田舎のオアシス!




ネタバレ具合:高
女騎士さん、ジャスコ行こうよ
女騎士さん、ジャスコ行こうよ
著者:伊藤ヒロ
イラスト:霜月えいと
MF文庫J


あらすじ:
とあるど田舎、平家町に住む普通の高校生、瀬田麟一郎はある日、夜の田んぼで行き倒れているお姫様、ポーリリファと彼女に仕える女騎士、クラウゼラを発見する。
二人はなんと異世界《魔法地平》から命からがら逃れてきたと言い出して、そこから始まるトンデモドタバタストーリー!?
……と思いきや、「実は……この町では割とよくあることなんだ」「なんじゃと!?」
異世界人が珍しくない普通の田舎町で繰り広げられる女騎士系田舎日常コメディ、特に何事もなくのんびりスタートです。
「さっきの花嫁姿、綺麗だったぞ」「ななな、なにを言ってる!? クッ殺せ!」




 完全にタイトル買いです!

 今年アニメ化されたMF文庫作品って、ほとんどが似たり寄ったりな感じで、そろそろネタ切れなのかなぁ…と思っているところにリリースされたこのタイトル! 絶対タイトル買いした人って多いですよね??



 さて、この『女騎士さん、ジャスコ行こうよ』という本。率直に面白かったです!
 田舎あるあるを取り入れ、ヲタネタ満載の内容でした。
 異世界から迷い込んだお姫様とそれに使える女騎士が日本の田舎で日常を過ごしていく話で、そこにジャスコ(文中ではジャスコ的なモールと表記されてますが)が出てきて云々かんぬんという内容。
 異世界から来た姫と女騎士…という件から、結局最後は異世界から敵が来て、ジャスコでバトル…という展開を予想していたのですが、その展開にはなりませんでした! そこが面白かった部分ですね。

 最初は田舎あるあるを披露して、行き倒れている姫(幼女)と女騎士を助けて一緒に住むことに。その異世界と日本が実は前から親交があって、愛知万博にパビリオンを出店していたり、長野オリンピックの工事に携わっていたり…と、結構無理やり現実世界とリンクさせています。
 そして、その姫が日本のクールジャパン文化大好きなオタクで、何もない田舎暮らしに不満を抱く…という話。

 しかし、懐かしいネタのオンパレードでした。
 日中は使用時間に応じて料金が掛かるが、深夜帯は無料になるというネット。NHK以外は2つくらいしか映らないテレビとか。テレホタイムって今でもあるのでしょうか?
 そこにあるジャスコ的な商業施設!
 昔から田舎の象徴として語られてきたジャスコ! そのジャスコ的な商業施設に姫を連れて行ったことで、物語が大きく動き出します。

 まぁ、田舎にとってはジャスコはありがたいものですからね。自分も経験者なのでよく解ります(笑)。
 そのジャスコ的な商業施設を近所に誘致するかどうかでバトルする物語です。結局ネタバレしちゃいました…。



 良くニュースであるアレですね。
 田舎にかぎらず、都会の下町に巨大ショッピングモールの建設話が持ち上がり、地元商店街と企業が戦う…というもの。
 その騒動にラノベを要素取り入れてあります。

 どうせ異世界人同士の戦いが描かれるんだろう。と想像していたので、まさか地元対企業の戦いなるとは思っていなかったので、最後はどういう風に決着するのか想像出来なかったのですが、あの終わり方ならまぁ良いですね。結構強引ですが。
 読み始める前のイラストで抱いていた女騎士さんのイメージとは180度違うものになりましたが…。





 あとがきによると2巻もあるみたいなんですが、このタイトルでどこまで引っ張れるのか楽しみです。
『はたらく魔王さま!』みたいに、気付いたら複雑化するんでしょうか?