舞監@日誌 since 2005

大阪在住、舞台監督・CQ塚本修(ツカモトオサム)の日記です。 観劇の感想や舞台用語の解説、たまに日々の出来事や劇団ガンダム情報も書いてます。 コメント・トラックバックは承認制ですので、すぐには反映されません。非公開希望の方はその旨お書き添え下さい。返信用アドレスも基本的には非公開にいたします。

2005年09月

鉛乃文檎初日

f5486cc5.jpg場当たりがね、出来ませんでした。
高さ2mほどの二重舞台に登る階段が二つありまして、その内の1本が午前中の稽古でポッキリと真っ二つに折れました。
急遽修復作業と残る1本も取り外し補強せねばなりません。
舞監の堀田くんが修繕に回るため、役者だけで登退場合わせと転換稽古をして、階段が修復した所で即ランスルー、ダメ出しも満足に出来ないまま、サス位置(スポットライトの位置)だけ合わせての本番。
結果は見ての通りですが、有能な裏方陣に支えられ、暖かい観客に見守られ、這々の体での初回でありました。
親身に奔走してくれたAI・HALLのホールスタッフの方々に感謝いたします。

☆場当たり
(ばあたり)の語源は、本番中に当座の事柄に気転をきかせ観客の喝采を博することで、転じて予定のプランを実際の舞台で当たってみて、より良いプランがないかを探る行為の名称となった。
また語感が[場を当たる]の意味とも取れるため、『場当たり』として定着したと思われるが、実は演劇用語辞典にも舞台用語辞典にも現在の『場当たり』を意味する用語は載っていない。
地域や人によっては『場渡り』とも。
本来テクリハ(テクニカルリハーサル・きっかけ合わせ・きっかけ稽古)とは異種なるものであるが、最近の小劇場では広義で『場当たり』と総称することが多い。

※劇中登場する愛馬シルバー。
首がユラユラ揺れる。

劇団鉛乃文檎

9b397368.jpg『シニイタルヤマイ』
作・演出/武田操美
@伊丹AI・HALL
9/30(金)19:30〜
10/1(土)15:30〜、19:30〜
10/2(日)15:30〜

この3日間、死に物狂いで台詞と段取りを覚えておりました。
現在もまだ進行形ではありますが、早くも本日仕込みです。
今回は舞台監督ではなく、出演者です。
まぁ、観に来て笑ってやって下さい。
私を見て笑うも良し、武田を見て笑うも良し、芝居を見て笑うも良し。
いつものごとくのエセミュージカルですが、奥の深い話しです。
設定は現代に置き換えてはありますが、沖縄戦の話しです。
私は12シーン出ております。
5回の着替えがあり、かなり大変です。
さぁ牛乳ダンスだ!
乞うご期待?

☆台詞と科白
(せりふ)には2つの表記がある。
[台詞]は台本に記載された詞(コトバ)の意。
一方[科白]は科(シナ)つまりシグサと白(セリフ)で、役者の発する言葉を指す。
例えば、覚えにくいのは[台詞]であり、聞き取りにくいのは[科白]である。
正しいとは言えないが、簡単に言えば[台詞]は文字であり、[科白]は音声である。
しかし現在このような使い分けは無意味であるし、必要性も薄いと思われる。

※EMGフライヤー。
EMGは似非(えせ)ミュージカル劇団の略。
如何にも似非っぽい。

エレベーター企画千秋楽

87a6593b.JPG今回のSOTOWAスタイルは非常に好評である。
観劇アンケートに「分からない」と書かれることを懸念していたが、意外なほど好評であった。
一本のストーリーをオムニバス的に4本に分け、4種の演出プランで上演したのであるが、誰もが4本のどれか1本には好感を持つからであろうか?
私としてはそれぞれが独立した作品として観た場合、4本とも好きである。
ただ4本をトータルして1本の作品として観た場合、4つの演出方法のベクトルが1つのストーリーから派生し拡散しており、集約点を見いだせず散漫なイメージは否めない。
ベクトルの行き先、つまり演出の方向性が一つのテーマに集約した方がより完成度は高まると思うのだ。
風呂敷を広げたら、とても素敵な物が入っていた。
広げっ放しも良いが、広げた風呂敷はやはり畳んで欲しくなる。

