舞監@日誌 since 2005

大阪在住、舞台監督・CQ塚本修(ツカモトオサム)の日記です。 観劇の感想や舞台用語の解説、たまに日々の出来事や劇団ガンダム情報も書いてます。 コメント・トラックバックは承認制ですので、すぐには反映されません。非公開希望の方はその旨お書き添え下さい。返信用アドレスも基本的には非公開にいたします。

2008年04月

【舞】Special Flamenco Live en OSAKA Vol.3

43929e12.JPGSpecial Flamenco Live en OSAKA Vol.3
@ホール・ジュン
4/29(火)15:00〜、16:45〜

本日は久しぶりのフラメンコの舞監。
プログラムは1部(15:00〜)が、
1.タンゴ
2.アレグリアス
3.タラント
4.ソレア
5.フィンデフェスタ
2部(16:45〜)は、
1.セビジャーナス
2.アレグリアス
3.シギリージャ
4.ソレアポルブレリア
5.フィンデフェスタ
です。
ダメだぁ〜、サッパリ解らん、全く解らん、皆目解らん!
バイレ3名にカンテ1名、ギターラ1名。
これは基本なので覚えなければならない。
バイレは[踊り]、つまりダンサーだ。
カンテは[歌]、歌い手は、女性がカンタオーラで男性はカンタオール。
ギターラは[ギター]だが、ギターラなるポルトガルギターも存在する。
掛け声はハレオと言って、「オレー!」が代表的だ。
カーテンコールでは歌手も演奏者も踊るし観客も叫ぶのだ。
オレー!

※画像は本日のプログラム。
本日のバイレは東京や名古屋からの来場で、有名な方なのだ(多分)。

【観】コレクトエリット『コレクトコレクションvol.3・四月カフェ』

519f0805.JPGコレクトコレクションvol.3
『四月カフェ』
1.野田真悟
2.菱安かなり
3.ポールシフト
4.コレクトエリット
5.ROPEMAN(30)+青木雅美
主催/コレクトエリット
@カフェSur.(シュール)

毎月開催するコレクトエリット主催のカフェイベント。
早くも3回目で、私は今回初見。
30分の演目を5組が演じる。
飲食しながら気楽に楽しむイベントだ。
舞台は間口2間、奥行き1間の平舞台。
平台剥き出しだが、床面くらいは化粧したい。
以下、内容。
野田真悟「チャンポンカフェ」はラジオDJパフォーマンス。
カラオケあり、小説朗読あり、筋肉少女帯について語り、エヴァンゲリヲンについて語る30分。
即興色が強いが、脚本のある起承転結の構成にした方がより面白いと思う。
菱安かなり「愛しのダメ隣人たち」はよく居る変な人の物真似的一人芝居。
総じて上手い。
京都人のイヤらしさを非常によく掴んでいる。
4人の人物を間にメイクと着替えを挟んで、順に演じる。
これはとても勇気が必要だ。
菱安さんは堂々としていてカッコいい。
ポールシフトは15分のショートコントが2本。
あまり面白くない。
もう少し練り込んで頂きたい。
コレクトエリット「大事な一言」はとても気楽には見られない。
もちろん良い意味でだ。
松本絵理と木原勝利の二人芝居。
男は大事な時に逃げてばかりいるなぁ。
胸が痛い30分である。
ROPEMAN(30)+青木雅美「ニュースの紐」はニュース番組をあしらった三人芝居。
これは構成が非常に惜しい。
オープニングの女性の価値観の違いからスタートし、男女キャスター二人の愛情のもつれをどんどんエスカレートさせていきたい。
途中で違う話題を入れて勢いを失速させてはいけない。

※画像は当日プログラム。
結構オシャレ。
次回『五月カフェ』は5/24〜25。
毎月あるぞ!

