2012年06月03日

エスキース特訓講習会の開催報告

120602_141126昨日,今日の2日間にわたり,一級建築士試験対策エスキース特訓講習会を開催.私自身が講師を務めました.北は宮城県,西は福井,石川県をはじめ,兵庫県からの参加者もいました.

今回のように現役受験生が作成したエスキスを公開し,それをもとに講義する講習会は過去にはなかった.2日間で,昨年の本試験課題を含む3つの課題についてのエスキース具体例を解説.ウラ指導では今年から解答例の添削に加えて,エスキース内容とその思考プロセスについての指導や具体例の例示に重点を置いています.今回の講習会でも,直接塾の塾生達が実際に作成したエスキス内容を配布し,その作成手順や,注意点,思考ポイントなどを塾生自身に説明して頂きました.前半戦通信添削における塾生達の受講番号は31番〜36番です.この6名については解答例だけでなく,各課題ごとにエスキス・プロセスも公開しますので,前半戦受講生の皆さんは必ず参考にして下さい.尚,具体的なエスキスの進め方や流れについては,製図試験のウラ指導のプロファイリング マニュアルを参照して下さい.エスキスの進め方や各段階ごとの考え方が分かりやすく解説されていますので.



塾生の中でも31番さんと32番さんのエスキスは模範的です.この二人が来年以降,製図試験指導を行えば最強の講師となるでしょう.エスキスの説明も上手でした.エスキス・プロセスと,それによる解答例の両方を公開しあい,受験生どうしで互いに添削したり,意見交換しあえる受験環境の形成を実現させます.
  
初日は,プログラム図の作成です.製図試験は所詮,空間構成の試験.それを整理するのがプログラム図となり,プログラム図で整理した空間構成をプランニングで表現できるかどうかで合否が決まる.しかしながら,このプログラム図についての認識が甘い受験生は多い.プログラム図の内容もめちゃくちゃです.そこで,プログラム図をさらに簡略化したシンプル図を作成するように指導しています.シンプル図を作成することで頭の中で,空間構成を整理することができるからです.塾生の32番さんもシンプル図を作成することで覚醒(かくせい)できるようになったと話されていました.今回のエスキース特訓講習会で学んだことを前半戦一発逆転模試で実践して下さい.東京地区限定となりますが,一発逆転模試参加者限定のエスキース特訓講習会を7月14日(土)に予定しています.詳細が決まり次第,メルマガ及びブログで告知します.この講習会もすぐに満席となりますよ.後半戦の前に,エスキース手順を具体的に確認しておかないと勝てませんからね.無論,この話は,前半戦一発逆転模試の掲示板でも話題にしますので遠方の方がその点,ご安心下さい.
  
ゾーン分けが甘い=ゾーニングがぬるい!
平成23年度の本試験課題文を見てください.さて,この課題文には,いくつのゾーンがありますか?また,全ての所室を各ゾーンに振り分けられますか?さらに,ゾーンの中のストーリー(どれが主役でどれが脇役か,ゾーン内グループが存在するか等)を第三者に説明できますか?それらを第三者へ明確に説明できるようになることを目的として,プログラム図を作成します.さらに頭の中を整理するために,必ず,シンプル図(最小限に簡略化されたプログラム図)を作成する練習を繰り返す.空間構成こそが勝負!そのように試験元の国土交通省も発表しています.
 
結局は空間構成勝負!余計な知識武装に振り回されるな!  
この試験は,即戦力を求めている設計事務所への入社試験ではありません.課題文で求められている空間構成を読み取り,それをプランニングで表現できれば合格です.今回の講習会の中で,本試験課題は,ウラ指導の後半戦通信添削課題+後半戦一発逆転模試の計6課題による知識で確実に合格できることも解説しました.昨年の6課題の内容も公開し,昨年の本試験課題との関連性も説明しました.今年の後半戦からは各課題ごとの空間構成の考え方を積極的に指導していくので空間構成という観点から各課題内容を把握するように心がけて欲しい.それによってグッと確実合格を近づけることができるからです.また,全ての課題が本試験課題より難易度が高く出題されていることや,毎年の本試験課題は,ウラ指導課題よりもオーソドックスな形で出題されることも説明しました.

 

オマケ (講習会の中で,受験生から寄せられた質問とアドバイス)
1.「平成23年の本試験課題文の中に,「施設利用者部門と管理部門とを適切にゾーニング」という言葉があるのでこの課題のゾーニングは,利用者用と管理者用の2種類しかないのでは? 」という質問を受けました.違いますよね.この課題の場合のゾーンは,大きく4つ.入所,デイケア,共用,管理です.その内,共用については,会議室,診察室,ボランティア室などのグループが含まれます.

2.「例えば機能回復訓練室は,「入所者及びデイケア通所者が利用する.」と所室リストの中で記載されているため,機能回復訓練室は,デイケアゾーンに属すると断定できないのではないか?」という質問も受けました.これも違います.だって,主文の中にこの施設は,デイケアのある老健であると記載されています.ということは,デイケア部門は確実に存在します.では,デイケア部門のメンバーはどの所室でしょうか.それは,浴室,食堂・デイルーム,機能回復訓練室となります.通所者は,施設に連れてこられて,入浴し,食事をし,くつろぎ,訓練室でリハビリをして自宅に戻りますからね.この3点セットのククリと使い勝手は,重要です.

3.出題者は,受験生が課題文を読んでこんな空間にしたい,こういう空間にすべきだという心理を逆手にとるように仕掛けてくる.具体的な事例が平成14年のプールです.長手方向を公園側に面させたくなるような課題条件を盛り込んであるが,実際は短手方向を面させれば済む話でした.それを割り切れた受験生が合格し,割り切れなかった受験生が負けたのです.



ura410 at 10:39│ 直接塾 | 講習会