前半戦通信添削の受講生限定掲示板で,パッシブデザインについて質疑応答させて頂きました.大切な話ですので,このブログでもまとめておきます.
このパッシブデザインが厄介なのが,定義が曖昧である点です.令和元年の一級建築士『学科試験』には以下の問題が正しい記述として出題されています.
【計画科目/問題コード01013】
このパッシブデザインが厄介なのが,定義が曖昧である点です.令和元年の一級建築士『学科試験』には以下の問題が正しい記述として出題されています.
【計画科目/問題コード01013】
パッシブデザインは,建築物自体の配置・形状,窓の大きさ等を工夫することにより,建築物内外に生じる熱や空気や光等の流れを制御し,暖房・冷房・照明効果等を積極的に得る手法をいう.
パッシブデザインとは何かを考える際には,↑の話を判断根拠としてください.
主文で
「設備計画」の留意事項で
計画の要点等(3)1で(建築物の環境負荷低減について,という前提で)
さて,平成28年の一級建築士『製図本試験』では,課題公表の際,「パッシブデザインを積極的に取り入れた建築物」という条件設定がされてました.
さらに,本試験での課題文では,以下のように条件設定されています.
さらに,本試験での課題文では,以下のように条件設定されています.
主文で
「環境負荷低減のため,自然エネルギーを利用し,快適な室内環境が得られるような設計手法(パッシブデザイン)」
「設備計画」の留意事項で
「太陽熱,地中熱,井水,植栽等を利用するなどし,環境負荷低減に配慮する」
計画の要点等(3)1で(建築物の環境負荷低減について,という前提で)
「環境負荷低減手法として,「太陽熱」「地中熱」「井水」のうちから2つ選択し」
となっています.
これからのことから,平成28年の出題者が明確に求めているのは環境負荷低減手法であり,「快適な室内環境が得られるような設計手法(パッシブデザイン)」については明確に求められておらず,パッシブデザインの定義づけも不明です.
これからのことから,平成28年の出題者が明確に求めているのは環境負荷低減手法であり,「快適な室内環境が得られるような設計手法(パッシブデザイン)」については明確に求められておらず,パッシブデザインの定義づけも不明です.
で,問題となったのは,平成28年の標準解答例に採用されている「井水利用屋根散水」はパッシブデザインか?と言う点です.
結論から言えば,「井水利用屋根散水」は,建築物自体の配置・形状,窓の大きさ等を工夫せずとも採用できてしまいます(=パッシブデザインとはみなしにくい).そのため,「井水利用屋根散水」は,パッシブデザイン手法ではなく,環境負荷低減手法であると考えておいたほうが無難でしょう.
続く
結論から言えば,「井水利用屋根散水」は,建築物自体の配置・形状,窓の大きさ等を工夫せずとも採用できてしまいます(=パッシブデザインとはみなしにくい).そのため,「井水利用屋根散水」は,パッシブデザイン手法ではなく,環境負荷低減手法であると考えておいたほうが無難でしょう.
続く