【観】ego-rock『お口には二つの飴玉』

a6288be7.jpgego-rock
『お口には二つの飴玉』
作・演出/生島裕子
@芸術創造館

ego-rock(エゴ・ロック)初見。
ストーリーは時間に沿っており、フライヤーの裏面のあらすじ通り。
気になったのはフライヤーに書かれた「静かで耽美な新しいロックンロール」のキャッチフレーズである。
谷崎潤一郎の耽美世界が好きな私としては、これは観ずにおられない。
舞台は全体を黒に覆い、中央に赤を基調とした和装した雛段状の階段を登ると、布団を敷き詰めた正方形の二重舞台を設置し、その両脇に銀色の金網で作った立木のオブジェ。
舞台前方の上下(かみしも)には、銀色の針金で作った机や椅子が置かれている。
照明はオーソドックスだが、印象的なシーンではインパクトが欲しい。
音楽の選曲がポピュラーなので、もう少し選曲に時間を費やしたい。
ストーリーや構成は悪くないのだが、エロスの見せ方には工夫が欲しい。
特に主人公が盲目になってからは、ぜひ谷崎潤一郎の「春琴抄」を参考にして頂きたい。
全盲の美学を更に突き詰めれば、もっと美しいラストシーンが描けたはずである。

※画像はフライヤー。
妄想をかき立てる。
次回公演『エロ・ロックフェスティバル 08』のフライヤーがエロい!

【観】子供鉅人『41/2』

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子供鉅人演劇公演
『41/2』
作・演出/益山貴司
@谷六・ポコペン

『41/2』と書いて「ヨジョーハン」と読む。
わざわざ「演劇公演」と名乗っているのは、子供鉅人が演劇だけにこだわらず、バンドやアーティストとのコラボレーションや、劇場以外での公演を手掛けているからだ。
会場のポコペンは子供鉅人のアトリエ的な存在で、空堀の下町風情豊かな町並みの中にある、石畳の細い路地を入った突き当たりにある。
ポコペンに到着する前に、すでに気持ちはノスタルジックな昭和に戻されている。
受付を済ませて玄関を入ると、そこは築百年の日本家屋で、俗に言う二階建ての長家である。
内部は主たる舞台となる四畳半の部屋と、それに繋がる台所、便所、階段、庭、つまり一軒の家がそのまま芝居で使用されるインスタレーション劇である。
インスタレーションとは現代美術用語で、作品の展示方法の1つであり、作品と展示空間が必然的な結び付きを持つような環境に展示することや、その作品を指す。
必然性をもって風景や空間を表現の場としてアレンジするのだ。
今回も舞台美術としてこの作品用の飾り付けが、あまりにも自然に施されている。
壁の目立つ所に、このタイトルのヒントとなったであろう、フェリーニの「81/2」のポスターが貼られている。
観客は部屋の3ヶ所の隅に行儀よく並んで座る。
全部で20席余り。
どの席に座っても、客席から見えない場所がどこかしか存在する。
それらは観客の想像で補われる。
なぁに、大したことはない。
登場人物は普通に手洗いに入って用を足し、台所の蛇口を捻って水を出し、コンロに火を着けラーメンを作る。
会話の声さえ聴こえれば、全て想像通りの動きをしているに過ぎない。
そう、この芝居は会話劇である。
舞台は25才の女性の一人住まいの家。
昨夜、10年振りの同窓会の会場にこの家を利用した翌日の遅い朝、呑み潰れて翌朝まで残った男女と家主の三人芝居が約1時間続く。
彼らはリアルに便所に行き、台所に立ち、2階に登り降りし、玄関から買い物に出掛ける。
25才の若者たちがごく普通に過ごす日常を切り取った断片が描かれる。
劇中、昨日来なかった友人(クライ君)の話題となる。
決して目立つことのなかった存在感の薄い友人。
10年前の自分たちに想いを馳せる。
1時間ほど経ったところで、見知らぬ来客が訪れる。
最後の登場人物、この芝居は四人芝居である。
彼はクライ君の同僚だと言う。
風邪で参加出来ないクライ君に代わってパーティーに来たのだと言う。
日にちを一日、間違えている。
ひとしきりクライ君の話題で盛り上がり、やがて皆それぞれ帰って行く。
これだけの話である。
なのにこの作品がこんなにも懐かしく、心に残るのは何故だろう。
同窓会、旧友、思い出、自分たちが確かに経験した10年前の記憶と、築100年の歳月を過ごした家屋が見せた幻影は、あまりにも懐かしく我々を魅了する。
実際、この家に演出の益山くんは住んでいる。
ここで飲み屋を営んだりもする。
益山くんが狙ったか狙わずかは知れないが、これは単に現在と過去の2つの時代を描いた作品ではない。
彼らよりも更に10年以上の年月を生きた我々にとっては、25才の彼らの姿は既に過去にその時代を過ごした紛れもない我々自身の姿であり、この空間の不思議な力に引っ張られ、全ての若い時代に光輝いていた我々自身を思い起こさせてくれるのだ。
帰り際に益山くんと少し話す。
いつもはアングラっぽい芝居が多いので、たまにはこんなのも良いかと思い描いてみました。
私が作品を誉めると、白い歯を覗かせ照れながらそう語った。
若い時にしか出来ないことが沢山ある。
若い表現者がやりたいことをし、有限な時間を有意義に過ごされることを切に祈りたい。

