2017年08月05日

【いすみ】武蔵野美術大学の「地方創生」報告書に掲載

武蔵野美術大学報告書-1たった一つのブログ記事がキッカケとなり,武蔵野美術大学の井口教授といすみライフスタイル研究所の江崎さんから取材を受けました.その内容が武蔵野美術大学による「房総〜平成28年度 地方創生都市の将来構想デザインに関する調査研究の報告書〜」に掲載されています.コチラ.内容は,下記の通りです.これも不思議な縁です.そして,改めて発信することの価値を実感させられました.

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(掲載内容)

荘司さんは、いすみ市大原漁港近くに生まれ育った、いわゆる「浜っ子」のひとり。地元が退屈で都会暮らしへの憧れが強く、東京都中野区で一級建築士事務所を経営しながら、一級建築士を志す受験生を指導する「教育的ウラ指導」(以下,ウラ指導)活動を全国展開している。大学卒業後、都内で生活してきたが、都会生活が長くなるに連れ、子ども達は故郷で育てたいという想いが強まり、2016年に家族で大原に移住。Uターンと同時に、「ウラ指導」活動に加え、「箱(建物)づくり」から「場づくり」へをテーマとした街づくりや地域デザインの普及に取り組まれている。2016年11月3日に大原漁港荷捌場で行われた武蔵野美術大学学生によるファッションショー「MAU COLLECTION 2016『DEN』」を観覧し、ご自身のブログ「ura410 (ウラシドウ) 物語」で適格なコメントを書き、武蔵野美術大学関係者を喜ばせた(コチラ)。



●インタビュー:荘司和樹さん
日時:2017年1月16日(月)13時〜14時45分
場所:イエサブ ユナイテッド一級建築士事務所

■大原(千葉県いすみ市)を出て建築教育関係で活動

1974年生まれ。大原幼稚園、大原小学校、大原中学校、長生高校と公立の学校で過ごす。中学時代は優等生だったが、高校は外房地域の進学校で、まわりに勉強ができる学生がたくさんいて、成績が思ったように伸びず勉強をする意欲を失ってしまう。一浪して大学に入ってからは高校時代からは人が変わったように真面目になり、教室の一番前の席に座って、建築を学んだ。専門課程になる頃には、先生の代理で臨時に講義をしたり、同級生に教えたりするようになった。人に教える楽しさをこの時期に覚え、一方で、高額であるにも関わらず分かりづらく、堅苦しいオモテの建築教育に疑問を抱き始めた。それが、後の一級建築士育成活動「ウラ指導」へとつながっていく。

大学3年の時に、アップルコンピュータのPowerMacと出会う。その時、社会を根底からひっくり返すような「新しい価値の創造」に心から興奮した。日本大学理工学部建築学科で初めてパソコンを授業に活用し始めたのは自分たちだった。当初は、グラフィックなどを活用する等、パソコンによって作成したレポートを受け取ってもらえない頭の固い教授もいた。

大学卒業後、代官山にある有名建築家の設計事務所に入所。メディアから注目されやすいアクロバティックな建築デザインが顧客の要望や予算を無視した形で蔓延していることに嫌気がさし、2年後に退職。退職後の4年間は、建築設計の仕事と並行して、テレホンアポインタ―やオペレーターで食いつなぎ、その間、ウラ指導のホームページづくりを進めていった。一級建築士を育成できる人材なり企業は限られており、希少価値があることを実感していく。

ウラ指導のホームページを正式に開設すると、ネット上の口コミでその指導内容が全国のい級建築士受験生に広まっていき、書籍化されたり、メディアに掲載されるようになった。2006年に「株式会社イエサブユナイテッド一級建築士事務所」を設立し、中野坂上に事務所を構え、同じ年に結婚もした。講演会やセミナーなどで日本全国を周り、毎年、1000人(限定)の受講生に一級建築士の受験指導を行っている。

■人材育成から「お菓子の家づくり」などを通じ街づくりへ

会社の経営も安定してきたこともあり、創業者によるワンマン経営化していくことを避けるため、2016年に社長職を他の取締役に譲った。東京の会社には、週に2回ほど特急「わかしお」を使って通っている。

現在は、高度複雑化する建築実務を分かりやすく解説する建築実務者セミナーの開催や、ウラ指導の卒業生ネットワークを活用し、大手企業の店舗開発や赤坂を代表する料亭のリノベーション・プロジェクト等の建築プロデュースを成功させている。そこで得た建築ノウハウを実務者セミナーで若手設計者に提供している。

また、地域デザインとしては、建築士会や東京青年会議所(JC)のメンバー達と「お菓子の家づくり」イベントを都内で開催してきた。市販されているお菓子を組み合わせて、親子でお菓子の家を自由にデザインする。最後にそれぞれがつくったお菓子の家を並べて街並みにする。街並みが完成した時、その魅力に大人までもが魅了される。この感動体験を通じて、「自分たちの街は自分たちの手でつくれる」といった意識を子ども達に芽生えさせ、自分ゴトとして、街の将来を考えようとする人材を育てて行きたいと考えている。

経済最優先主義の時代だが、自分がどれほどお金持ちであっても、住んでいる街が汚かったり、治安が悪かったりすれば、魅力的な暮らしを実現できない。みんなで力を合わせて素敵な街並みをつくるといった体験を通じて、魅力的な暮らし方というものを親子で考える「場」を提供したい。そのように考えられる住民なり、自治体が増えていけば、この国はもっと幸せになれると信じている。いすみ市でもこのワークショップを開催していく予定だ。
僕のライフワークは人材育成だと荘司さんは語る。日本大学でキャリア・デザインの講義を受け持つ他、企業と連携し、若手建築設計者や施工者のリクリーティングや人材にマッチングにも尽力している。



ura410 at 08:02│ いすみ市物語