P10408822011年8月20日(土),21日(日)に(社)広島県建築士会福山支部主催の一級建築士製図試験対策講習会が開催され,ウラ指導が講師を務めました.本番での応用力・対応力の育成を最優先目的とし,最新の設計実例をもとに解説していきました.

最終日には,現青年部長の渋谷さん(渋谷建築設計事務所/広島県福山市)が,自ら設計した老健(介護老人保健施設)のプランと写真をもとに,具体的な設計手法や注意点,各種設計寸法,設備系の考え方などをレクチャー.その後の受験生からの質問にも,丁寧に回答してくれました.渋谷さん,ありがとうございました.渋谷さんは,謙虚で誠実な一級建築士.責任感も強く,私にとって心から信頼できる建築士仲間の一人です.
  

本講習会のポイントは,下記の通り.

・今年の作図量は,史上最多となるため,空間構成で合否が決定する.したがって,細かい話にこだわらず,大枠をつかむことだけに集中する.
 
・今年の課題のウツワは,レイアウト上,長辺方向5コマ,短辺方向3コマが基本.
 
・本番も変スパンで計画せざるを得ない可能性が大きい.
 
・特殊事例をのぞき,1階には,管理部門とデイケア(通所リハ)部門がくる.その中間部分に,エントランスホールを中心とした共用部門がくる.
 
・共用部門には,エントランスホールがあり,そのホール内に,事務室の受付カウンター,利用者用EVがくる.

・耐力壁が要求される可能性もあるので,要求されてしまった場合は,最小限の対応で済ます.(ウラ指導第一課題の落としどころ参照)

・耐力壁同様に,設備的対応も最小限対応で済ます.老健はそれが可能.


・施設の使い勝手上,ゾーニングのククリに拘り過ぎない.



最後に,今年の受験生の皆さんへアドバイスします.
・本番での応用力や対応力は,【最新】実例分析量に比例しますので,施設見学を含め,実例分析を徹底して行っておいて下さい.一昔前と異なり,課題文を数多く解いているだけで合格できる試験ではありません.国もマニュアル学習型受験生を振るい落とそうとしています.