※画像はフライヤー2種と、フライヤーの裏面にある舞台として使用する室内。
この空間だけでも一見の価値はある。
ちなみに本作はダブルキャストで演じられる。
私が観たのはAキャストである。
ラスト30分に登場する蔭山(徹)くんが凄い!
今まで見たことないキャラ者で、私は抱腹絶倒してしまう。
凄い!
凄すぎる!!
5/3と5/4にあと4回公演あり。
年配の方にこそお勧めしたい。
要予約。

【観】C.T.T.大阪vol.1『光の領地』『記憶濁流』+「合評会」

ebf98bc8.JPGC.T.T.大阪事務局上演会 vol.1
劇団_光の領地
『光の領地』
作・演出/くるみざわしん
劇想 空飛ぶ猫
『記憶濁流』
作・演出/萩原宏紀
+「合評会」
@ウイングフィールド

C.T.T.(contemporary theater training)は1995年に杉山準氏により設立され、すでに70回を超える上演会を開催する組織で、京都から始まり名古屋、広島、岡山に事務局が設立され、それぞれの事務局が主催者となり地元で上演会を運営する。
今回の上演会は大阪事務局の第1回上演会である。
その主旨は以下の4つの目的がある。
1.俳優及び演出の訓練
2.演技と演出の実験と検証
3.本公演を前提とした試演
4.演技、演出、戯曲のプレゼンテーション
この4本の機能を主軸に、「完成品のためにいろいろ試している過程」の検証の場としての上演会を行い、その後十分に時間を掛けての合評会を催す。
合評会では創作者に作品について語ってもらい、観客を交えてディスカッションする場であり、作品を通して双方に実りある生産的な場を目指す。
よって時間的な制約から「30分×2作品の連続上演」+「1時間の合評会」が全容であり、途中に休憩は挟むものの、上演のみを見て退場するのではなく、合評会にこそこの上演会の大半の真意がある。
実際ディスカッションを体験して、その意義に是非とも触れて頂きたい。
特に若手から中堅劇団の劇作家や演出者、また初級〜中級の観劇ファンは足繁く通いたい。
『光の領地』は英語に自信のない日本人の若手俳優がニューヨークのオーディションを受けるため、翻訳家に送るための30分の一人芝居を録画する内容。
一次審査がビデオ審査のため、カメラに向かって一人芝居を演じる設定である。
これは非常に惜しい。
まず時間が短く、説明不足を感じる。
劇中劇となる2本の短編とも消化不良で内容が面白いだけにもっと膨らませたい。
それもその筈で、制約時間に収めるため、1時間の作品を半分に縮めたと言う。
2本の劇中劇から、タイトルの『光の領地』が浮かび上がる構成にならねばならない。
本公演に期待したい。
『記憶濁流』は三人芝居の不条理劇。
30分には上手くまとめてあるが、流れが単調で結果が読めてしまう。
非常にロジカルな脚本なので、論理のすり替えに気付かせることなく、上手く観客を騙せたなら、かなり面白い作品となる。
女と旧友が入れ替わる過程で、旧友が初めの女の位置に座り込むのに理が乏しい。
男と弟は同一人物なのだが、一人二役なのか、同一人物なのか、曖昧な取扱いにしてしまうのが勿体ない。
個人的には単調にならなければ、間はあって良い。

