この項、本ポストで完結させます。

現在ネパール政府(主幹: National Planning Commission)と主要ドナー(世銀、ADB、国連、EU、日本JICA、米国、インド)が中心になって、震災復興に関するニーズアセスメント Post Disaster Needs Assesment PDNAが実施されている。この結果は6月15日発表される予定であり、復興計画の骨子となると予想される。

6月25日カトマンズで、ネパール政府とドナー諸国による復興支援会議が開催される。40〜70ヶ国の代表が参加する規模になると聞いている。7月中旬からはネパールで新しい会計年度が始まるため、次年度(ビクラム暦2072-73)ネパール政府予算に復興支援援助計画や予算を反映させるための会議設定である。

政府やドナーが試算する復興計画は数年単位のものとなるだろう。より災害に強い国家再建については、10年単位それ以上の期間が必要になる。 ネパール政府内、(使い物になる)官僚の数は限られており、復興計画策定と実施においては深刻な人手不足が発生する。これを埋めるのはアウトソーシングであり、ネパール国内、国際的民間コンサルタントの雇用が急務となる。 

地方の再生については、積極的なNGOとの連携も必要となるだろう。しかし、これら基本計画策定に、ネパール国内のNGOや国際NGOが参加しているか?もっと云えば、被災地住民の声をすくい上げ、計画に盛り込む視点があるのかどうか?今後の展開を願うところだ。

震災直後の救援については、隣国インドと中国の活動が派手であった。復旧・ 復興の段階については、いつもお決まりの国際援助巨大プレイヤーに混じり日本の立場もクローズアップされている。地震からの復興。地震やその他の災害に強い国造りについて日本は世界最先端であり、政治的野心の見られないアプローチはネパールからも歓迎されていると見える。今年仙台で開催された国連防災世界会議で提唱された「より良い復興 Build Back Better」を国際的に実行する機会となれば、ネパール、日本両国にとってWin-Winとなる。

私にはいつ余震が来るか予知する能力はないが、ふたつだけ、確信を持って予測できる。
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その1
 ネパールの復興は人間の善意だけでなく、近い将来、国際的に大きな開発ビジネスの現場となる。 より現場に近い立場のNGOも、この流れに巻き込まれていくことだろう。翻弄されるのではなく、NGOや被災地住民自身も、流れを決めるための主要プレイヤーとして参加できることを願いたい(が、6月の第一回会議での大きな役割が設定されるとは思えない)。開発や復興についての技能を持つ方々は、コンサルタントとして業務参加する機会が増大するであろう。

その2
 ネパールは今回の復興 を通じて、新しい社会構造を獲得する。既存の政治体制や官僚機構が発展してゆくのか?全く別の市民勢力が新たなパワーとして勃興していくのか?今は分からない。ただ、ネパールは変わる。国民の愛国心は徐々に、観念的なNationalismから、実行を伴ったPatriotismに変革していくことが望まれる。
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ネパールがより良い国となるか?より大きな混沌の国となるか?より良い復興が、より良い国造りに結びつくことを祈るばかりである。