けぇ がるね?日記

ネパールの首都、カトマンズから発信しています。

2015年07月

雪男と仏さま

夢のように美しかったバンディプルから、ポカラレイクサイドに帰ってきた。ホテルとレストラン建ち並び、客はいなくても夕刻からはそれなりに電飾ギラギラ。ライブバンドの重低音が街角に流れてきたりもする。世俗的。だが、ちょっと「ホッとする」のは何故?

考えてみた。バンディプルは清く正しく美しいが、「宿の外のカフェでエスプレッソ飲もうかな?」とか「カクテルでハッピーアワー」とか「小洒落たケーキ」なんてお店はない。一方ポカラはよりどりみどり。

選択する楽しさ....があるんだなぁ。

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今回カトマンズ〜ポカラの移動、行きはイエティエア、帰りはブッダエアを使った。敢えて別の航空会社にしてみた訳で、比べてみようと。オンタイム運行については両者とも、天候が許す限りほぼ定刻。ポカラに新しい国際空港が出来て、レーダー誘導システムがポカラにも整備されれば、曇りや雨の時ももっと時間通りに飛ぶかもしれない。随分先の話だけれど。同時に、無理して飛ばないのは安全とも言える。

さてさて、カトマンズ国内線の出発ラウンジにこんなショップが出来ていた。
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雪男くんのゆるキャラ?

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CAさんと同じ制服のお嬢さんたちが接客してくれます。

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イエティエア直営の、イエティ(雪男)グッズショップ。カトマンズやポカラの街中でまだ見かけないので、カトマンズ国内線でだけ買えるレアアイテムかもしれない。ポカラはショップエリア改装中で、秋頃にはここにもお目見えかもね?

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帰路のブッダエア。仏さま航空。
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ネパールで一番安全な航空会社との触れ込みで、長年信頼を集めてきた。米国ビーチクラフト社の機体を使用している。向こう側に少し写っているのは、イエティのジェットストリーム41、英国製。

ブッダのひとり勝ち状態に挑戦するため、イエティは小型機による運行で事故も発生しやすい山岳路線を「タラエアー」と分社化し、ポカラやタライの都市部を結ぶ路線だけに特化した。機材も信頼性の高いものを導入した。

ブッダのCAさんはパンススーツが制服で、ベテランが多い。頼りになる感じ。一方イエティはチベットの民族衣装風の制服。若くてキレイなCAさんが揃っていて愛嬌も良い。うむむむむ。企業努力しているのが見て取れる。

両者ともにネパール在住者については、ネパール人外国人共にマイレージ会員も募集。今回帰路のブッダは、溜まっていたマイレージの無料航空券(空港使用税とサーチャージは現金払い)だった。イエティもカード申し込んだ。これからは、頑張っている雪男くんも使っちゃおうかな?

我々ノンツーリストビザの居住外国人の場合、通常の外国人料金より安くて、ネパール現地通貨払いの料金が設定されている。イエティエアはこれで発券してくれた。私の知る限りだが、ブッダは最近、ドル払いで高額の外国人料金でしか受け付けてくれない。このあたりでも、雪男くん押しになってしまう。

競争することでサービスが向上する。安全性も向上してほしい。期待するところだ。ここでもまた、選択肢が増えることは貴重である。

バンディプルに行ってみた

ポカラから車で1時間半、カトマンズに向かう国道上の宿場町ドゥムレから山道を更に30分。中世、バクタプルから移住したネワール族が築いたバザールが掌の上のような尾根の上に続く小さな街、バンディプル。

中山道木曽馬籠宿のネパール版というと、イメージが浮かぶと思う。

かつてはマナンを経由してチベットに至り、南はインドとの徒歩による陸上交易路の拠点として栄えた。カトマンズとポカラを結ぶ車道であるプリトビ国道が1974年に完成し、尾根の上にあるバンディプルは国道から外れてしまった。タナフ郡の中核の地位は、低地の国道沿いにある街、ダマウリに移っていった。賑わいを奪わたバンディプルでは、豪商が競って建てた立派な町家に住む人もなく打ち棄てられていたと云う。住民の多くは車両交通の要所であるナラヤンガートなどに移住してしまっていたとも聞く。

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コンクリートによる開発から取り残された古い街並みは、2000年頃、復古調の古民家ホテルとして再利用されるようになった。カトマンズの観光開発業者が地元のオーナーと共同でホテルに改築し、バザール筋にだけは車両が乗り入れられないように両端にブロックを作った。

2008年に訪れたときには、古民家ホテルの先駆となったOld Innに滞在した。今回は隣の家にその後出来たGaun Ghar(村のおうち)に宿を取った。カトマンズやチトワンでホテルや伝統料理レストランを手広く展開するカトマンズの観光企業と地元の合弁である。