※画像はフライヤー。
この企画は大々的に広く告知したい。
非常に有意義な催しゆえ、更なる可能性を探りたく思う。
毎月1回ずつ全ての劇場であっても良い。
劇場の使い勝手や特性を試す機会にもなるのではないだろうか。

【観】伏兵コード『棄権』

27982d15.JPG伏兵コード VOL.2
『棄権』
作・演出/稲田真理
@インディペンデントシアター1st

今、最も尖った作家と噂の高い伏兵コード、稲田真理作品初見。
確かにコレほどシャープでストレートな作品は珍しい。
未完成で荒削りではあるものの、独創性が高く自己のスタイルを確立しつつある。
舞台はさびれた町の(多分)人里離れた一軒家の、(多分)地下室か倉庫。
くどくど説明など必要ない。
斜めに建てられた壁と柱が不安定な空間を表し、不安感を煽る。
たまたま見かけた猫を撫でて可愛がっただけの理由で、4人の男女が鎖に繋がれ監禁されている。
それ以外に特に理由はない。
猫を撫でる行為は、無責任な優しさで障害者に介入する行為であり、それが赦しがたいことであったのか、ともかく曖昧な衝動で監禁された人たちは、日常から逸脱し、監禁する姉妹と同じく常道を逸し、精神の闇へと陥って行く。
最終的に監禁された人たちは解放される。
それは自身が納得したからではなく、まして精神的に救われたからではない。
救いを求めるでもなく、否定するでもない。
もちろん後悔でもなく、ただ「何故こんなことをしてしまったのだろう?」と言う思いだけがある。
それ以上でも、それ以下でもない。
それが理解できただけでも価値はある。

※画像はフライヤー。
非ポップ&ダーク。
魔人ハンターミツルギ曰わく「体の中にマグマを持った奴」マリリン(稲田真理)!
熱く煮えたぎるマグマは今にも客席にふきこぼれそうで、ファーストシーンの叫びからして凄い。
赤星くんのキレっ振りも良い。
マイペースでGo!

【観】劇鱗『仏契 〜ぶっちぎり〜』

9cdc9bcd.JPGAmusement Theater 劇鱗
メカラウロコ12
『仏契 〜ぶっちぎり〜』
作・演出/町本卓也
@-IST[イスト]零番舘

劇鱗は一風変わったエンタメ劇団である。
土臭いと言うか、どこかしらムサ苦しさがあり、下手すると凄くモッサイ劇団になるのではないかと常々心配している。
余計なお世話だろうとも思う。
さて、舞台は思想の違いから東西の真っ二つに別れた日本。
倫理観を尊び宗教で人心を掌握した西日本と、万能性を重視した科学を進歩させ人々を統制した東日本。
二つに別れた日本だったが、お互いを見直し再び統一国家になろうとした矢先の物語。
一人の破戒僧が恋のため、奈良から鎌倉へ殴り込みをかける。
いかにもエンタメなのだが、スケールが大きな割には小さな人間関係を描いた作品であり、如何せん2時間は長過ぎる。
更に説明や回想を省いて1時間半にまとめたい。
宗教と科学と言う表裏一体の深いテーマを扱いながら、どちらもおざなりになってしまい、最終的に全てをぶち壊す展開は納得出来ない。
相対するモノを主人公が仲立ちをすることで、どちらも大切なモノと認識させ、日本を統一させるのが王道である。
せめてメカ大仏の頭は最初から飾るのではなく、途中から見せてこその装置であり、客席に降らせた磁気テープは不要な仕掛けである。
いつも何かしらズレている。

※画像はフライヤー。
これもどうかと思う。
エンタメなのにA5サイズ?
タイトルもどうかと思うぞ。
役者の実力は随分向上している。
パンフレットが小冊子になっていて、出演者全員が1ページずつ執筆している。
これは良い。

