まずは速報。本日5/19、ネパールの政府機関は「昨日の国会宣言成立を祝賀するため」の休日となった。ネ政府内務省の発表。

今日は昼間、各地で「祝賀デモ」が計画されており、カトマンズ首都圏ではデモ渋滞が懸念される。今日のところは、笑って許しましょうね。

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さて、国会宣言の内容を考えてみよう。宣言から抜粋した趣旨は太字。

なお、今回の宣言と、1990年憲法に「齟齬(そご)」が発生する条項については、これに限って今宣言通りに改正される(90年憲法の該当条項の廃止)。

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以下は、国王や王族の特権や、軍事の統帥権を廃止する条項。国王はじめとする王族は、「象徴」としての地位を温存できたが、権力的には「丸腰」に剥かれた。

国家の最高権力は、内閣の元にある。ネパール王国政府の名称は、ネパール政府に変更する。

行政、軍、警察、行政組織は、国会下院が責務を持つ政府の権限の元に置く。

王立ネパール軍の名称は、ネパール軍に変更。

軍の動員は、首相をトップとする国防委員会がコントロールする。

軍参謀総長は、内閣が任命する。

軍大元帥(=国王が就任していた)のポストを廃止する。

王室枢密院(ステイト・カウンシル)を廃止する。

王権の継承については、国会下院が決定権を持つ。

 Pちゃん、青くなっているだろうな......

王室経費は、国会下院が決定する。国王の個人資産・収入に対して課税する。

国王の行為に対して、国会下院や法廷が諮問することが出来る。

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市民権の問題について解決を図る。

現在のネパール市民権は「父系」のみであり、ネパール市民を父に持って誕生しないと、ネパール国民として認められないでいる。

今後、外国人の父親と「ネパール人の母親」のもとに誕生した子供にも、ネパール国籍が認められる可能性が出てきた...とも、読める。

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国歌を変更する。

現在の国歌は、国王賛歌。さて、どんな新国歌が出てくるか?

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ネパールは「世俗国歌」となる。

ヒンドゥー教はもはや、「国教」ではない。世界で唯一の、ヒンドゥー国家が消滅した(インドは世俗国家)。

今後、ヒンドゥー文化を基盤として定められた「国家の祝日」が、その他の宗教にも公平なものに変更される可能性があると思う。国王が主宰してきた、国家的ヒンドゥー祭礼(ダサイン大祭のハヌマンドカ旧王宮での祭礼等)は、王室のプライベート祭礼になるか?

まずはもうすぐ行われる、パタンのラトマチェンドラ「ボト・ジャトラ」祭礼に国王臨席するか?どのような形式となるか?注目している。