※そして楽日恒例の撮影会。
後ろ姿からもご満悦の様子が窺える外輪氏。
モデルは8頭身を誇る関西バカ女優筆頭・冨永茜。
意外と照れ屋。
エレベーター企画HPにて近日公開の筈。

【G】1/550ビグザム

42e8c7c1.jpg前出『ビグザムを愛でる』(9/3)でイワハシくん(Gネーム:赤鼻)がガンプラのビグザムは?と、ビグザム揃い踏みに加えて欲しそうだったので、早速着色版をゲット。
黒くないのに不満はあるものの、接着面はキレイにパテ埋めされ、エアブラシによる塗装を施された逸品である。
今どき旧ガンプラを作る奴がおるのだ、これが!
しかもビグザムを!
近々チェスピースとザビ家専用ビグザムも公開。

※画像は外箱と説明書と1/550ビグザム。

SOTOWAスタイル初日

c0f2e56a.jpg『私が語りはじめた彼は』始まりました。
客がいるぞ。
たくさんいるぞ。
最近エレベーター企画は観客動員数が延びている。
ブレイク寸前。
ただし貧乏は変わらず。
今回の舞台美術はとても美しい。
シンプル&スタイリッシュ。
SOTOWAスタイルの美術は常に空間デザインが素晴らしい。
借景を含め、空間美術のセンスが良い。
空間美術と演出プランがきっちり融合すれば非常に良い作品となる。
今回は1本の小説を4つの物語に小分けし、4種類の演出プランで臨む。
アンケートは概ね好評。
初日満席。
明日は知らない。

※舞台を客席最上段より撮影。
舞台照明なくしてこの美しさ。
さらに白の美術にカサイマン(葛西健一・舞台照明)の照明が映える。

エレベーター企画

050921_1211~0001.jpg『私が語りはじめた彼は』
原作/三浦しをん
演出/外輪能隆
@芸術創造館
9/23(金)19:00〜
9/24(土)14:00〜、19:00〜
9/25(日)14:00〜

三浦しをんの同名小説『私が語りはじめた彼は』(新潮社刊)の舞台化。
SOTOWAスタイルには珍しく舞台美術がそこそこ在る。
今回の話しは独立した4本のストーリーの登場人物が、時期と場所を違えて微妙に絡み合って1本のドラマを構成している。
登場人物が多いので頭をクリアーにしてご覧あれ。
ただ、ボ〜ッと観るのも良いかも。
すでに月曜日から徐々に仕込みは始まり、本日は仕込み完成日。
今年に入って、クロムとエレベーターのことばかり書いてる気がする。
残念ながら6月以前の日記が削除されて読めないが、クロムは東京〜大阪公演が2回あり、都合4回、エレベーターは今年大阪公演は3度目で、来年1月にも次回公演があり、ハイペースで公演が続く。
シンプルかつスタイリッシュな演出を得意とするSOTOWAスタイル、お手並み拝見。

※画像はいつものハガキ大フライヤー。
うーん、意味はなくてもいつものように美女が写ってる方が良いなぁ。

雷魚テント(最終回)

050919_1204~0001.jpg本日ばらし。
浪花グランドロマンの解体作業は早い。
この規模のテントがわずか数時間で解体される。
午後2時には跡形もなくバラし終わり、夕方には清掃も終わり更地になる。
祭りの終わりはいつも寂しい。