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他に泊まり客いない村のおうちは静かでゆったりとしていた。伝統的土壁の家は自然素材の厚い壁が天然の断熱材となる。夏涼しく、冬暖かい。鉄筋コンクリートの家とは違い、家全体も呼吸しているような感じがした。

私も友人も、部屋に入るなり眠気が来て、そのまま深い午睡に落ちていった。その後も、何時間寝てもまだ眠れる。心と身体が心底リラックスできる、不思議な感覚だった。今回の地震で、より良く復興するためには村でも鉄筋コンクリート建築を!と提唱する声があるのも当然だが、伝統工法の家がこんなにも人間に優しいこと。深く感動してしまった。

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部屋の窓からは、絵本の世界のような景色が見える。2008年に来た時より、村の中に建物が増えている。鉄筋コンクリートの建物が建設中であるのも見える。

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午後、学校帰りの子供たち。普通の村とは違い、ぱりっとアイロンの効いた制服に身を包み垢抜けている。

バンディプルには1980年代より、京都ノートルダム学院のシスターたちが開いた立派な学校がある。バンディプルの子供たちだけでなく、周辺の村々から、より良い教育を求める子供たちが集まってきている。村にいくつもある寄宿舎に入る子供もいれば、お父さんは海外に出稼ぎして送金。周辺部の村々から子どもとお母さんだけはバンディプルに部屋を借りて下宿。子どもをノートルダム学院に通わせる例も少なくないと聞いた。

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制服から着替えると、やっぱりやんちゃ。雨上がりのバザールの石畳で、クリケットに興じていた。

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車の走らない道は、観光客にも子供たちにも安心だ。クラクションの音もない。

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日が暮れ始めた。

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優しい光が、バザールを包む。

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村のおうちの玄関先には、灯明が灯される。

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カトマンズ資本のホテルだけでなく、地元の人たちも宿やカフェを開いている。今から30年くらい前、ポカラのレイクサイドにあったような、素朴で土の香りがするような施設も多い。

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村のおうちの夕食は、やっぱり、ネパールの国民食ダルバートだ。ネワール族伝統の蒸留酒も振る舞われる。素焼きの杯に高いところから注ぎ、星のような泡を立たせることで酒の純度が高いことを示す。

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バンディプルの夜はほのかに明るく、そして暗い。

バザール周辺の、一軒一軒が離れて建つ民家には地震被害も出ているそうだ。しかし、家が隣接して続くバザール筋では被害無かった。全ての家が揺れから支え合っていたのではないか?とのことだ。

秋と春の観光シーズン中は、夜遅くまで騒がしいほどに欧米人観光客が押し寄せるそうだ。今はとても静だが「秋の予約は快調ですよ。心配ないです」と、宿の人曰く。静かな滞在を望むならオフシーズンの雨期か、欧米人が自国に帰ってしまう12月1月あたりがおすすめかもしれない。 

ポカラに行ってみた

4月25日の震災、5月12日の余震の影響で、ネパール全体の観光業が落ち込んでいる。震災の直接的被害と、その後のキャンセルを合計すると、600〜800億ルピー(720〜960億円)の損失に及んだと試算されている。

世界的に有名な山岳観光都市ポカラは地震による被害が殆どなかったにもかかわらず、観光客がいない。ヒマラヤが見えない雨期のオフシーズンに多く来るインド人避暑客も、年間通して訪れる中国人観光客もいない。ポカラは危機的状況だ!と、カトマンズで漏れ聞いていた。

普通の外国人に出来る、一番確実な復興支援は、ネパールに来て、楽しんで、お金を消費していくことだ!秋の観光シーズンにはネパールに行こう。と、呼びかけも始まっている。しかし、実際どうなのか?ネパール側の云う事を鵜呑みにすると、痛い目をみること少なくない。信用していいのか?

ならば、よし、行ってみよう!自分の目で見てみよう。

パタン市内でレストランを経営する友人とふたり、4泊5日。ポカラとバンディプルを巡る旅に出た。

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ポカラの宿は、レイクサイドのMt. Kailash Resort。以前からずっと気になっていた目を引くホテル。今回シーズンオフディスカウントをいただき、合計3泊。広く清潔な客室。蒸し暑い中観光から帰ってきて、身体を冷やせるプール(ガンガン泳ぐには小さい)。豊富に出るお湯(バスタブつき客室あり)。親切なスタッフ。

満足いく滞在であった。なのに泊まり客は、非常に少ない。

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そして、レイクサイドでは定番のひとつ。Cafe Concerto。

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いつもの雰囲気、いつもの味。なのに客がいない。そのせいか、楽しみにしていた手作りジェラードはなかった。それが残念。


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レイクサイドでは新しい建物の建築も多い。カトマンズでは最近殆ど見られない、竹を使ったコンクリ打ち。こんな工法が許されること自体、ポカラが如何に地震被害に見舞われなかったか。物語っているような気がする。

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突如出現する、北京の胡同(フートン)風赤い扉。

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施錠された中は、中華秘密倶楽部なのか?

