前回
からの続きです.「浄土寺浄土堂」についは,平成14年,19年の一級建築士「学科」試験にも出題されています.

【計画科目/問題コード14244】
浄土寺浄土堂(兵庫県小野市)は,海老虹梁を用いた禅宗様(唐様)の建築である.

「浄土寺浄土堂(1192年鎌倉時代,兵庫県,大仏様(天竺様),寺院,重源により建立)」は,肘木を柱の側面に差し込んだ挿肘木が特徴の『大仏様(天竺様)』建築である(コチラ).海老虹梁とは,鎌倉時代の『唐様(禅宗様)』建築に始まったものである.

【解答】×


【計画科目/問題コード19241】
浄土寺浄土堂(兵庫県小野市)は,太い虹梁(こうりょう)と束を積み重ねて屋根を支える構造の大仏様(天竺様)の建築物である.

【解説】
「浄土寺浄土堂(1192年鎌倉時代,兵庫県小野市浄谷町,大仏様(天竺様),寺院,重源により建立)」は,肘木を柱の側面に差し込んだ挿肘木(肘木の上には斗を載せ,更にその上に肘木を重ねて迫出していく)が特徴の「大仏様(天竺様)」建築である.浄土寺浄土堂では,上部の虹梁を束(縦材)を使って下部の虹梁で支える構造となっている.コチラ

尚,夕方に西側の蔀戸(しとみど)を開け放つと,西日がヒノキの床で反射し,天井裏を照らす空間演出が起こります.それは,阿弥陀様が雲に乗り,西方にある極楽浄土がお迎えにくる「御来迎」を表現するための演出効果だと言われています.コチラ

【解答】○
続く