本日、ある方から、「最近ネパール社会やダンナに対する不平不満が満載だけれど、何故アンタはネパールに住み続けているの?」とのご質問をいただいた。ごもっとも。サクッと回答したい。
 
だって、ネパールに住んでいる方が、私の人生楽しいんだもの。
 
極論を言えば、ネパールで安定して暮らすために、ネパール人と結婚した。そして我が亭主は、私が望む以上の「スリリングで面白い」ネパール人生を、私に与えてくれている。元々ジャーナリストだった亭主が、たまたま日本関係の仕事をするようになり、その手伝いをするうちに私まで、業界に潜り込むことが出来た。
 
私が、事務屋さんだった前職を辞し、メディア業界に入れてもらってからここ8年ほど、ネパールで起こった大事件はほぼ漏れなく、自分の目で現場を見る機会に恵まれた。例えば2001年の王宮惨殺事件だって、王宮内部の事件現場以外の主なイベントは、ほとんど現場に立ち会って、自分の目で見たもんね。「だから何なんだ!」と云われればそれまでだが、こんな経験、普通は出来ないゼぃ。
 
国王、首相、大臣、一流の知識人、そして、偉大なる市井の人々まで、ネパールをネパールたらしめている様々な人々と出会い、意見を交換し、自分の人生を豊かにする糧を日々いただいている。日本にも「ネパール・オタク」は数多く存在するが、私ほど幸せな「ネパール・オタッキー人生」を送っている人間はいないだろう!と、胸を張ることが出来る。
 
云ってみれば、「グリコのおまけ」か「チョコボールの金のエンゼル連発」のようなものであり、それでもなお、グリコやチョコボールも「より美味しくあって欲しい」と、まあ、欲が深いだけ。
 
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さて今日は、久しぶりに、コングレス党首ギリジャプラサード・コイララ氏のスピーチを生で聴いた。ギリ爺、死ぬまで党首を辞めるつもりはない模様。ネパリ・コングレス党は、コイララ家の所有物なのね。スピーチ内容については、明日改めて整理したい。自己の過ちを絶対に認めない。自己を正当化する論法は、バウン的論法の究極であり、芸術的にまで腐り果てていた。
 
コイララ党首に挑戦を挑む、コングレス党学究肌政治家、ナルハリ・アチャルヤ氏とも話をした。コイララ氏と比べて、人間としての「まとも」さが感じられる。共和制を掲げるアチャルヤ氏の目指すところが、どの程度過激路線なのかは今後、注目して理解したいと思う。
 
今月下旬からカトマンズで開催予定の「コングレス党大会」では、新党首選出が行われる。下馬評では、都市部市民のブーイングにもかかわらず、コイララ爺さん再選の可能性高し。長年の政治生活で培った、ネパール全国の支持者基盤は厚い。
 
また、執行部自己批判のための臨時党大会開催の声が高まる、ネパール統一共産党。マダヴクマール・ネパール総書記は、何とか党大会を回避するべく必至である。党首の椅子を、手放したくないのだ。
 
斯様にネパールの2大政党は、トップリーダーのエゴ丸出し。これでは、広く国民の支持を得ることは不可能であろう。情けないこと、この上ない。
 
今日もまた、いろいろ見られて、ああ面白かった。