東京ガスさんのご好意により,新宿新都心地域冷暖房センターを見学させて頂きました.新宿新都心地域冷暖房センター(以下,新宿センター)は,新宿パークタワーの隣にあります.
都庁をはじめ,京王プラザホテル,新宿NSビル,新宿住友ビルなど新宿新都心の超高層ビル郡へ温冷熱源供給しており,このような方式を地域冷暖房方式(DHC方式)といいます.
DHC方式については,平成11年度,15年度の一級建築士学科試験にも出題されていますね.こちら.
この新宿センターは,供給区域面積33.2ha(332,000平米),供給対象施設の延べ床面積2,200,000平米(22の建物)への熱源供給を行っており,熱源供給量は,世界第一位の規模をほこります.
供給熱源は,温熱源としての「蒸気(1MPa,200度)」,冷熱源としての「冷水(4度)」を各建物へ供給しています.
※小規模な施設の場合は,温熱源として各建物へ温水を供給するケースもある.
温熱源として蒸気を供給する際の管径は600mm(直径),供給後,各建物より90度のお湯として戻ってきますが,そのリターン管の管径は300mm(直径),冷熱源として冷水を供給する際の管径は1,500mm(直径),供給後,12度の冷水としてセンターへ冷水が戻り,そのリターン管の管径も,1,500mm(直径)となります.
尚,各建物へ供給される「蒸気(温熱源)」や「冷水(冷熱源)」は,建物への接続口で熱交換され,それこで温水,冷水をつくり,その温冷水が建物内をめぐることで空調等を行います(=温風,冷風をつくり出す).
建物との接続口で熱交換され,90度のお湯,12度の冷水となった熱源は,リターン管を通じてセンターへ戻され,再び,加熱,冷凍され,蒸気,冷水(4度)となって,再び,各建物へと供給されます.これが,DHC方式のしくみです.
写真は,中央管理室の風景です.
続く.