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夜、二人とも大好きなMoon Dance。席を選ぼうとするとウェイトレスさんが
「宜しければ、テラス席はいかがですか?外から見える場所に...」
と。うちはちゃんとお客さんいますよ。と、外に向かってアピールしたいのだろう。もちろんOK。このような細かい営業努力を、困難なときにも継続する企業姿勢に好感が持てる。

実際、隣の店(某H.E.レストラン)は毎昼、毎午後、毎夜客が一人もいないのに比べ、Moon Danceには少ないなりに客が入っていた。
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お次は、これなら買っていいかな?と思えるTシャツ屋さん。

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レイクサイドに2軒展開中のUrban Yeti。ポカラの若手デザイナーのオリジナルで、カトマンズでプリント。ポカラに来ないと買えないレアもの。

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カフェも併設した店内は、ポカラらしくてイイ感じ。「ネパールをおうちに持ち帰ろう」がコンセプトとか。とても薄いコットンニットのTシャツは1枚850ルピー。日本円で千円弱と手頃。普通のコットンTシャツより薄いので、沢山買ってもかさばらず土産物に適している。

中国人観光客はひとり20枚30枚50枚と爆買いする人も多いそうだ。よくある厚手コットンのTシャツでは厚すぎて、スーツケースに入らないだろう。でもここのなら「没問題」ね。

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デザインも良く、ネパール土産ものには飽き飽きの私でさえ、亭主用とお揃いで買ってしまった。

ただし、布地が薄いので耐久性は弱い。バッグでこすれる腰回りなど、すぐに毛玉が出てくる。メリヤス編みニットの弱点だ。反面、肌触りは最高によい。カトマンズのJuju Tシャツの方が耐久性あるので、お好みでどうぞ。
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滞在最終日、ジップフライヤーという冒険アクティビティに参加した。ポカラ近郊、サランコットの丘頂上から、ワイヤーにぶら下がって森の上を下るという、単純かつエキサイティングなもの。


バンジージャンプやパラグライディングと比べ、自分で一歩踏み出す勇気が少なくても大丈夫。それでも最初の数十秒、脚の下に広がるジャングルの上を飛んでいる自分がSF映画の主人公になったような気分が味わえる。

今回は震災復興半額セール中で、お得に楽しめた。今年雨期の間だけの特典だと思う。シーズン中は毎日40人〜80人が飛ぶという。滑降スタート地点の横には、現在建設中の巨大ホテルもあった。元日本人、現在ネパール国籍を取得した観光実業家、宮原さんのホテルだと思う。

ポカラではパラグライディング、ウルトラライトプレーン、バンジージャンプ、ジップフライヤーなど、最近流行りの冒険系アクティビディがよりどりみどりで楽しめる。特に、インストラクターとタンデムで飛ぶパラグライディングは、ふわりふわりと大空に浮かぶ感覚が刺激的。着地時に失敗して(客が)脚を骨折することが希にあるとの話は聞くが、墜落したとか、死亡事故の話は聞かない。

価値観、人生観の問題だが、各アクティビティ共に一度はやってみると楽しいですわ。二度やるか?と云われると、うーむ。パラグライディングとジップは、もう一度やってもいいかな?と思う。ヒマラヤ見える時期に、ね。


バンディプル編に、つづく... 

三本線の謎〜ネパール政府系レポート表紙

すったもんだのあげく、ネパール新憲法草案が制憲議会に提出。審議に入るところまで漕ぎ着けた。震災がもたらしたミラクルであるが、本当に公布出来るかどうかは、ぎりぎり直前にならないと予測つかないだろう。論議分かれる点については「先々ゆっくり決めるわいなぁ」と明記される可能性高く、現在の暫定憲法のままで「いいじゃないの」「ダメよだめだめ、憲法フィニッシュして、外国からの復興援助ガッポガッポもらうのよ」と、政界のイヤらしさも感じられる昨今である。

詳しくは、谷川先生の「ネパール評論」を(いつも頼りにしています)。 

さて、憲法草案の表紙に縦の三本線が見られる。
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ネパール政府系のレポート表紙には必ずと云っていいほど描かれる三本線。これ、やこれも。 以前ネパール政府と仕事していたときも、表紙は必ずこれ。

「三本線、何の意味があるの?」

と官僚諸氏に尋ねてみたが、誰からも満足いく回答は得られなかった。前例主義、考えない主義なのだろうか?この三本線を見るたびに「また、(外国人的視点では)使えない紙を作りやがって...と、内容見る前にウンザリしてしまう悪い習慣がついた。

どなたか、三本線の意味をご存じであれば教えていただきたく。みなさまにお願いする次第です。
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