2012年06月17日

音響ノウハウを売りにするセミナー

P1060243弊社主催(協力/日東紡音響エンジニアリング(株)様)の建築力育成セミナー「音響ノウハウを売りにせよ!」セミナーを開催.満席のお申込を頂きました.音響セミナーの開催は私の念願でした.今日は夢が一つ,叶いました.日東紡音響エンジニアリングさん,ご協力ありがとうございました.
 
第一部は,「音の基礎知識」を企画営業部の木村さんより解説して頂きました.この解説が非常に分かりやすい.アニメや実際に音の試聴を活用された内容が素晴らしかったです.本セミナーのダイジェストを報告します.



・音の伝播は縦波.
・正弦波(サイン波)って何?
・位相,振幅,周期って何?
上記はいずれもアニメーションにて解説.
 

・一般的な音の速度は340m/秒(厳密には気温によって変わる)
 →雷の場合,ピカッと光って3秒後にゴロゴロドーンと鳴った場合は,
  340(m/s)×3(s)=1,020m
  したがって,約1km離れた位置で雷が落ちたことを概算できる.


・純音とは何か?
・純音と複合音(純音の複合)の聞こえ方の違い.
・うなりって何?
上記のいずれも実際の音を試聴しながら解説.
 
・スペクトルって何?
 →波形に含まれる正弦波成分を周波数ごとに表現したもの
 →スペクトルは音色(ねいろ)に関係


・音の干渉って何?
 →3次元アニメーションで解説.


・音の大きさと強さの違い
・対数表記により,0〜140db程度の範囲で音を表現
 →一般的に30〜40dbで静か,一般事務所は40〜50db程度,90〜100dbでうるさい!


・地下鉄の騒音が3dbでどの程度低減して感じるか?10db下がるとどうか?
 →実際に試聴して体感.結論/10dbの低減で「騒音が半減」したように感じとれる.


・吸音・遮音・防振の違いとしくみ

・遮音については,一般建築の場合,Dr-40〜Dr-50程度.
 →Dr-60以上にしようとすると高遮音,防振工事が必要.

・建物内の音の伝わり方
 →空気伝播音は,吸音・遮音により対策
  固定伝播音は,防振により対策


最後に,一級建築士試験問題のうち,特に分かりづらい過去問を解説.コチラ
開催後,一級建築士資格取得者からも一級建築士試験問題を絡めて解説してくれたおかげでとても理解しやすかったと参加者の方に言われました.
 
それにしてもここまで分かりやすい音響の解説は,私自身,生まれてはじめてです.アニメーションと実際の音の試聴との組み合わせが分かりやすさの秘訣ですね.こりゃぁ,ためになりますよ.もっと多くの受験生や建築士に聞かせたかったなぁ.こういったセミナーが増えれば,一級建築士の勉強をもっともっと楽しませることができる.各専門分野において,日本で一番,解説が上手い講師は誰か?その講師を見つけ出すことが,これからの私たちの役目となる.そんなことを実感しました.今後も建築勉強会では,責任をもって選りすぐりのセミナーを開催していきますのでご期待下さい.建築勉強会は,コチラ
  

第二部は,実例の紹介です.講師は,コンシューマー営業・開発推進部の佐古さんです.第一部の音響的知識を活用して,実際にどんな空間を実現させているか.ようは,吸音性や遮音性で音響空間を調整しようとすると結局,音楽スタジオのように居心地悪い空間となる.長時間,そこにいるのはツライ.その理由は響き(ひびき)が失われてしまうからだ.そこで,森の音場を研究し,音場システムを開発したのが日東紡音響エンジニアリングさんです.詳しくは,コチラ.最後に,体験スペースで心地よい音響空間を実際に体感して頂きました.
 

・防音室のコストの目安
 →6畳程度で設計施工で350万が目安.坪120万程度.
 
今回のセミナーに参加された方は,オーディオルームや防音室,音楽スタジオなどの依頼があった場合は,待ってましたとばかりにノウハウを実践できることでしょう.私の事務所にも昨年,1億円の土地をキャッシュで購入し,7〜8,000万で戸建住宅を新築するという相談がありました.その際,奥様がバンドをされていて地下にオーディオルームを設けたいという要望を頂いていたのです.結局,お客様の都合で話は流れしまいましたが,その時,今回のセミナーで学んだノウハウがあれば,オーディオルームや音楽スタジオの提案が可能でした.千葉の視聴スペースにすぐにお連れし,心地いいオーディオルームを体感して頂いたことでしょう.ノウハウのアンテナを張り巡らせておくことの重要性を今回のセミナーで再認識しました.



ura410 at 03:54│ 建築勉強会 | 講習会