分電盤

先日の記事では,単相三線式と三相三線式の扱いの違いをご説明しました.こちら

さて,ワット(消費電力)の考え方は理解されていますか?簡単に解説しておくと,ワットとは,電気が仕事をする力電力(電気の力)を表す単位で,照明が光を出したり,モーターが力を出す大きさを表しています.
 
電力(W)=電圧(V)×電流(A)
となります.

そもそも電気というものは,電力会社から電線を通じて各建物へ送られ,住宅の場合,電線から敷地内へ引き込み,電力量計をかまして分電盤へと繋がれ,分電盤から各系統へと分岐されていきます.分電盤は,皆さんのご自宅にもありますよね.
 

分電盤から分岐された電気は,各部屋のコンセントへ供給されます.コンセント6〜8個で1回路とすることが目安となり,1回路で同時使用できる容量は,1200〜1500W程度(100Vで12〜15A)となります.エアコン,電気衣類乾燥器,食器洗い乾燥機,その他,キッチン・洗面所廻りのコンセントなどは,1つの機器の消費電力が1000W以上になることが多いので,コンセント1個のみで1回路(=専用回路)として計画します.
 
また,風呂上りにドライヤーを使用した途端,パチンと音がして,その回路の明かりが全て消えてしまうことがあります.これは,設定してあるアンペア数を超える電流が流れ,自動的にブレーカーが下りたためです.
 
ちなみに,各電気製品の消費電力(W)は,次の通りです.設計の際の目安として覚えておくとよいでしょう.
CDラジカセ    10〜40W
テレビ      20〜500W
ビデオデッキ    約30W
扇風機              約50W
冷蔵庫          80〜200W
電気炊飯器    300〜1000W
掃除機        500〜1000W
ドライヤー    700〜1200W
電子レンジ   1000〜1400W
エアコン     1000〜3000W

IHとガスコンロの火力の話に続く