舞監@日誌 since 2005

大阪在住、舞台監督・CQ塚本修(ツカモトオサム)の日記です。 観劇の感想や舞台用語の解説、たまに日々の出来事や劇団ガンダム情報も書いてます。 コメント・トラックバックは承認制ですので、すぐには反映されません。非公開希望の方はその旨お書き添え下さい。返信用アドレスも基本的には非公開にいたします。

2006年04月

【舞】百花繚乱P終了。

47eaab79.jpg無事千秋楽を迎える。
もし赤字が小劇場に於いて無事ではなく、一大事だとしたら、99%の劇団が無事に千秋楽は迎えられない。
自分に親しい友人を役者やスタッフに投入してしまった場合、動員数が少ない一原因に成りうる時がある。
舞台に長く携わっていると、知り合いや友人も演劇関係の人間に偏りがちになる。
一女優が自分より年上の役者やスタッフを使い、一本の芝居を完成させ、尚且つ興行的にも成功させることは容易ではない。
しかし自分の持ちうる全てを用いて芝居を作ろうと決意した時、周りに集まった人たちの愛情に支えられ、動員数や損失を遥かに越えた、目に見えない結果を産むこともある。
そんな芝居は愛で出来ている。

※画像は久太郎作、天に昇る階段。
舞台には5つの扉があり登退場口になっているが、ラストシーンに手品のように白い階段が現れる。
黒とグレーの舞台に白い階段がひときわ映える。
芝居が一期一会であるように、舞台美術もまた一回限りの物である。
壊すのが惜しい逸品であった。

【舞】百花繚乱プロデュース

685623da.jpg『やさしい悪魔』
原作/川口まどか(秋田書店「やさしい悪魔」より)
演出/中山弥生
@シアトリカル應典院
4/29(土)19:30〜
4/30(日)13:00〜、17:00〜

川口まどか作同名コミックの舞台化である。
私は原作を読んでないので、どこまでが原作で、どこまでがオリジナルかは分からない。
3話構成で、人としての在り方や思いをファンタジックに、シニカルに、コミカルに、ハートウォーミングに描く、筈である。
と言うのも出演者が多く、必然的に稽古場に全員が集まることも儘ならず、我々スタッフも完全な形で通し稽古を見ていないからだ。
仕込みは無事終了し、明日は場当たり〜ゲネ〜本番である。
弥生っちの愛情のこもった作品だ。
きっと面白いに違いない。

※画像はフライヤー。
中大路のイラストに似てるなぁと思ったら、本人の作品だった。
舞台美術ともかなりシンクロしている。
後日、舞台美術は紹介したい。
久太郎、低予算にて会心の作である。
期待せよ。

【舞】Flamenco Live

a78f3147.jpg『Sol de Soles』
@Hall Jun
4/23(日)17:30〜

4月からCQで劇場管理を請け負った[ホール・ジュン]での初仕事。
ホール・ジュンはJR福島駅から僅か徒歩1分の距離にあるフラメンコホールだ。
間口4500mm奥行2500mmと舞台は狭いながら、スタジオを兼ねた観客席は100名収容のキャパシティを誇る。
壁面の2面は鏡張りでレッスンに対応し、公演時には巻き上げ式のカーテンで覆い隠すことが出来る。
室内灯や舞台の壁面の壁紙等、オーナーのフラメンコへの愛情とこだわりが窺える。
本日は内部の構造や備品、機材の仕様を確認するためにCQ7名で管理に当たる。
何々、フラメンコは12拍子ですか、初耳です。
でもしばしば拍子が変わるのですか、ふむふむ。
ノリで演奏や踊りも変化するのですか。
それってキッカケ掴めます?
まず無理ですか…。
フラメンコのこと、全く知らないんですけど。
えっ?でも大丈夫、って何が?
やれば何とかなる、らしい。
豪華な衣装と陽気な音楽、華やかなダンス。
なる程、あまり気にしないで、概ねノリでやれば良い。
多少の問題は見ない振りして今後続行。

※Hall Junの外観。
本日の終了後、オーナーのジュンさんからご祝儀を頂いた。
早速、ホールの隣にあるマレーシア料理店で軽く打ち上げ。
ジュンさんはとても面白く良い人です。
ありがとうございました。

【舞】Vincent Sekwati Mantsoe ソロダンス

f86813fd.jpg『NTU』
『PHOKWANE』
振付/ヴィンセント・マントソー
@近畿大学会館 日本橋アートスタジオ
4/17(月)20:00〜
4/18(火)20:00〜
4/19(水)20:00〜

