平成22年度本試験課題に対するユープラ検証会を通じて感じたこと.

本番で合格図面を作成できた合格者達のプランに共通して言えることは,プランニングに意思がこもっていること.つまり,ロジック(理論)とプランニングが合致している.

なんとなく,こうなっちゃったというプランではない.
こういう理由でこうしたという明快なロジックがある.

その際の判断基準は,使い勝手などのリアリティー.
課題文を解く過程で,判断に悩んだ際には,実在する同規模の美術館プランと比較しながら結論を導き出している.リアリティーのない結論は出さない.

また,プランニング能力が高いのに,昨年の本試験で合格できなかった方達に共通していることがある.

それは,高いプランニング能力を身についているものの,プランニングが欲張りすぎて(=理想系を追求しすぎて)時間をいらずらに浪費し,書き上げるだけで精一杯となり,見直しの時間が確保できなかったり,集中力を持続できず,面積表ミスや,断面図や梁伏図と平面プランの不整合,計画の要点と平面プランの不整合が起こしている.
 
昨年の本試験の採点においては,とりわけ不整合の減点度合いは,例年以上に大きい.前半戦の間に,不整合を絶対に起こさない訓練が必須です.