソンが同時にスタート!広報活動がなかったため、例年に比べて非常に少ない参加者であるものの、カトマンズの走友たちはいつもの半分くらい顔を揃えている。

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走友たちは学習効果高い人たちなので、ハイドレーション装着率が高かった。

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ネパール人女性市民ランナーも、確実に増えています。

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姐さん、強そうです。

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これは、英軍ネパール部隊(グルカ連隊)およびお友だち軍団の皆さん。

デコボコだらけ、水たまりだらけの路面。交通規制されていない。しかも、平坦な場所が全然ないコース。上り坂、上り坂。ちょっと下って、また上り坂。

それでも、これがカトマンズのマラソンだ!

今年は参加者が極端に少なかったため、給水の紙コップは足りていた。普通の水なので、私は飲まずに頭や身体に浴びせて、水冷のために使わせてもらった。水はハイドレーションの、自前のスポーツドリンクをちゅーちゅー吸う。

今年はGPSをつけて走った。で、あれれ?

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ハーフだから21kmちょっとのはずなのに.....1km多い22km200mあった。タイムは2時間15分。写真を撮ったりして、のんびり走りすぎたかな。いや、このコースでは、今の私ではこれが精一杯。

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カトマンズのマラソン・ガールズ+大会委員長のニレンドラにいにい+ネパール伝説のランナーであるバイクンタ先生と記念写真。

にいにいは今年、ネパール・アマチュアアスリート協会の会長選挙で忙しく、マラソンの準備が全然出来なかったそう。運良く会長に当選したため、協会を総動員して、たった1週間で「えいやっ!」と準備して開催したそうだ。

「来年こそメガ大会にして、世界中からランナーを集めた素晴らしいイベントにするよ....って、オレ、毎年そう云ってるんだよね。進歩ないよなぁ。がははははは」

って、にいにい。いや、あなたは進歩してますよ。自分のいい加減さを(やっと)気負いなく認めて笑えてる訳だし、1週間で、曲がりなりにも大会やっちゃうし。しかも今年は参加者少なかったから、混乱もなかったし。5回目にして、主催者も、私たち参加者たちも成熟してきた感がある。

我々にとっては、どんなに最低でも、これしかない!貴重なカトマンズでのマラソン大会だ。だから毎年、結局走ってしまう訳だ。

来年6回大会は、2012年10月13日(土)。次は何が出てくるか?

雨期の最後の雨降り続く

今日から秋祭りダサインがはじまり、そろそろ雨期も終焉を迎える頃。なのだが、今週は雨降りが続いている。月曜日は終日強い雨が続き、カトマンズでは24時間の雨量が89.7mmを記録した。

これはこの時期として、過去26年間で最高の記録だそう。

昨日火曜日は、午前中は晴れ。午後から夕方は雨で、自転車での帰宅ではカッパを着ていたが、ずぶ濡れになった。今日も午後、にわか雨。泥だらけになっていた自転車を洗車して外出したところで、雨。帰宅したあと、再度の洗車となった。

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私の自転車は、亭主からはひんしゅくを買っている。いわく、通勤は事務所の車で送り迎えしてもらうべき(今月から、これが可能な勤務体系になった)。立場によって付与された「正当な便宜」を使わないから、キミは世間から「小物」だと矮小評価されるのだ!と。自転車は危ないとか、そーゆー話ではない。

さもなくば、普段の足にも便利なスクーターを買うべきとも。または、「オレさまの車に乗せてくださいと、オレに対して意思表示しろ。出来る限り送り迎えしてやるから」、と。 有り難い限りであるし、実際、必要なときはお願いしている。

が、しかし。うちの亭主は、この業界ではネパールを代表するNGOのひとつ「ネパール環境問題ジャーナリスト集団」 の会長でもある。エコ・フレンドリーな自転車を、自分の妻が足にしていることに対して、正当に評価すべきだ。世間に対しても、誇りにすべきなのだ。

まーどーせ、ネパールの環境問題とかって、口先だけだしね。

現在亭主殿は、世界規模の環境保全団体IUCNのアジア太平洋国際会議のため、ソウルに行ってますわ。偉い人ですから。

私は変わり者のガイジンだけれど、自転車は私の主張であり、アイデンティティであり、移動の自由を確保するために身体を張って漕いでいる。私が、ネパールという社会の中で、ネパールに埋没しながらも自分で居続けるための「最後の聖戦」に必要不可欠な、リーサル・ウエポンなのだ。

おおげさぁ〜!

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さて、雨期の最後の雨降り続きも、今週末には終わるだろう.....との予報。

カトマンズが一年で一番美しく輝く秋が、もうすぐそこに来ている。

エベレストとバンコクの狭間で

昨日は、とても悲しかった。

登山家・栗城さんの登山隊に同行し、エベレストベースキャンプ(BC)に滞在していた日本人カメラマンの方が、突然倒れて亡くなったとの一報が入った。今月からはじめたプロジェクトの仕事に出勤しようとしていたときで、急遽午前中は、ニュース業務となった。プロジェクトの抜けられないミーティングもあり、何とか間に合わせ、夜帰宅してからは、顔も洗う余裕なく朝まで気絶するように寝てしまった。

肉体的には何とかなる業務量なのに、何故そんなに疲れたのだろう?

