時間があれば西洋の絵画美術史を学んでいます.建築デザインに応用できる話が満載で面白い.もっと早くにこの面白さに気づけばよかった.画像は,印象派の代表作「印象、日の出(クロード・モネ作/1872年)」です.印象派という名前の由来となった作品.この作品が発表された第一回印象派展は,1874年に開催される.当時の日本は,明治維新の真っ只中.1867年に大政奉還,1871年に廃藩置県が実施されます.そこ頃,パリでは,それまでの写実主義(写真のような正確な模写)の流れに対し,印象派は,革命を起こします.最初は,全く評価されませんでした.ちなみに,その100年後の1974年に私は生まれます.
ちなみに,1840年にはチューブ入り絵具が発明され,画家たちは絵具を作成する作業から解放されます.ただし,絵具の作成は画家にとって重要な技能の一つであり,その技能が画家の個性の一つでもありました.良い画家とは,良い絵具を作る職人でもあったわけです.ところが,チューブ入り絵具が販売されるようになって,誰でも綺麗な色を表現できるようになってしまった.画家の没個性化が進むこととなります.これって,建築業界にCAD(キャド)が登場した時の状況と似ていますよね.誰でも,綺麗な図面を早く作成できるようになった.また,
また,1827年には写真が発明されます.写真技術は瞬く間に改良され,それまでの肖像画に代わり,肖像写真として利用されるようになります. 正確に描写するだけなら、絵画より写真の方がはるかに正確で安価で納期も早い.写真の普及に伴い画家たちが職にあぶれていきました. そういった時代背景のもと,絵画ならではの表現の追及から印象派という芸術運動が登場します.コチラのサイトの解説も非常に分かりやすいです.