2008年12月11日

41BzO3PwK9L__SS500_先日,沖縄を拠点とする青空設計工房の大城さんから連絡を受け,紹介したい人がいるので時間を作って欲しいと言われたので,仕事帰りに待ち合わせの場所へと向かった.紹介して頂いた方は,仙台を拠点とする本間総合計画一級建築士事務所の本間さんでした.最近は,世間に流されるだけ,流される毎日で「夢」を語る機会などなかったのですが,久しぶりに三人で熱くお互いの思い描いている夢を語り明かしました.最近,エレファントカシマシの「俺たちの明日」という曲が好きでかなり聞きまくっていますが,そんな感じの夜でした.



私には,どうしても実現したい夢があります.
それは,建築業界の建築教育環境の改善です.

大学卒業後,社会人としてはじめて建築業界に足を踏み入れた際に,建築業界の実情に,強いショックを受けたことを今でも鮮明に記憶しています.過酷な労働時間,給料の安さ,そして,建築生産システムの実情に愕然としたのです.その環境を乗り越えなければ,得られない何かがあることも事実ですが,それ以上に,この国の設計事務所は,若手労働力の熾烈な犠牲の上で成り立っているということを思い知らされました.

高い授業料を払って大学の建築学科で学んだことは,即戦力としてはほとんど役に立たない.
その証拠に,設計する際に最も大切な法規についてもほとんど知らない.そのため,一級建築士を受験する際には,社会人として実務経験を積んだ後,さらに高い授業料を払って,資格学校に通って受験勉強に励まねばならない.

例えば,設計図の中にケイカル板を描いていても,実際,ケイカル板とはどんなもので,どんな種類があって,どのように工事して取り付けるのか?,材料費はいくらか?,工事費はいくらか?を知らない.それでも設計図を仕上げることはできてしまう.そして,今,そのツケがたまって,プロジェクトマネージャーレベルの人材不足という波に業界全体が飲み込まれてしまいそうだ.人材の空洞化とも言えよう.

話は変わるが,それでも一級建築士資格を取得する際に学んだ建築的知識は,大学時代に学んだものよりも,より実践的なものでした.なぜ,そういった実践的な知識を大学教育の中に積極的に取り込もうとしないのか不思議でなりません.そのような実践的な知識を建築士を志す方達により分かりやすく,より具体的に,そして,より安価に提供していかねばならないと考え,ウラ指導活動を始めました.私自身が,そういったサービスを求めていたのですが,どこにも見つからず,結局自分自身でサービスを提供する側に回ったのです.

次のステップでは,建築学校を作りたいと考えてます.その学校を卒業すれば,より実践的な建築的スキルを身に付けることができ,同時に,一級建築士試験に求められる建築的技能もマスターさせて,一級建築士を受験する際には,楽に合格できるレベルの人材を育ててみたいと考えてます.また,教育過程の中に,リーダー教育や,設計事務所経営,組織論なども取り込みたいと思う.そこで育成された人材(設計者)を欲しがるアトリエ系事務所なり,組織事務所なり,ゼネコン等は,今後,確実に増えていくであろうから就職の斡旋までサポートできる.

その学校(のようなもの)は,全国各地にあって,その地域の建築士達で手で運営して頂きたい.その地域の建築士達が,各々の地域で建築を志す者達を育てていくという仕組みを構築したい.

私自身,他人にモノを教えるが好きです.その理由は,自分自身の頭が悪いだからだと言い切れる.小さい頃から勉強していると,「なんでそうなるんだろう?」,「どうしてだろう?」と疑問ばかり浮かんできて,まったく勉強がはかどらなかった.とどのつまり,勉強嫌いだった.ただ,建築の知識については,とことんまで調べた.調べ尽くしたし,今では,建築行政,アトリエ系事務所,組織事務所,構造事務所,設備事務所,ゼネコン,工務店,職人など全国の建築関係者の仲間達がいるため,建築的な疑問点があれば,解決策だけでなく,その問題が発生した理由や背景を踏まえた上で解決することができるようにもなった.そして,そのように導いた解決策を他人に説明する際に,頭が悪いという自分の才能がとても役にたっている.頭が悪い分,自分自身が理解したり,納得するまでに時間がかかるのだ.自分自身で納得できるまで理解できた解決策については,当然,他人に分かりやすーく説明できます.これが,頭がよい人だと,すんなり理解できてしまうため,他人に説明するのが下手になる.他人にとって,どこが理解しくにい部分なのか?,どこがモヤモヤしてしまう部分なのかが分からない.自分ではすんなり理解できてしまっているため,そういった部分に気づけない.だから,大学教授が教える授業は,大抵分かりにくい.それも,今の建築教育における重大な弊害のひとつのように思えてならない.



ura410 at 16:53│ 建築士制度_法改正 | 建築教育