【観】マッケンジーshitプチいちごベリー『タイムマシン』他

1ac047d0.JPG舞台タイムマシン vs マッケンジィーshitプチいちごベリー
『タイムマシン』
作・演出/マッケンジィー
@心斎橋RUIDO

久しぶりにライブハウスに行く。
もちろん芝居を見るためだが、本日はライブと芝居の2本立てで、1部が女子3人芝居、2部が歌とロックバンドのライブなのだ。
最近のライブハウスの照明機材はLEDライトを使っているね。
パーライトの中身に小さなLEDを120球ほどギッシリと円形に並べてあって、LEDはフェードイン・アウトに優れてないので、いきなり点灯したり消灯したりするので、芝居には全く不向きだね。
かと言ってライブでも照明が乾いた冷たい感じになるので、熱気みたいなのが半減する。
どちらにせよ、あまりよろしくない。
それにしても総出演者7名に対し、観客20名足らずってのはどうよ!?
さて舞台『タイムマシン』は30分ほどの小作で、招待状に導かれて集まって3人が通天閣のエレベーターに乗ると、実はエレベーターはタイムマシンで、2年前に戻ってしまう。
しかもそのエレベーターは3つの願いを叶えてくれると言う。
現在に戻るには願いをすれば良いのだ、なんてハチャメチャなストーリー。
集まった3人はメイドと2体のアンドロイド。
この設定と言い、通天閣である必然性の無さと言い、矛盾だらけのストーリーと言い、あまりに酷すぎてどうしたものかと思う。
女優3人は最大限に健闘している。

※画像はフライヤーとポストカード。
あんまと言えば、あんまりな…。

【観】ゲキバコ!『葉桜観想』

151b2b3b.JPGゲキバコ! 番外公演Vol.3
『葉桜観想』
原作/太宰治「葉桜と魔笛」より
脚本・演出/吉野圭一
@劇団アトリエ(遊空間企画)

今回より劇団名を「ゲキバコ!」に改めた「演団劇箱…お手やわらかに」の3回目のアトリエ公演。
狭い空間を実に見事に作り上げた窓のある和室は壁が障子作りになっていて照明が良く映える。
原作の「葉桜と魔笛」は老夫人の一人語りからなる小編だが、原作から上手く物語を隆起させ、見応えのある短編作品に仕上げている。
これは途中の要所にゲストによる時代背景の講談を挿入した、余知見空香と堺のぞみの二人芝居で、原作の味わいを損なうことなく真面目かつ丁寧に作られた短編である。
素材である原作をどう料理するかが腕の見せどころであり、大いに冒険して実験的な作品にするか、太宰治の世界感を壊さずに広がりを持たせた作品にするか、自由度は非常に高い。
今回は後者を選択し、太宰治にインスパイアした作品となっている。
個人的には、せっかくのアトリエ公演なのだから、大いに冒険して遊んで欲しい。
そんな試みが許されるのがアトリエ公演であるし、失敗しても必ず本公演に活かされるからだ。
もちろん今回は成功するべくして成功している。
好みの問題だろうが、照明と音響はややくどい。
観劇後に原作と読み比べて貰えるように、「葉桜と魔笛」のコピーを封筒に入れて配布する心配りが嬉しい。
17〜19日まで演ってるのでオススメしておく。

※画像のフライヤーは高岡孝充デザイン。
新たにデザインされた「ゲキバコ!」のロゴマークも左下に伺える。

【観】スカイアクターズ『ツバメの巣』他

bc43197a.JPGスカイアクターズ スプリングイベント
『シャンソンとダンスパフォーマンス』
振付・構成/多田志典・多田翼
『ツバメの巣』
台本脚色・演出/林弘文
@インディペンデントシアター2nd

久しぶりにスカイアクターズの舞台を見る。
全てのメンバーは入れ替わり、講師以外知る顔が居ないのは少し寂しい。
シャンソンとダンスはさすがに手慣れている。
メンバーが替わっても支障ない。
『ツバメの巣』は林氏得意の人情ドラマ。
取り壊しを決めたビルの軒先にツバメが巣を作ったことから物語は始まる。
が、ツバメが巣を作ったからビルの解体を中止したり、死にかけた雛鳥のために1ヵ月のイタリア旅行を3日で帰国したりと、大の大人らしからぬ大間抜けな設定を真剣に演り抜く。
これは凄く勇気の必要なことだ。
元宝塚花組の翔つかさが、年齢不詳の可愛さで胸きゅん!