思うに、フラッシュバックを起こした。精神的に辛かったのだと思う。


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私自身も今年春、昨日の出来事と同じ場所に1ヶ月半滞在した。山に入った期間は2ヶ月を超え、辛かった。元々山が大好きな私でさえ、凹んでしまった。

エベレスト登頂を目指す登頂隊も大変だが、BCに居残って「待つ」私の業務も、精神的に重かった。氷河の上のBCは、歩きづらい岩と氷に囲まれている。自分たちのキャンプは、バレーボールコート2つ分くらいの広さ。基本的には24時間、ここに閉じ込められる。

もちろん、近隣のキャンプに出向いて取材することもあったし、知り合いの隊を訪ねて、コーヒーを楽しむ時間もあった。しかし、人間関係が狭すぎて、しかも、我々と同様撮影隊を同行している隊がほとんどで、話題には常に気をつけなくてはならない。でも、顔色と眼で理解してくれる友人がいてくれた。

個人テントは一人にひとつだが、常に屈んでいないとならぬ低さと狭さ。息抜きの場所になるべきダイニングテントが、残念なことに貧弱て寒くて居心地悪かった。30分も座っていると、辛くなる。

しかも、私以外、全員男性。向こうも気を遣ってくれて大変だったと思うが、こちらも気が重かった。気軽にシャワーも浴びられない。という生活だから、テントに複数の人間がいられる時間にも限りがある。

私は、精神疲労で倒れてしまった。今回の出来事が起こったのと、ほぼ同じ場所。

私はまだ自分の足で歩けるうちに標高差1,000メートル下って休養し、3日後に戻ってきて乗り切れた。生きて下山することが出来た。「下ります。休ませてください」と自分から主張した。一晩酸素を吸わせてくれ、助けてくれた先輩たちもいた。


山から下りてきて3ヶ月以上たった今も。あの時のこと。助けてくれた人への感謝。そうでなかった残念な事に対する、恨めしい気持ち。立ち直れていない。

滞在するだけで消耗してしまう、5千メートルを超える標高を補うように、低地に行きたくて堪らない。今年の夏、仕事も兼ねて日本里帰りと、数日バンコクで過ごせたことは大変に有り難かった。

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バンコク、ジョガーの楽園。1周2.5kmのルンピニ公園。

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街の中心部にある、市民のオアシスだ。

バンコクの走友たちとの朝練に。毎日夜明け前に行く。時間あるときは、夕方もゆっくり走る。ルンピニに帰ってこられた喜びが、背筋から全身に広がる。


戦場や災害地で取材するジャーナリストのトラウマについては、業界でも広く認識されている。でも、そんな場所じゃなくても、心に澱が堪ってしまうことがあること。日本に帰れば、安定した快適がある人たちとは、共有できないんだろうな。

大丈夫。これまでも、乗り越えてきた。数ヶ月とか、数年かかるけれど。

今の私には、ランニングという「神さま」がついているから、大丈夫だ。

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亡くなられた方のご冥福を祈ります。心から、自分のこととして、あなたのことを想っています。

同時に、今回は特に大きな仕切りを抱えてエベレストに挑戦している栗城さん。押しつぶされそうな今だと想います。遠くからですが、応援しています。皆さんのご無事を、祈っています。

甘い憂鬱

中世から続く都市文明を築いてきたカトマンズ盆地には、お菓子の文化がある。近年勢力を拡大しつつある西洋菓子以前から、インド菓子、そして今日取り上げる(盆地の先住民族文化)ネワール菓子は、砂糖が貴重品であった時代は特に、ネパール人のあこがれの的であった。

ネワール菓子は、かりんとうに似た「ラカマリ」や、脳天が突き抜けるような甘さの「グッパ」が有名だ。グッパは文字で書くとグッドパックであるが、発音を聞くと「グッパ」。植物性の油脂、砂糖で練り上げ、表面にナッツを散らした日本にはない様式の菓子であり、文字で説明するのは非常に難しい。が、一度食べていただくと、その凶暴な甘さを痛感していただけるだろう。

普通の日本人の舌には、甘さと油脂のくどさが過激すぎ。しかしこれを我慢して食べていると、数ヶ月後、あるいは数年後、突然「美味しい」と感じるようになる。そうなるともう、病みつきである。


さて、このグッパの有名店店主が逮捕されてしまった。売れ残りのグッパを新しいグッパに混ぜていたり 、衛生的に容認できない水を使用していたりという嫌疑がかかっている。報道の内容から見るに、賞味期限の改ざんとかのレベルではない。健康被害を引き起こしかねない事例のようである。

カトマンズ、パタンの何カ所もグッパやさんがあるが、人気店の製品は回転が速いから安心だ。と、我が家も買い物に行っていた店のようで、ショックを受けている。私自身はあまり食べないが、義母をはじめとするネパール家族の大好物なのだ。

名の知れたインド菓子店のひとつも、同様の嫌疑かかけられて逮捕者が出た。


カトマンズのソウルフードである「モモ」も、下町の店の場合、人目につかない場所にあるキッチンを見たら、食欲を完全に失ってしまうことがある。暑い時期はネパール人も、足の速い挽肉を使ったモモは食べることを控える。晩秋から真冬のシーズンも、回転の速い店を選ぶ。もしくは、こじゃれたレストランのモモを選ぶ。


8月東京で、代々木公園と日比谷公園の2つの「ネパール・フェス」に行った。 ここでは東京の、沢山のネパール料理店の出店で、美味しいチキンモモを堪能した。真夏の気候の中でも、安心して食べられるモモを提供できる。それを安心して楽しめる。日本の衛生環境を思い知った。

保健所の許可や指導のないネパールでは、自分の健康を守るためには、目に見えるキッチンで作られたものを優先すべきなのだ。とは云え、カトマンズB級グルメの魅力も捨てがたい。

結局は、自己の免疫能力を高めることにつきる。
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