高邁な生き方を啓蒙することで、社会の汚職を撲滅することを活動目的とする国際NGO Accountability Lab の主催による、新たな種類のリアリティ・ショウがネパールで展開されているようだ。

Integrity Idol Nepal 2014 (高潔なるアイドル公務員をさがせ!)
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ロイター通信の記事によれば、300人を超える公務員からの応募があり、上の写真の5人がファイナルリストにノミネートされている。職種としてはヘルスワーカー、公立学校の教師、郡教育事務所職員、母子保健プロジェクト従事者とのこと。

学生たちからの質問に答えるセッションが30分の番組として、先週放送された。昨日真夜中まではソーシャルメディア、携帯電話SMSやメイルなどを通じて、一般市民からの投票が行われていた。そして、多分、ネパール時間今夜8時から、ネパール国営テレビの娯楽チャンネル NTV Plus で放送される番組で優勝者が発表される。

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高潔な公務員をさがすことがテレビ番組として成立する、イコール、清廉な公務員が少ない!ということだ。

Transparency Internationalが発表した、世界汚汚職度リスト(汚職が多いほどリストの後ろ)でネパールは、今年世界175カ国の中で126番目にランクされている。昨年は116番目であったが、状況は後退したとも云える。ネパールは「汚職が蔓延る社会」と云える。

これは公務員の世界に限らず、政治、そして本来、社会に対して誠実であるべきNGOの資金についてさえ、不明瞭、不適切な事例が発生している(もちろん、誠実な活動と資金処理をするNGOも沢山ある)。体制の一部に蔓延る問題ではなく、社会全体として取り組んでいくべき課題である。

その中で「公務員」が取り上げられたのは、ネパールにおける汚職の典型的な事例であるからだ。と、思う。

ネパールやネパール人を嫌いになりたければ簡単だ。ネパールの役人を相手に仕事をしてみればよい。

「この決済を認可して、社会に利益があるのは分かります。でも、私には何の得になるんですか?あなたは仕事が成功するという利益を得る。でも私には何の得にもならない。一方的に私が損をしてるじゃありませんか」

上から下まで、この台詞をドヤ顔で、ときに小声で吐き捨てる公務員は多い(※個人の見解には相違があります)。

元々、そういうことを主張して当然と考える社会階層や特定のカーストグループから公務員を目指す人材が出て、公務員になってみて回りもそうで更に増長し、バレなきゃいいのだ!オレさまは悪くないのだ!!と、ますますねじ曲がっていくのではないだろうか(※個人の見解には相違があります)。


ネパール最大の祭り、ダサインはネパールにおいて、邪悪な悪魔を正義の女神が退治したことを祝う祭りである。力を持つ邪悪が蔓延り、退治されない。正義が実現しない社会であるからこそ、人々は願って、神話の中での正義実現を熱狂的に祝うのである。この点について指摘するネパール人に、巡り会えないのはナゼだ?


ネパールの村々で、正直に働き、人や自然に感謝して生きている人たちに巡り会える仕事に戻って2ヶ月。ネパールは美しい、と、しみじみ感じる。先進国から来た我々は助けるのではなく、ネパールの人たちに「助けられて」はじめて仕事が出来ることを再認識している。

美しい人たちのもとを短期間訪れるだけでなく、その社会の中で自分自身中・長期的に、ネパールの人たちと一緒に、小さくてもネパールの役に立てる事業を開始するべく準備も進めている。来年には、スタート出来ることを願っている。

ネパールのため、になることで、自分の満足感、幸福感にも出会えたら....ありがたいことだ。