ヴィンセント・マントソーによるソロダンス公演。
南アフリカの実力派振付家であり、数え切れない受賞歴を持つ世界的ダンサーである。
その肉体は豹のようなしなやかさと、格闘家のような強靱さを持ち合わせる。
開演、ダンスが始まる。
一見して鍛え抜かれた身体はダンサーの肉体ではなく、格闘技や武闘家の身体である。
褐色の肌が鞭のようなしなやかさで弾む。
見る見る汗が吹き出し、照明を浴びたヴィンセントは漆黒の獣のようだ。
ダンスのさなかに見せる笑顔は観客を魅了し、白く輝く歯が無性に愛らしい。
途中10分の休憩を挟んだ50分、踊り終えたヴィンセントは笑顔で万雷の拍手を受ける。

※フライヤー。
抜群のバランスセンスを持つヴィンセントは蝶のように優雅に舞う。

【観】とり鉄人

001ebded.jpg『ワレラガ少年』
作・演出/小畑悠
@インディペンデントシアター2nd

劇団名に惹かれて観に行く。
初見である。
大好きな俳優・風太郎が客演している。
構成は大変面白く、役者もよく稽古している。
特に殺陣はかなり稽古したとみて、全員が上手い。
また衣装もかなり力を入れて作っている。
物語は時代劇だが特に時代設定は語られず、昔どこかの話である。
ストーリー自体は嫌いではないが、終演して心に何も残らないのは問題である。
テーマが必要とは思わないが、何が言いたかったのかは分からない。
よって役者を見ることに専念する。
やはり風太郎は上手い。
ずば抜けて上手い。

※ハガキ大のフライヤー。
出演者の名前を寄せ書き風にしたシンプルな物だが、デザイン力に乏しい。
タイトルも今ひとつ納得出来ない。

【観】A級MissingLink

c773fceb.jpg『決定的な失策に補償などありはしない』
作・演出/土橋淳志
@ウイングフィールド

これは傑作である。
四の五の言うより是非観て欲しい。
17日の19:30が最終。
現時点において土橋作品のベスト作品と言っても過言ではない。
台詞、構成、独創性、全て良い。
どこからが始まりで、どこでどう終わるのか、いつもの土橋くんの切り口で始まり、裏の裏の裏まで行き着く先を見せずに観客を煙に撒いて終わる。
構成的にはジャブジャブサーキットに似ている。
テンポの良い会話劇でありながら、登場人物や複雑な人間関係を分かりやすく戯曲に取り込んでいる。
ストーリーを追うだけでなく、観客に推理させる手法はジャブジャブの長谷さんが得意とするところだが、土橋くんも好んでよく使う。
これがまた面白い。
物語の設定は桃園会に似ている。
魅力的な人間関係や恋愛関係の切なさは深津作品を彷彿させる。
しかしこれらは決して物真似ではなく、似て非なる物であり、独創性に富んだ土橋作品の持ち味に昇華させている。
物語は現実と劇中劇を行き来しながら、3つのストーリーが同時進行する。
全ての出演者に二役を与えるお遊びも忘れない。
残念ながらドイツ留学がなくなり、日本在留が決まった土橋くんだが、それはそれで土橋作品を見続けることが出来る訳であり、実は留学しないことを喜んでいるのは私だけではあるまい。

※フライヤー。
何故か今ひとつピンと来ない。
悪くないが、良くない。

首里城

71200302.jpg西表島〜石垣島〜那覇へ。
本日は世界遺産『首里城』見学。
平日なら空いてるかと思い首里城に向かうが、午前中に行く所ではない。
修学旅行の高校生やツアー客でごった返す。
厳かな気分には全く浸れず、とりあえず写真を撮りまくる。
が、すでに首里城は有名観光地。
今さら紹介するまでもないので説明はするまい。
国際通りや市場を闊歩して、土産を買いあさる。
国際通りは無茶苦茶安い。
安過ぎる。
特に市場は感動的に安い。
ひとしきり買い物をして帰阪。
夕方5時半に那覇を発って8時過ぎには梅田に。
近いぜ、沖縄!
往きもそうだった。
朝8時半に伊丹を発って、昼の12時半には西表島に居た。
朝、自宅でトーストを食べ、昼食は西表島で八重山そばを喰う。
香港もバンコクも近い。
韓国は沖縄より近い。
夕飯で焼き肉をソウルに食べに行く人が実在するくらい近い。
その内、日本を朝発って、昼過ぎにはヨーロッパやアメリカに着く日が来るだろう。
いや、まだ無理か?