※骨組みだけになった雷魚テント。
昼休みに撮影。

さよなら、たらこ劇場

050917_2011~0001.JPG最終公演終了。
どの劇団もいつかは終わる。
劇団内のいざこざで空中分解する劇団や、次回公演を延び延びにしている内に自然消滅する劇団も多い中、解散公演を行う劇団はいっそ潔い。
何度か最終公演に舞監として立ち会ったことがある。
役者の幾人かは芝居を辞め、二度と会うこともないかも知れない。
そう思うと感慨深く、胸に熱いものが込み上げる。

※代表のリョウ・チンと看板女優・原知佐。
舞踏や維新派では白塗りは当たり前だが、小劇場で白塗りはあまり類を見ない。
原知佐は常に白塗りで素顔はあまり知られていないが、本当は可愛いぞ!

☆白塗り
元は歌舞伎で立役(たちやく・男性の善人役)や女方(女性役)が白粉(おしろい)を塗り、善悪をはっきりするために用いられた。
基本的に二枚目役者は白塗りである。
舞踏ではしばしば全身に白塗りを施し、表情を飛ばして個性を抑える目的で使用される。

☆二枚目
一座の花形俳優。
江戸時代、劇場の前に出演者の看板が掲示され、一番目には一座の座長クラスが、二番目つまり『二枚目』に花形役者が掲示されたため男前の総評となった。
なお、三番目は道化を得意とする喜劇俳優が掲示されたため『三枚目』の名称が生まれた。
男性のみの歌舞伎に看板女優は存在しないし、現代においては看板を揚げる劇場や劇団も少ないが、慣例的に出演者の筆頭女優を『看板女優』と呼ぶ。

たらこ初日

050916_1558~0001.jpgいよいよ幕が上がる。
ボケっぱなしの2時間15分。
ゲネで観て笑ったシーンを、本番で再び笑う。
底抜けのバカだ。
明日もさらに仕掛けを増やし、バカ芝居はどんどんエスカレートする。

☆ゲネプロ(GP)
ドイツ語のゲネラルプローベ(Generalprobe)の略で、さらに略して『ゲネ』とも呼ぶ。
元は『一般試演』の意味だが、現在では本番の前に本番通り行う舞台稽古で、リハーサルの集大成であり本番前の最終チェックでもある。
しばしばランスルーと混同されるが、ランスルーは問題点を整理するためにする通しリハーサルで、ゲネプロは問題点が解決されたかどうかのチェックである。
リハーサル、ランスルー、ゲネプロは混同しやすいので注意。
時間的な余裕がなく、ドライリハ(DR・場当たり)やテクリハ(TR・キッカケ合わせ)が十分に出来ないまま行うゲネプロは実はランスルーであるが、『ゲネプロ』と呼ばれることが通例で、私もそう呼んでいる。
しかし本当の意味を知らずに使用していると、本来の意味や類語との違いが分からなくなるので、舞台用語は正しく覚えてから使用したい。

※お馴染み『効果音くん』。
受付にて2500円で『効果音くんフィギュア』が売ってる。
本日ひとつ売れたが、実の妹が買っていた。
残り4つ。
あまり欲しくない。

たらこ劇場

050916_0118~0001.jpg『ボケボケの真夏の夜の夢の巻』
作・演出/リョウ・チン
@インディペンデントシアター2nd
9/16(金)19:00〜
9/17(土)15:00〜、19:00〜
9/18(日)13:00〜、17:00〜

本当にバカな劇団が解散する。
大阪人が熱狂するベタな笑いと、かつてのドリフのドタバタを融合させた究極の劇団『たらこ劇場』の最終公演である。
旗揚げ公演にて緞帳が上がるといきなり巨大なウンコが舞台のまん中に在った。
これがたらこ劇場の全てを表している。
今回も仕掛け満載。
天井からタライ!