※画像はフライヤー。
芸能プロダクションらしからぬ片面印刷。
普通はゲストの写真が大きく、出演者は小さくズラリと並ぶのが常だ。
斬新過ぎる。
第1部35分、第2部1時間50分で、途中休憩25分は長すぎる。

【観】劇想からまわりえっちゃん『超科学生命体ウギバ』

4b1ae7dd.JPG劇想からまわりえっちゃん
第いちからまわり
『超科学生命体ウギバ』
〜欲しがりません 勝つまでは〜
作・演出/森山亮佑
@ロクソドンタブラック

これは天晴れな空中分解振りである、見事に空回っている。
テンポも勢いも良く、役者は皆そこそこ上手い。
さすが芸大現役生でござる。
第二次世界大戦からタイムスリップして来たどんな願いも叶える男、ウギバ。
宇宙から地球に不時着した謎のスペース刑事ナツヲ。
進展しない恋と今ひとつな毎日に悩む少年たろー。
たろーがウギバとナツヲとの出会いを通して、少年から大人になる物語。
になる筈だ、本来ならば。
しかし風呂敷を広げるだけ広げて、収集が着かないまま唐突に芝居は終わる。
いっそ清々しい。
ウギバの中途半端な衣装と言い、ジョジョからコピーしたパンフレットと言い、時折見せるジョジョ立ちと言い、どうでも良い見所多数あり。
これは超人予備校を思わせるほどの、芝居の本筋と違う所への力の入れ様で、一番大切な遊び心である。
今後もこの調子で空回っていきたい。

※画像はフライヤー。
全く意味のないデザイン。
これは何とかしたい。
チャラチャラしたイラストよりは百倍良い。
劇団名も25才過ぎたら恥ずかしくなるので何とかしなければ…。
まぁ、要らぬお世話か?

【観】鉄筋くらげ『アゐ#ムり=イ*ル』

6170f855.JPG鉄筋くらげ 1にょっき
『アゐ#ムり=イ*ル』
〜あいむりぃる〜
作/石井絢子
演出/高麗橋れんと
@桜川三丁目劇場

石井絢子初めての脚本は非常にストレートな物語で、高校演劇級の勢いある作品であった。
高校演劇級とは概ね誉め言葉だ。
ワンシーンが短く、説明不十分で、シーンの繋がりが下手くそで、構成を考えてる気配すらなく、洗練されてない荒削り丸出しなのだが、その分テーマがストレートに描かれ、作者の思いがダイレクトに伝わって来る。
これで良いと思う。
舞台は簡素な二重舞台だが、奥舞台が若干高過ぎて女性が登るのは辛そうなので、もう少し低い方が良い。
物語は時間軸に沿って描かれているが、シーンの移り変わりで特定しづらくなるので、最終景の檻の中を舞台のメインに据え、回想にて全体を紡いだ方が良いのではなかろうか。
ペットを擬人化して、飼われ捨てられる者の視点から人の在り方を問いかける。
象徴的に持つ「笛」に、声や言葉だけではなく、もっと深い意味を提示したい。
次回作に期待する。
継続が重要なのだ。

※画像はフライヤー。
低予算は劇団事情もあろうが、せめてパンフレットにタイトルの意味を記載されてはどうか?
劇中でもタイトルの内容には触れられず、疑問が残る。
私事だが、またまた開演時間を間違え、10分遅刻して入場。
大変申し訳ない。
自分のことを棚上げして言うのも何だが、1時間ほど遅れて入場した数名の男性客が在り、客席内に聴こえるほどの大きな声で受付で済ませ、私の隣席に腰掛けた。
1時間も遅れて入場すれば、話の内容が解るはずもないが、何を思ったか突然メールチェックを始めた。
受付で携帯電話を切るように注意されたにも関わらずだ。
もちろん暗闇の客席内では、携帯電話の画面は目障りなほど眩い。
メールチェックだけならまだしも、返信のメールを書き始めたので、あまりのことに「迷惑です!」とご注意申し上げたが、不服そうに携帯を閉じ、終演後すっくと立ち上がり、謝りもせず立ち去った。
見る気がないなら来なけりゃいいのに…。
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