※画像は首里城のトイレの蛇口。
言わずと知れたシーサーである。
西表島紀行はmixiの日記にも随時公開。
ヒマなら見て下され。
本名(漢字)で検索出来ます。
mixiに未登録な方はご招待します。
直メ下さいませ。

妖怪ポスト

1a609948.jpgすでに那覇に居ます。
またまた早起きして由布島へ行き、昼から移動。
途中で妖怪ポスト(画像)発見!
いやいや、まだまだ現役のようだ。
潮風に吹かれ、腐食が早いのだ。
夕方に石垣島に渡り、飛行機で那覇に。
思った以上に都会で驚く。
ゆいレール(那覇のモノレール)は非常にかっこいい。
全15駅で那覇空港と首里城を結ぶモノレールで、ゆいレール展示館(無料)があるほどだ。
しかも日本最南端の駅(赤嶺駅)と日本最西端の駅(那覇空港駅)の2駅を有する。
ちなみにこの2つの駅は隣り合っている。
両駅には立派なモニュメントが備え付けられ、名所になっているらしい。
だが今後、宮古島や石垣島、西表島に鉄道あるいはモノレールが誕生したら、最南端も最西端も同時に移り変わる。
ま、当分そんなことは起こりそうもないが。
明日は首里城へ。

星砂の浜

36da59e8.jpg早起きして行きました。
天候にも恵まれ、美しい海。
おやっ?
案外狭いぞ、星砂の浜。
しかしこれでも日本で一番美しい星砂がたくさん在ると言う。
午前中、ひとしきり泳いではしゃいだせいか、昼からは砂浜で昼寝。
西表島の日差しは強い。
紫外線は本土の7倍だ。
2時間足らず眠ると露出していた肌は真っ赤。
午後からは入れ替わり立ち替わりして、観光客で賑わう。
終バスで宿に向かう。
まだ15時52分。
1日にバスは6本のみ。
疲れた一日であった。
温泉でのんびりするかと思ったが、痛くて風呂に入れない。
明日は水牛車に乗って由布島(ゆぶじま)へ。
夕方から移動して那覇に行く。

※画像は星砂の浜に向かう階段。
海は美しく、熱帯魚もたくさん見られる。

マングローブ

db528c47.jpgマングローブを見にカヌーでヒナイ川を上る。
この1人乗りのカヌーは大変面白いが、バランスを崩すと横転する。
ガイドの話では年に2〜3人は転覆して川にはまると言う。
5分間ほど練習して、さあ出発と言った矢先、私は転覆して水没。
今年初めてですよ〜、と誉められる。
こんなこともあろうかと持参した防水携帯電話が威力を発揮する。
本日の画像は防水携帯のカメラで撮影したモノである。
マングローブ樹林を横目にヒナイ川を遡る。
マングローブは特定の樹木の名前ではなく、熱帯・亜熱帯地方の汽水域に生息する根の張り方に独特の特性を持った植物の群落をさして言う。
汽水域とは陸からの真水と海からの塩水が混じり合う流域で、潮の干満により潮流の変化が加わった環境にマングローブは育つ。
独特の根の張り方とは、秘境を旅する番組でよく見かける蛸のように水面上から幾本も根を水中に下ろした、あのクネクネとした不可思議な根っこだ。
これらの根っこは地盤の緩い泥土に直立するために非常に有用で、膝根(しっこん)と呼ばれる呼吸根としても利用される。
見渡す限りのマングローブ樹林、実に壮観である。
明日は星砂の浜に行こう。

※画像はマングローブ樹林をカヌーの上から撮影。
mixiに詳しく掲載あり。

西表島

c32b5c6f.jpg日本最南端の温泉を目指して、西表島に来ました。
早朝大阪を出発して、昼過ぎにはすでに西表島に居ます。
画像は宿泊してる『パイヌマヤ・リゾート』。
携帯電話の通じない、文明を拒んだジャングルの傍に建ってます。
明日はマングローブを見る予定。

【観】演劇集団 裸賊

368db6b2.jpg『低温火傷』
作・演出/二代目江口憲次
@インディペンデントシアター2nd

劇団名とは裏腹に、非常に重く心痛い内容である。
作品の端々に溢れ出る作者の沈痛な思いが切なく痛々しい。
鎮魂歌とも受け取れるこの作品は愛と死を物語のテーマとして見た場合、愛とエゴを履き違えてしまった感は拭えない。
片思いの堂々巡りの末、皆死んでしまう。
一人の男の死が皆の死により鎮魂される訳はなく、亡き人への思いとは別に人は生きて行かなければならない。
死は常にきっかけであり、その死に関わった者は変貌する。
そこに愛があるならば、いくら傷つき悲しもうとも、最終的には愛する者の死を必ずプラスにしなければならない。
で、なければ無駄死にである。
前を見て、生きよ。
次に何を創るのか、次は何を見せてくれるのか、楽しみで仕方ない。

※裸賊の名に恥じないフライヤー(ハガキ大)。
この姉妹が美しい。
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