☆緞帳
(どんちょう)と読む。
舞台と客席を区切るための幕で、昇降式の他にも絞り上げや斜め絞りなど、原則的には上下に開閉する幕です。
緞帳に対し、左右に開閉する幕は『引き幕』と呼び、中央から左右に開閉する幕を『引き割り幕』と言いますが、最近では客席と舞台とを仕切る幕を総じて『緞帳』と呼ぶようです。
舞台では正式名称を略して呼ぶことが多く、単に『ドン』とか、『絞りドン』『引きドン』『割りドン』とか呼ばれています。
今でこそ緞帳は大劇場のイメージがありますが、明治時代までは公に認められない劇場は歌舞伎の定式(じょうしき)幕などの引幕を許されず、苦肉の策で昇降式の『緞帳』を使用したらしい。
よって官許の劇場以外で行われる芝居は『小芝居』と呼ばれ、緞帳を使用することから『緞帳芝居』とも呼ばれており、小芝居の出演者は『緞帳役者』と呼ばれ蔑視された。

※画像は最終公演のフライヤー。
見逃すな!
二度と見れんぞ。

雷魚テント(4)

050914_1913~0001.jpg初日。
舞監を全て堀田くんに任せてあるので、本日は客席からのんびり拝見。
途中休憩10分を挟む2幕2時間20分。
面白いじゃないか!
今回の作品は、私が思うに、2003『虹の都 MIZUHO』・2004『太陽の都(と)』に次ぐ昭和3部作の完結編で、高度成長期の日本を描く憂国劇である。
勝手な思い込みで3部作と書いたが、実はまだまだ続くのかも知れない。
もちろんそれぞれの話しは独立した物であるが、戦前〜敗戦〜動乱〜高度成長〜そして平成へと『昭和』を振り返る作品であり、今回は大阪万博以降の高度成長期〜平成をメインに、我々が「知らず棄ててきたものは」何かを鋭くえぐる。
まだまだ公演は続くので内容には触れないが、裏読み深読みファンには超オススメの1本。
もちろん素直に観ても良い。

※開演直前の雷魚テント。
キッズプラザが美しい。

クロム終わりました。

050913_1234~0001.JPG千秋楽も無事終了し、クロムモリブデンは1年間お休みする。
『キチガイに刃物』『鬼に金棒』『クロムに爆音』なのにお休みである。
『豚に真珠』『猫に小判』『クロムに公演』と言うことであろうか?
待ち遠しいなぁ。

先日約束した裏から見たクロムの役者だが、舞台裏に居ると普段見れないモノがたくさん見れる。
暗転、即猛ダッシュで着替えに戻る必死の形相の森下亮。
流血し小道具の血を拭く板倉チヒロ。
楽屋に戻ると必ず携帯のメールチェックをする信国輝彦。
スモークマシンを切り忘れ、舞台を真っ白にする遠山浩司。
舞台転換を忘れそうになり慌てて走る金沢涼恵。
着替え途中に下着姿であたふたする重実百合。
客演の方は申し訳なくて書けない。
個人的には普段落ち着いて行動する涼ちゃんが慌てて走る様がベスト。
7回も演れば、自ずと自分の動線が決まるものだか、毎回あたふたウロウロするザネリも捨てがたい。

☆千秋楽
元は舞の一つ。
歌舞伎の秋興行の最終日に役者全員が舞台に顔見せし口上を述べ、座元が『千秋楽』の舞を披露する慣わしから最終公演を『千秋楽』と呼ぶ。
しかし縁起を担ぐ劇場や舞台関係者は、秋の文字の「火」が火が出る(火事になる)ことや、秋(飽き)が来る事を嫌い、表記を『千穐楽』または『千龝楽』とするのが通例。
鶴亀がめでたい事から、この『穐』の字を当てたと思われる。
略して『楽(らく)』とも呼ぶ。
千秋楽のある最終日を『楽日(らくび)』、最終日に昼夜公演がある際に最終公演を『大楽(おおらく)』とか呼ぶ。

※今回の公演で人気の高い『毛女(けおんな)』は、前が見えないので自分で前髪を持ち上げて歩く。
本編の内容と全く絡まないので正式な役名はない。
劇団内では「毛女」と呼ばれている。
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